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シゴトというインフラで社会に貢献する。シニアエンジニアが語るウォンテッドリーの姿

2022年9月にバックエンドエンジニア としてQuality Control Squadに入社した伊井 元規(いい もとき)。現在は、プロダクトの内部品質を高める活動を中心に技術的負債や改善など幅広い業務に従事している。前職ではセールスエンジニアとして10年以上従事し、その後、スタートアップで数社経験してきた彼が、なぜ次のキャリアにウォンテッドリーを選んだのか。現在の組織に対する率直な思いと共に今後のウォンテッドリーの成長をどのように考えているのかインタビューを実施した。

ウォンテッドリーは世の中に与える社会的インパクトが大きいと感じた

ーーウォンテッドリーに入社をすると決めた理由は何だったのでしょうか

いくつかありますが、まず決め手となったのは優秀なメンバーが多く在籍していることです。優秀なメンバーで構成されている組織はスピード感を持って行動できるだけではなく、裁量に偏らない意思決定をすることができます。これはウォンテッドリーの特徴でもありますが、一人ひとりがプロダクトをどのように成長させていくかを考えて自ら決断していける文化が組織にあります。このような環境だからこそ、自分だけでは到達できなかった開発方法や課題解決へのアプローチなどの大きな学びがあると感じています。

また、ウォンテッドリーの社会へ与える貢献度の大きさも入社への決め手になりました。労働環境はこの数年で徐々に良い方向に変化してきていますが解決しなければならない課題も多く、将来への懸念は多くあります。私も一人の親として子どものために、この先も活き活きと働けるような世の中になっていて欲しいという想いがあります。ウォンテッドリーはWantedly Visit、 Wantedly Peple、 Engagement Suite の事業を展開していますが、これらは衣食住に続く「シゴト」というインフラを取り扱っています。そのため、世の中に与える価値や影響は非常に大きく、社会的インパクトを出せる領域のため、社会への貢献が大きいということが入社への最終的な意思決定に繋がりました。

勿論、カジュアル面談では良いところばかりではなく、現状の課題感についても隠すことなく話しをしていただいていました。ただ、ウォンテッドリーの今のフェーズだからこそ経験できる貴重な機会だと思い、むしろ期待の方が大きかったですね。

課題に対して共通認識をもつ組織だからこそできる挑戦

ーー 現在はどのような業務を担当されていますか

Quality Control Squad (以下、「QC」)というチームで、プロダクトの内部品質を向上させる業務を行なっています。Refinementと称していますが、具体的には古くなったアーキテクチャで実装されている機能や画面の作り直しで、現在は特にログ基盤周りの品質向上を行なっています。直近で発生している不具合や課題の応急対応や根本対応も業務の1つです。また、必要に応じて他のチームのエンジニアと連携したり、CS(カスタマーサクセス)とも連携しながらWantedly Visit のサポート対応を行うこともあります。

ーー ウォンテッドリーの開発組織ならではのやりがいを感じる点はありますか

主にQCは内部品質の向上などを目的としているので、事業への売上のような数値的な効果は見えにくいかもしれません。一方で、ソースコードの可読性を上げたりシステムの処理を安定させることで、開発組織やプロダクトの基盤を支えています。業務の性質上、事業の売上やユーザーに直接関わることはないですが、Wantedly Visit を通してプロダクト価値を提供することができることは非常に嬉しいです。

また、これはQCだけではなく開発組織全体の特徴でもありますが、過去の技術的負債に対してチーム一丸となって取り組む姿勢は素晴らしいと感じています。日々の開発の中で手を付けられていない負債などがどうしても溜まってしまいがちですが、そのような改善は売上に繋がりにくいため一般的な企業ではなかなか予算をかけることができません。しかし、ウォンテッドリーは組織全体で課題に対する共通認識を持っているため、負債解消に向けて積極的に取り組めることは、やりがいとしてとても大きいです。

