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ログラスのプロダクトマネージャーチームが今年取り組んだこと、いま苦労していること2023

※この記事はログラスPdMの浅越が投稿したnote記事です。

ログラスのプロダクトマネージャーチームが今年取り組んだこと、いま苦労していること2023|Koichi Asakoshi
この記事は 株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2023 の 19日目の記事です。 はじめに 株式会社ログラス プロダクトマネージャーの浅越 @asa_kossy です。 おはようございます。 ログラスは、経営管理領域を中心に企業内のデータの可視化・分析を取り扱うBtoB SaaSを展開しているスタートアップです。 プロダクトライフサイクルとしては導入期の終わり〜成長期に移っていくタイミングかなと捉えています。会社全体の従業員数は100名を超えたあたりで、ARRは非公開
https://note.com/asa_kossy/n/nc85eca4a8066

この記事は 株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2023 の 19日目の記事です。

はじめに

株式会社ログラス プロダクトマネージャーの浅越 @asa_kossy です。
おはようございます。

ログラスは、経営管理領域を中心に企業内のデータの可視化・分析を取り扱うBtoB SaaSを展開しているスタートアップです。
プロダクトライフサイクルとしては導入期の終わり〜成長期に移っていくタイミングかなと捉えています。会社全体の従業員数は100名を超えたあたりで、ARRは非公開ですが対前年3倍程度の成長を続けている、というフェーズです。

会社紹介資料より
リリース3周年記念インフォグラフィックより

数字だけ見れば順調に成長しているように見えますが、一方でプロダクトの拡大期ならではの悩みも存在します。ネガティブな要素も含めて、この記事ではなるべく赤裸々に実情を書いてみようと思います。
プロダクトマネージャーの方向けのカジュアル面談・面接の場では「今はどんなことに取り組んでるんですか?何が大変ですか?」という質問も多くいただいており、そのアンサーとなれば嬉しいです。
(既に詳細が書かれているものは記事リンク付きです)

1.拡大するプロダクト組織の目標統一

背景

年始はPdM1名(自分)だけだったのが12月時点で5名になり、1つのプロダクトを複数人で分割してマネジメントする方向に進化しました。
2023年時点ではプロダクトの機能領域別にスクラムチームが分かれており、それに合わせてPdMが配置されています。

フェーズ的には各チームが高速で自律的に動き回れることが最重要。とはいえ体制としては、足並みが致命的にズレないようにはする必要がある…というバランスも頭の片隅で意識していました。

取り組み

目標が遠くて難しくて足並みが揃いにくいなら分解して分かりやすくしよう!ということで、プロダクトビジョンをブレイクダウンして取り扱いやすくしてみました。
プロダクトビジョンという大きな方向性は示しつつ、マイルストーンとして何を置くのか&タイムラインはどのように考えるかの意思統一を行った上で、それをベースに各開発チームが担当領域のロードマップを描けるようになるといいのでは、という思想です。
同僚PdMの宮本がpmconf2023で発表させていただいているので、そちらを参照ください。

理想のプロダクト作りの実現へ〜ログラスでブレイクダウンビジョンを作った話|Oju Miyamoto
この記事は「#BtoB事業開発アドカレ」 12日目の記事です。 前回はFastLabel株式会社の塚本賢一郎さんによる「AI業界におけるコンパウンド型の新規事業開発 〜業務提携から1年で数億規模のサービスを立ち上げた裏側を公開!〜」でした。 皆さんこんにちは!ログラスでプロダクトマネージャーをしています宮本です。このnoteは先日の#pmconf2023で登壇した内容を記載していきます。 ...
https://note.com/ojummmm/n/n1a0ab8e6af4d


苦労

今自分たちが何を目指しているのか?の言語化はうまくできるようになり、ブレはありつつ半年〜1年近く先までのロードマップは描けている状態になっています。

一方、その先のマイルストーンについては選択肢は見えているものの絞り込みの難しさを感じています。
ログラスのような、あまり顕在化していない市場を目指しているために提供価値をアップデートしながら走る必要があるtoB SaaSだと、事業の状況に合わせて方向性の修正や提供価値のジャンプアップが常に発生します。

その中でどこまで先を見るか・未来からのバックキャストをどのように考えるか…というのは常に模索し続けている段階です (一生模索し続けるのかもしれないな、とも思っていたり)

後続の話にも絡むのですが、ここからは提供価値をいかにシンプルに語れるか、ターゲットを集中できるかが重要になってくる感触があります。野放図に拡大していくことは容易にできるのですが、スタートアップである以上、戦線を不用意に拡げてしまうとプロダクトづくりは必ず破綻するものとして動かなければいけないな、と考えています。
Why/Who/Whatを可能な限り絞り込むにはどうすればいいか、どこに絞り込むのか…をベースに考えを広げているところです。

