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“言葉の力”で企業を動かすコンサルライターという仕事

プロフィール

桃田あおい / コンサルライター

2021年新卒入社。コンサルライターとして、社長副社長メッセージの執筆やインナーコミュニケーションのためのコンテンツの企画執筆の案件を手がけてきた。現在は金融業界、不動産業界、IT業界などを中心に、コンサルライターとして、戦略立案からコンテンツの作成まで幅広い業務に携わっている。


大好きな「言葉」を仕事にしたいと思った

私は小さなころから読書が大好きで、常に本に触れ続けて生きてきました。本を通して色んな世界を疑似体験することで、人生が分厚くなる経験をしてきたからこそ、そんなコンテンツを自分も作りたいという自然な動機で、出版業界を志望していました。出版社を志望して就活に励みましたが、4年生の夏ごろに全ての選考に落選。途方に暮れていたときに時に友人から言われたのが、「コンサルも向いてるんじゃない?」というアドバイスでした。

コンサルと聞き、正直私は全く気乗りしませんでした。当時の私は、ビジネスや利益といった言葉に、血の通っていない無機質なものというイメージを持っており、コンサルティング業界に対してもあまりいいイメージを持っていなかったからです。しかし、そんなことを言っていても仕方がないと思い、コンサルティング業界に関して少し調べてみることに。すると、「コンサルティング×クリエイティブ」を掲げている興味深い企業が目につきました。まさにそれこそがJBAとの出会いでした。「ここなら心をつかむようなコンテンツ作りに取り組めるかもしれない。」そう考えた私は、聞いたこともない「コンサルライター」という職種に応募することに。面接を受け、まずは半年間、インターン生としてJBAで働くことになったのです。

ビジネスの裏には人の泥臭い営みがあった

コンサルライターの仕事は、企業の持つ課題を見抜き、解決策を考え、その解決策を言葉によって実現すること。インターン生として仕事をしていく中で、それまで全く知らなかった「企業」というものについて徐々に理解を深めていきました。すると、初めに抱いていた、「ビジネス=無機質で冷たいもの」というイメージが一変しました。

様々な企業の社内広報誌には、管理職から現場の人まで、企業で働く人たちの生の声が載っており、提供した価値に対して頂ける利益というものに真摯に向き合っていることを知りました。また、執筆のためのインタビュー音源を聞けば、働く人が自分の仕事に対する思いを数時間にもわたって熱く語っており、聞いているこちらも感情が動きました。「ビジネスも人が動かしているもの。意外と熱くて、泥臭い世界なのだな。」そう思った時には、私はもうすっかりこの仕事の虜になっていました。自分の武器で、大好きなツールである言葉を使って、ビジネスをよくしていく。こんな仕事ができるのはJBAのコンサルライター以外にはないと思い、そのままJBAへの入社を決意しました。



突然舞い込んできた社長からの直々の執筆依頼

そんな私が、このコンサルライターという仕事の価値を更に強く認識した案件があります。それは、大手企業A社の社長から直々に受けた依頼です。その方が抱えてらっしゃった悩みは、A社の商品の魅力を上手くブランディングできていないことでした。A社の商品には細部に至るまでこだわりが詰まっている。しかし、社内にその商品の魅力をうまく言葉に起こして伝えていける人がいないために、魅力が全く伝わっていない。その結果、商品のブランディングが出来ていないことに、社長は危機感を持っていました。当時A社の別の案件で私の書いた文章が偶然社長の目に留まり、その言語化を私に任せてくださったのです。

社長から直接仕事を任されるというのは、ライターにとって非常に光栄なこと。物凄い大役を任されてしまったと緊張しながらも、何としてでもいいメッセージを作り、A社の社長に、「桃田さんに頼んでよかった」と思ってもらいたい。今までにないほど、心は熱く燃えていました。

