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12月27日、2025年度新卒採用向けの会社説明会をオンラインで開催しました。今回は第一営業本部 本部長の小暮桃子、第二営業本部 副本部長の中井健太が登壇し、PR・HR本部 人事チームの伊藤麻美が司会を務めた説明会の様子をお届けします。営業本部の業務内容からメンバーの入社1年目のエピソード、成長に繋がる正念場エピソードをオープンに話しました。
小暮 桃子(こぐれ ももこ)
第一営業本部 本部長
早稲田大学を卒業後、新卒で広告代理店にて営業を経験後、2016年にPR TIMESに入社。営業としてお客様へのサービス提案や導入支援を担当しながら、地方金融機関との提携、ミッション・バリュー策定、コミュニティイベント運営など複数プロジェクトに従事。2019年よりサポート部門責任者に。その後、新規事業推進担当やプロダクト開発との兼務を経て、2022年末から営業本部に復帰。現在は第一営業本部長として営業活動の全体推進を行いつつ、プレイヤーとしてサービス利用のご提案や利活用の支援をしています。
中井 健太(なかい けんた)
第二営業本部 副本部長
神戸大学を卒業後、2022年4月に新卒でPR TIMESに入社。2024年1月より第二営業本部副本部長に就任。
主に未利用の新規のお客様に対して、PR TIMESだけではなく他サービスやその他PR施策など幅広く提案しています。またPRの面白さややりがいについて啓蒙するイベントについても幅広く企画運営しており、能動的に情報発信する企業様、ご担当者様が少しでも増えればという想いがあります。
「PR TIMESの営業=お客様の成功を共に作る役割」
ー営業本部の仕事内容を教えてください。
小暮:PR TIMESではさまざまなサービスドメインを扱っていますが、営業本部が担っているのは主力事業である「PR TIMES」の事業価値の拡大。具体的には利用企業数の増加と、効果的かつ継続的にご利用いただけるような利活用の推進です。営業というと、サービスの説明をして売り込みに行くといったイメージを持つ方もいると思いますが、PR TIMESの営業本部は広報・PR・プレスリリースのプロとして「お客様の成功を共に作る役割」と定義し、課題解決のための提案を行なっています。
個人的にPR TIMESの営業のスタンスとして面白いと感じるのが、お客様対応の一連の流れを一つの部署で担っているところ。営業部門の中でアポを取る人、メールでアプローチをする人、アポを取れた後に商談を行う人、お客様に提案をする人…など分業制にしている会社も多い中、PR TIMESではお客様とのアポ取りから提案や利用に向けての導入支援まで行なっているため面白いですし、ハードでもあると思います。また社内で一貫しているのが「売り上げ=お客様に対して良い提案ができた、もしくは成功に寄り添えた結果」という考え方。短期の利益よりも、お客様に寄り添い関係づくりをしていくことで中長期的に信頼を築くことを重視しているところも個人的に好きなポイントですね。
続いて営業本部の業務の中で、特徴的な業務について紹介したいと思います。いわゆる営業活動だけではなく、イベントや展示会の出展、メルマガの配信などを通じたリード獲得やお客様との接点作りも行っています。営業企画やマーケティングの業務まで全て一貫して担っているんです。
PR TIMESは現在9万社を超える企業・団体に活用いただいており、2025年度末までに15万社の利用企業数を目標に掲げて動いています。その中で、実は現在ご利用いただいている9万社のうち約6割が東京に拠点を置いており、まだまだ地域の皆さんに活用いただけていないのが現状です。営業本部ではこの課題をどう解決していくのかをテーマに置き、地方地域での利活用促進をはじめ、取り組みをしている最中です。
プレスリリース配信の伴走で、世に伝わっていない情報を多くの人に届ける喜びを実感
中井:自身が経験したお客様とのエピソードで特に印象に残っているのは、熊本県の老舗銘菓製造販売会社が初めてプレスリリースを配信した時の話です。その会社は県内ではかなり知名度のあるお菓子を販売していたのですが、「より全国の人に知ってもらいたい」という思いがありました。
ただ、社内には今までプレスリリースを書いたことがある人が一人もいない上、広報部自体社内になかったため、「そもそもプレスリリースとは?」といったところからのスタートだったのです。その後、社長と何度も商談を重ね広報の重要性を知ってもらい、新商品販売のタイミングでプレスリリースを配信しました。その結果、地元の新聞やテレビ、「Yahoo!ニュース」への掲載など、当初からの目標であった全国への発信を達成できました。担当者の方からも「配信して良かった」という声をもらえて、すごく嬉しかったですね。僕としても、まだ世に伝わっていない素敵な情報が多くの人に届く喜びを実感する機会になりました。
次に、より具体的に営業本部の業務をイメージしてもらうため、僕のとある一週間のスケジュールを紹介します。
基本的にはお客様との商談が1日に2〜3件入っていて、日によっては地方でイベントをさせていただくこともあります。夕方以降は、育成担当としてロープレや1on1の実施、幹部候補向け研修や営業力UP研修の受講、また僕自身社員向けの研修をすることもあります。
ー直近1〜2カ月の仕事で1番嬉しかったことは何ですか?
