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ワンキャリアは、HRマーケットにおいて複数の事業を展開しています。特に、企業の採用成功をサポートする『コンサルティングセールス事業部』は社内で最も大きな組織です。本事業部には、企業側の全てを担当するチームとして、セールス以外にもマーケティングやカスタマーサポート・サクセスをはじめ、大勢のメンバーが所属しています。
今回のインタビューは、コンサルティングセールス事業部で事業部長を務める、執行役員の小川です。小川のキャリアを通じ、今のワンキャリアのセールスチームの土台となっている考え方や組織としての将来のビジョンを紐解いていきます。彼の話から見えてきたのは、メンバーの「自律」を重んじる小川ならではの、仕事と人への向き合い方でした。
▼こんな人に読んでほしい
・HRマーケットに関心のある方
・ワンキャリアのセールスに関心のある方
・上場スタートアップのセールス組織の概観に関心のある方
・スタートアップに挑戦したいと考えている方
▼プロフィール
小川 勇輔(おがわ ゆうすけ):
福岡県出身。早稲田大学を経て、2015年に新卒で株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)に入社。広告・店舗向け決済サービスなどの営業経験を経て、2017年2月に学生時代にも働いていた株式会社ワンキャリアへ参画。現在はコンサルティングセールス事業部管掌の執行役員を務める。
セールス組織を束ねる、若き事業部長のキャリア
ー 自己紹介もかねて、ワンキャリア入社から現在までのキャリアについて簡単に教えてください。
2017年2月にワンキャリアへ入社し、この2月で7年目に突入しました。元々ワンキャリアでは、学生時代に長期インターンとして働いていたことがあります。当時は代表の宮下含め2名の社員しかおらず、さまざまな仕事に関わらせてもらいました。
インターンを経て、大学を卒業した2015年4月にリクルートへ新卒入社し、大阪で飲食業への新規営業に従事しました。ワンキャリアで働き始めたころは、社員数が少なかったこともあり、イベント運営や学生さんとの面談、会員獲得などほぼ全ての業務を約1年間経験した後、徐々にセールス領域をメインで担当するようになりました。2019年以降、コンサルティングセールス事業部の事業部長としてチームをまとめています。
※小川さんの学生時代からリクルート時代のキャリアについては、こちらの記事で詳しく紹介されています。ぜひ併せてご覧ください。
コンサルティングセールス事業部 事業部長、執行役員 小川勇輔
ー ワンキャリアでの仕事を振り返り、特に大変だったのはいつですか?
2022年の下半期です。コンサルティングセールス事業部を拡大していくなか、大きな壁に当たったと感じました。この部署は当時から社内で一番人数が多かった上、日に日に組織が大きくなっていました。その一方でKPIや業績を、人数に比例し、伸ばせていないと感じていました。
階層化による管理コストが増えるなか、組織の力で業績を伸ばせていないことに焦りを覚えていました。今振り返ると、いきあたりばったりで進めていた気がしますし、マネージャーや事業部長のキャラクターで事業部をどうにかまとめようとしていたと思います。
ー この壁を、小川さんはどのように乗り越えていきましたか?
生じた問題に対して都度手を打つのではなく、想定していた範囲からのズレを修正することを意識しました。社内で最も大きな組織だからこそ、事業拡大のなかで生じる壁に初めてぶつかるのもほとんど僕らです。一方で、いつどのような壁に当たる可能性があるかを想定することはできます。ある程度、予測を立てながら事業を拡大していくことで、組織の問題にかかるコストを最小限に留めつつ、事業目標の達成に向けて進めました。
自律的にのびのびと働ける環境でこそ、人は力を発揮する
ー 小川さんが事業部長を務める、コンサルティングセールス事業部について教えてください。
一言でいうなら「私たちのサービスにおける企業側の全てを担当するチーム」です。お客様と接点がある営業をはじめ、その流れの前後を担う、BtoBマーケティング、インサイドセールス、カスタマーサポート、カスタマーサクセス、記事広告、イベント納品などのチームも含め、お客様の採用成功を支えるメンバーが所属しています。現在のメンバー数は約60名(※)と、社内で一番大きな組織です。
※2023年12月末時点
ー コンサルティングセールス事業部が担うミッションと役割について教えてください。
お客様の採用課題はもちろん、経営課題の解決まで導くことです。今、当事業部には新卒採用において顧客と接点を持つ全てのチームが属しています。例えば直近では、記事広告、イベント納品の2チームがコンサルティングセールス事業部に加わりました。ユーザー接点を担う事業部に所属していたチームが加わったことで、今まで以上にお客様・ユーザーの双方にとって、バランスの取れた価値を提供できるようになりました。
ー チームが統合したことで、相乗効果が生まれたのですね。では、組織が大規模になっても変わらないことは何でしょうか?
「楽しみながら、目標を達成する」という気持ちです。どちらかというと、変わらないというよりも、変えたくないことですね。ある意味で、「ふざける」とも紙一重かもしれません(笑)。
ー このような文化を浸透させるにあたり、小川さんが意識していることを教えてください。
自律的にのびのびと働ける環境をつくることです。例えば多くの人がイメージする営業組織というと、上司に叱咤されながら働く環境だと思います。コンサルティングセールス事業部では、そうしたいわゆる「体育会系」のような文化は取り入れず、うまくいったこと、うまくいかなかったこと、それぞれの原因を追究し、その対策を徹底することを心がけています。
僕がこの環境をつくろうとした理由は2つあります。1つは、「自律して自分を追い込めないと、ワンキャリアが目指すところにたどりつけないから」です。人に言われてやるのではなく、自発的な思いを持って動いた時の方が真のパフォーマンスが出ると考えています。もう1つは、「人が最もパフォーマンスが出ないのは、萎縮しながら取り組んでいるときだから」です。もし上長が恐怖でメンバーを煽り、萎縮した状態で頑張っても、それでは最大でも90%しか達成できません。もし100%を目指すのなら、残りの10%は自律してこそ成し遂げられると僕は考えています。その背景にある考えとして、上位下達の軍隊組織よりも自律を求められる組織の方がかえって厳しいと思っています。自分で自分を律して努力していかないと、他のメンバーにどんどん追い越されていきますし、理想のポジションにもたどり着けません。
ワンキャリアに集まるのは、プロダクトを信じ、可能性を追求したいメンバーだ
ー 目標を達成できない場合には「原因を追求し、その対策を徹底している」という話でしたが、具体的にどうしていますか?
