13歳の頃、映画監督にひどく憧れていた。リュック・ベッソンの映画についての分厚い本を、飽きることなく何度も何度も、ページが手垢にまみれるまでめくった。ひとつひとつの写真を今でも思い出せる。熱を上げすぎて稚拙な自主制作映画もつくったし脚本も書いた。映像以外にも、イベント、ウェブサイト、油絵、デッサン、時間と場所を忘れさせてくれる創作活動が最高に好きだった。
年齢が上がるにつれて、どうやら創作活動の世界の人たちは社会的、経済的に評価され辛いことがわかってきた。資本が偉くて、クリエイティビティは原料として使い捨てられるのではないか、そんな思い。だから経済学にも、ビジネスにも興味が出た。
月曜にリリースしたCaseは、クライアントワークにとどまらず、それぞれのプロダクトを「誰が作ったのか」が明確になる世界が、組織の垣根を超えて実現されている。
映画のエンドロールと一緒だ。
ひとつひとつの作品に自分の名前が冠されて、完全なる自己責任でフェアに評価される世界。自然と、オーナーシップが強烈に前に押し出されて存在感を主張する世界。そういう理想の世界の実現に1ミリでも貢献したい。
Wantedlyでは、今後も創造するひとを、1人でも多くエンパワーしていきたい。シゴトでココロオドロウ。