カヤックに転職し、エンジニアからテクニカルディレクターへ転向した高橋さん。10年以上のキャリアパスの中で迎えた転機とチャレンジを振り返り、ジョブチェンジの背景、ディレクター職の面白さや、長く続けられる秘訣などを教えてもらいました!
高橋 航平
1977年生まれ、2011年入社
面白プロデュース事業部/テクニカルディレクター
精一杯やらせていただきます
新しい技術と自由な発想を求めて転職
ー本日は、高橋さんに中途入社時から今に至るまでの様々な転機を伺いたいと思います。カヤックでの職歴を、ざっくり教えていただけますか。
2011年にカヤックに転職しました。それまでは、エンジニアとして勤怠管理などの業務システムをつくっていました。もう少し自由な発想で、新しい技術を使って人の目に触れる仕事をしてみたかったことが転職の理由です。
ちょっとややこしいのですが、実は、転職活動の際はディレクター職として応募していました。でも、転職初日に支給された機材で働く環境を整えていく時に、「どうやらディレクターの環境のつくり方ではないぞ......?」とチームメンバーに思われたみたいです。チームメンバーと話してみると、エンジニアが不足しているとのこと。肩書きにそこまでこだわりは無かったし、転職時に望んでいたことと大きな相違は無かったので、エンジニアとして働くことになりました。
ーまずはエンジニアとして働き始めたのですね。具体的にどのような案件に携わってきたのでしょうか。
2年ほどクライアントワークを経験した後、新規事業のゲームコミュニティサービス「Lobi」で、チャット機能のシステム開発を8年以上担当していました。新しい技術を取り入れて、新しい体験をユーザーに届けることが目標。ゲームデベロッパー向けにプレイヤー同士がチャットできるSDKを提供したり、ゲーム画面を録画する機能を提供したり、当時最新の技術を駆使していました。
▲国内最大級のゲームコミュニティ「Lobi」。立ち上げ当初から、システム開発エンジニアとして盛り上げてきたサービス
「Lobi」のエンジニアの仕事以外では、自分で新しく事業を立ち上げたいと思い立ち、コミュニケーションを主軸にしたボードゲームアプリをつくったこともありました。清々しいほどに失敗しましたけれど、笑。この時に、事業計画書や損益分岐表を作成したり、エンジニアを集めたり、事業をつくる体験をしました。本当に貴重な体験だったと思います。
2021年に面白プロデュース事業部に異動した時には、もうエンジニアではなくテクニカルディレクターとして働いていました。今担当しているのは、子どものあしの成長を予測するASICS(アシックス)さんのサービス。実現可能性の調査、採用技術の選定、スケジュール管理やチームマネジメントが主な仕事で、ディレクションが2割、マネジメントが8割です。
サービス開発は、運用保守やサービスの成長まで、リリース後も長い視点でものづくりに関わる仕事。僕が担当するのは広告のキャンペーンサイトのように瞬発力を要する案件ではなく、じっくり向かい合う案件が多いです。
▲子どものあし成長予測ツール「ASICS STEPNOTE」は、ひとりひとりの成長過程に合わせ適切な靴のサイズを適切なタイミングでお知らせする。ユーザーと長いスパンでのお付き合いを前提としたサービス
職歴サマリー
2011年 カヤック入社
・クライアントワーク事業部(現在面白プロデュース事業部)エンジニア
・自社開発ゲームコミュニティLobi事業部(現在eスポーツ関連事業部)エンジニア
・ボードゲームクリエイター事業に挑戦。失敗。
・2021年から面白プロデュース事業部でテクニカルディレクターとして、サービス開発のディレクションに取り組んでいる
ディレクター転向の背景は、「いい組織づくり」への意識
ーキャリアパスにおいて、エンジニアから、次第にテクニカルディレクターへ比重が高まった理由は何だと思いますか。
携わった「もののつくり方」が理由だと思います。サービスのつくり方というのは広告と少し違う部分があって、つくったものに長く接してもらい、習慣化してもらう設計になります。時間の扱い方が違うというか。
そして、価値を提供し続けるサービスをつくるためには、各々の技術力に加えて良い組織や適切な開発プロセスが必要になります。そういう「もののつくり方」は実装技術とは違ってくるので、エンジニアというよりディレクターの職分に入ってきたのだと思います。
