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2020年に新卒入社した木村 真清は、2022年現在『freee会計』のプロダクトマネージャーとして活躍しています。freee入社前から現在に至るまでの、ユニークなキャリアの歩みとともに、これからのビジョンを語ります。
ピンときた。自分が世の中を良くしているという納得感を持って働ける場所へ
大学時代、木村は他の就活生と同じく、就職活動で企業のインターンに参加していました。
木村 「自身の行動に対して、納得感を持つことを何よりも大切に考えていました。企業を選ぶ際には、自分の行動が世の中を良くすることかどうかが重要な判断軸でした。
『おもしろい会社がある』と父が紹介してくれたのが、freeeとの出会いです。大手企業に勤める父は私の性格を理解していて、『お前には大企業よりもベンチャーが向いているよ』とアドバイスをしてくれていました。自分でもその考え方に納得して、ベンチャー企業を中心に就職活動していきました」
freeeとの接点の一つに、個人事業主である義理の兄の存在がありました。
木村 「高校時代、義理の兄の代わりに見積書や請求書などをスプレッドシートで作ってビジネスを手伝っていました。
雑務に追われて、本業やプライベートの時間が圧迫されている兄の姿を間近に見てきたので、『この雑務の時間はもったいないな』と感じていました。後に、私が兄のためにやっていた作業をfreeeを使えば簡単にできることを知り、純粋にfreeeの提供する価値に共感することができました」
木村はfreeeのサマーインターンに参加し、freeeの中身を知っていきました。
木村 「やはりおもしろい事業を展開していると感じましたし、良い会社だと思いました。インターン担当の社員が、最終日に学生の前で悔し泣きをしたんです。『このインターンをもっと良いものにできたのに』という想いからだったそうで、こんなに物事に真正面から向き合っているんだ、と感銘を受けました。
またインターンの内容自体もユニークで、freeeのユーザーに直接インタビューをして、そのユーザーが価値を感じられるクラウドサービスを考えるというものでした。かなり頭を使い、楽しく臨めました」
木村は、このインターンの後に、選考に進むことを決めました。
木村 「freeeは『マジ価値(ユーザーにとって本質的に価値のあること)』に本気で向き合い、いつでもそれを判断軸としている点に魅力を感じ、ピンときました。他の会社もいくつか見ていた中でfreeeで働きたい気持ちが一番強かったため、入社を決めました。
4年生の4月ころから入社するまでの期間、内定者インターンとしてインサイドセールスとして業務に携わりました。途中、新たなインサイドセールス組織の立ち上げも経験しました」
意外な配属先で得られたのは、プロダクトに対する深い理解とマインドセット
内定者インターンでインサイドセールスを約1年間経験した木村は、その経験から入社後のキャリアの構想を抱いていました。
木村 「インサイドセールスを経験して、お客様へサービスを届ける過程の最初の部分を知ることができました。freeeのサービスはお客様に導入した後、使い続けてもらうことが大事です。導入部分の大切さを感じた一方で、頑張って導入までたどり着いても、使い続けてもらえないこともあるのはもったいないと思いました。
そのような想いから、入社後の配属はカスタマーサクセスを希望しました。導入後のお客様に価値を提供したいと考えたからです」
しかし蓋を開けてみると、木村が配属になったのは経理チームでした。
木村 「新卒で経理に配属されたのは後にも先にも私だけです。当時経理チーム長だった方が『経理チームを人材輩出部門にしたい』という想いを持っていたことが理由でした。経理では実際にfreeeのプロダクトを使用するので、一番詳しい知識を得られます。そこで得た知識をまた別の部署で発揮してほしいと言われたことを覚えています」
経理への配属の狙いは、経理で得た知識を他の部署で発揮すること。経理の先に広く開かれた可能性に、安心感を抱きました。
木村 「経理を経験した後にカスタマーサクセスに行きたいなら行って良いし、他に興味があればその道に進んでも良い、逆に経理に興味が出たら経理に残っても良いと言ってもらえました。その柔軟さのおかげで気が楽になりましたし、やはりfreeeのプロダクトに詳しくなれました。
経理には2年ほどいました。初めの3カ月程はわからないことだらけでしたが、その後は知識も増え、次第に楽になっていきました。freeeの中では一つの部署に2年も在籍するのは長い方ですが、経理は専門性の高い職種なので、2年でも足りなかったくらいです」
freeeの経理チームは、一般的な経理と異なり、速いペースでジョブローテーションを回していきます。
木村 「一般的に経理は、一つのカテゴリーに年単位で関わることが多く、1人で決算を回せるようになるまでには長い時間がかかると考えられています。
一方freeeでは、『3年でIPO企業の経理部長』という目標がメンバー全員にあり、それだけ速いスピード感で進んでいこうと考えられています。そのためジョブローテーションがとても速く、大変でもありました」
木村はこのスピードに食らいつきます。
木村 「経理配属から1年半で期末決算を担当しました。決算の統括役として、監査法人対応や有価証券報告書の作成にあたりました。
このペースのジョブローテーションでは、2年半ほどで経理周りのことは一回り経験できますが、自分は運もよく、最短コースの1年半で経験を積めました」
目標達成の後、木村は次の選択をします。
木村 「経理に残ってさらに難易度の高いM&Aなどの会計処理に進む道もありましたが、もう一度経理がやりたければ戻ってくればいいと言ってもらいつつ、PMM(プロダクト・マーケティング・マネージャー)をしないかという誘いを受けて、2022年2月に異動を決めました」
プロダクトの上流部分で奮闘した、最年少としての模索
PMMとしての一歩を踏み出した木村は、経理時代とは異なる業務の毛色の違いを感じていました。
