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経費かどうか、曖昧なものを判断するのは無駄なだけ。 PLAY-AID Allowanceが始まりました。

※この記事はプレイド公式note『PLAIDAYS』に掲載した記事を転載しています。

プレイド広報のさくらいです。企業の情報発信として、メルカリさんのようなオウンドメディアを開始するか考えた挙句、(まずは)noteを開始して1週間が経ちました。今回は、これまであまり発信してこなかった「働き方」に関する話をしようと思います。

プレイドでは、6月から「PLAY-AID Allowance」という制度をβ版として開始しました。個人と会社に関わる費用で「曖昧なところ」に対して全社員一律で補助金を支給。社員は自分自身の生産性を高める働き方のために、自由にその使い道を決めることができる制度です。制度の開始と同時に会社支給のスマホやモバイルwifiはなくなり、私は長年のiPhone2台持ち歩きから解放されました。(ちなみに電話はDialpadというサービスを導入しており、自分のスマホで別の携帯番号を持ち、仕事先とのやりとりをしています。)人によって感じ方は違うと思いますが、私自身は荷物と充電するデバイスが減ってとても快適です。

制度の開始から約1ヶ月、「PLAY-AID Allowance」を提案したアクセラレーターチームの牧野と清藤に、背景や目的について話を聞きました。

牧野(写真左):エンジニア 兼 アクセラレーターチーム リーダー
東京大学工学系研究科で修士課程卒業。2009年から2014年まで、IBMソフトウェア開発研究所で研究開発業務に従事。2015年にプレイドに参画し、データ分析エンジンの研究開発を担当。
清藤(写真右): アクセラレーターチーム HR担当
2008年にグリー株式会社へ入社。人事として採用業務に従事。2014年に株式会社マネーフォワードへ入社し、社長室にて人事業務全般に従事。2016年よりプレイドに参画。

(プレイドでは、総務や経理、人事など一般的に「バックオフィス」と呼ばれる部門を、会社の成長をアクセラレートする人たちとして、アクセラレーターチームと総称しています。)

社員はモバイルwifiが持ちたいのではなくて、ただオフィス以外で仕事をする理由があるだけ。多様な個人と働き方に合った、自由度を残したかった

ーPLAY-AID Allowance を開始した背景について教えてください。

清藤:プレイドは今、社員数がほぼ毎月増えています。その中で、会社支給のスマホやモバイルwifiといった業務に必要な備品の手配を、私たちアクセラレーターチームで対応していたのですが、社員増と一緒に管理コストも上がっていくし、どうスケールさせるかが課題でした。
そもそもプレイドでは、組織や社員の役割を短期間に変えていくので、その備品を必要だった人が必要じゃ無くなったり、その逆も頻繁で。限られた職務のメンバーに支給する備品と、業務に必要として、個々人が毎月精算している経費のあり方についても見直したいと思いました。

牧野:制度を考えるにあたっては、全員に同じ基準にしたいと考えてました。「業務に必要」と言っても、実際は時期によって波があったり、個々人の偏りもある。だからってそれらを考慮して、いちいち変えることはしたくなかった。なるべく一つの基準でシンプルに、判断に迷う曖昧なものを無くしたいと思ってました。全員に与えると考えた時に、これだけ多様な人がいる中で、全員同じデバイスを支給するのには違和感があった。人によって、使い勝手と言うか、自分の働き易さに合った備品って違うはずで。
モバイルwifiの支給にしても、社員はモバイルwifiが持ちたいわけじゃない。ただオフィス以外で仕事をする理由があって、wifiが使いたいだけですよね。それはテザリングでもいいし、別に携帯2個持ったっていい。wifiのあるコワーキングスペースに行くだっていい。生産性を上げるために、個人のスタイルに合わせた自由度を残したいと思いました。

会社から「信頼されてる」って思えると、自分も「信頼しよう」って思う。性善説をベースに組織や制度を作り、ルールは極限まで減らす

ーなるほど。制度化する中で特に気を使ったことはありますか?


