鈴木 希 プロフィール - Wantedly
コーポレート・スタッフ
https://www.wantedly.com/users/66802
「コーポレートをセールスやエンジニアと並んで戦える組織にしたい」
Wantedlyの人にインタビューし、紹介する「Wantedlyの中の人」。第4回は、高校生の頃には既に会計士を目指して勉強していたという、WantedlyのThe Accountant、鈴木へのインタビューです。管理業務というと一見地味なイメージがありますが、Wantedlyにおけるコーポレートの働きとはどのようなものなのか聞きました。
現在は、株主や証券会社、監査法人等社外の方々の対応から経理、財務、法務、など、コーポレート関連の業務を私がメインで回しています。
もちろん、外部の専門家やコーポレートの社員・派遣の方など手伝ってくれている方に助けられているし、体制は構築できてきているので、自分ですべて手を動かしているわけではないです。ただ、出来る限り効率よく仕組み化し、無駄を無くすように心がけています。例えば、経理業務は入社してから内製化を進めたのですが、ゴールをイメージし、それができるまでのフローが小さな負担になるように、仕組みを整えてます。これまでは、経理の仕事は全部顧問税理士に任せっきりで、どのような手続きが行われているのか、ブラックボックス化していたので最初は相当手こずりました。
例えば支払申請などは、経理メンバーが請求書を受け取り、それを経理で入力・チェックすることが考えられますが、それだと時間が足りないので、こちらで毎月入力シートを用意して各人が入力、エビデンスの格納など、責任を持って自分で入力し、それをチェックする仕組みにしてます。勿論、ただお願いしますといっても面倒なのは分かっているので、出来る限りシンプルにするよう心がけてます。この仕組だと人が増えるとチェックの量は当然増えますが、入力は各々でやるので、経理の負担が極端に大きくなることはありません。
また、シートをこちらで用意するのはそこからの会計までの流れをスムーズにするためのシートになっているので、少しの単純な作業でインポートデータの生成・インポートできるようにしてます。
そんなことで、ちゃんと管理できるのかと思われるかもしれませんが、シンプルな仕組みづくりにするだけで、やることが単純化できるし社員のコスト意識や自責で請求書の管理などをしてくれるようになりました。また、社内のコスト意識・管理意識が高いのでそれを当たり前だと思ってくれる会社のメンバーにも助けられてます。給与と社外への支払ができれば最悪会社は回りますよ。あと、前職での経験も生きてます。
他のシステム化した事例としては、外部に委託している業務の支払通知書などの作成はスクリプトを組んでもらい、シートに件数等を入力すればボタン一つで支払通知書や仕訳データまで作れるようにしています。インターンも同様ですね。もちろん自分ではスクリプトを組んでおらず、今手伝いに来てくれている業務委託の方にお願いしていますが、将来的には自分で組みたいと思っており、今は、Rails Tutorialを勉強中です。うちには、若くて優秀なエンジニアが沢山いるので、色々と教えてもらっていて助かってます(笑) 作業はPCに依頼して、考えるところを自分がやるのが理想ですね。他には、クラウドサービスを積極的に取り入れ、往訪や紙のやり取りを極力削減し、この仕組が今の10倍、100倍の規模になった時にも回るかを意識して脱属人化・効率化を推進しています。
コーポレートというとバックオフィスで、書類整理や契約更新に追われているイメージかもしれませんが、全然そんなことはありません。個人的には、コーポレート=バックオフィスというイメージを覆したいと思っています。コーポレートもセールスやエンジニアと共に最前線で戦うことができる、それをWantedlyで証明したいです。例えば、何か手続きをする前に事前にできる法務チェックを済ませておくことで、最終チェックくらいの時にコーポレートが関与、チェックして解決できるようにする。セールスチームやエンジニアチームは常に仕事の効率化を図っているのに、コーポレートだけ一歩遅れていては、全体の仕事の遅れに繋がります。攻めるために守りを固める、またはその準備をしておく、出来る限りの効率化を測る。そのため、積極的にクラウドサービスや、エンジニアリングの技術やその考え方を取り入れています。
前職よりも上の立場で社会の仕組みや文化を変えるような仕事に関わりたいと思っていて、軽くではありますが、ベンチャー企業を探していました。すると、Wantedlyから一度オフィスに遊びに来ませんか、とメッセージを頂いたんです。Wanteldyのサービスには登録していたんですが、会社としてはあまり詳しく知らなくて、当時は人材系の会社なのかなと思っていました。とはいえ、会ってみないことには分からないなと思って、話を聞きに行ったんです。いざ話を聞くと、Wantedlyのビジネスモデルが、月額課金というこれまでの人材業界の常識を破るようなモデルで衝撃を受けたと同時に、CEOの仲やCTOの川崎の話を聞いて、本当に今の社会の仕組みを変えていこうとしている企業なんだと思い、入社することを決めました。
また、Wantedlyは社員の半数がエンジニアとデザイナの会社なのですが、どんどん新しい技術を取り入れて、仕事の効率化を図っている、そういった環境において自分がどのような価値を発揮できるのか、しなければならないのかに興味がありました。
というのも、高校の頃、自分で稼ぐ力がないと生きていけないなと痛感した時があり、自分の市場価値について考えるようになりました。その時、将来的には学歴や資格で判断される社会では無くなってくるだろうなと思いつつ、まだ、学歴や資格が仕事をする上で有利に働くのは事実だったので、どちらかを確保しようと考えてました。また、当時は大学は遊ぶところのイメージがあったので、手に職をつけようと思い、資格の取得を目指そうと考えました。中学生の時は建築士になりたかったんです。ただ、財政政策系だから、偉い方との付き合いとか交渉とか、自分が苦手なことをやる必要があるなと。そういうことで、生活が左右されるのも嫌だと思ったのと、良い大学を卒業しないと一級建築士としては食ってくのが難しなと思い断念しました。他に手に職がつけられそうなのものの中で、数学が好きだったのと商業高校で簿記にハマったのがきっかけで会計士になろうと思って、必死に勉強していました。実際数学はほぼ関係無かったんですけどね。簿記コンクールとか出してもらったりしていました。会計士試験を受かった時は自分自身が相当やばいと思うくらいできると思っていたのですが、監査法人に入所してすぐに考えを改めましたね(笑) あ、おそらくみんな同じ感じだと思います。
直近ではまず、人を増やしてチームとして会社に貢献したいのと、全体最適を取って、管理することだけにフォーカスしない体制を構築したいと思ってます。直近、例えばですが、契約書などで、引っかかるところはだいたい似通っていることがわかってきました。なので、溜まってきたナレッジをマニュアル化して、セールスサイドがコーポレートチームをいちいち介さなくても、一定のところまでは事前に判断できるようにして、取引のスピード感を高めたいです。
最終的には、システムやクラウドサービスを駆使して、コーポレートチームの誰でもコーポレートの仕事ができるように仕組み化したいと思っています。それができたら、もっと売上戦略のためにコーポレートの情報を提供して会社成長のためにできる仕組みを作りたいです。また、今まで誰も仕組み化していなかったことにどんどんチャレンジして、セールスが売上を上げたり、エンジニアがサービスをグロースさせるように、事業を大きくしていくためのコーポレートチームを作れたらと思っています。
コーポレートの魅力の一つである、様々な業務を横断して経験できることに加え、スタートアップならではの仕組みづくりにどんどん関われる。Tech業界で自分のコーポレートとしての力を試したい人がいたら、是非一緒に最前線で戦うコーポレートを作っていきたいです。
■第一回:「やりたくないこと」を「やりたいこと」に変えるために、12年続けた研究職からエンジニアになりました。