木村「一つのプロダクトの価値の言語化と、その価値をどうお客様に届けるかを考えることをやっていました。このポジションには5カ月間いましたが、正直あまりうまくできていなかったと思っています。
PMMとして所属していたプロダクト戦略本部の業務は、経理の業務とあまりにも毛色が違ったためです。タスクをどんどんこなしていくよりも、イシューの見極めをするなど、『考える』ことが主な業務となるのが、プロダクト戦略本部でした。
スケジュール感もかなり違い、経理はイベントから逆算して作業をはじめていきますが、プロダクト戦略本部ではそうはいきません。より抽象度が増した環境で、2、3カ月間ほどマインドチェンジに苦労しましたが、逆に周りからたくさんのフィードバックをもらって、最終的にはマインドチェンジすることができたので良かったと思います」
戸惑いながらもPMMとして努力した後、2022年7月に、現在のPM(プロダクト・マネージャー)にたどり着きます。
木村 「PMMが『プロダクトをお客様に届ける過程』の上流である一方で、PMは『プロダクトを作る過程』の上流です。取り扱う内容はまったく違います。経理としてfreee会計を使用していた時に、このプロダクトはまだまだ改善の余地があるということを強く感じていました。そこで、PMに行くことをかねてから希望していました。
今はfreee会計の新機能の開発や仕様変更の企画・検討、クローズの判断、裏側で動いているロジックの修正の意思決定、新しい機能をデザイナーと共に形にしています。
仕事には慣れてきましたが、一つのアクションが生み出す影響が大きく、かつ、企画から実践まで時間がかかるものなので、大きな企画を出したり、お客様からフィードバックをいただくまでにはもう少し時間がかかります。成果を出すにはもう少し時間がかかりそうです。
PMという職種は、フィードバックサイクルが長いことから、新卒には向いていないと言われていましたし、自分でもそう思います。私はPMに比較的早くたどり着きましたが、個人的には他の部署で3年は経験を積んだ上で進むのが良いと感じます」
予期せぬ遭遇を味方に。自分の軸と柔軟性を兼ね備えて未来を生きる新卒としては、ユニークなキャリアパスを歩んできた木村。自身の将来のキャリアビジョンについて、次のように語ります。
木村 「今後どうしていきたいかはあまり考えていません。経理もPMMも、自分の希望を通した結果の配属というよりも予期せぬ遭遇のようなもので、それで良かったと感じているからです。
自分の考えだけだと思考が凝り固まってしまうので、いろんな方の話を聞くのが良いと思っています。声がかかるということは期待されているということなので、良いことだと感じます。求められたポジションで挑戦してみて、ダメだったらダメでいい。真摯に受け止めて、気持ちを切り替えて次に進めばいいのではないでしょうか」
PMへの異動も、実は希望通りにいったというよりも、偶然の要素が強くありました。
木村 「一方で、PMには行きたいと希望していたので、それが叶ったときは嬉しかったです。行ける確証はどこにもなかったのですが、PMM時代に作成した資料が高評価を受け、PMへの異動につながりました。
これからも声がかかったらそれに応えていきたいと思いますが、まずはPMで一人前になれるように頑張りたいです。自分の興味や希望は持ちつつ、人から期待されたことにも柔軟に応えていきたいと考えています」
そんな木村から、最後に就職活動に臨む学生へ向けたアドバイスです。
木村 「世の中に情報が溢れすぎていますが、あまり踊らされないでほしい、溺れないでほしいと思います。たくさん存在する情報の中から、必要なものを選択していく必要があります。
また、自身が何か考えを述べるときでも、『自分が言っている発言は人の意見ではないか?』『自分の中に本当にその感覚はあるのか?』といった考え方を大切にしてほしいです。
最終的に評価や判断を自身に下すのは自分自身ですから、自分の中で何が大切なのかをよく考えてほしいなと思います。周りからの評価が気になることもありますが、自分を大切に就職活動を行ってください
新卒としては、ユニークなキャリアパスを歩んできた木村。自身の将来のキャリアビジョンについて、次のように語ります。
木村 「今後どうしていきたいかはあまり考えていません。経理もPMMも、自分の希望を通した結果の配属というよりも予期せぬ遭遇のようなもので、それで良かったと感じているからです。
自分の考えだけだと思考が凝り固まってしまうので、いろんな方の話を聞くのが良いと思っています。声がかかるということは期待されているということなので、良いことだと感じます。求められたポジションで挑戦してみて、ダメだったらダメでいい。真摯に受け止めて、気持ちを切り替えて次に進めばいいのではないでしょうか」
PMへの異動も、実は希望通りにいったというよりも、偶然の要素が強くありました。
木村 「一方で、PMには行きたいと希望していたので、それが叶ったときは嬉しかったです。行ける確証はどこにもなかったのですが、PMM時代に作成した資料が高評価を受け、PMへの異動につながりました。
これからも声がかかったらそれに応えていきたいと思いますが、まずはPMで一人前になれるように頑張りたいです。自分の興味や希望は持ちつつ、人から期待されたことにも柔軟に応えていきたいと考えています」
そんな木村から、最後に就職活動に臨む学生へ向けたアドバイスです。
木村 「世の中に情報が溢れすぎていますが、あまり踊らされないでほしい、溺れないでほしいと思います。たくさん存在する情報の中から、必要なものを選択していく必要があります。
また、自身が何か考えを述べるときでも、『自分が言っている発言は人の意見ではないか?』『自分の中に本当にその感覚はあるのか?』といった考え方を大切にしてほしいです。
最終的に評価や判断を自身に下すのは自分自身ですから、自分の中で何が大切なのかをよく考えてほしいなと思います。周りからの評価が気になることもありますが、自分を大切に就職活動を行ってください」