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伝えたいことを伝えきれない。そんな悩みに寄り添い、ステークホルダーとの架け橋を目指す、PRパートナー事業部【座談会・前編】

「クライアントとメディアの良き伴走者になる」を戦略に掲げ、PR活動の設計から実行まで伴走する「PRパートナー事業部」。今回は渡邊(わたなべ)と樋口(ひぐち)が、PRパートナー事業部の役割や私たちの提供価値について語り合いました。

渡邉梨夏子(わたなべりかこ / PRパートナー事業部)                      新卒で子供服をメイン事業としている商社へ入社。出版の部署へ異動し、企画や販促、イベント企画などを経験。2018年11月、PR TIMESへ中途入社。化粧品、グルメ、飲料メーカーなどを中心に多くのパートナー企業のPR活動に伴走中。2023年4月、PRパートナー事業部パートナーリードに就任して現職。
樋口裕輔(ひぐちゆうすけ / PRパートナー事業部)                       業界大手のPR会社へ新卒で入社し、地方自治体や大手食品メーカー等の広報・PRを担当。様々なクライアント様の広報・PR活動のお手伝いをしていく中で、より良い情報発信の方法を模索するために2017年4月にPR TIMESへジョイン。2022年4月、PRパートナー事業部パートナーリードに就任して現職。

——PR TIMESへの入社理由を教えてください。

渡邊:私がPR TIMESに入社したのは2018年の11月です。当時はコミュニケーションプランニング本部という部署名で、そこからコミュニケーションプランニング事業部、そして現在のPRパートナー事業部へと変遷しています。当社のミッション・バリューの刷新や、東証一部上場(現在は東証プライム)といった大きな転換期でもあり、体制が次々と変わっていっていたタイミングでの入社でしたね。

前職では3年間、子ども服を扱う会社に勤めていて、店舗のディスプレイや、自社制作の絵本のPRなどに携わっていました。情報を発信することやイベント制作に興味があったので、リアルな商材ではなく、サービスとしての情報を提供するデジタルの世界に携わってみたいと考えるようになりました。その当時もブログを8年間続けていたり、ポジティブな情報を発信したりすることにも関心があったので、それが今のPRの企画・提案の仕事につながっています。


樋口:僕は今年で入社5年目になります。元々はグループ会社の出身で、アルバイトの期間を含めると約7年間勤務していました。そんな中、ベクトルグループの出資会社のROBOT PAYMENTで、Webクリッピング作業を効率化するためのプロジェクトがグループ全社で始動しました。その時に一度だけ、PR TIMES代表の山口さんとミーティングで同席したことがありました。

その後、PR TIMESの子会社でPRリサーチという会社ができました。そこで、Webクリッピングを事業化することになり、「クリッピングだったら大学時代から樋口が担当しているから詳しいだろう」と代表の山口さんより声がかかり、転籍を決めました。

——樋口さんは一度、PRの領域からは離れているんですね。

樋口:そうでなんです。その時はシステム運用やサービスの設計・営業をしていました。入社してから1年10カ月程で子会社のPRリサーチが撤退したので、そのタイミングでカスタマーリレーションズ本部へ異動になりました。社員は僕ともう一人の2名体制で運営をしていたのですが、人員にある程度余裕が出てきたこともあり、2年程前にPRパートナー事業部の前身であるコミュニケーションプランニング事業部に異動しました。


クライアントとメディアの良き伴走者になるために

——ここからはお二人が所属するPRパートナー事業部について教えてください。お二人は具体的に社内でどのような役割を担っているのでしょう?

