こんにちは、エーピーコミュニケーションズ採用担当の小宮山です。
今回は経営陣インタビューの第3弾として取締役 兼 iTOC事業部長の吉田さんが、事業や採用にかける想いをお届けします。
これまでに当社内でも数々の部門、立場を担い、時には困難な局面も乗り越えてきたからこその吉田さんのエピソードは、とても読み応えのある内容となっています!
吉田 周(よしだ しゅう)取締役 兼 iTOC事業部管掌
メガバンクでの大規模法人担当を経て、2009年に企画・セールス担当としてエーピーコミュニケーションズに入社し、業務推進や表彰制度の創設と子会社APアシストを担当。その後は元請部隊の創設を行い、新規顧客の獲得によって同事業のプロフィット化を達成。2013年から事業本部長として一次SIer向けSESサービスの確立と体制構築を行う。2018年から取締役コーポレート部門長としてプロフィット部門との役割定義、協力推進を進めた。2021年にNW+αの価値提供を提唱してiTOC事業部管掌取締役に就任し、現在はNW自動化やゼロトラスト事業を武器に、プライム取引を中心としてプロフィット部門を拡大中。
失敗から学び、挑戦を続ける—立て直しのプロとしての原点
——現在、iTOC事業部の管掌をされている吉田さん。はじめに自己紹介をお願いします。
吉田:エーピーコミュニケーションズに入社して15年が経ちました。その前は某メガバンクに13年間いました。事業会社で直接価値貢献することに興味を抱いていたことに加え、ネットバブル期に担当したIT系企業の社長さんが、公私ともに充実した生活を送っているのを見て、転職を意識しました。
当時は、パソコンを少し使っていた程度で、ネットワークとサーバーの違いも分からなかったのですが、幸いにも銀行時代に培った営業手法と顧客交流が多かったことと、内田(現社長)から5年間ずっと「一緒にやろう」と口説かれ続けたのもあり、不覚にもここに来ちゃいました(笑)。
——思い切った決断でしたね。それから現在に至るまでの経験について教えて下さい。
最初の3年程は元請部署の責任者として部署の創設に取り組んでいましたが、案件を取ってくれば全て炎上するような感じで、振り返ると謝ってばかり……。内田から対応を任され、お客様さきへ謝りに行ったり。当時、多くの修羅場を「謝り」で切り抜けていたこともあり、社内では「謝り侍」と呼ばれていた時期もありました。
他にも、会社の主力事業であるSES事業を存続危機から立て直し、関連会社設立のためのシリコンバレー訪問、コーポレート部門の取締役を経て、2021年にネットワーク事業を立て直すこととなり、今の役割になりました。本当に色々と経験してきましたが、「立て直し」が必要となると、いつも「都合よく(?)」駆り出されていた気がします(苦笑)。
「ドラッカーのレンガ職人」—仕事の捉え方を変える重要性
——多くの困難な局面で立て直しをされてきたんですね。2021年にiTOC事業部の取締役になってから、これまでに取り組まれてきたことを教えて下さい。
一つは、「ドラッカーのレンガ職人」の話です。この4年間、ずっと伝え続けてきましたし、これからも伝え続けていきます。
みなさんに分かるようにお話しすると、例えば「レンガを積み上げる」という仕事に対して、ただ「作業」として捉えるか、家族を養うための収入を得るという「目的」のためと捉えるか、歴史に残る偉大な大聖堂を創るんだという「大義」のためと捉えるかで、仕事のパフォーマンスが大きく変わるというエピソードで、P.F.ドラッカーが著書『マネジメント』の中で示したことでも有名です。
これは、仕事にも当てはまります。エーピーコミュニケーションズでいえば、メンバーが自分の仕事を単なる「インフラ作業」としてではなく、「お客様のDX推進・情シス改革・各種脅威から守る仕事」と捉えるようになることで、「私、こんな事やってるんだよ!」と胸を張って言えるようになり、モメンタム・パフォーマンスが向上し、結果として本人や事業の成長に繋がると考えています。その状態に近づくメンバーを一人でも増やすためには「顧客の課題により近づき、直接価値を提供する」経験が大事だと思っていて、それを体感できる案件を増やすことに力を入れました。
同時に、方向性の合わない顧客との取引は「エーピーコミュニケーションズやエンジニアの将来のためにならない」と少しずつ撤退してきました。
仕事や案件を選定するに対する考え方について、OKRを用いて時間をかけてリーダー以上のメンバーで議論して共通の価値観を持てたことは、今のiTOC事業部の成長に至る過程でとても大きなポイントでしたね。
