Wantedly で Frontend Chapter Lead をしている 原(@chloe463) です。
先日 Mobile Chapter の久保出さんが Mobile Chapter としてのビジョン、ミッション、バリューについて発信していました。Frontend Chapter でもこれにならって、ビジョン、ミッション、バリューを決めて Chapter という組織として目指すべき方向を定義することにしました。
この記事では策定の背景と、それぞれに込めた思いを表明していこうと思います。
Frontend Chapter とは Wantedlyの開発チームは、マトリクス型の構成になっています。プロダクト開発組織は Squad と呼ばれる様々な職能が集う最小のチームに分かれています。また Squad を横断して専門領域ごとの課題を解決するChapterというチームもあります。一人のエンジニアは基本的には Squad と Chapter 両方に所属しています。自分の場合ですと、Visit growth squad という Wantedly Visit の機能改善をする squad に所属すると同時に、Frontend Chapter にも所属しています。
Frontend Chapter では Wantedly の Web アプリが抱える課題を横断的に解決するための活動をしています。ある squad で抱える課題をその squad 内だけで解決するだけではなく、Chapter として解決することで個別最適にならず、システム的にいびつな形での進化にならないようにしています。
なぜビジョン、ミッション、バリューを決めたのか 昨年末に書いたブログで、Wantedly のレガシーフロントエンドをモダンな構成に刷新していくための戦略について発信しました。それ自体は今後も大きくブレることなくレガシーフロントエンド刷新の大指針になっていくと考えています。
しかしながら、レガシーフロントエンドの刷新だけではなく、新規機能の開発や既存機能の改善はもちろん、デザインシステム等の基盤改善など Frontend Chapter が取り組むべきことは多岐に渡ります。そういった中で全体として「この方向に向かっていこう」「こういうことを大事にしていこう」という指針があったほうがよいと考え策定することにしました。普段業務をする中で心に留めておいたり、大きな意思決定をする場での指針にできる、ということを期待しています。
ビジョン「何度も使いたくなる、誰でもココロオドルプラットフォーム」 Wantedly のユーザーセグメントは多岐にわたります。就職・転職活動をしていて話を聞きに行きたい人、転職活動には使用しないがビジネスパーソンとしての ID 代わりにプロフィールを使いたい人、募集を作ったりスカウト送信したり、採用活動の業務として使用している人、などです。どのセグメントの人であっても何度でも使いたくなるような Web アプリを提供したいと考えています。
例えば契約企業のみなさんに使っていただいている採用管理画面について。業務で使わないといけないサービスだから、使いづらいけど仕方なく使っている、というふうになってしまっていては申し訳ないと思います。気になった会社に話を聞きに行きたいと思ったとき、自身のプロフィールを編集するとき、募集を作成するとき、スカウトを送信するとき、どんなユースケースにおいても良い体験を提供できるようにしたいなと思っています。
ミッション「洗練された Web アプリを開発する」 「洗練」という言葉は Wantedly の design philosophy である「知的・大胆・洗練」から来ています。きれいな UI、サクサク動くアプリ、違和感を感じない・期待を裏切らない挙動をするアプリケーションを開発しようという思いを込めています。デザイナーがいくら洗練された UI デザインを作ったとして、それをアプリケーションとして実現する我々フロントエンドエンジニアが不自然な実装にしてしまったり、遅くて使い物にならないものを提供してしまっては元も子もありません。洗練されたものを開発することで、ビジョンにある「何度も使いたくなる」ものが実現できると考えています。
バリュー 熟達/熟練
フロントエンド技術 (HTML, CSS, JavaScript/TypeScript, ブラウザ、etc) について深い知識をもち、サービス改善に活かします。
変化スピードが速いフロントエンド界隈において、常に最新情報にキャッチアップし、プロダクトが抱える技術的課題の解決に活かします。もちろん最新技術を使うだけではなく、枯れた技術を正しく解釈してプロダクト開発に活かします。何が何でも新しい技術こそが正義というわけではないということを忘れないようにしましょう。
こだわり
渡された仕様・デザインのものを作るだけというわけではなく、積極的にフィードバックし、提案する姿勢を重要視します。妥協せず、よりよいものを作るための努力をします。技術的な隣接である Backend Chapter はもちろん、プロダクトデザイン・プロダクトマネジメントの人たちに積極的に働きかけたり、意見を伝えたりしてよりよいものが作れるようにします。
コミュニティ貢献
コミュニティの一員として、情報を得るだけではなく、プロダクト開発で得た知見を還元することを推奨します。自分たちが当たり前だと思っている技術や手法は、外部から見ると非常に有益であることがあります。自分たちにとって、それが「当たり前」になるまでに払った努力は、外部の人にとって有益になることもあるはずです。コミュニティ全体としてのレベルを上げられるようにしていきたいと思います。
さいごに まとめてみると当たり前なことを書いていると思いますが、改めて言語化することによって、Chapter としての方向性が定まり、これからの動き方や意思決定に役に立つのではないかなと考えています。
もしこのビジョン、ミッション、バリューに共感できた、もう少し深く聞いてみたいという人はぜひ話を聞きに来てください!
まだまだフロントエンドのメンバーが足りていません。こういった価値観に共感できるメンバーと一緒に働きたいなと思っていますので我こそは、という方をお待ちしています!