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そこにあるのは愛。 面白法人を支える、カヤック経理部の必殺仕事術

カヤックを面白くしているのは、クリエイター職だけではありません。バックオフィスを担当する管理本部にもフォーカスしてみよう! と突撃インタビュー。経理部の春名さんと渡邊さんが語る、カヤックならではの経理業務の特徴や仕事で大切にしていること、惜しみない愛のあふれる仕事術とは......?

春名麗子(右)
1978年生まれ、2013年入社
管理本部/経理部
シマリスが好き
渡邊由美(左)
1986年生まれ、2021年入社
管理本部/経理部
座右の銘は「大丈夫。なんとかなる」です!

多様なバックグラウンドから経理部へ

ー本日はカヤックで経理を担当されている春名さんと渡邊さんに、入社の経緯、カヤックで働く面白さや仕事上大切にしていることなどを伺いたいと思います。転職前はどんなお仕事をされていましたか。

春名 私は10年ほど営業や商品開発、業務設計の仕事をしていました。専業主婦を経て再就職しようと思った時、転職エージェントから紹介されたのがカヤックでした。希望条件とは異なっていたのですが、「カヤックは春名さんに合うだろうからぜひ」と勧められて......。いざ面接し、会社の雰囲気も見たら、「ここなら無理をしないで自分らしく働けそうだな」と感じられたことが決め手になり、ゲーム事業部のカスタマーサポートとして入社しました。

渡邊 私は以前カヤックで働いていたんです。カヤックが15年前に飲食事業を立ち上げた際に入社しました。5年ほど働いて、いったん違う業界も経験しようと思ったタイミングで退社しましたが、基本的にはずっと飲食業ですね。転勤の後、地元の鎌倉に帰ってきた時に同期に声をかけてもらい、割と気軽な気持ちでカヤックに戻ってきました。最初は業務委託で「まちの社員食堂」の運営を手伝っていました。

ーお二人とも、もともと経理職ではなかったのですね! 経理部で働くようになったきっかけはどんなことでしたか。

春名 経緯としては、カスタマーサポートの次に、自分から手を挙げて総務部に異動しました。労務関連も含め、6年くらい総務全般を担当していました。そんな時、管理本部長から「経理をやってみないか」と言われたことが異動のきっかけです。ただ、私はすごく数字が苦手で、遺伝子検査で数学的要素が低いという結果が出たくらい、笑。でもせっかく誘ってもらったので、挑戦することにしたんです。2020年の6月から経理部で働いています。

渡邊 私の場合は、春名さんがきっかけと言えるかもしれません。『まちの社員食堂』で働いていた時、他の業務にもチャレンジしてみたいと希望していて、労務か経理に配属されることになったんです。春名さんとは社食で面識があり、この人と一緒に働いてみたいな、と思っていたので「経理部に行ってもいいですか」と自分から聞きました。私も数字が得意なタイプではないのですが、春名さんの人柄や働きぶりを聞いていたので、春名さんのもとで学べることがたくさんありそうだ、と確信していました。本人を前にして恥ずかしいのですが......。

春名 そんな......、嬉し泣きしてしまいます......。

ーまさに「誰とやるか」ですね。経理部ではどんな仕事をされているのでしょうか。

春名 会計の数字をつくり世の中に開示するといった、上場企業の一般的な経理を行っています。カヤックにはグループ会社がたくさんあるのですが、私と渡邊さんは主に本社の月次決算を担当しています。数字が苦手だと思っていましたが、なんとかなっています、笑。

ーちなみに、バックオフィス部門はどのくらいの規模感なんでしょうか。

渡邊 管理本部には、総務・財務・経理・人事・広報・法務・情報システム部・グループ管理部などがあり、現在53人が働いています(2022年9月時点)。経理部は、社員と派遣スタッフなど合わせて約10人で担当しています。

一目散に走り出していく後ろで、こぼれ落ちる玉を拾う


ーカヤックはクリエイター職が注目されることが多いですが、バックオフィスでも面白く働いているのでしょうか。経理部の仕事の中で、カヤックならではだな、面白いな、と思う部分はありますか。

春名 カヤックならではの部分は、事業範囲がかなり多岐に渡っていて、しかも突然増えるところ、笑。みんな、面白いことを思いつくと、とにかく走り出すんです。そこから会社として正しい状態に持っていくのが、私たち経理部の仕事。一目散に走っている後ろを追いかけて情報を集め、「来月からはこうしてね」「ここだけは報告してね」「じゃあ、あとはなんとかするから走って行っていいよ」と伝えていく。効率的かどうかは別として、カヤックらしいな、面白いな、と思う部分です。

渡邊 うんうん、ジャストアイデアを実行しちゃう会社というか。

春名 先日も、ガチャガチャ屋さんができましたよね。そうすると、経理部は「社外で現金を扱うけど、どうやって集金するか」などをすぐに解決しなくてはいけない。

渡邊 御成カプセル 』ですね。集金については3日くらいでカタを付けましたよね。

▲2万5千種以上のカプセルトイが揃う『御成カプセル』。近隣店舗や地域コミュニティ通貨『まちのコイン』と連携したカプセルトイで、鎌倉のまちをより楽しめる仕掛けを考案(2022年8月オープン)