もう一つはSP(Strategic Positioning ≒ 何をやり、何をやらないか)とOC(Organization Capability ≒ 独自の強み)という戦略フレームを使い、源流となるSESで築き上げてきたバリューチェーン毎の強み(OC)をベースに、ポジショニング(SP)を取ったことです。
実際にエンドユーザーとの関係強化、セキュリティ分野への進出、自動化特化など、様々な要素をうまくかけ合わせたことで、僕らの「価値提供」を高めることができました。
その結果が今の業績に繋がっていて、直近5カ年で事業規模が1.6倍(売上では18億円→29億円)にまでなった訳ですが、やってきたことはシンプルに、優秀で自発的なメンバーの適切な配置と能力向上のサポートをしつつ、顧客への提供価値を高めていっただけなんです。
事業規模1.6倍の成長を支えた施策
——1.6倍は凄いですね!今後iTOC事業部を更に発展させていくために何が必要と考えているかを教えて下さい。
2030年に向けた中期経営経計画では「異彩を放つ」をテーマにしていますが、抽象度が高いので「具体的にどうしたらいいですか?」とメンバーから聞かれる事もあります。確かに200名の大所帯だし働く場所も違うのですから当然です。その対策として、幹部みんなで話し合い、「独自性の追求」と「事業基盤の確立」を「ゴールデンサークル」として設定し、だれでも同じことを言えるようにしました。
「独自性の追求」でいえば、4年前には大手SIerには全く歯が立たないと思っていたこともありましたが、今では「ある分野」では勝てるようになってきました。
例えばiTOC事業部の柱の一つであるゼロトラストの分野だと、Zscalerに関する導入実績や技術情報の積極的な発信が認められ、同分野では世界トップリーダであるゼットスケーラー社の「ZSCALER TOP ENGINEER AWARD」を受賞することができました。さらに、シスコ社からも「ぜひ協業したい」とオファーがあり、オーストラリアのメルボルンで開催されたイベントに招待されました。凄く手応えを感じ、ワクワクしています。
「事業基盤の確立」では、やっていきたい事がたくさんある一方で、エンジニアは足りない。iTOC事業部は、性質の異なる4部署(200余名)が協働しているので、新規サービスを始めたり、レガシー技術をやったり、エンドユーザー取引が増えたりと、事業部の中だけでもある意味「ひとつの会社」の様な形になっています。
また、これまでのiTOC事業部は売上の殆どがSESでしたが、「直接お客様の課題解決」をしてきたことで、今では20%超がSES以外で構成されています。でも、エンジニアの環境改善のためにも、ここはもっと伸ばしていきたいです。
大事なことは、各部署が連携して先ほどお伝えしたSPとOCを掛け合わせて「提供価値」を高め続けていくこと。そして、お客様の課題により近づいて、直接お客様に価値を届けること。技術はもちろん大事だけど、技術だけじゃなく「価値の提供」にもこだわりたいですね。
これまでの4年間ですごく成長できたし、業界における影響力も大きくなってきていますが、現状に満足するつもりは無いし、メンバーにもここで満足して欲しくないです。新しい事へのチャレンジ、既存の取り組みの見直し、社員の働き方をより良くしていくための改善など、そういった事に取り組んで行きたいのが2025年です。
——みなさんへメッセージをお願いします
iTOC事業部では、4つの部署が様々な技術や強みを持っています。そして、相互に連携して事業部一体となってビジネスバリューを発揮し、提供価値を高めていくことを目指しています。その想いや価値観に共感いただける方に、ぜひジョインしてもらいたいです。
特にぜひ来てほしいと思うのは、チームビルディングなどを進める上で「この人はこういう事ができるんじゃないか?」「この人はこういう所がすごい」などの視点を持って、相互リスペクトを大事にされている方。また顧客価値を高めたい、もしくはそのような仕事にチャレンジしてみたいという方。互いのチームワークから化学反応が生まれてどんどんと良い影響や結果が出てきたら素敵だなと思っています。お待ちしています!
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以上、吉田さんへのインタビューでした。
熱いパッションを持っていることを私自身も再認識でき、熱量ある経営陣が責任者として居てくれることをとても心強く思います。「吉田さんと一緒に働いてみたい!」と思っていただけましたら、ぜひ気軽にカジュアル面談や選考にお申込みください。
皆さまからのご応募、心よりお待ちしております!
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