本記事は株式会社ログラス Productチーム Advent Calendar 2022の 23日目の記事です。
皆さんこんにちは!
最近、猫様をお迎えし最高な毎日を過ごしていております、塩対応のしおりん(@jamgodtree)です。
はじめに
私はログラスのエンジニアチームにて、2022年8月からリーダーを半年経験してきました。
この記事では、チームパフォーマンスの最大化に向けて行動してきたこと・失敗談について書いていきます。
タイトルにもあるように、私は受身気質であり、先頭を走っていくタイプのリーダーではありません。
その上で、以下のような悩みがある方に読んでもらえると幸いです。
- リーダーになる前に何をやったらいいのかわからない人
- リーダーになりたてでどうしようか同じように悩んでいる人
また、ログラスに興味がある方も是非参考にしてみてください。
ログラスにおけるリーダーとは?
ログラスにおいてリーダーは 「役割」 として定義されています。
「上司」と「部下」ではなく、フラットな関係性を指しているため、あえて「役割」という言葉を使っています。
そして、「役割」は他のメンバーに継承していくことを前提にしています。
※ 引用: 社内ドキュメントより
ログラスのプロダクト組織においてはリーダーシップは全員が発揮すべきものと考えています。リーダーシップを発揮する経験としてわかりやすい役割としてチームリーダーを位置付けています。したがって、チームリーダーは誰かがやり続けるものではなく、やり切ったら次の人に渡していくという卒業方式をとります。この継承活動を成り立たせることで、上司や権威の象徴ではなく、あくまで役割であるということの裏付けにもなります。リーダーシップやマネジメントはたくさんの書籍や記事がありますが、もっとも有効なインプット手段は実践経験です。チームと人に向き合い成果を出すプロセスを自分の役割として負ってみる経験は文字列のインプットよりも何倍も情報量があるからです。リーダーの視点を持って技術を極める、リーダーの視点を持ってマネジメントにトライする、いずれの観点でも貴重な機会となるはずです。
私はこの考え方がとても好きです。
私も、前リーダーからバトンをもらい挑戦する機会をもらいました。今回リーダシップについて考え、向き合う良い機会になりました。
同じタイミングで、別のチームでリーダーになった同僚がおり、最初二人で「リーダーって何やればいいかわからない!」と頭を抱えていました(笑)
半年という経験を経て彼は、スクラムを通じて成果を最大化させるという取り組みで攻めていましたが、私はチームビルディングで成果の最大化を図るという作戦に出ましたお互いに模索しながら違う挑戦をしていたのだと思うと、とても面白いなと思っています。
以下、チームの成果を最大化するために特に重要だったなというところを4つご紹介できればと思います。
1. 重要なのは振り返り場の設計と事前準備
なぜ場の振り返り設計と事前準備が大事なのか
最初は、前のリーダーの名残で特に疑問に思うことなく、1週間に1回全員を1on1の時間をとり、課題の引き出しやモチベーションの向上を目的としていました。
ところが、1on1が必要とされる場面もありましたが、以下2点で課題がありました
- 時間が削られる
- 私を含めず5名のメンバーがいたので、1週間で 5人 × 30分 の時間がかかります
- 良くも悪くもリーダーに情報が集まってくる
- 責務として個人キャリアの支援はしないので、チーム活動において今課題に感じていることや不安を紐解くのがメインとなります。
- 深ぼっていくと課題が明確になっていき、メンバーがレトロスペクティブへ持っていくというアクションにつながっていました。
更に、2点課題を感じました。
- この状態が続くとリーダーがいなくなったときにチームとして機能しなくなっていく
- リーダーがボトルネックになる
- そもそもチーム内の課題なら、チームイベントの中で適切に声が挙げられる場を作るほうが時間もコストも掛からず健全であること
日々スプリントを回しているとレトロスペクティブの振り返りでは、出てこないOKR全体の進捗や課題感をどうしても拾いきれないと感じていました。
チームが少しでも回っていないかもと思ったときがチャンスです!場の設計と実施をアクションしてみましょう。
事前準備
- 時間を抑える
2.アジェンダを組み立てる
- 不安を言語化しアクションを生み出すような場にしたいが、どんなアジェンダでどう収束させるべきか悩んでもわからなかったので、経験値があるEMへ相談しました。
- 作成したアジェンダ
- 目指している目標を読みあわせる
- 自信度チェック
- 何が不安だと感じたのか洗い出す時間
- 不安をグルーピングする
- ネクストアクションを出す(オーナを決める)
3.資料の準備
- 不安を書き出す場所を予め用意
- 不安度チェックの段階を定義しておく
引用: 社内ドキュメントより
重要なポイント
- 目指している目標を口に出して読む
- 結果今何を目指しているのか今一度認識が取れ意外と良かった
- 会最初でやる自信度チェック
- なぜその数字にしたのか?を引き出すことができた
- 会最後でやる自信度チェック
- まだ不安な点があるのか?を再チェック
- ネクストアクション
- チケットを作成 or オーナを確実に決るまでやる
チームの反応
メンバーからも上々の反応もらえました!やったね!
