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(写真左)韓 翔元(Han Sangwon):
2012年 サイバーエージェント アメリカに中途入社。リワードメディア事業とDSP事業の立ち上げを行う。2013年 日本に戻りDynalystを立ち上げ、Dynalyst US事業の開発責任者を務める。現在はAI事業本部にて ミライネージ 開発責任者 と技術人事室・Software Development Centerの横軸組織のマネジメントを兼任。
(写真右)小栗 徹(Oguri Toru):
2014年 サイバーエージェントに中途入社。広告事業に開発者として従事。その後、ネイティブエンジニアの横断組織長、ProFit-X(SSP広告)の事業および開発責任者を歴任。2019年 AI事業本部にて ミライネージを責任者として立ち上げ、「実店舗の価値を創造し、広告のミライを創る」をミッションとし、プロダクトマネージャーを務める。現在はミライネージ プロダクトマネージャー 兼 ストアTV事業部 開発部長。
ミライネージ事業について
ミライネージ事業では、小売業界の店舗/EC/アプリ等を広告媒体とする「リテールメディア」における、「店舗のメディア化」を実現するサイネージ広告配信プラットフォームを提供しています。
※自社プレスリリースより引用
小売業界におけるデジタル化を推進し、店舗の販促オペレーション業務の効率化や、「店舗のメディア化」による収益最大化、新しい顧客体験と実店舗の価値創造への貢献を目指しています。
AIカメラやIoT技術を活用した実店舗でのメディア作りは、DX化が進む時代において日本の小売業界の未来を革新する可能性を秘めている事業です。
今回はその事業の開発を進めている開発責任者の韓とプロダクトマネージャーの小栗に話を聞きました。
ーサイバーエージェントに入社した理由を教えてください。
韓:私がサイバーエージェントに入社した大きな理由は、エンジニアとして自分にチャンスが回ってくるからです。
入社当初から、私自身メンバーとして「技術選定はこうしたい」等と、フラットな関係性で意見を言える環境でした。今、私が責任者の立場になっても議論できる文化をつくることを重視しています。
意見を言ったらチャンスが回ってくる
ー現在のチーム開発で意識していることはありますか?
小栗:挑戦する機会を与えることはとても大事で意識しています。
今のチームでも意見を言ったらチャンスが回ってきます。自分事として捉え、実践し、結果の責任も付いて回ります。作った範囲が大きくなれば、より作ったものに対して、皆が自分事化しているので更に目的意識が進化していきます。
開発メンバーも「これは何のために作る必要があるか」と考える人が多いです。その為、機械的に作るのではなく事業を踏まえた上で、一番良い技術をどう活用するかを考え続けると、幅も広がり情報量も増えていきますよね。
ー事業を踏まえた開発にはどのようなメリットがありますか?
小栗:個人が価値、成果を出しやすい状況を作ることができます。プロダクトの全体像に対して各作業全部の繋がりを理解できていると、自分が何の為に開発しているかが分かるようになります。そうするとより必要な事が見えてきて、自発的な行動ができるようになるはずです。
こうした全体像、開発ストーリーの共有は、以前は一部の少人数で行っていたのですが、今は関わる全メンバーで行っています。メンバー全員が事業・情報を見える状態を作り、その意識を持った人たちと仕事を進めると、エンジニアとしての技術力に加えて、人としても成長していくと思います。
韓:開発の全体像・事業のドメイン知識があるからこそ、技術の応用ができるようになると考えています。エンジニアのキャリアとして積んでいきたい技術と、実践的にどういう事業でその技術を応用していくかという部分はキャリア形成に於いてもとても重要だと思っています。
自分で物事を考えて進められる力を育む
ーエンジニアの育成の観点で、どのような環境作りを意識していますか?
韓:サイバーエージェントでは0→1で事業を立ち上げる機会が多く、そうした人材を育てる為に、自分で物事を考えて進められる力を付けられる環境作りをしています。
例えば、中長期の事業戦略と開発ロードマップをメンバーへ定期的に共有し、実現したいことの目線合わせを行っています。そして開発を進める時には、タスクを具体的に細分化して渡すよりは、各自が「なぜこの開発が必要なのか」と考えながら進められるように抽象度を上げた状態で開発をお願いしてます。
ー技術的成長の観点ではいかがでしょうか?
