この記事は 株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2023 の 14 日目の記事です。
はじめに
ログラスの勝丸と申します。ログラスでエンジニアリングマネージャーをしています。この記事ではプロダクト開発する人は展示会に行ってみるとプロダクト開発への学びがあるかもという話をします。
展示会とは何か?
展示会
展示会とは、多くの企業が参加し、自社の製品やサービスを他の企業に紹介する活発なイベントです。東京ビッグサイトなどの大型ホールで行われることが多く、会によっては万を超える参加者で賑わい、各ブースでの製品説明や名刺交換が活発に行われます。新しい顧客を獲得する絶好の機会であり、最新の市場動向を得るためにも重要な場です。
ChatGPTに聞いたら教えてくれた
展示会にエンジニアとして参加した
年末ですね。今年は展示会にエンジニアとして複数回参加しました。なぜ参加しようと思ったのかというと、お客様の声を直接聞いてみたくなったからです。ログラスは顧客志向の開発というテーマを掲げていて、多くの実践を重ねてきましたが、最終的にお客様と直接話して何を考えているんだっけ?というところを知りたいと思っていました。
ある日酔った勢いで展示会に参加したいんですよねと言ったら、「是非に!」という感じでトントン拍子で話が進んで行きました。
もちろん自分が展示会に行って何か貢献できることあるの?とも思っていたので、貢献できなかったら速攻帰ってきて、その分を追加で働こうと思っていました。
行く前に同僚EMに共有した
マーケ側の期待はこんな感じ
途中で抜けても大丈夫と言ってもらえたのはありがたかった
当日
最初はパンフを持って、ログラスのブースの案内をしていました。普通に話しかけれずに怖気づいていたのですが、1,2 時間ぐらいで慣れることができ、ブースへお客様をご案内することが出来ました。
当日は幸運なことにブースが大盛況になり、途中で製品デモをする人員が足りない状況になり、人員が足りなければ自分でデモをすればよくない?と思い最終的には自分で見様見真似でデモをやっていました。
自分たちは何も知らない?
展示会に参加して何を思ったの?まず自分たちはプロダクトのことを何も知らないと感じました。自分たちが開発しているのに何も知らないのです。
当時思っていたことのメモ
経営管理というドメインの特徴として、業界や会社の大きさごとにやりたいことが全く違うという特徴があります。つまり、機能開発をしても一部のお客様にはめちゃくちゃハマるけども、一部のお客様には全く刺さらないということが起こります。頭で理解しているつもりでしたが、いざ自分がデモに立ってみると全く刺さらないお客様もチラホラいて、自分たちのプロダクトは本当に一部のお客様のペインしか解決できていなかったんだなということを実感しました。またお客様の「これってログラスでできるんだっけ?」という問いにシャープに答えきれず、こういう運用をすれば出来ますという回答が瞬時にできないケースもありました。まだまだお客様のユースケースを自分の中で貯めきれていないことに気づく瞬間でした。
また自分のデモが終わった時に、セールスのメンバーに確認すると、「さっきのお客様がやりたかったこと、この機能をこう使えばできますよ」というようなFBを受けることもあり、開発している自分の知らない運用回避術があることを知るなど、自分たちでも全く想定していない使われ方をしていたりしていて興味深かったです。(運用回避させてしまっている事実も微妙ではある)
展示会は誰かの仕事の結果
もうひとつ気づいたことは、展示会は社内の同僚たちの仕事の結果であるということです。展示会に出展するためには、当然ながら準備が必要です。出展準備は軽く書き出すだけで膨大なタスクが生まれ、会社全体が関わらないと進行は不可能です。
- マーケティング
- 展示会に出店するという意思決定と投資に対する説明責任
- 当日の目標設定
- 名刺交換後のご連絡
- 当日の諸々の手配
- デザイナー
- ブースの作成(導線設計やブース壁面に何の情報を載せるのかなどの情報設計も含む)