清藤:支給する備品などの管理コストを下げるという単純なことだけでなく、会社全体の生産性を上げる仕組みにすることを考えていました。生産性を上げようって常に言っている会社なので。そのために、リモートワークも自由だし、コアタイムなしのフレックスも導入している。さらにこの制度が、自分の生産性を高める働き方について新しく考える、発想の着火剤になって欲しいと思いました。

牧野:業務の中の「無駄な迷い」を減らしたいと思っていました。あとは、「信頼感」ってことはかなり意識しました。社員の使い方を信頼して、個々人に委ねるということは、会社と社員の信頼関係無くして有り得ないと思うから。

清藤:当たり前のことなんだけど、会社から「信頼されてる」って思えると、自分も「信頼しよう」って思う。逆に、管理が目的になっている性悪説的なものを出されると、すごく萎える。笑 プレイドは性善説をベースに組織を作り、ルールも最低限にする努力を常にしているので、社員に伝えていることと、実際の制度や運用を乖離させたくないと思いながら、形にしていきました。

ー全員一律って不平等という意見もあると思います。そのあたりはどう考えましたか?

牧野:実際に必要で使う金額よりも、多めにバッファをとることで解決しようとしています。他の人のことが気にならなくなるのが重要で。でも、その金額がいくらかっていうのは正直難しいし、今はトライアルって形だと思う。(金額を)上げる、下げる、止めるもある。社員には、その前提を共有して、フィードバックをもらえる体制を作っています。そういう始め方はとてもプレイドらしいですね。

新しいことを始めるときは「自分も社員も信じてまずやる」ことが大事。

ー制度を告知し、開始して以降はどうですか?

清藤:slackで告知した時は盛り上がって、社内のテンションがふわって上がったと思います。笑
もともと、会社のスタンスや考え方に共感している社員が多いので、うちの思想ってやっぱりいいねって改めて好きになれる機会だったように感じました。あと、告知する際のメッセージには気を遣いました。バブリーな会社だなんて勘違いは生みたくなかったし。

牧野:正直、制度を開始する前のヒアリングではネガティブな声も結構ありました。今まで会社から現物で端末を支給されてた社員からすると、自分で新たに契約したりするのは確かに面倒ですしね。「(会社として)お金勿体無くない?」って声もありました。他にも、労務的な観点でこのアプローチがいいのか迷う部分はありました。デメリットも含めて、事前にしっかり議論することができたのは、よかったと思います。議論して考え尽くしていざ告知をすると、事前ヒアリングのネガティブ意見が何だったのかと思うほどに、みんなの反応がよかった。笑 だから、今回のインタビューの趣旨とは違うけど、何か新しいことを始める時には事前の反応に怯まず「一回乗り越えて、やってみてから考えよう」というメッセージは社員に残したいと思います。自分も社員も信じてやる、というのが大事。


牧野:あと、自分が実際に制度を体験している今、やっぱりすごく快適だなと思っています。新入社員のウェルカムランチも、誰かがまとめて経費精算しなくていいしとか。やっぱり領収書もらって申請することまで含めて、めんどくさかったんだなって改めて思う。ウェルカムランチのように会社の経費として明確なものでもそう感じるので、例えば仕事の話をするために、メンバーとカフェにいくことに対してこれは経費か?なんて、迷ったり考えるのは如何に無駄だったのかって思います。

ー最後に、この制度を通じて実現したいことやアクセラレーターとして今後やりたいことを教えてください。

清藤:重複するけど、社員の1日の中にある、無駄な意思決定や無駄な迷いを減らしたい。脳の無駄遣いなので。笑 他にも、PLAY-AID Allowance で生産性をあげる良い工夫をしている社員がいたらみんなにシェアして、学習を支援していきたいです。
あと私は、プレイドの社名が好きなんです。PLAYをAIDするという社名の由来から今回の制度にも名前をつけましたが、今後も同じように、働く社員のサポートを考えていけたらと思います。

牧野:制度も使われなかったら意味がない。社員一人ひとりがこの制度で、生産性を上げていくトライをしてくれたら嬉しいです。あと、ルールはなるべく複雑化させたくないと考えています。PLAY-AID Allowance同様、会社と社員の信頼関係を前提にした施策を今後も考えていきたい。基本的にはシンプルで、裁量を与えることで、自由に個々人が判断できる状態を作っていきたいと思っています。

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