「カオスな環境」でしか経験できない成長がある

ーー 実際に働いてみて、面白さや課題など色々とあると思いますがどのように感じていますか

Wantedly はリリースから10年以上のプロダクトということもあり、大規模なデータを保持しています。そのため、開発を行う上ではエンジニアにも慎重な対応が求められますが、現状はまだ至る所に負債が残っているため、開発との折り合いの付け方が困難な場面があります。限られたリソースの中で最短かつ最大のインパクトを出すことが求められる環境では難しいことも多々ありますが、この「難しさ」は必ずしもネガティブ要素だけではないと考えています。むしろ、ワークフローが決まっているような単純な作業に取り組むことよりも、多少カオスな環境の方が楽しいですし、ウォンテッドリーのような成長過程を経てきた企業での難しさを経験することは非常に貴重な機会だと思います。

会社のフェーズやプロダクトの成長という点で他社と比較しても、現在のウォンテッドリーのような過程を経てきた企業は少ないと感じています。現在はWantedly Visit を主軸に勢いよく事業を展開してきた段階から、事業の基盤を強くしていくことが重要になってきますが、新しい事業を生み出すのではなく、既存のプロダクト価値をどのように高めていくか考えていくことができるのも面白いと感じる点です。

ーー 難しさや課題を乗り越えるために意識していることありますか

優先順位を考えて取捨選択することです。先ほどお話ししたようにWantedly の開発には負債や改善の余地があり、しかも複雑なものが多いです。このような状況下では一気に全ての負債を解消し、内部品質を最大値まで上げることはできず、むやみに多方面の業務に手をつけることもできません。そこで重要なのは「今必要なことは何か」を考え、目の前のタスクを取捨選択して優先順位をつけながら進めていくことだと考えています。適切な取捨選択をするためには「サービスに対する理解を深めること」も重要になります。しかし現状は過去の情報が不明だったり明文化されていないことなどがあるため、ある程度の見通しを立てて取り組むスキルや経験が求められる状態であると思います。

ウォンテッドリーのプロダクトにはエンジニアの意見が反映されている

ーー ウォンテッドリーの開発組織の魅力はどのような点にあると思いますか

全体的に個々の能力とモチベーションが高いエンジニアが多く、部署間の垣根がない点は組織の魅力として感じています。エンジニアだけではなく全社的に「会社にとって何が大事か」を考えながら行動しているので何か困った時には互いに助け合う相互扶助が自然とできるような環境だと感じています。

また、良い意味でスタートアップやベンチャーのような空気感があることも魅力だと感じています。ウォンテッドリーは上場企業ではありますが堅い社風ではなく、オープンなコミュニケーションで自由に意見したり議論しています。これはプロダクトにエンジニアの意見がしっかり反映されると一人ひとり認知できている結果生まれた文化であり、このような環境の中で仕事に没頭することができるのはウォンテッドリーの開発組織だからこそなのだと感じています。

自由と裁量のバランスがある組織だからこそ難しくて面白い

ーー 正直、ウォンテッドリーの開発組織が抱えている課題もあると思いますがどのように感じていますか

スタートアップやベンチャーのような雰囲気が魅力だとお話しした一方で、上場している会社というイメージから「ウォンテッドリーのシステムは相当きれいにまとまっている」と期待感を抱いているエンジニアはいらっしゃると思いますが、意外と技術的負債が至る所にあったり、ワークフローが定まっていないことなどの課題があります。そのため入社後はパフォーマンスを発揮するまでに時間がかかってしまい、ギャップを感じてしまう方もいるかもしれませんが、ある程度の基盤が整っている中で、自由と裁量がある働き方をしたい人にとってはマッチする環境です。

ーー 最後に、今後ウォンテッドリーでのキャリアを考える際に必要だと思うことを教えてください

まずは「難しさを楽しめること」が重要です。例えば数年前に書かれたソースコードを直していくような作業は時間もかかりますし地道な難しさもありますが、積み重ねていったことが成果として出る面白さがあります。また、どんな仕事においても言えることですが、任せられている業務は会社にとって必要なことだという意味づけが自分の中にないと続けることができません。誰も手をあげないのなら自分がやりますよというくらいの行動力とフォロワーシップのある人はこれからウォンテッドリーが成長していく上で必要な人だと思います。 


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