- 当日配布のパンフレットデザイン / 印刷発注
- 当日配布のノベルティ / 印刷発注
- セールス
- デモ環境と資料の準備
- 当日の商談
- 展示会での商談後から受注に至るまでのフォローアップ
自分の知らないタスクがまだまだ存在し、受注報告までの遠さを感じました。頭でわかっているつもりでも、1件の受注まで社内の色んな人の努力が関わっていることを肌で感じることができ、他部署へのリスペクトがより一層強まりました。
社内でモメンタムを作る下地としてのリスペクト
おかげ様でログラスは急成長しています。ビジネスも社員数も爆発的に増えています。一方で、その伸びに色んなものが追いついていない苦しみもあります。
正社員数 2023/12現在
仕組みで事業が伸びていくというフェーズはまだまだ先です。今のこの伸びは各自の工夫と努力で作っているのが現状です。ここから1,2年が一番大変なのではないかと思っています。私は過去に70人から1000人まで成長したスタートアップに在籍したことがあり、その時もこのフェーズは一番大変だった記憶があります。
しんどい時もあります。大きな意思決定では結果が出るまでに1年単位でかかるものも出てくるフェーズになりつつあります。大変なものを大変だと言っても大変さは変わりません。
私は今エンジニアリングマネージャーを拝命しており、開発部内でモメンタムを作っていきたいと考えていますが、開発だけでモメンタムを作っても仕方ありません。
全社的なモメンタムを作るには、他の部署を巻き込む必要があります。「なんか開発チームが騒いでるな。」ということにしないためにも、日頃から横の緩いつながりを作っておくことが大事だと思っています。
部分的に他の部署の領域へ染み出していくことで、モメンタムの下地として、他者へのリスペクトを持ち続けることと、それを自分以外の開発者とも日頃から共有しておくことには意味があるかなと思っています。
段々ととなりの部署が何をしているのか分からなくなるタイミングだからこそ、積極的に他の部署の領域へ染み出していくことが重要だと考えています。
その後、どうなったのか?
展示会にエンジニアがどんどん自ら参加するようになりました✌🏻
参加者がどんどん増える様子
展示会から他者へのリスペクトが醸成される様子
同じ話をマーケサイドから見たnoteをマーケティング部の刈谷が書いてくれています。このnoteと合わせて読むと社内が変わっていく様子がもう少し鮮明に分かるかもしれません。
“「展示会めちゃくちゃ学びになった。絶対他のエンジニアも出た方がいい」 そのエンジニアの名は勝丸というのですが、前回の展示会で商談の様子を見に来て、そのままブース集客をしてテンションが上がって自分でデモ商談をしていました。同じチームの原さんというエンジニアも、1日中集客をして活躍していました。かつ、その上でめちゃくちゃ手触り感のある学びを得ていました。 ”
ミッション経営企業のマーケティング組織に求められる本当の役割
展示会にエンジニアを誘うときの注意
もしこの記事を読んで、自分の会社のエンジニアにも参加させようと思われる人がいたとしたらそれは悪手なのでやめてください。あくまでもエンジニア自ら選択するというプロセスが重要だと考えています。業務命令で行って来いと命令すると普通にエンゲージメント下がります。最悪退職します。
正しい誘い方は「展示会というお客さんと話す機会があるんだけど、行ってみない?」です。断られても、それはそれということで諦めましょう。
展示会に参加するエンジニアへの注意
展示会に参加することはエンジニアの開発にとってメリットがあるかもしれないという話をしてきました。しかし参加するエンジニアは最低限の準備はしていきましょう。デモをして商談にならなかった場合、それは大事なお客様を1つ失うということを意味します。
ちゃんと会社を代表して行っているのだという自覚を持って行きましょう。そして貢献できていないなと思ったら同僚をリスペクトしつつ、自分が貢献できるところを探しましょう。
こういう記事も読んで欲しい
We are hiring!
もっと知りたくなった方は、他のアドベントカレンダーをぜひ御覧ください
テックブログはこちら