小栗:技術的な観点では、どこにチャレンジングな技術を導入することができるかをテックリードといつも意識をしています。大きなビジネス、サービスの開発途中で全部を作り変えることは難しく、アーキテクチャの選定がとても重要ですが、可能な限り挑戦機会の創出を行っています。
技術力が高い人たちが新たにチャレンジできる状況を作っているので、自分で考えて進めることができる人は、新しい技術や発想をどんどん取り入れていくことができます。
事業を止めずに、技術の新規導入を進めるには、既存のアーキテクチャとプロセスの高い理解と、新しいカタチを創造する必要があり、必然的にエンジニアとしての成長を促すと思っています。
ーメンバーも技術的なチャレンジができるということ
韓:そうですね。技術的チャレンジに関しても各メンバーに積極的に関わってもらっています。興味があることに次次と挑戦ができる環境です。
先日、新たにtoB向け管理ダッシュボードを作るとなった時に、中途入社の社員に技術選定の依頼をして、同じく23新卒の社員にも話してみると「興味がある」と言うので一緒に行ってもらいました。
もちろんその後にテックリードが確認し、再検討もしてもらい採用が決まっています。
この、”自分が勉強したことを実践的に導入できる場”がエンジニアが楽しいと思うところだと思っています。
ー新しいメンバーも主体的に活躍ができるんですね
韓:そうですね。更に言うと、新しいエンジニアが入った時にしっかりと育成ができる環境だと思っています。サイバーエージェントはエンジニアを大切にしている会社で、例えばリスキリングセンターや、各種勉強会、AI Developers Conference 、国際カンファレンス参加支援等、エンジニアのための制度が様々用意されています。挑戦ができ、育成もできる組織なので良い環境ではないかと思います。
※リスキリングセンター(https://www.cyberagent.co.jp/techinfo/info/detail/id=27793 )
※AI Developers Conference (https://www.cyberagent.co.jp/techinfo/info/detail/id=20311)
「このドメインの開発は自信を持っています」
ーメンバーや今後仲間になる方へどのような期待を持っていますか。
小栗:仕事内容や開発の大小も関係なく、成長していく過程で人をマネジメントする、プロジェクトをマネジメントする、プロダクトをマネジメントする、ということは絶対に必要な能力になると考えています。それを全員ができるようにしたい、というのが私の方針です。
その為に大きなミッションを渡して、”自分事化”をしてもらうことでその人の能力を伸ばすことを行っています。例えば、「最適化広告配信の理想」という大きなミッションと一緒に、その開発を担当するチームとスケジュールも渡しています。そうすると各々が主体的に考え、動き、工夫を凝らしたものが出来上がってきます。
最終的にはモノづくりの為ですが、人が成長していくことでモノづくりが上手く進んでいくんですよね。
韓:技術に拘って開発することは大切だと思います。ただ今回デジタルサイネージ事業で開発をしたからには、エンジニアとして「デジタルサイネージは何でも知っている」状態になることが理想です。
今後別のチャレンジをする時に、異なるデジタルサイネージや似たリテールメディアを作るかもしれません。その時に「このドメインは0→1で作ることができ、自信を持っています」と言えるようになってほしいですね。
今自分が入ったこのプロダクト、これから業績も作っていかなければならないというスタートアップフェーズで、その瞬間を大切にし、頑張ることが一番大事だと思っています。その頑張りが結果として事業の成功に繋がりますし、何よりも得られる経験が沢山あります。
新しいチャレンジや経験ができる会社
ー最後にサイバーエージェントの魅力を教えてください。
韓:私はサイバーエージェントに入り、サービスの立ち上げを沢山行ってきました。一方で多くの失敗もしてきました。やはり失敗を何回か経験すると、会社に対してこのままでいいのかと考えてしまうのですが、そんな時にまた新しいチャンスを貰えました。
もちろんその時々で自分が出来る限りのことをしてきたという自負はありますが、良い会社だなと思いましたね。その積み重ねがここで長く働いているモチベーションかもしれません。
エンジニアとして自分の技術力を高め、それを事業ドメインに応用して挑戦をし続けること。その結果を踏まえて次の挑戦ができること。この循環こそがサイバーエージェントという会社だからこそできることだと思います。
小栗:私は新規事業を立ち上げることは、すごくチャレンジングなことだと思っています。
その思いができるのは、本来は自分たちのお金を投資してスタートアップを立ち上げる時にしか味わえないような感覚ですが、サイバーエージェントでは近い感覚のことを行うことができます。
また現在、他の新規事業もスタートしていて、緊張感を常に味わえることはとても価値があるし貴重なことです。自分たちだけで作るのではなく、会社全体を巻き込める。この新しいチャレンジや経験ができるのはサイバーエージェントの魅力だと思っています。