原因を超具体的に深堀ることを意識しています。例えば、目標が達成できなかったメンバーがいた場合に「提案金額が足りなかったから未達でした。来月は提案増やします」では終わりません。これは結果であり原因ではないからです。
「提案金額が足りなかった理由はなんなのか」「提案金額が足りないことにはいつ気づいたのか」「なぜ修正できなかったのか」「修正方針のうち、どの打ち手は目論見通りで、どの打ち手は外れたのか」など、真因に辿り着くまで深掘りし、達成計画との差分に迫るようにしています。
ー コンサルティングセールス事業部には、今どのような未来を描く人が集まっていますか?
「『ONE CAREER CLOUD』を使えば、企業の採用課題を解決できる」と心から信じているメンバーが集まっています。現時点では未完成ですが、可能性を秘めたサービスだからこそ、採用に困っている人にとってのベストを提案したいという気持ちを持つメンバーが少なくありません。
日本は人口が減少する時代に突入しましたが、「自社にマッチする方を採用できるかどうかで、企業の存亡が決まる時代が高い確率で来る」と僕らは考えています。ワンキャリアのプロダクトを使えば、最後まであきらめずに、より良い採用に向けた提案ができると信じています。
近い将来、「ONE CAREER CLOUD」は、開発が進み、新卒採用のあらゆる課題を解決できるプロダクトに成長します。機能としては何でも解決できるプロダクトではありますが、その中で「今、目の前の企業には何がベストか」を考え抜いて提案したいというメンバーが多いことも特徴といえます。
どんな環境でも、工夫をやめず、考え続けられる人と働きたい
ー ワンキャリアのセールスが顧客に与えられる価値を小川さんは何だと考えていますか?
既存のサービスや型にとらわれない価値の提供です。ワンキャリアのセールスたちは、大技も小技も駆使しながら思考のタガを外し、お客様にとってよりよい価値提供をいつも考えています。
例えば、ワンキャリアの既存商品では解決しにくいお客様の課題があった場合、これまでとは視点を変え、新しいあり方を自分で考えて提案できることも1つの価値です。2020年に当社のYouTubeチャンネル上で実施したキー局5社の合同イベントは、まさに新たな価値をもたらしました。業界としての採用課題を当時の既存商品のラインナップでは解決できませんでしたが、「ないなら商品を作ろう」と、テレビ局の採用を外部ドメインのYouTubeで行う意義などを各局に説明し、実現にまでこぎつけたからです。型にハマらず、お客様と学生さんの双方に利点をもたらす提案ができた良い事例だと思います。
ー 「型にハマらない提案をする力」はどのように養ったのでしょうか?
ワンキャリアと言う商品をワンキャリアとして捉えない練習をすることだと思います。具体的には、ワンキャリアの価値を「エントリー」「集客」「知名度向上」など想起しやすい価値に限定しないということです。僕がこの力を養えたのは、前職での原体験がありました。お客様の困りごとをヒアリングするなか、「どうしたら目の前のお客様が求める価値を提供できるか?」を考え続けた結果、本来の使用目的とは違う形で提案し、ご契約いただいたことがあります。本来のサービスの使い方や価値提供とは違いましたが、お客様に喜んでいただけたときには「こんな提案もあるのか」と思いましたし、今の仕事にも生きています。
ー 今後組織を拡大していくにあたり、どのような方と一緒に働きたいですか?
工夫をやめない方と一緒に働きたいです。仕事をしていくなかで、思ったように進まなかったり、壁に当たるのは、ワンキャリアも含め、どの企業でも生じることです。「どうしたら突破できるのか?」など、制限があるなかでも目標や目的を達成できる方法を考え続けられる方と一緒に働きたいです。
ー 一緒に働きたい方を採用するにあたって、どのようなことを候補者に聞いていますか?
「増やすことが得意な変数と、その理由」は、ほぼ100%質問します。営業として売り上げを伸ばす上で、提案金額を上げるのが得意な方、受注率を上げるのが得意な方など、強みは人それぞれです。何が得意かは、その方の目標達成までの工夫や意思が現れる部分だと僕は思います。正解がないからこそ、その方なりのスタイルや工夫のプロセスをお伺いできればと思い、毎回聞いています。
ー 最後にワンキャリアのセールス組織が目指す中長期的な姿を教えてください。
今後3〜5年をかけて、より一層のプロダクト開発が進んでいきます。これらを駆使するなかで、今、目の前のお客様が求めていること、必要とすることはおおよそカバーできると思います。組織としても、より挑戦するのが楽しいフェーズに突入していきますので、ぜひ少しでも興味を持たれたら、一度お話できると嬉しいです。
今回の記事では、コンサルティングセールス事業部の事業部長を務める執行役員の小川から、今のセールス組織のあり方と今後の展望について語ってもらいました。ワンキャリアのことが少しでも気になった方、ぜひ以下のリンクから気になるポジションをのぞいてみてくださいね!
企画・取材・編集:山下 麻未
執筆・撮影:スギモトアイ