中井:神戸で行ったセミナーでの出来事なのですが、普段商談をする時は基本オンラインなのですが、この日は対面での実施でした。実際に現地に行くと、すごく熱い思いを持っている方がたくさんいらっしゃって。そういった多くの方々と直接話してその思いに触れられたのはすごく経験として大きかったですね。またセミナー後には何人もの参加者の方から、「明日から実践してみます」などの感想をいただくなど、参加者の方の行動を変えるきっかけの一つになれたのが嬉しかったです。
前例のない取り組みを入社後半年、1人で担当
チャレンジを応援する社風が後押しに
ー入社1年目の挑戦についてのエピソードを教えてください
小暮:私の挑戦は、入社半年後に地方金融機関との提携プロジェクトを担当したことです。機会がある時はとりあえず手を挙げるという私自身の性格だけでなく、チャレンジを応援してくれて失敗に寛容な社風が後押しになり立候補しました。
プロジェクトの目的は、地元の枠を超えてニュースが流通する仕組みを作ること。と言うのも地方の企業には、インターネットで全国に情報発信する方法がまだまだ浸透していませんでした。ただ地方の企業の方の中には、PRに馴染みがない方が多いのも事実。そこで、地方企業にとって身近な存在かつ信頼のおける存在である地方金融機関にアプローチをかけることにしたんです。
代表の山口さんから当時伝えられていたのは「ダメでもともと」。前例のない取り組みに苦戦しながら、アポ設定から資料作成、現地での交渉、提携に向けた契約書作成や運用プロセス策定など、業務提携に向けた対応の全てを1人で行いました。ただ、半年かけて全国22箇所の銀行にアプローチしましたが、提携できたのはゼロ。担当者の方からは「前例はありますか?」「他のところで進捗があったら教えて下さい」といった回答がほとんどで、難しいとは分かっていながらもすごく悔しかったのを覚えています。
でもそれと同時に、多くの銀行の方と面会を重ねる中で、この施策の価値の大きさも実感していきました。「社会全体にとって必ずポジティブな取り組みであるはず」という思いを持ち続け、苦しかった時期も諦めず頑張ることができましたね。そして、2017年5月ついに京都銀行様との業務提携に結びつきました。「地域の皆さんのため」「社会のため」という想いを持ちつつ、同時に成果を追及することの醍醐味を感じることができました。
ちなみに現在は、パートナービジネス開発室が提携を担当しており、45都道府県(合計82例)との提携が実現しています(2024年2月時点)。
この取り組みから2つのことを学びました。まず一つ目は、想いを届けることの大切さです。多くの企業と面会したことでPRの可能性や社会的意義を感じましたし、その経験から業務提携ではなく「地域活性化に繋がる情報発信」をゴールにできたのかなと思います。2つ目は、行動あるのみということです。想いを持って取り組むことはもちろん大切ですが、それだけでは成果は上がらず価値も生まれません。実際の運用がより良いものになるよう、実務面を考慮しながら取り組みを進めるのも必要だと思います。
※京都銀行様との提携エピソードの詳細はこちら
入社1年目でイベント責任者に、「決めるのは全て自分」というプレッシャー
中井:1年目の12月に「そこで、PRゼミ!」の京都責任者を担当したことです。この取り組みは、各地域で活躍している企業やメディアの方に集まってもらい、PRについての情報交換や悩み相談などができるコミュニティ作りを目指すというイベントで、京都開催の前に沖縄や名古屋などで何度か開催をしていました。ただこれまではイベントターゲットである、PR TIMESを知らない人や使ったことがない人の参加が少なかったことや、イベント自体の規模を大きくしたいとの思いから京都開催は「立て直し会」という立て付けで行われたんです。
ここでぶつかったのが3つの大きな壁でした。
今までの手段や考え方を見直し、時には変更する判断を下すのが本当に難しくて。ただ途中から、手段ばかりにこだわっていたことに気づき、改めて「どんな人に来てほしいのか」「参加者にどうなってほしいのか」という前提や理想を考えた結果、「PRをやってみたいけれど、何をすればいいか分からない人」に対して「ヒントを得て明日の行動を後押しする場」と定めました。今振り返るとこれが成功した要因なのかなとも思います。
この前提や理想をもとに、イベントでは大きく2つのことを変更しました。1つ目が、「登壇者の追加アサイン」です。「具体的な事例を複数知ることで、明日からの行動に繋げてほしい」と、SNSを上手く活用しているインフルエンサーの方などを初めて呼びました。依頼書を作成する際には、開催背景や話してほしい内容など、想いを込めることを大切にしました。もう1つが「集客方法のアップデート」です。これまで来たことがない方達にもきてもらうため、知っているお客様に連絡するだけではなく、京都の団体とコネクションのある団体にドアノックで打ち合わせし集客協力の依頼を行いました。
※イベント当日の様子
