こんにちは、
CS部門には2名の人事経験者がいます。その一人が今回インタビューをするおりえってぃ。おりえってぃは前職の大手IT企業で採用寄りの人事を5年経験をしており、特に新卒エンジニア1,000人のオンボーディングを企画から実行まで担った敏腕人事です。どこの企業に行っても重宝されるおりえってぃが何故カスタマーサクセスにジョブチェンジしたのかずっと気になっていました。なので今回は人事のネクストキャリアのカスタマーサクセスで何を得られたのか。その辺をお聞きしたいと思っています。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
あだ名:おりえってぃ
理系の大学院を修了した後、外資製薬会社のMR職で20代前半のキャリアを積み、未経験から大手ITメーカーの人事職にジョブチェンジ。新卒研修チームのメンバーとして、1,000人規模の新卒エンジニアオンボーディングプログラムの企画設計を担当。新卒採用にも関わった後、中途エンジニア採用の責任者を担当。2019年7月にギブリーのHR Tech部門に転職しカスタマーサクセス部門のマネージャーに就任。
趣味は野球。観戦ではなくプレイング。現役時代は外野からノーバウンドでホームまで投げれていたという強肩の持ち主。現在はさすがに引退し社会人チームのマネージャーをしている。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ギブリーに入るまでのキャリア
大学院で骨粗鬆症など医療寄りの研究をしたあと、ファーストキャリアに製薬会社のMRを選択しました。研究職としてそのまま進む選択肢もあったのですが、私のキャラクター的に毎日コツコツと実験を繰り返して実直に仕事を進めていくよりも、目標を立てて自分で手順を組み立てたり、プロセスを構築して相手にプレゼンをしたりしていく方が向いていると感じていました。でも医療には引き続き携わりたいと思っていたので“ 医療×プレゼン=MR ”この一択でした。
MRの仕事は5年程やりました。大学病院に通って新薬の情報提供などを通してドクターのキャラクターを分析し、ベストプラクティスを見つけセールスする。それを繰り返して数字を達成させ、インセンティブボーナスを頂き暮らしが豊かになる。医療に貢献しながら収入も安定していてとても楽しかったです。
でも30代を目前にしてキャリアについて考えた時に、定年退職までの30年間この仕事をやり続けたいとは思えませんでした。既に仕事の正攻法を見つけていて数字も達成できるイメージを常に持っていて、どうやれば自分がお金を貰えるかも理解してしまっていたからです。これを10年も20年も続けていくのは向上心に蓋をし、最終的に自分の価値を下げていくのではと思ったんです。だから30歳という女性として新たなライフステージを迎えるタイミングで自分の強みを生かせる未知の領域にチャレンジする決意をしました。
そしてその答えが人事でした。MR時代に病院とコミュニケーションを取る中で、彼らの事業戦略(患者さんの受診率をどうUPさせるか、達成させるための最適な配置は何なのか、導線はどうするのか等)に関わるタイミングが結構あって、組織戦略とか人材戦略って面白いなって興味を持っていたんです。その戦略1つによって組織は生き、死にもする。今まで培った営業能力やプレゼン能力を一つの企業の組織に活かしてみようと思ったんです。
ーー転職活動の結果選んだのは当時伸びに伸びていた有名ITメーカーの人事職。いきなり新卒1000人のオンボーディングのプロジェクトを任されたとか
選考の時に「来年の春に1000人の新卒入社が決まっていて、その規模の採用はわが社でも初めてで、そのオンボーディングは誰もやったことがない。成功させた人はいない。あなたはやれますか?」ってぶっ飛んだ質問をされました。いやいや人事自体初めてだから1人のオンボーディングすらやったことないですよ、と思いつつも、経験豊富な人事の方にとっても未経験の業務に、ド素人の私が一緒にチャレンジできるということに非常にワクワクしました。未経験人事というバイアスがかかることなく、全員がゼロベースでトライ&エラーを重ね、プロジェクトの成功を模索する。そして組織と共に自分も爆発的な成長をする。聞いているだけでモチベーションが上がりました。人事求人は他にも見ましたが、結局一番初めに出会ったこのITメーカに意思決定しました。ITに元々強い関わりがあったように社内からは見られがちですが、MRからIT業界に来たのはたまたまです(笑)。
そのプロジェクトの中には総合職側と一般職側の2種類のオンボーディングあったんですが、私は総合職の中のエンジニアの担当に任命されました。メンバー総勢で10名位で企画と実施に10ヶ月弱かかったんですが、それはそれはカオスでしたね。1000人を目の当たりにするまではその規模感もイメージ出来ませんでしたし、私の場合はエンジニアってそもそも何?ってところからのスタートでしたからね。毎日毎日振ってくる予期せぬタスクに奮闘しながら、6ヶ月で完了されるように設計された前年度のエンジニア用研修コンテンツを3ヶ月で受けきり、それをもって新しいコンテンツを考え、話したこともない現場エンジニアに修正をお願いし、研修をやってくれる講師を探したりしました。もう毎日がお祭り騒ぎでしたね。
今振り返っても大変な仕事だったなとは思いますが、1000人が研修を終えファーストキャリアとして部門に巣立っていった時は感慨深くて泣いちゃいましたね。この規模の研修を2回(2年)やり、その他にもインターンの企画運営、新卒エンジニア採用、中途エンジニア採用も5年の中で経験しました。
※この人数でさえ100/1000人!