樋口:当社には、「PR TIMES」というプレスリリース配信サービスの運営が主幹の事業としてあります。もちろん、プレスリリース配信サービスのみ使っていただいているお客さまも多くいらっしゃいます。一方で、プレスリリース配信だけではリーチしにくい消費者層や、そこから広がるステークホルダーに対して伝えたいことを伝えきれていない、発信する企画を立てられていない、広報担当者の人員不足で満足に活動できていない、等のニーズに対してもきめ細やかにサポートしていくのがPRパートナー事業部の役割です。お客さまとメディアを繋いだり、お客さま同士を繋げて企画を立てたりするのも、Webサービスを使っているだけだとなかなか体験してもらえない顧客体験かと思うので、そういったステークホルダーとの橋渡しの役割も担っているのかなと考えています。

渡邊:そうですね。お客さまが抱えている様々な事情や課題に対して私たちも一社員になったような気持ちで取り組むことがPRパートナー事業部のスタンスです。「クライアントとメディアの良き伴走者になる」をチームの戦略の一つに掲げているので発信する以外の部分でも、しっかりサポートできるように取り組んでいます。

——これまでどのようなお客さまの伴走をしてきたのでしょうか。

渡邊:例えば、カネボウ化粧品さんは前任の方々からのバトンを引き継いで、私も入社当時から担当させていただいています。商品力もブランドバリューもあるので、雑誌や美容家、ジャーナリストの方々とは、すでに自社でコミュニケーションを取られているのですが、「デジタルメディアとの窓口についてはPR TIMESに」と全面的に頼っていただいており、信頼を積み重ねられている実感があります。カネボウ化粧品さんとは、コロナ前に、カネボウ化粧品が展開するブランドを横断したメイクセミナーを、年に4回実施していました。各ブランドごとの施策は十分にできていた一方で、ブランドを横断しての施策ができていなかったという課題がありました。それに対する施策として、“顔のパーツごとに異なるブランドのアイテムを使用する”という消費者の傾向から着想を得て、ブランドを横断したアイテムでトータルメイクを仕上げるという切り口のセミナーを企画しました。「今どんな人物に注目が集まっているのか」等を、お付き合いのあるメディアの方々にヒアリングした上で、ゲストにお招きする美容家のブッキングまで一貫して担当させていただきました。イベント設計については、カネボウ化粧品さんとの取り組みを通して学ばせていただいた部分も大きく、別のプロジェクトを担当する上でも、そのときの経験が活かされています。


一方で、コロナ禍以降は、これまで実施していたイベントも従来と同じようには対面では開催できなくなりました。そのような背景もあって、「どうすればメディアとうまくコミュニケーションを取っていけるか」といった趣旨のご相談が増えたように思います。他社のお客さまの場合、掲載数などの定量的な実績をKPIに設定することがよくありますが、カネボウ化粧品さんの場合は「大事にしたいメディアとの関係性がどれくらい広がったか」を指標に置かれています。カネボウ化粧品さんの自社発表会にも参加させていただいて、その後のデジタルメディアとのコミュニケーションの取り方についてアドバイスをすることもあります。

——PRパートナー事業部では、どのようなジャンルに強みがあるのでしょうか。

渡邊:前提として、PRパートナー事業部では、PR活動のサポートとメディアリレーションズとの両輪で稼働しています。現状では、女性系・ライフスタイル系と呼ばれるメディアとのリレーションが強いので、そこに結びつくような案件が多いです。お客さまからご相談を受ける際も、私たちの得意ジャンルについて事前に伝えるようにしています。これまでは、少し無理をしてでもお客さまの依頼を受けていたこともあり、互いにとって良くない状況になってしまうこともありました。そういった課題をこの2年間で改善し、お客さまに対しても得意ジャンルについて事前に説明するようにしてからは、女性系メディアやデジタルメディアへのアプローチなど、より私たちの強みが発揮できるようなご相談をいただけるようになってきました。

個人的に、業務領域は美容やコスメ業界以外でも、この1〜2年でかなり広がりました。それでも、どんなジャンルでも対応できるというわけでななく、この2年くらいで整理して、受けないものは受けないときっぱり割り切るようにしています。捉え方によっては、お客さまとの役割分担を整理している段階なのかもしれないです。


<後編へ続く>

執筆=倉本亜里沙、構成=田代くるみ(Qurumu)

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