ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞2018
「ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞 2018」技術書・ビジネス書の各ベスト10を発表。大賞は、2月15日のプレゼン大会にて決定します!
https://www.shoeisha.co.jp/campaign/award/2018/
id:radiocat です。最近読んだ書籍は カイゼン・ジャーニー です。
先月、「ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書大賞 2018」が発表されました.
今年の大賞は以下の通り決まったようです。
技術書部門
ビジネス書部門
この企画は翔泳社さんの主催で毎年開催されています。その年の旬な技術書を知ることができるので楽しみにしているエンジニアの人も多いのではないでしょうか?
というわけで、このイベントにあやかって弊社社内でもおすすめの書籍についてアンケートを取ってみました。開発部の新人から部長まで役職や職歴を問わず、特にテーマや制限も設けず、現時点で人におすすめできる書籍を1人最大5冊まで選んでもらいました。ただ、この記事のタイトルの通り弊社はクラウドサービスの会社でWeb系のエンジニアが多いため、本家の投票結果よりはジャンルが少し限定されてしまう点は念頭に置いていただければと思います。題して「クラウドサービスのエンジニアが読んでほしい!(と思っている)技術書・ビジネス書 2018」です。
RAKUS Developers に最も支持されている1冊
まずは最も多くの票を集めた技術書・ビジネス書をそれぞれ紹介します。
本家の技術書・ビジネス書大賞でも2014年に大賞に輝いた書籍が全体で最多の票数を集めました。初版は2012年ですが、いまだに新人からベテランまで多くのエンジニアが拠り所にしている不動の名著です。
投票者のコメントプログラマにとっては、教科書的な本だと思いました。
言わずもがなエンジニアは全員読んだほうがよい本。
カイゼンのバイブルとも言える不動の名著がビジネス書のトップでした。初版は1978年で、業界を選ばず40年間読み続けられており、IT業界でもアジャイル開発を中心としてカンバンなどの形で取り入れられています。立場を選ばずマネジメントにも開発の現場にも支持されている1冊と言えます。
何十年も前に考えられた方式「かんばん」が今のソフトウェア開発に生きているという点は感慨深い。
自身のソフトウェア開発プロセスを考えながら読むと、まったく製造業に限定されないことだと分かって驚く。
次に、惜しくもトップの座は逃しましたが、多くの票を集めたベスト5を投票者のコメントと合わせて紹介します。どの本もトップの1冊に劣らない名著で、開発チーム内で話題になって薦め合ったり、読書会の題材になったりしたことで票が集まったようです。
エンジニアが基本とすべき考え方や視点がたくさん含まれており、経験を経てから読んでも新たな気付きがあるため手元において数年おきに読みたい本。
初心者の自分にとっては「銀の弾丸は無い」ということに改めて気付かされる一冊でした。
UIパーツのデザインやリサーチ、UX設計など広範囲に渡っているデザイナーの仕事を1人でこなすのは現実的ではなく、ユーザーの利用とビジネス上の要求を充たすためのデザイン組織をどのようにして組み立てていくのが良いか、示唆に富んだ内容。
スクラムとは何か・どういった流れで進んでいくのかが漫画を交えて分かりやすく説明されています。
スクラムをやったことが無い人向けにスクラムがどういうものかを説明した解説書の中で最もわかりやすく、それでいて重要な要素がしっかり説明されている
「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」を比較しながら様々なケースを例に書いてあり読みやすいです。
すぐに実践出来ることが多いので読んですぐに試せます。
配属されて間もない頃は相談や質問の仕方で戸惑う場面もあるので参考になりました。
社会人の心構えについて大事なポイントを丁寧に解説されています。
ここまで紹介した書籍以外にもその人の立場や仕事内容によって、おすすめの書籍はまだまだたくさんあります。アンケートでは合計で100冊近くの書籍が投票されました。そこで、せっかくなので投票者ひとりひとりの推しが特に強かった1冊を、選んだ人の立場や仕事内容ごとに分類してピックアップしてみました。
前出の『リーダブルコード』や『入社1年目の教科書』も若手の票が多く集まった書籍でしたが、他にもたくさんの名著が選ばれました。これから社会人になる人にもオススメできそうです。
適切な内省で自身の成長させるフローが明確かつ説得力ある形で記載されており、技術にかぎらず自身のキャリアパスなり日々の行動のヒントとなる
仕事に取り組むための姿勢やとるべき態度が記載されています
忙しい社会人でも多くの本を読むべきなので、そのノウハウを紹介している本書はとても有用です。
顧客/オペレーター/経営者/新人...前提知識がそれぞれ異なる人にうまく説明するにはどうすればいいかがわかりやすく掲載されています