ー長いサイクルで取り組むサービス開発に関わる中で、気持ちの変化が訪れたのですね。
8年以上「Lobi」に携わりゲームコミュニティサービスの開発をしてきた中で、仕事への視点が変化しました。「プログラムだけが開発ではない」と気付き、毎日のコミュニケーションひとつをとっても、重要な開発作業だと思うようになりました。
そこから地続きで組織や人のほうに目が向いていったんです。例えば、プログラムコードをきれいに書くことが、チームにとってどう良いことがあるのか。どういう人がどのポジションにいると、皆が嬉しいのか。開発を通して、誰が何を目指していったらいいのか。そういったことを意識し始め、マネジメントをやろうというスイッチが入ったのだと思います。
ーディレクターだからこそ感じる面白さはどんな部分にありますか。
僕の仕事はディレクション2割、マネジメント8割というバランスで、ほとんどがマネジメントです。良いディレクションをするためにも、マネジメントを精一杯頑張っているつもりですが、そううまくは行きません。向き不向きで言うと向いていないとすら思っています。
ただ、マネジメントは小さいことの積み上げという見方もできるので、「うまくやろうと思うのではなく、しっかりやれば良い」と自分に言い聞かせています。にもかかわらず、マネジメントしすぎるのもよくなかったりで、やりがいしか無いなと思っています。
組織づくりにやりがいを感じていますが、カヤック独特の難しさもあります。上下関係も希薄だし、それぞれやりたいことがハッキリしているので、基本的に言うことを聞かないクリエイターが多い、笑。チームをいかにまとめていくかが課題であり、楽しさ。僕も一緒になって、皆の自由さを面白がってしまうことはよくあります。
ーなんだか、皆のお父さんみたいですね、笑。マネジメントに携わる上で、社内ジョブチェンジの経験は活かされていますか。
エンジニア、ディレクターどちらの立場も経験したことで、より丁寧な会話を意識するようになりました。エンジニアの頃より誰かと話し合う機会が多くなったせいか、「伝える・聞き取る・配慮する」ことに、注意が向くようになりました。勝手に人の言うことを代弁したり抽象化したりしないように、その人が伝えたいように伝えてもらうことを心がけています。今でもしょっちゅうこの心がけを忘れてしまうのですが......。
コミュニケーション上のちょっとした配慮がどれほど大事であるのかは、エンジニアとして従事していた頃には至らなかった観点です。
キャリアを振り返った時に「面白いことをしてきたな」と思いたい
ー組織づくりの話で言うと、カヤックで一緒に働くならどんな人がいいでしょうか。
ディレクターは頼られる立場になることが多いので、自信や人間力も大切です。
あとは、基本的に興味津々な人。カヤックでは、「なぜこうなっているのか」「もっとこうしたら良くなるのでは」というアイデアを持って自走できる人は、活き活きと働けると思います。そういう人と働いてきたし、そういう人と一緒につくることが楽しいです。
ー高橋さんがカヤックに転職してから10年以上経ちましたが、長く続けられる秘訣やアドバイスがあればシェアしてください。
個人的な感想ですが、キャリアパスの転機において、ためらわずチャレンジすること。カヤックでは、エンジニアリングも、企画もマネジメントも、フィールドにこだわらず自分次第でチャレンジしていける。会社から機会を提供してもらう場合もあれば、自分で取りに行く場合もあります。
機会を無駄にしないことで、経験を積んで足場を固められるし、キャリアを振り返った時に「面白いことをしてきたな」と思えるように心がけています。
ー今後挑戦したいことは何ですか。
自社新規事業です。ボードゲーム事業撤退の反省を活かして、もう一度リベンジしたいです。今、世の中で成功しているようなサービスも、黒字になるまでは時間がかかるもの。サービスづくりはやはり大きな仕事だな、と実感しますし、じっくり向き合っていきたいと思っています。
カヤックサイト インタビューより引用- https://www.kayac.com/news/2022/06/interview_takahashi
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