それから何度も社長と直接お会いし、お話を伺いながら商品の魅力を言語化していきました。商品についてはインターネット上の情報を余すことなく調べていたのですが、社長に直接お話を聞いていくと、想像していた以上の商品のすばらしさに驚かされました。原材料ひとつひとつや製法など細部に至るまで、商品開発に携わった従業員の方々のこだわりが詰まっており、「普段何気なく手に取っていた商品にこんな魅力があったとは!」と感動しました。この魅力が社外に伝わっていないのはもったいない。社長から聞いたお話をもとに商品の魅力を言葉に落とし、魅力を伝えるコンテンツを作り上げ、発信していきました。

言葉の力で組織は変えられると確信した

そんな時に、A社の経営を揺るがす事件が起こります。社内で起こったある問題により、業績が悪化してしまったのです。A社社内は問題対応に追われ、パニックのような状態になっていました。A社の従業員の方々が一丸となって問題の対処に取り組まなくては、このままではA社は倒産してしまうかもしれない。そんな直感がありました。すぐに私は社長に提案しました。「こんな時こそ社長のお言葉を従業員に届けることが重要です。トップメッセージを社内発信しましょう。」社長は承諾してくださり、5回にわたって取材をさせていただくことに。A社の社長は涙ぐみながら、会社、そして従業員に対する想いを語ってくださいました。聞いているこちらも胸が熱くなるような言葉を聞いて、絶対に社員にこの声を届けたい。聞いた社員の心が動くだけでなく、この状況を打破しようと社員の方々が行動を起こしたくなるような社長メッセージを書き上げたいと強く思いました。

それからは、20時間以上にもわたる取材録音を何度も何度も聞き直し、メッセージを作り上げていきました。また、録音を聞くだけではなく、A社のこと、現在直面している問題についても50時間以上かけて事細かに調べ上げ、従業員にどこを伝え、それによってどんな行動を起こしてもらえればA社を苦境から立て直すことができるメッセージになるのかを必死に考えました。発信する媒体の設計など、従業員全員にメッセージを届けるための発信戦略の設計まで行いました。トップメッセージの作成、および発信のための準備にかけた時間は、最終的に300時間以上にもなりました。

そしていよいよ社長メッセージ発信の日。私が書き上げた社長メッセージは確かに社員の心を掴みました。「会社のピンチに全力で立ち向かおうと思えるようになった。」「社員がモチベーション高く働いてくれるようになった。」といった声が様々な現場から上がり、A社の社長からも直接感謝の言葉をいただくことができました。「自分の書いた言葉がこんなにも多くの人に、そして組織に影響を与えられるなんて。」本当にやってよかったと思うと同時に、言葉の力によって本当に組織は変えられるのだと確信しました。とはいえ、すぐに業績に直結するかというとそうではありません。何度も、何度も、結果が出るまで私はその会社と社長を言葉の力で支援していきます。



社会を大きく動かす言葉を紡ぎだす

こうした経験を経て感じたのは、このコンサルライターという仕事で与えられる、企業、社会への影響力の大きさです。コンサルライターの仕事は、企業の在り方、魅力などを言語化して社内外に伝えていくこと。発信する言葉次第で、社員の行動や企業の見られ方は変わっていきます。そのためこの仕事には、言葉によって人や組織を動かし、変えていくことができるという大きな意義があると感じます。企業活動に直接的に影響を与えられるコンサルライターという仕事は、言葉を武器に、企業、そしてその先の社会という大きな対象に向けて、ダイナミックな影響を与えることができる仕事だと言えます。

私は人の行動を変えていく言葉の力を信じています。だからこそ、コンサルライターとして、言葉を使って企業の課題を解決し、企業価値を高めていきたいと考えています。これからは、支援の対象を広げていき、組織の在り方、従業員の行動を変えていきたい。それによって、子どものころから大好きだった言葉というツールには、社会に変革を起こすだけの力があるということを証明したいです。「言葉」に興味を持っている方は、社会に大きな価値を出せるこの仕事にぜひ飛び込んできて欲しいと思います。




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