渡邊 あと、『 まちのスナック 』も実際に形にしたら、最初は会計の集計に課題があって......。

春名 『まちの社員食堂』では会計に券売機を使っていたのですが、『まちのスナック』は電子決済で行うんです。カヤックで不特定多数の個人とお金のやり取りをすることがあまり無かったので、毎日どのように集計したらいいか、急いで事業部と調整したんですよね。

▲『まちの社員食堂』を改築し、夜のみ営業する『まちのスナック』。コンセプトは「鎌倉を愛するみんなでつくる、気軽な夜の談話室」(2022年9月オープン)

渡邊 私は飲食業経験者ですが、上場企業になるとまた少し勝手が違う。新事業での経理的なリスクをしっかり見据えながら、取り急ぎ調整していきました。カヤックの経理部は、走り出した時にこぼれ落ちる玉を拾う役だと言えます。玉を拾った時に、どういう形で整備してあげるといいのかを提案してフォローする、「つくる人」たちをサポートする仕事だと思っています。

ー裏でしっかりフォローされていることで、面白企画がスピーディーに生まれるんですね。「 もしも、令和ギャルがカヤックの決算説明会資料をつくったら... 」にも驚きました、決算資料をあんなに楽しく読んだのは初めてです。

渡邊 本当に面白いですよね。でも、ギャルたちがカヤックに来ると聞いたのが、ほぼ前日。春名「ギャルたちに謝礼を払いたいのだけれど、どうしたらいい?」と突然言われて、びっくりしました、笑。

人とつながる経理部の、愛のある組織づくり


ー迅速なサポートだけでなく、経理の豊富な知識も必要なのでしょうか。

春名 経理のスキルや知識よりも、むしろ必要なのはコミュニケーション能力。「このフローでやってもらわないとできません」といった一方的なスタイルだと破綻すると思います。そのためにも、できるだけ社員との接点を多く持つようにしているんです。みんながどんな仕事をしているのかを知って、よく話す。新しいプロジェクトが始まるらしいとか、日々積極的に情報を取りにいくようにしています。

ー数字だけでなく人を見ている、と。

春名 そうですね。私が経理部に異動した経緯も、そこにあります。数字を締めないといけないけれど、コミュニケーションを円滑に取れないことで時間がかかり、課題になっていました。いわば、社員とのハブとして投入されたんです。経理は、絶対的な締切や細かいルールのもとで、どうしても社員のお尻を叩かなくてはいけません。でも、その人のことを知ってお尻を叩くのと、その事象だけ行うのでは全然違うと思っています。だから、督促メールもあだ名で呼びかけて書くようにしているんです。相手とあまり面識が無いとしても、小さなことでも工夫して関係性を深めていくようにしています。

ーあだ名で督促メール! そういえば、カヤックにはあだ名で呼び合う文化がありますよね。たしかに、距離感が近くなりそうです。

渡邊 私も、業務をただ作業として行うのではなく、人とのつながりを大切にしながら仕事をするようにしています。ずっと飲食業に携わっていたのも、人とのつながりを感じられるからだと思います。自分のためだけには頑張れないけれど、誰かの役に立っているとか、サポートできていることがモチベーションになります。

春名 今、ちょうど360度フルオープンフィードバックの時期なのですが、振り返りながら気付いたことがあります。やっぱり、「愛のある組織」じゃないと私は働きづらい。ちゃんと信頼関係があって、愛があふれている環境をつくりたいと思っているんです。カヤックには、得意・不得意がすごくはっきりしている人も多い。不得意なところはどんなにルールをつくっても無理なので、その点をしっかり認識しながらサポートしています、笑。

ー凸凹している社員ひとりひとりを意識しながら、事務的にならないようにコミュニケーションをとる。けっこう大変そうですが......。

春名 そうですね。でも、人と人としてきちんとつながっておくことが、一見、非効率的に見えて、いちばん効率がいいと思っています。

ー深いです......。では最後に、今後目指していることを教えてください。

春名 最近は関連会社の業務の方へリソースをかけていて、管理本部をヘルプしているような状況になっています。私がいなくても属人的にならず、愛のある組織づくりが継承されていってほしいです。そのためにも、経理の知見と、部門の範囲にとらわれずケアしてほしいことを含めた全ての知見を渡邊さんに伝承しました。私自身は、今後は本社だけでなくグループ全体を見渡して、滞っている所を耕しにいきたいと思っています。

渡邊 私が経理部に入った時は、すでに春名さんが色々と耕してくれた状態で、ある程度整備が済んでいました。それをどうやって進化させていくか、しっかり考えていきたいと思っています。個人的課題は、まだまだ知識不足なところ。周囲のサポートもいただきながら、会計に関する知識、直接経理に関わらないけれど必要な知識を、さらにつけていきたいと思います。

春名 カヤックでは「仲間を助ける力を持て。仲間に助けてもらう勇気を持て」という言葉を提唱しているんです。この言葉は象徴的だと思うし、組織に愛があることはとても大事だと思います。仲間を愛で包みこめる、そんな人に私もなりたいです。

カヤックサイト インタビューより引用- https://www.kayac.com/news/2022/10/interview_haruna_watanabe

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