大学卒業後、国家公務員として官公庁の地方局で働いていた岩上。より大きな裁量を委ねられる環境で「人にフォーカスした仕事がしたい」とカオナビに転職し、入社後わずか10ヶ月でMVPを受賞。未経験だった彼女が急成長を遂げた背景には一体何があったのでしょうか。岩上のモチベーションの源泉と、スキルアップを支えた環境に迫ります。
岩上莉菜 / いわかみりな
株式会社カオナビ
アカウント本部 アカウント1部 フィールドセールス2グループ
2021年1月入社
伸び悩んでいた公務員時代「もっと人にフォーカスした仕事をしたい」
ーフィールドセールスで活躍されている岩上さんですが、営業は初めてで以前は公務員だったそうですね?
岩上:そうなんです。地元の富山と金沢で、国家公務員として官公庁の地方局で働いていました。担当していたのは、金融機関の監査などの仕事です。国の政策など大規模な仕事に携わりたいという想いがあり、大学卒業後から昨年まで2年9か月ほど働かせていただきました。でも実は入った当初から「この職場は合わないかもしれない」と感じていたんです。
ーそれはどのような理由からですか?
岩上:若手なので当たり前かもしれないですが、仕事にほとんど裁量がありませんでした。上司がとても仕事のできる人だったこともあり、事務官として採用されているので当たり前ですが、事務的な仕事しか回ってこなかったんです。また、30歳まで役職が上がらないのがその職場の通例だったので、このまま7年間もやりがいを感じられないのは厳しいなと。若手に裁量のある会社に転職して、もっと人にフォーカスした仕事をしたいと考えていました。
ーその後の転職活動では、どんな業種の会社を見ていたんですか?
岩上:官公庁を志望する学生によくあることだと思うんですけど、公務員になることしか考えていなかったので、ほとんど就職活動をしていませんでした。転職でも各業界のことがほとんど分からなかったので、キャリアコンサルタントの方に色々と相談にのってもらっていました。「人の転機」に関わる仕事がいいなと思ったので人材業界の営業職を見ていましたが、未経験だとなかなか採用してもらえませんでした。そのため、今伸びている業界なら需要も高いだろうと考え、IT系の会社なども積極的に見るようにしていました。
「こんな発想があるのか」タレントマネジメントの衝撃でカオナビへ
ーたくさんのIT系企業の中で、なぜカオナビを選んだのですか?
岩上:転職エージェントから送られてくる求人を日々見ている中で、たまたまカオナビの求人を見かけて。人事評価システムなどを使って、企業と人の在り方を変えようとしているのが、すごくいいなと思いました。すぐに説明会へ参加したのですが、そこでタレントマネジメントの考え方に衝撃を受けまして。私が所属していた官公庁の職場には、全く存在しない考え方だったので「こんな発想があるのか」と。
ー具体的にはどんなところに衝撃を受けたのですか?
岩上:一番印象的だったのは、従業員の将来をしっかり考えようとするタレントマネジメントの仕組みですね。製品が素晴らしいと思ったことに加えて、カオナビで働いている人たちもすごいなと。サービスで働き方をすごく大事にしているから、自分たちもギュッと働いてパッと帰るという風にメリハリをつけて取り組んでいると感じました。組織としても、従業員の能力やスキルを出来るだけ活かそうとする企業風土があるから良いなと。とても働きやすそうな環境だと思いましたね。
ー環境が決め手になったんですね。他社と迷ったりはしなかったんですか?
岩上:カオナビが気に入っていたこともあり、他社を比較検討することはありませんでした。営業未経験なので、他社の選考が思うように進まなかったこともあります(苦笑)。未経験の私に営業的なポテンシャルの種を見つけてくれたカオナビは、本当にありがたいと思いました。
“未経験”から営業ロープレで実践的な知識をキャッチアップ
ー営業未経験で入社して、どのように仕事を覚えていったのですか?
岩上:最初はすごく不安だったのですが、研修制度がすごくしっかりしているので非常に助かりました。しかも官公庁のように座学が2カ月続く研修ではなくて、座学は1週間ほど。競合や製品についての詳しい知識を得たあとは営業ロープレで、すぐに使える実践的な知識を学ぶことができました。研修がスピーディーで内容も詰まっていたので、未経験の私でも理解しやすかったです。
ー営業の仕事で難しさを感じたのは、どんなことですか?
