Emotion Techはエモい人の集まり?!今西さんに「会社や仲間への想い」を聞いてみた【CEOインタビュー #2】
Emotion Tech・CEO今西さんへのインタビュー第2弾。
今回は、感情の数値化は本当にできるのか?という素朴な疑問にお答えしていただきました。その他、今西さんからみた会社、仲間、仕事への思いなど、盛りだくさんです。
人の感情を100%当てるのはムリ。だからこそ、チャレンジしがいがある
ーEmotion Techは人の感情と向き合うプロダクトですよね。テクノロジーと人間とを繋つなぐオモシロイ領域だと思うのですが、一方で「感情って本当に数値化できるの?」という疑問も感じます。ぶっちゃけ、どうですか?
先に答えを言ってしまうと、今のフォーマットだと100%はわからないです(笑)ある程度の数が集まれば統計的に正しいものは見つけられますが、とはいえ統計では絶対読めないものあります。
例えば、もう会社を辞めようと思っているときに「この組織をおすすめしたいですか?」というアンケートに正直に答えます?
ー絶対テキトーに回答しますね。もう辞めるし「5(中間)」とかにします。
そうでしょ。アンケートでわからなくても、仕草や表情、目の動きなどを組み合わせて、精度をあげることができると思いますけどね。でも、さっきの状況みたいに、かなり固有の因子を含んだものに関しては絶対に見抜けないんです。
ーどこまで行ったとしても、相手が人間だから?
人の感情は1分1秒単位で変わるし、影響する要素が無限大にあるので、その移り変わりも含めて正確に捉えるのは難しいですね。
だけど、何かしらのヒントを掴むとか、ある特定の領域に特化したときに道標になることは、絶対にできると確信しています。実際にその一歩目が踏み出せているから、お客様もついてきているわけなので、日々精度を上げる戦いですよね。チャレンジしがいがあります。
うちの会社は、不思議と似てる人が多い
ーEmotion Techは、どんな人が集まっていると感じていますか?
一言でいうと、”エモい”人たちですかね。
ビジネスとして見るとお金になりづらいし、もっと効率良く稼げる商売っていくらでもあると思うのですが、それでもEmotion Techが向き合っている社会課題に対して共感したり興味を持っている人が集まってくれています。
僕らの事業自体がかなりエモいというかw「エモいところに興味がある人同士で、そこに革命を起こそうぜ」っていうのがEmotion Techです。
ーそれは”感情の可視化”に共感しているということ?
事業への共感度という意味だと、そういうメンバーが多いです。あとは、メンバーに共感して入社してくれる人も多いですね。不思議なもので、そういうことに興味がある人たちって似ているんですよ。言葉にするのは難しいのですが、うちの会社は「いい人」が多くて。
「そんなに儲かりそうじゃないけど、このテーマには共感するからやる」
「一緒にいる人と、この働く時間を共有していることが大切だと思うし、自分も将来に近しいことをやりたいからやる」
「ここで働く意義が感じられるからやる」
こんなことを言ってくれる仲間が多いです。
”人の感情と向き合う企業”をたくさんつくろうとしている会社だから、まずは僕ら自身が体現する存在でありたい
ー働き方とかで、みんなに伝えていることはありますか?
仕事を「自分の時間と能力の切り売り」にしてほしくないと思っているんです、これは絶対に。
僕は会社を船に例えることが多いのですが、Emotion Techという船が全速力で走っている状態って、各人が自分の持ち場で全力で漕いでいる状態ですよね。
例えば、右舷の漕ぎ手だったら誰よりも右舷を漕ぐことに対しては考えていて、波の状態や船全体のバランスを考慮したベストな漕ぎ方を常にしている。各持ち場の全員がこの状態だったら、素晴らしいと思います。
でも、こんな風に一人ひとりに働いてもらうためには、船の目的地とその人個人の目的、今やっている行動・仕事が紐付けられていることが大事だと考えています。自分の中でしっかり腑に落ちていないと「何のためにやっているんだっけ?」と止まってしまうので、みんなにも「目的をイメージしよう」という話は伝えています。
ーイジワルな質問ですけど、会社の目的と個人の目的って、必ずしも一致しないですよね?
その話もよくするんですけど(笑)。最初は同じに見えていても、ある程度進んでいくとその人の目的と会社の目的のズレに気づく瞬間があるんです。目的に近づいていけばいくほど、目的そのものや進め方のズレは生まれますよね。
感情の話と似てしまいますが、結局は違う人間なので、この会社という船と、乗り手それぞれの目的地が100%合致していることはないんじゃないかな。
ーたしかに寂しいですけど、そうなんでしょうね…
そのことで苦しんだり、失敗したりしたこともありましたが(笑)
今は、目的地への向かい方が違って然るべきと理解しているし、違った場合は自分の道に向かった方がいいと考えています。
僕らの船に乗って一緒の釜の飯を食べた人たちが成長して、最終的に散り散りになっても、それぞれが「世の中を変えるぞ」って活躍してくれていたら、それこそがこの船の最大の功績だと思いますね。
ー今西さんの考える”社長の仕事”とは?
もちろん「この船を目的地にたどり着かせること」は船頭である僕の仕事です。あとは、魅力的な目的をいかに提示し続けられるかでしょうか。
僕が最高に大事だと思っているのは、その人が働く意義目的を明確化して、そこに対して、やることをいかに紐づけてあげられるかなんです。社内では「成長支援マネジメント」といっているのですが、部門長にもここは求めています。
メンバーの成長を考えたときに、その人の目的や将来のイメージと、今やっている仕事を紐付けてあげる。メンバー一人ひとりが、自分の目的に対して成長してもらいたいという思いは強いですね。
ー会社もサービスも、向き合うことを大切にされているんですね。
うちのサービスを通して”人の感情と向き合う企業”をたくさんつくろうとしている会社なので、僕ら自身が体現する存在でありたいですよね。まだまだ道半ばですが(笑)
ー皆さんからは、「ポジティブなオーラがある会社」という声をよく聞きます。
「ポジティブ」への想いは強いですね。
そもそも会社を創業した時の課題感も、「コミュニケーションが可視化されて、ポジティブコミュニケーションが増えればいいのに」というところが発端でした。自分がコミュニケーションに悩みまくってきたし、ものすごい萎縮してパフォーマンスを出せなかった経験もしているし、逆に相手の本質を見抜けなかった経験もしているので。
今のこの会社の雰囲気がポジティブなのだとしたら、それは僕が狙ったものではなく、集まってくれてたみんなが作ったものです。そういう人たちが集まってきてくれていることが最高に嬉しいし、みんなことを誇りに思っています。