「達人プログラマー」「プログラマが知るべき97のこと」等の名著のエッセンス(=プリンシプル)が凝縮されています。
実践的なトラブルシュート対応方法(Javaのみ)が書いてある本。初心者向けにJavaリソースの仕組みなども学べる。
経験を積んだエンジニアからは、さらに熟達を目指すテーマの書籍が選ばれています。経験と領域は選びますが側に置いて長く活用できそうな書籍ばかりです。
言わずとしれた名著でJavaで仕事をするなら読んでおきたい本。
カンバンのやり方をよく理解することができた
プログラマーにとって大切なことが詰まっていて、読むと前向きになれる。定期的に読み返したい
色々と省略しましょうとか、若手に任せましょうとかは共感できました。
社内でも特に技術志向の強いのエンジニアが選んだ書籍を集めてみました。選んだ本のタイトルからもその志向が垣間見える気がします。そして何よりも投票者のコメントがみんなアツすぎて記事を編集するほうも圧倒されてしまいました。
コンピュータサイエンスの教科書。学生時代に情報学部ではなかった人はあまり体系的に学ぶ機会がないので読んでおいた方がいいというか読まないとどこかでITエンジニアとして頭打ちになる。
アーキテクチャを考えるとき、トラブルシューティングするとき、より良い設計やソースコードを判断するときなど、あらゆる場面の基礎となる知識が含まれる。
良い設計を考えるきっかけになった本。様々なプログラミング原則やプラクティスはここに帰着する。
どのプログラミングハウツー本を読むべきか迷ったらまずはこの1冊を読むことをおすすめする。
原理主義的なテストファーストをするかどうかは別として、自動テストを書くことで得られる心理的な安心感や、高速なフィードバックループ、動くものを作ってからリファクタリング、というTDDの良さを感じてほしい。
本書前半の多国通貨を実際に写経することで、タスクを細かく(執拗なまでに細かく)分割し、自動テストに支えながら1つずつやっつけていく気持ちよさをぜひ味わってほしい。
Haskell言語の入門的読み物として代表的な本です。
実際にアプリを作れるところまではいきませんが、ファンクターやモナドといったHaskellで中心的な概念を読みやすく説明してくれています。
読んでいると何となく自分もHaskellで何か作れそうな気がしてきます。
デザイナーからのオススメもその仕事に沿った特徴的な書籍が選ばれました。Web系エンジニアとしても抑えておきたい本が並んでいます。
要求からドメインモデルとユースケースを作い、ソフトのあり方を段階的に明らかにしていくICONIXプロセスについての本。 実践を想定した具体的な内容で、「こうしましょう」でなく「こうすると失敗しやすい」が書かれているので心強い。
自分の頭の中の整理の方法や考えかたなど図示するテクニックが載っているので、業務で実践しやすい。
「自社開発した株の発注システムが誤動作して300億円の損失を出した原因を調べる」...いや、怖いです。 これを実は顧客より、UIのせいにされるんですが、UIデザイナの友人などは身に染みると申しておりました。
固い頭を柔らかくする本
最後にマネージャーからもオススメの書籍を選んでもらいました。組織の方向性を示してエンジニアを束ねる視点で選ばれているのがわかります。これからマネジメントを学ぼうとしているエンジニアも読みたい書籍の数々です。
リーダー、管理職等マネジメントを担うメンバは読んでおくべき基本書。
サーバント型リーダシップ、重要ですね。
管理職としてメンバーと接する時に1分という短い時間で大きな成果を得るためにを考えさせられた。
本自体は古いが1分間振り返りなどためになるものがあった。
タスクの進め方でお悩みの方、段取りが悪くてタスクが上手く進めれない方へ 時間術、仕事術についてわかりやすく書いています。エンジニアの著書でもあり日々の自分たちの状況とマッチする話も多いと思います。
正しい製品とは何かを考えさせられ、また正しく製品を作る方法が解説されている。
製品にはエンジニアリングはもちろんのこと、その他にもプロダクトマネジメント、UX/UIデザイン、プロジェクトマネジメント、システム運用、プロダクトマーケティングが必要で開発で関われる範囲の広さを知ることができると共にキャリアプランを考える際に参考にできる。
アジャイルの理想型のイメージが掴めた
世の中にこれほどまでにJOYを突き詰めた会社がある事に驚き。その会社が口コミだけで仕事が舞い込み、ビジネスが機能しているのはまさにwin-winな関係性。素晴らしいの一言。
手元のアンケート結果をながめてみると紹介したい本はまだまだたくさんありますが、これだけでも30冊になったので今回はここまでにしたいと思います。30冊もありますが、知らないタイトルは無いくらいどれも著名な書籍ばかりだと思います。また、投票した人の仕事内容に合わせて分類してみるとそれぞれ選ばれた書籍に特徴があったのも興味深い結果でした。自分の興味のある分野の本で未読のものがあれば読んでみてはいかがでしょうか。そして機会があればまた来年も実施してみますのでお楽しみに。