ーーこの話の流れのどのあたりでギブリーが登場するんですかね
実はもう登場しているんです。新卒エンジニア採用をしている時にtrackの前身のcodecheckを使って技術スクリーニングをしていました。なのでギブリーの元お客様側ですね(笑)
codecheckはエンジニアがプログラミングテストを受けることによってスキルを可視化し採用ミスマッチを無くすというものでしたが、精度が高かったので私たち人事としてはペルソナ通りの学生と会えるし、学生も理不尽に書類で落とされることもなくなるので評判が良かったんです。学生の評判が良いので社内のエンジニアも採用により力を入れてくれました。ギブリーのプロダクトがプログラミングを知らない人事とgeekな社内エンジニアと学生の間に入ってくれる翻訳機として活躍していました。こんな凄いプロダクトを作っているギブリーって凄いなと。ギブリーとの最初の接点はそこですね。
その後、ギブリーが主催したテクノロジー職のインターンシップセミナーで登壇の機会があり、そのセミナーで他登壇者よりも泥臭い技術寄りの発表をしたんです。他の方の発表とは毛色が違って浮いてしまっていたんですが、ギブリーの方は「凄く分かる!」と言ってくださり、それがきっかけで仲良くなり惹かれていきました。で、バレンタインの日に会食をし、ホワイトデーの日に「一緒に働きませんか」と告白された感じです。
人事としてITメーカーで採用、オンボーディング、エントリーマネージメント、リテンション施策など労務以外の人事領域をある程度経験できて、且つローテーションも頻繁に行われていたので転職についてはあまり考えていませんでした。しかしギブリーが提示してきたtrackのCSM(カスタマーサクセス)は、企業人事が1つの企業にコミットした「内向き」であるならば、ギブリーのtrackのCSMは日本中のIT企業の成功にコミットした「外向きの人事」であるというのです。人事の専門性を持ったカスタマーサクセスが日本中の人事と共に悩み、課題解決のために伴走する。
なるほど!カスタマーサクセスというのはそういうお仕事なのかと目から鱗でしたね。一つの企業内だとfeedbackが目に見える分かり易さがある一方、企業規模や組織の状態、資金によって様々な制約が出て来てしまいます。制約があること自体は当たり前ですが、人事としての経験も限定的になってしまいます。私自身でいうと企業規模も大きく、予算も割と使用出来ていたのですが、逆にスタートアップの人事など予算が割けない中での動きは経験出来ていませんでした。しかしカスタマーサクセスという外向きの人事になることによって、様々な業態、組織の状態、人と向かい合い、制約を飛び越えたHRの専門家として大きく飛躍できると考えたんです。それで入社を決意しました。
※前職の最終出社日
ーーギブリーのHR Tech部門に実際入ってみてどうでしたか
期待値通りでしたね。私の担当には日本をけん引するトップカンパニーからスタートアップ企業、異業種でこれから開発を内製化しようとしている企業、それこそ医療業界の企業もいらっしゃいます。こういった企業のエンジニア採用や育成、評価に携わることで一つの企業の人事では到底得ることの出来ない見聞が広がっている実感があります。様々な制約下でどのようにエンジニア組織を作るべきかを一緒に悩み、一緒に行動し、一緒に喜ぶ。そして新たに得た知見を他の企業に伝え広げる。人事経験者だからこそ出来る“外向き人事”のやりがいや楽しさを感じています。コンサルというイメージよりも色んな顧客のプロジェクトチームの一員みたいな感覚ですね。
人事のキャリアは人それぞれだとは思いますが、ネクストキャリアとしてtrackのカスタマーサクセス職は最適だと私は感じています。人事の経験を最大限利活用して顧客企業の成功の為に自分の持てる引き出しを使い倒す。時には採用担当になり、時には研修担当にもなるし、必要であればフロー構築のコンサルもする。クライアントが30社あれば、今までの30倍の経験を積むことが出来ます。このようにいくつもの企業とやりとりをしていると、視座も1社の繁栄から日本のIT業界の繁栄へと私の中で変わり始めているのを感じています。
ーーギブリーのtrackで今後成し遂げたいことを教えてください
trackはエンジニアのスキルを可視化することによって日本中に強いエンジニア組織を創るという今まで誰も成し遂げられなかったことに挑戦しています。それを成し遂げようとする優秀なチームも結成されています。しかしながらまだまだプロダクトとしても、それを運用するチームも発展途上です。
まずは私が経験してきたことをお客様の為に活かすのはもちろんのこと、その根幹となるプロダクト創りにもチームビルディングにももっと関与していきたいです。そして将来的にはエンジニアの組織作り=trackがスタンダードとなる世界観を創っていきたいです!
ーーありがとうございました。おりえってぃは30社以上のお客様のCSMとして活躍していますが、同時に社内の人事周りにもサポートに入ってくれています。超多忙ではありながらどの仕事も必ずやりきるそのコミット力は全社員から一目を置かれていますし、僕も尊敬しています。今回彼女の入社ストーリーや想いを聞けてとても刺激になりました。引き続き部門を盛り上げていきましょう!
▽「Giver Stories」他の社員インタビューはこちらから!