岩上:人に「メリット」を伝えたり「提案する」ことを今まで仕事としてやったことがなかったので、どんな風に話せばいいのか分からず難しかったです。弊社の製品のことは理解しているのですが、「質問に答えるだけではサポートサイトのQ&Aと変わらない」と上司から指摘をいただきました。私たち営業はお客様が知らないカオナビの良さを提案する立場なので、「メリットをしっかり訴求して欲しい」とよく言われていましたね。自分はディベートのサークルに所属していたこともあり、話せる方だと思って入社したんですけど、全然上手くいかないしメリットを伝えられないし…。最初はすごく落ち込みました。
ー初めての営業なので難しいですよね。どのように慣れていったのですか?
岩上:上司のアドバイスやメンターの個別指導など、手厚いサポートがあったので徐々に慣れることができました。研修期間は2か月ほどで、その後はフィールドセールスとして営業に出たんですけど、お客様のニーズに合わせてどのように提案すればいいのか不安なことばかりでした。そのため、自分がメインで商談に臨む場面でも、メンターの方が毎回付いてくれて、ニーズに合った質問や提案、さらにはメリットの訴求方法など、色々とアドバイスをいただきました。その1カ月後にはメンターが異動でいなくなり、自分一人でやるしかなくなり…。お客様のやりたいことを聞き、質問に答えるのが精一杯で、全く仕事に手応えがありませんでしたね。
売りたい気持ちはあるのか? マネージャーの言葉で「迷い」が吹っ切れる
ー営業で手応えを感じるようになったきっかけはありますか?
岩上:1人になって2カ月ほど経ったとき、マネージャーが商談に同席する機会があったんです。お客様が話していることはきちんと理解しているとマネージャーも分かってくれたんですけど、その先の提案が全く合っていないと厳しい指摘をいただきました。私のやる気を引き出すつもりだったと思うんですけど「本当に売りたい気持ちはあるのか」と言われ、その日は本当に落ち込んで……。でも次の日には吹っ切れて「売る気はもちろんあるし、お客様に私の大好きな製品をもっと使ってもらいたい」と急にやる気が湧いてきました。というのも、上手く提案できない理由をとことん考えた時に、自分の中にあった「迷い」に気付いたんです。
ーそれまでの営業ではどんな「迷い」があったんですか?
岩上:それまではカオナビを売ることにフォーカスしすぎていて、「お客様の課題を解決をする」という本来の目的に対して十分に向き合えていなかったんです。課題に対して製品の提案をしていても、セールスを重視した一辺倒な提案になっていたり。お客様の未来を見据えた提案ができていなかったのかなと思います。それなら製品を売ることに縛られすぎず、お客様のため自由に何でも提案していきたいと。マネージャーの言葉で完全に吹っ切れました(笑)。
ーその後はどんな風に営業のやり方を変えたのでしょうか?
岩上:大きく変わったのは、営業手法ではなく商談に臨むときの自分のメンタルです。それまで毎回緊張していたのですが、「楽しんで商談した方がいい」と思うようになりました。質問されたことに全部完璧に答えようとするのではなく、分からないところはむしろ聞けばいいし、お客様がやりたいことに対して自分にできる最適な提案をしよう、という気持ちになれたことが大きかったと思います。お客様の目線で考えられるようになると、プラスアルファで「こんなことやったらどうですか」と、今まで以上にカオナビの良さを伝えられるようになったんです。
ー仕事を楽しめるようになったんですね。前職と比べて、仕事の醍醐味をどんなときに感じますか?
岩上:責任は前職よりも大きくなりましたが、働き方が自由なので楽しさとやりがいを感じています。官公庁時代は仕事の規模が大きいので、自分がお客様を担当しているという感覚はなく、部署全体で担当しているような感じなんです。今の仕事では主担当として責任を持ってお客様と接するので最初は怖さを感じましたが、それに慣れるとやりがいを感じますし、自由に時間調整が可能です。もちろんお客様の商談スケジュールが優先ですが、それ以外の時間は自分で日程調整して好きな時間に帰宅するなど、フレキシブルな働き方を実現できます。
チームのサポートと得意な「仕組み化」でMVPを受賞
ー営業目標はどのように設定されているのですか?
岩上:私の場合、営業に出始めたころはまだまだ金額が少なかったですが、先月からは先輩たちと同じ水準になっています。到達不可能な目標ではなく、自分なりに頑張れば十分達成できる数値です。ただ、単月ではなかなか達成できないときもあるので、個人よりもチームでカバーしながら達成しようとする雰囲気がありすごくいいなと思います。
ー岩上さんは「仕組み化」が得意だと部署内で定評がありますが、どのようなことを工夫されているのですか?
