祝!Wantedly初寄稿!
クラウドワークスで副社長をやっている成田と申します。
これから、日々考えてることや、目玉施策について、自分の視点から色々と伝えていきたいと思います。よろしくお願いします!
今日は、クラウドワークス社で新たにスタートした人事制度、フルフレックス・フルリモートワーク制度、あとこの半年で取り組んでいる「ラーニングアニマル予算制度」について、その背景とか目的、実施まで至った経緯を書いてみたいと思います!
フルフレックス・フルリモートワーク制度って何?
まず制度の概要ですが、クラウドワークスでは7月中旬から、
・コアタイムなしのフレックス=フルフレックス制度
・週5 OKのフルリモートワーク制度
を導入しました。
略して、「フルフレ・フルリモ」w
社内の働き方革命を推進する人事制度「ハタカク!」の一環で、新たに挑戦してる、新人事制度です。
crowdwork.jpの運営や新しいプロダクト開発を行っている「プロダクトDiv」はエンジニア、デザイナー中心の組織で、この組織でまずやってみようということで、スタートしています。
人事制度ハタカク!の一環で、最近人事の太田が記事を書いてくれていて細かい中身はここに詳しいです。
フルフレックス・フルリモートワークの背景・狙い
なぜこのタイミングでこんな制度をやってみたか、という狙いみたいなところですが、そもそもクラウドワークスは「社内の働き方革命」を目指して、フレックスとかリモートワーク自体は一部条件付きで導入してました。
【改定前の制度条件】
フレックス制度:コアタイム10:00~16:00
リモートワーク制度:週3からOK
約2年くらいやってみてたこの制度ですが、最近アンケートや1on1をやっていく中で、色んな声が出てきました。
(一部の声)
・朝の通勤の満員電車で体力が消耗されるのでできれば時間をずらしたい(特に夏)
・子供を保育園に送っているとどうしても時間的に朝厳しい時がある
・リモートワークで通勤時間がなくなることで2時間空くので帰り疲れて家事をするということがなくなりとても助かるけど、それが毎日だったらもっと助かる
・朝役所に行かないといけない時もあるけど休暇にせざるを得ないのがつらい
こんな要望がある一方で、コアタイムがあることが逆に良いとか、縛りがあること自体で緊張感が生まれるよね、という意見もありました。
そんな意見を全て見たうえで、経営陣で話してとった結論が、「制限をなくしてみる」でした。
理由はやっぱり、僕らのビジョンである「働き方革命」、バリューに定義している「個の力の最大限の活性化」にあると思ってます。
考えてみれば、フレックスのコアタイムの縛りとか、リモートワークの制限とか、それによって働き方が制限されたり生産性が下がってる人がいるなら、それはやっぱり改善したほうがいいですし、様々な事情を持ってる個人に幅広くよい環境を創り出すことが、「個の力を最大限活性化する」っていう、僕らの目指したい世界観に近づくと思いました。
もちろん、この制度はかなり振り切っているので、反対意見というか、リスクあるんじゃないのかみたいな声もありましたし、リスク自体は僕も、賛成のメンバーも理解はしてるのですが、リスク含めて挑戦した方がミライを作れるし、それこそ自分たちの存在意義だろうと思って、そう判断しています。
ちなみに、この制度変更前に、一部特例でフルリモートワークを認めていた事例があって、特にフルリモートワークが原因でトラブルになるとかそういうこともなく進められてもいました。そういう事例もあったことも、思い切って実験してみる価値はあると考えられる後押しにはなりました。
性善説×プロ意識×チームワークが肝
ただもちろんこの制度、普通の感覚でいったらリスク感じて尻込みしてしまう会社も多いはず。
それぞれが勝手なこといってチームワークはどうなるんだ、とか。
本当に仕事してるかわからない、とか。
会議とか、1on1とか対面じゃないと生産性上がらないでしょ、とか。
その懸念は普通だと思います。
もちろん課題だって出てくるはずです。
ただ自分が思うのは、「その課題があるからやらない」、ではなく、「その課題をどうすれば解決できるのか」「その課題も含めて、どうやったら働き方革命が実現できるのか」を考えるのが僕らの会社の存在意義だし、「らしさ」なんじゃないかということ。
課題やリスクを考えるのは簡単なので、じゃあそこから一歩踏み出してより深く考えてみることが、自分達なりの社会への提言じゃないかなと、思っています。
そして、この制度がうまくいくためには、やっぱり、プロ意識の高い人材が集まっている必要があり、チームワークを大事にできる人材が集まっている必要があると思います。