2.新規事業・新規市場のための解像度上げ

背景

前段の絞り込みとも、SaaSの王道としてクロスセル中心にARRのミルフィーユを作っていきたいよね!という話とも関連がある話ですが、自分たちは新規事業の立ち上げ・既存プロダクトの非連続な進化による新規市場への進出がとても重要なタイミングに差し掛かってきています。
前段のブレイクダウンビジョンの話は深化的な側面が強かったですが、両利きで探索を回して価値を複層化していく必要があるよね、というのがこちらの話ですね。

新しい価値の種に出会う機会も水面下で多くありつつ(偉そうに書いてますが、弊社は特にセールス・CS・PMMなどビジネスサイドのメンバーが強くこのあたりの種をうまく拾い上げてくれており、とても助けられています)、
そもそもログラスは扱っているドメイン的に複雑で難しい顧客課題に向き合う事が多いです。探索といっても、未来のターゲットとなる顧客・課題の解像度を高めた上でないとそもそも方針が立てられん…という悩みがありました。

取り組み

この領域はVPoPの斉藤が引っ張ってくれています。こちらもpmconf2023で発表させていただいていました。

丁稚奉公から始まる異業種探索 〜3ヶ月でPdMがドメインエキスパートになる方法 〜|斉藤 知明 | ログラス 執行役員 VPoP
本記事は株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2023の 10日目の記事です。 みなさんこんにちは!ログラスでプロダクト責任者をしている斉藤です。 今回は「丁稚奉公から始まる異業種探索」と称して #pmconf2023 で登壇をしてきたのでその内容を10分でキャッチアップいただけるようnoteにしてみようと思います。 3行でまとめると 新規事業開発や新規マーケット展開には深い顧客理解が必要 「丁稚奉公」を実施すると、顧客からの信頼と将来の確信
https://note.com/tomosooon/n/n0e4bfb7a6bdd

彼が安心して顧客に飛び込めるように他のメンバーでロードマップの整備や日々のスクラム開発を回せるようにしたのですが、数ヶ月の間にちょっとびっくりするくらい深い情報を持ってこれるようになっていました。
頭で考えても限界があるから現場で学べ、鉄則だとは思うのですが、自社の話ながらやり抜ける人間力は凄いな、と思います。

苦労

苦労している…というかこれから苦労するポイントが、この一次情報から導き出される非連続な進化へのシフトチェンジです。

リソース不足が常について回る以上、深化路線を素朴に回しながら「追加で」探索も行うぞ、両立するぞ、という考え方だと早々に限界を迎える感覚が日に日に強まってきています。
(もちろん今いる顧客の上に複層的に価値を積み重ねていくものではあるので、深化的な取り組みを完全に捨てるぞ、というわけではありません。これもバランスの話ですね)

連続で絞り込みの話をしてしまうのですが、非連続な価値が見つかったなら一気にそちらに舵を切るためにどうアクションするのか、提供したい価値やターゲットになる顧客をいかに絞り込めるか、どうすれば捨てるべきものを明確にできるか、にTryし続ける1年になりそうです。

3.設計・拡張性・非機能要件

背景

ターゲット市場と提供価値が変化し続ける・不確実性が残っている中で必要な設計を考えるのは難しい!というのは言うまでもないのですが、ご多分に漏れず弊社も悩みにぶち当たっています。

リリースから3年経ったプロダクトでもあり、今後のスケールを考えるとやはりアーキテクチャを見直したい部分はいくつか出てきています。

また事業の動きが速いぶん、非機能要件の見極めも難易度が高いです。
例えばある程度時間をかけて開発した新機能について、リリースされた時点でユーザーの属性・ユースケースが想定より増えており、求められる性能が変わってしまっていた…というような事態にすら遭遇しました。怖い。

これらは極端な例ではあるものの、他にも大小色々と課題がある状態です。

取り組み・苦労

ここは銀の弾丸はない、の精神で対策を洗い出している状態です。

例えば比較的ボトムアップ気味な内容として、要件定義の際にそもそも非機能要件をちゃんと考えられているのか、設計のプロセスや内容にカタがあるのか、漏れが起こらないように手法の共通化や設計標準が必要だよね…という話もありますし、
事業戦略と技術戦略が接合できるようなロードマップを引くべき、今後の拡張を考えて未来の理想のアーキテクチャを考えてみて asis/tobeを考えよう、というような上段から検討している話題もあります。

正直な話、テクノロジー方面の素養が強いプロダクトマネージャーが少なく(この節の解像度の低さからお分かりのとおり自分も勉強中です)、特にこの領域に強みがある方、今弊社に来ていただけると活躍しやすいのではないかと勝手に思っています。

この節の本題からは逸れますが、そもそも野放図に拡大するユースケース全てには対応しない、できる状態ではない、どのように期待値調整を行っていこうか… という考え方ももちろん必要だと考えています。

最後に

雑多に書きました。まだまだ課題が多い状態ではあるのですが、この痛みは事業として・組織として伸びているからこその成長痛でもあるのでは、とも感じています。
面白苦しいフェーズではありますが、見ていただいた方が「伸びしろあるやん」「やったるか」「良い経験できそうだ」と感じていただければ幸いです。

お決まりですが、絶賛採用中です。よろしくお願いします。

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