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「プロダクトマネジメントはみんなの仕事」という考え方

Photo by Austin Distel on Unsplash

この記事は Wantedly Advent Calender 2023 19 日目の記事です。
一つ前の記事はプロダクトデザイナー竹村さんの「PRD がデザインプロセスを高速化した話」でした。

こんにちは。ウォンテッドリーでプロダクトマネージャー(以下 "PdM")をしている佐々木です。
Wantedly Advent Calender 2023 の 19 日目として、PdM 1 年生として働いたこの 1 年で、自分にとって最も影響を与えたと思われることを書こうと思います。
ブログを書くのがはじめてでして、優しいお気持ちで見てもらえると嬉しいです🙏

はじめに

僕のバックグラウンドを知っていただいた方が、これから書く内容の理解が深まるかなと思うので、とても簡単に自己紹介をします。

大学: 文系、かつ、ほぼ部活をしていた
社会人 1~3 年目: 商社の不動産部門
社会人 4~5 年目: 営業、人事(マネジメントもちらほらやっていた)
社会人 6 年目(いま): プロダクトマネージャー 1 年目

詳しくは Wantedly Profile

ご覧の通りプロダクト開発とはほど遠い人生でした。そして案の定かなり苦労しました。
振り返ると、スキル・知識の不足ももちろんですが、心持ちの問題の方が大きかったと感じています。
スキル・知識の不足については、(いつか書くかもということで)未来の自分に託して、本記事では「心持ち」の方に関して書いていきます。

どんな心持ちだったのか

結論から書くと、PdM としてプロダクトマネジメントをしよう という心持ちでした。
一見すると「普通じゃん。」と自分でも思うのですが、プロダクトマネジメント = PdM の仕事というニュアンスで認識しており、これが失敗のもとだったと考えています。
具体的なケースを 2 つほど用いて失敗を振り返ります。

ケース 1

いつ?: 仕様決めで A, B どっち?となったとき
どう思った?: PdM が自ら考えて意思決定をしなければ…!
なにをした?: 自分 1 人で影響範囲の調査、試行錯誤をして仕様決め
どうなった?: 仕様に考慮漏れがあって手戻り😭

ケース 2

いつ?: グロース施策の提案に対して、想定外の質問が来たとき
どう思った?: やばい、ロジカルな提案をして、みんなに納得してもらわなければ…!
なにをした?: 場当たりな回答で説得を試みる
どうなった?: 意味が伝わらない(わかりづらい)。議論が停滞😭

改めて自分でみてもムズムズしますね…。
これらはいずれも PdM として xx しなければいけない という思い込みが起こしていた失敗だったと思っています。「PdM らしい仕事をするぞ!」ということに必死になっていて、結果として成果に向かっていなかったと内省しています。

どんな心持ちだと良かったのか

では、どんな心持ちでいると良かったのでしょうか。
こちらも結論からいうと、プロダクトマネジメントはみんなの仕事 という心持ちがいいのではないかと思っています。「え、そしたら PdM の仕事って何?」という疑問もあるかもと思うので、自分なりにプロダクトマネジメント / PdM について整理してみます。

プロダクトマネジメント
プロダクトを通じて、ユーザーに嬉しい体験をより早くより多く届けること
= プロダクトがもたらす成果(アウトカム)の最大化

PdM
チームがプロダクトマネジメントを効果的に実行できるようにする人
やること、求められることはチームによって異なる

そもそも「PdM だから xx しなければならないというものはない」というのが、自分の考えです。
チームによって、PdM の仕事は異なるし、場合によっては不要という可能性も十分あります。
ただ、PdM の仕事は時と場合によりけりですが、PdM だけがプロダクトマネジメントをするということは無理があると言えると思います。

ちなみに具体的な話にも触れておくと、ウォンテッドリーのグロースチームだと、PdM はプロダクト戦略の立案、PRD(プロダクト要求定義書)の作成、施策のプロジェクトマネジメント~分析、などを行うことが多いです。本や記事を読んで見たところ、他の組織でも近しい業務を行っていることが多いのかもしれません。

ただし、繰り返しですが、これはいまのチームがプロダクトマネジメントを効果的に実行するために担っていることであり、必ずしもこれが PdM の役割というわけではないと認識しています。
例えば、エンジニアやデザイナーなど PdM 以外の職種の人が PdM よりいい感じにプロダクト戦略を決めることができるのであれば、プロダクト戦略はその人が行うみたいな感じです。その場合 PdM は壁打ち相手になったり、場合によっては PRD の作成に注力したりという業務がメインになるかもしれません。
あくまで目的は「成果の最大化」なので、その目的に応じた役割分担ができるといいのかなと思います。

さて、やや長くなりましたが、この心持ちがどのような変化を生み出したのか、先ほどのケースを 1 つピックアップしてみます。

ケース 1

いつ?: 仕様決めで A, B どっち?となったとき
どう思った?:
Before: PdM が自ら考えて意思決定をしなければ…!  After: 自分は xx と思うけど、これがユーザーにとってベストなんだろうか?チームで聞いてみよう
なにをした?:
Before: 自分 1 人で影響範囲の調査、試行錯誤をして仕様決め
After: 自分の考えをまとめて、チームに相談。エンジニアに懸念点がないか意見をもらうことになった
どうなった?:
Before: 仕様に考慮漏れがあって手戻り😭
After: 考慮漏れがあったため、エンジニアに再度 pros / cons を整理してもらい、意思決定した

目に見えて相談する / 頼るようになったことがわかると思います。このケースに限らず、自分の心持ちが変わったことで、以前よりもお仕事がいい感じに進むようになった気がしています。(完全に主観です)
いずれにしても、プロダクトマネジメントはみんなの仕事 という心持ちは自分に大きい変化をもたらしてくれました。(チームにもいい影響があったと勝手に思ってる)

さいごに

ちょっと免責事項を、、

  • 言うは易し行うは難しで、「あー、、この心持ちは良くなかったぞ!」みたいな時いっぱいあります
  • みんなでやるからと言って、自分の能力開発を怠っていいと言うわけではないです、むしろプロダクトの成果を最大化するためにいろんな貢献の仕方があるはずで、能力開発は日々頑張った方がいいと思ってます
  • みんなでやる = 合議で進める ではないです、それも時と場合に応じてなのかなって思います
  • 全部あくまで個人の考えです、抜け漏れや変なところなどある気がしています(言い訳です。ごめんなさい)
  • とはいえ、自分なりに考えてみるのはよかったと思ってます
  • 最後に参考図書を貼っておきます(王道かもですが)
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改めて、形に囚われず、プロダクトをよくしてユーザーにより多くの嬉しい体験を届けることに集中したいと思いました。読みづらい文章だったかもしれませんが、読んでいただきありがとうございました。

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