チームで1人でも自分がよければいいと思ってる人がいたら成り立ちませんし、もちろん、楽して仕事したいみたいな感覚の人がいても機能しません。
一人一人が、チームに対してどこまで貢献できるのかっていう視点で仕事をしないといけないですし、チームのメンバーの合意のもとに、生産性を最大化するために最適な働き方を決めるべきです。
最低限週1は顔合わせようっていうチームがあってもいいし、場合によっては今週は毎日こよう、でもいいし、家庭の事情にあわせて変えてもいい。自分達で一番生産性の上がる道を探って、振り返りしながら、成果に向かう。そんなプロ意識と利他精神の強いチームを作っていきたいと思っています。
それができた時に、フルフレックスも、フルリモートワークも、成功したって言えるのではないかなと、そう思って、制度改定を進めています。
なお、今のところ、これによってプロダクトの開発が大きく遅延したとか、KPIが伸びなくなったとか、そういうことはなく、むしろ、皆が積極的に振り返って自分達の働き方を見直してるし、考える機会になってる気がします。チームごとに本当にルールが違くて、それ自体は価値あることだと思います。
これをさらに洗練させて、社内の働き方革命を起こし、事業の成果(成長)を高めることはもちろん、この考え方を社外にも広げていきたいと思います。
下の図は実際のリモートワークにおけるmtg風景。mtgの仕方もルールも全部チームで決定します↓
チームの学習機会の最大化、"ラーニングアニマル予算”?!
その他にも、最近は「チームの学習」に力を入れてます。
例えば、Ruby Kaigiや、人工知能学会も、宿泊とイベント参加費をフルで負担したり、
新卒のプロダクトオーナーは、Tech CampとかTech Academyでアプリケーション開発の講座をフルで受けてもらったり
デザイナー向けに、Tech Campの年末年始イナズマコースにも一部会社負担して行ってもらったり
色々やってきてるのですが、最近の動きとしては「ラーニングアニマル予算(通常LA予算)」という制度を作りました。
これは何かというと、プロダクトDivは半期で6万円の中で、自由に機器の購入とか勉強会参加とか合宿開催とかをOKにしてる、という制度です。
スタートしてから、めっちゃ使われてて、好評です。
・Oculus Go買ったり、
・Tech Campいったり、
・銭湯でリモートワークしたり、
色んな角度の申請が来て面白いですw
人間中心設計で人事制度をとらえる
こういう取り組みが加速したのもこの1,2年なのですが、狙いとしてはやっぱりテクノロジーの進化やデザイントレンドの変化、デバイスの進化みたいなものがとてつもなく早いので、一人ひとりが学習して新しいことを学んでいける環境を作っていかないと会社の成長力も作れないと思っています。
また、やっぱりプロダクトを生み出し、世の中に価値を生み出す源泉は「好奇心」だと思うので、そういう好奇心の強い人材がたくさん集まって、各自が好きなこと学んで、共有して、いい相乗効果が生み出されたら最高じゃん、と思います。新しい技術的チャレンジ、デザインチャレンジ、そういうものもどんどん推奨していきたい。
で、その環境を、人事制度のユーザーである社員と対話しながら、作っていく。これよくない?って押し付けた制度は実際あんまりうまくいってなくて、結局人間中心設計の考え方で、人事制度のユーザーである社員と対話し、ユーザー(社員)がほしいものの本質を見極めながら手を打っていく。そんなプロセスで作った制度は皆に使われてるし、いい効果が出てるな〜と思ったりしてます。
人間中心設計は下記あたりが参考になります。
人事制度も最高・最良を目指して
フルフレックス、フルリモート、ラーニングアニマルとか、色々取り組みは進んできてるのですが、人事制度もやっぱり突き詰めればいくらでもやれることはあるし、これからも最高・最良目指して頑張っていきたいと思います。
OSSへの貢献に対して奨励金出すみたいな制度もちょっと止めてたけど再開したいなーと思いますし、イベント協賛とか登壇支援もどんどんやっていきたい。あとは、最近は、オフィスも自分達で自由に変えられるようにするとか、給与制度も今までに類を見ないものを創り出してみようとか、経営陣でも話し始めています。
もし、こんな職場に少しでも興味持ってもらえる人がいれば、エンジニア、デザイナー、そしてビジネス、コーポレート。全面的に採用してますので、是非是非お話聞きに来てください~!(全面採用中ですよ~!)