そうして迎えたイベント当日は、目標人数を超える110名以上の方に来ていただくことや、京都の広報担当者の方同士が横のつながりを作るきっかけを生み出すことができました。この出来事からは、自分の苦しんだ時間や努力よりも結果が出たかが最も大切だということを学びましたね。無事開催はできたものの、理想としていたアップデートには届き切らなかった悔しさもあります。集客方法よりもイベントの目的や理想を考えた上での企画内容に頭を使うべきだったと思いますし、自分の思い込みで仕事を進めるのではなくもっと野心的な目標人数設定しておけば、より大きな結果に繋がったんじゃないかと思いました。
常に「今」が正念場、きっかけは代表からの思わぬフィードバック
伊藤:今に繋がる成長実感や醍醐味について、正念場でのエピソードを通じてお話ししてもらえたらと思います。
中井:一つのエピソードというよりも、「常に今」ですね(笑) と言うのも、自分の行動次第で成長機会が断続的に、何ならそういう機会が重なって与えられる環境だからです。入社当初から業務に対して全力で取り組んできましたが、明確にエンジンがかかったきっかけは一年目の終わり頃にいただいた山口さんからのフィードバックでした。個人的には先ほど話した「そこで、PRゼミ!」などいろいろなことに挑戦した1年だったのですが、山口さんからは「1年目の成長が緩やかでした。コンフォートゾーンに入っていませんか?」と思わぬコメントをいただいて…。正直「それなりに頑張ったんだけどな…」という思いがありましたが、それと同時に自身の中でも本当に“それなり”だったと感じる部分もありました。
「これ以上大変になるのは…」「失敗したらどうしよう」といった思いから、自分のできそうな範囲の中だけで仕事をしていたのも事実で。そこでそれを改善するために、野心的な目標を宣言し、達成に向かって行動することに。当時目標として掲げたのは、1年目の通期の3倍の成果を2年目の半期で達成することでした。結果は目標比約130%で達成し、個人では社員総会で新人賞も受賞しました。
※受賞エピソードの詳細はこちら
その成功の要因としては自身の根底にある「お客様の成功」という動機からぶれることなく、自身のやるべきことに真っ直ぐ取り組んだのが大きかったと思います。またこの経験から、ほんの少しの「踏ん張った局面」の積み重ねが、結果を本当に大きく左右することを実感しました。でも、何度も踏ん張ることができたのは、挑戦を楽しむことができ、尊敬できる仲間の存在があったからです。自分が苦しい時期に顔をあげると、みんな何かしらに挑戦していますし、同時にその挑戦について「どうやったら上手くいくのか」を能動的に考え楽しんでいるんです。PR TIMESはそういったメンバーばかりで、挑戦も失敗も笑う人がいないのもすごく素敵だと思っています。
サービスや自身の行動への圧倒的な自信が正念場を乗り越える上での支えに
伊藤:ありがとうございます。では続けて、小暮さんの正念場エピソードをお願いします。
小暮:私は入社後何度か部署異動を経験したのですが、2022年に営業本部に戻ってきた時期が一番苦しかったです。私は入社翌年の2017年から役職についていましたが、2022年秋に数年ぶりにメンバーからのリスタートをきりました。正直その評価に悔しさもありましたが、2022年度は会社全体として業績が鈍化していた時期でもあったので、気持ちを切り替え営業に貢献することを決めました。
そしてその業績の鈍化の原因というのが、プレスリリース件数の成長停滞でした。創業来売上高125%成長を続けてきていたのですが、2022年は成長が緩やかに。この事実は私にとってかなり衝撃的なことでした。私は顧客対応の部門にいた時間が長かったこともあり、勝手ながら少なからずサービス成長に貢献してきたと思っていたのですが、その慢心や驕りも業績が鈍化した原因の一つだと反省しました。会社のこともサービスのこともお客様のことも好きなのに、それを大事にできていなかったのではないかなと。
そこで、自分が変わり、組織を変えていけるような人になろうと覚悟を決めたんです。そうした強い思いを持てたのは会社や事業、サービスへの圧倒的な自信でした。「こんな素敵なサービスが売れないはずがない!」と、ずっと目標を追ってきました。
この1年間は目標達成に向けて、組織と個人それぞれの側面で様々な取り組みを進めました。その結果、過去最高のプレスリリース件数を達成し、チームの目標達成を牽引したことが評価され、個人としてはMVPも獲得できました。ここまで頑張れたのは、中井さんと同様、本当にお客様の存在が大きかったと思っています。
※受賞エピソードの詳細はこちら
その原点となったのは1年目の経験です。1年目に多くのお客様と話したことで、プレスリリースをきっかけに世の中に届けたい情報が一気に広がりお客様の喜びになること、そしてその喜びを間近で感じることが私自身の幸せにも繋がっていることを実感できました。今では「PR TIMESが目指すこと=私が人生で成し遂げたいこと」に。なので、皆さんも会社を探す時には、会社の成し遂げたいことと自身の信念みたいな部分の重なりの大きさを一つのポイントにしてほしいです。
※この記事は、2023年12月開催の2025年度新卒採用説明会でのパネルトークを元に作成されました。
執筆=藤井美帆(Qurumu)、構成=田代くるみ(Qurumu)