岩上:私はそんなに「仕組み化」が得意だと思わないのですが(苦笑)。あえていうなら、商談の場面で言うとお客様のやりたいことだけではなく、プラスアルファで考えることかなと思います。例えば、カオナビでいうと「設定代行」を導入してもらうことが、お客様の継続的な効率化につながるという事実があります。利用の必要性を感じていないお客様に対して、その仕組みを導入したときのメリットをどのように伝えられるのか。そこが私たち営業の腕の見せどころだと思います。自分でトークの構成を考えて、その内容をチームで共有するなど、ある意味チーム内でも仕組み化することを考えています。それから、カオナビのSlackの中で流れてくる情報をチームに共有するのが好きなので「こんなにいい情報が流れてました」とみんなに伝えたりすることもあります。
ー岩上さんは2021年上期の社内表彰でMVPを受賞されていますが、どんなところが評価されたと感じていますか?
岩上:難しい質問ですね(苦笑)。選定の基準としては3つの指標(受注社数、月額料金の合計、初期費用の合計)があるんですけど、7〜9月は単月で全部達成して、半期で見たときにも全部クリアしていたのでその数値を評価してもらったのだと思います。決して私個人で達成したわけではなく、インサイドセールスからのトスアップなど、チーム全体でサポートしてもらったおかげだと感じています。マネージャー曰く、MVPをとったころの私には、お客様に「設定代行」が必要かどうかを見分ける“嗅覚”があったのではないかと。
ー直感的な部分も大切にしているんですね。お客様のニーズをどのように感じ取っているのですか?
岩上:私はお客様のことを心配する気持ちが強く“過保護”気味なので(苦笑)、「このお客様は一人で設定することに苦労するかもしれない」と感じ取ることが多いです。例えば、他社が提供している無料の設定代行サービスとカオナビで比較検討しているときには、そのサービスが使えなかった場合のデメリットを伝えたりします。結局、使えなかったときにはまた入れ替えが必要になるなど、長い目で見るとお客様の負担になってしまうので。
ロジカルな考え方が身に付くカオナビ。タレントマネジメントの必要性を日本全国へ伝えていきたい。
ー現在感じている課題はどんなことですか?
岩上:タレントマネジメントは、これからの日本にとって非常に必要なものだと思っているのですが、地方の中小企業に伝わりにくい状況も多いと感じています。私は地方の企業様を担当することが多いのですが、なかなか新しいシステムを導入することに踏み切れないケースが多いんです。その状況を打破するために、これから日本全体で生産人口が減っていくことや、少子化で採用が困難になるなど、中長期的な視点でのタレントマネジメントの必要性もしっかり伝えていきたいと思っています。
ーカオナビに転職してみての率直な感想を教えてください。
岩上:「転職して良かった」という感想しかありません(笑)。働く環境がいいのはもちろんなんですけど、そもそも私はカオナビの製品が好きで入社しているので、カオナビの良さをお客さんに知ってもらって、実際に使っていただくという一連のフローに携われることが、すごく楽しいと感じています。
ーどんな方がカオナビに向いていると思いますか?
岩上:カオナビが好きな人が私はいいかなと思います。営業のメンバーを見ていて思うのですが、カオナビの製品をみんな好きなんですよね。カオナビが向かっていく方向やビジョンに共感できる方は、ぜひエントリーしていただけたら嬉しいです。あとは、自分がやっていることに対して、「なぜやるのか」「これは必要なのか」など疑問を持ったり、仮説を立てて考えられる人が向いているのかなと思います。課題の解決方法を論理的に考えていくことが、お客様のためになる提案へつながっていくので。
ーロジカルな考え方は実際に働くなかで身に付けられますか?
岩上:もちろんです。最初からそれができる必要は全くありません。お客様と実際に接する中で私が学んできたように、「こういうタイプのお客様だったら、今後の方針をこんな風に握っていく必要がある」など、チームのサポートも受けながらどんどん身につけられます。ただ、知識やノウハウをキャッチアップしていくことも必要なので、それを苦に感じない方が向いていると思います。
ー最後に岩上さんがカオナビで実現したいことを教えてください。
岩上:まずは営業として一人でも多くの人にカオナビの良さを知ってもらいたいと思っています。よりたくさんの企業様に使ってもらって、自分の地元(富山)までカオナビの名声を響き渡らせたいですね(笑)。
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