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社内業務の生産性を爆上げしたGPTs / 利用推進のための取り組み

本記事は株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2023の 12日目の記事です。

GPTsの概要とログラスの取り組み

株式会社ログラスの生成AI/LLMチームの松岡(@little_hand_s)です。

GPTs、話題ですね!!使ってますか?(GPTsとは、ChatGPTの機能をカスタマイズして、目的に合わせたツールを自由に作成できる機能です)

本記事は、社内で作成したGPTsが早速成果が出ているという話と、GPTsとChatGPTをどのように社内布教しているかの取り組みについて書きます。

GPTsの実践的活用例と成功事例

2023年11月7日のOpen AI Dev DayでGPTsが公開されてから約1月、LLMチームのメンバーが先行して作成したGPTが社内で活用され始め、チーム外でもGPTを新規で作る人が増えてきました。

まずは具体的な事例を紹介します。

(なお、ChatGPT、GPTsに関しては、社内にて情報セキュリティ上の観点を考慮したポリシーを整備した上で活用しています。)

ブログ執筆アシスタントGPT

課題
ログラスは昨年12月にアドベントカレンダーx2で1ヶ月で50本の記事を作成を実施したところを皮切りに、今年の夏もサマーアドベントカレンダーを2ヶ月実施し、12月もプロダクトビジネスでアドベントカレンダーを実施しています。

結構な量の記事があるので、その執筆、レビューには合計すると結構な時間がかかっています。

解決策
執筆をアシストするGPTを作成し、展開しました。こちらは先日記事で詳しく説明しましたので、よろしければ読んでみてください。もちろんこの記事もこのGPTと一緒に作成しました。

成果
実際に利用いただいた方から好評いただけました。

商談準備リサーチ

課題
営業チームにとって、商談に臨む前の準備は極めて重要です。お客様の情報をリサーチし、顧客ニーズに関する仮説と立てることは、商談の成功に不可欠な要素です。
しかし、これらの情報収集には従来、多くの時間と労力が必要であり、営業チームの負担が大きいものでした。

解決策
この課題に対応するために作ったGPTではまず、企業名を入力すると、Web上から企業情報を取得し、特定のフォーマットの情報を埋めてくれます。
その上で、自社プロダクト領域に合わせた形での課題と提案の仮説を立ててくれます。

成果
もちろんこの情報を鵜呑みにしてそのまま商談に臨むわけではありませんが、情報があつまり仮説が立っているだけで検討はしやすくなり、商談準備が楽になったと言ってもらっています。
LLMチームに相談を持ちかけていただいたセールスの方が、GPT作成後に爆速で広めていただき、今では日々活用してもらっているようです。

「セールスの強力な武器」とまで言ってもらえました

ブログ安全性チェッカー

ブログの発信数が増えるにつれて、広報が発信内容に問題がないかをチェック数する工数が大きくなってきました。
そこで、広報チームとして発信ガイドラインを定めたのですが、これをGPTに覚えさせてチェックの工数を削減する試みを始めました。

これはまだ広報チームと一緒に開発を進めているところですが、実用に乗れば案出し、執筆から広報レビューまでのかなりの割合がGPTで効率化できるようになります。

社内の取り組み

2023年春にLLMチームが発足し、プロダクト組み込みの開発と並行して社内でChatGPTの活用を布教していました。

ChatGPTは幅広く応用が可能ですが、活用のためにはプロンプトに関する知識が必要でした。これが、多くの方にとっては障壁となり、ChatGPTの活用はある程度主体的にChatGPTの活用について探索する方、イノベーション理論でいうアーリーアダプターに限定される傾向にありました。(Web系のスタートアップなので、アーリーアダプターの方の比率は比較的多い印象はあります)

しかし、GPTsの導入により、この状況が変わりました。プロンプト操作の知識がなくても、ただテキストを入力するだけで直接的な便益を得られる、という体験を多くの人に味わってもらうことができました。これにより、ChatGPTについてそこまで詳しく調べたりしないユーザーでも、生成AIの強力な機能を容易に活用できるようになりました。


この後では、ChatGPTとGPTsについて、社内の活用推進を初期の施策から振り返って説明します。

ChatGPTに関する取り組み

ChatGPT説明&実演会の実施

今年4月に、まずChatGPTの説明会を行いました。
ここでは、ChatGPTの基本的な機能と活用例を具体的に示すとともに、セキュリティ上の注意点についても詳しく説明しました。
まずは具体的に動いているところを見ると「使ってみよう」という気持ちが高まり、最初にこのような説明をするだけでも一気にハードルが下がったという声をいただきました。

アカウントとルールの整備

ChatGPTの効果的かつ安全な使用を保証するために、適切な使用を促すためのポリシーを策定しました。
世の中的にもセキュリティの懸念は正解が見えきらない中で、専任チームがポリシーを率先して定義し、ルールやアカウント周りを整備することは社内活用を進める上では非常に重要です。

活用方法の相談と良い活用方法の共有

社内で活用事例を集めて、Slackで共有するなどの周知活動を行いました。
社内のSlackで「GPT」というワードでウォッチし、「よかったら相談に乗りますよ!」とこちらから積極的に相談にのる機会を作りました。
利用者の絶対数以上に、「どっぷりGPTを使う」人を増やしていくことを重視しました。

GPTsの取り組み

GPTsの作成と社内での活用促進

本記事の前半でお伝えしたように、GPTを作成して実際に活用してもらいました。LLMチームだけで案を考えるより、現場の課題感に合わせたものを作った方が当然成果が出やすいです。
これまでの活動である程度社内認知が取れていたのもあり、相談してもらったところから提案する形で、実用できるものが作成できました。

GPTs作成支援

そして次のステップとして、GPTsを作って展開できる人を増やしていこうとしています。ChatGPTもGPTsも、LLMチームだけでは全社に与えられるインパクトが小さいので、やはり主体的に推進してもらえることが重要です。

そこで、ChatGPTをある程度活用している人に向けて、「それ、GPTsにするといいですよ」と背中を押し、作成する上でのコツなどをお伝えしています。

推進活動のまとめ

これまでの全体イメージをお伝えするとこのような図になります。

活用度合いは濃淡がどうしても出ますので、全体を均一に広めようとせず、各フェーズに合わせてアプローチを変えていくのが良いと思います。

まとめ

この記事では、実際に社内生産性向上のためのGPTsの紹介と、社内でのChatGPT/GPTs活用のための具体策を紹介しました。

社内活用方法に迷われている方のお役に立てば幸いです。

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