むやみに増やさず、意味のある振り返りを適切なタイミングで差し込むと効果的です
引用: 社内ドキュメントより (自信度チェックの結果)
Kami会で貰った言葉
2. 本当に必要なときだけ石をどける
「チームの開発に集中してもらうために石をどける」って言われたときに、私はすべての石をどけることが正解だと思っていました。
細かいタスクから大きなタスクまでOKR外のタスクを一手に担うという、あまり良くない動きをしてました。
例:
- チーム内のイベントのファシリ運営
- 開発チーム全体のMTGの出席とアクション
- OKR以外のタスク調整
- オペレーション作業
メンバーからの評価は、「過去最高に開発に集中できた!」と言ってもらえたことは嬉しかったです。が、正直失敗だったなと思う点もありました。
失敗だったこと
- まず、開発チーム全体のMTGの出席とアクションをやり続けると、リーダーからメンバーへの共有が増え、リーダーは「役割」であるはずなのに、階層構造化(EM > リーダー > メンバー)してしまう
- チーム内のタスクがほぼ消化できない。それにより、リーダーはチームOKRの貢献にコミットできなくなる
具体的に行動したこと
- チーム外で発生するイベントは、興味のあるメンバーや意見があるメンバーが参加するように分散する
- 誰も立候補者がいなければ、最近出席していないメンバーにお願いする
- 変化球のタスク差し込みは、本当に必要なのか判断し、調整をかける
- チーム内のイベント、責務を分担する
- イベントのオーナはすべて本人の采配により変えていく事が可能
- イベントの責任を持つだけなのでファシリテーターは他の人でも良い(etc..)
引用: 社内ドキュメントより
3. 他チームのエッセンスを取り入れる
私は本を読んで会社へどう適用していくかを考えて行動していくのはあまり得意ではありません(笑)
会社全体として改善活動が常に行われており日々改善が起きているなら、他チームからエッセンスをもらおうと考えました。
具体的に行動したこと
- 他チームのスクラムイベントに潜入すること
- 全チーム巻き込んだBeer Bashの開催
- チームごとにQでやったことを発表し合う会を開催しました。
- この場で出たチームでの取り組みを自チームでもやってみよう!という流れができる
- 1人の納得感よりチーム全体での納得感が、全チームからのエッセンスをすべてのメンバーが共通認識を持てる所は強みでした
※ Beer Bash とは、お酒を飲みながらワイワイ楽しく騒ぐ会
4. 実はリードをする経験は毎日転がっている
リーダーになって初めて気づいた事ですが、毎日デイリースクラムをやるため、第一声誰かがチームに声をかけて始まります。
他愛もないことですが、集まっても誰かが声をかけたりファシリテーションをしなければ、MTGって始まらないものですよね?
メンバーに動いてもらう、雰囲気を良くするっていうアクションは、こういう1つ1つの積み重ねがリードする経験につながるのではないかと思います。
ちなみに、私はリーダーという役割を経験しなければ、今も積極的にやることはなかったと思います(笑)し、気づくこともなかったです。
明日から誰でもできるリード経験であり、この蓄積によってチームを動かす事に、つながっていくと思います
まとめ
今回は、私の経験に基づくものなので、前提や条件が違えば、また違うアプローチがあります。
特にログラスは、素敵なチームメンバーが揃っているため、失敗してもアドバイスしてくれるメンバーがいたり、フォローしてくれるメンバーがいる為チャレンジしやすい環境であるといえます。
これからもっと素敵なチームを作っていきたいです!
明日のアドベントカレンダーは??
明日、株式会社ログラス Product チーム Advent Calendar 2022の24日目は比留間さん(https://twitter.com/hiruma_poker)による「CSとプロダクトの関係性について」です。
お楽しみに!
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