こんにちは、吉房です。
私は現在、「ourly」という社内コミュニケーションSaaSを事業展開している会社で、カスタマーサクセスをやっています。
元々は新規営業から異動で、下記が簡単なourlyでの経歴になっています。
2020/8~2020/12:Webメディア(ourlyMag)で記事ライティング
2020/1~2024/3:FS(新規開拓、新規営業)
2023/9~現在:CS(顧客支援)
カスタマーサクセスという概念が生まれたのは2000年からと言われているので、まだ市場認知も浅く、体系だったノウハウやフレームワークはないと思います。
私も見つかっているわけではないですが、1年走ってきて、下記の成果を出すことができました。本noteでは、気づいたことをまとめてみようと思います。
※以下より、本記事ではカスタマーサクセスをCSと表現させてください。
・既存顧客からの紹介で通常のリードタイムが1/3で受注創出。
・CSをやりながら、セールスで過去最高ARRの新規受注創出。
・受注率が7%→20%に。
このnoteは、ourlyメンバーでリレー形式に書いているものです✏️
前回は、乗松さんがCxOレターの劇的改善ストーリーについて書いてくださいました。
有料級のノウハウ満載なので、是非ご覧ください
目次
スタートをミスらない。初回から120%を注げ。
最初の印象が肝心
健全に期待を裏切れ
プロダクト活用率と継続率は比例しない。
結局CSも営業。CSに異動して受注率が上がった。
スタートをミスらない。初回から120%を注げ。
最初の印象が肝心
CSの役割は、新規営業が顧客と握った理想状態を、共に実現していくことで、中長期でのプロジェクトになります。
そのスタートで、ワンミスでもしてしまうと、顧客は不安になります。
特に自社の営業が優れている場合は期待値が高いので要注意です。(ourlyは新規営業が優秀すぎるので期待値がかなり高いです)
私の考えですが、最初にミスをしてしまった顧客とは、その先は批判的な視点でCSを評価する関係性になり、協働するまでに回復するには相当難易度が高く、パワーを使います。
そのため、早急に担当者を交代した方が、両社によってもベストだと考えてます。
健全に期待を裏切れ
新規営業が成約した後の初回顔合わせで、私が実際に取り組んでいることは、以下2点です。
①対面でご挨拶をして、熱量を伝えること
②健全に顧客の期待を裏切ること
特に後者が重要で、初回の打ち合わせで必ず1回は、顧客の期待や発言を裏切ることを意識しています。 実際に提案した資料とスクリプトが下記です。
「xx様の理想やプランは素晴らしいですね!ただxx様とはもっと高い成果を目指していきたいと考えています。ご提案を持ってきており、長期でyyまで実現していきたいのですが、いかがでしょうか!」
お伺いした理想像
追加で提案した理想像
プロダクト活用率と継続率は比例しない。
ourlyは社内広報企画のPDCAを回すために、記事の閲覧率や読了率を分析できる機能があります。そのため、プロダクト活用率をKPIに置く顧客が多いです。
ただ、活用率が9割超えている顧客が昨Qで失注してしまいました。私のCSキャリアの中で、もっとも反省が多かったです。
解約理由は、プロダクトは活用されているが、ourlyではないといけない成果を作れず、無料ツールへ代替されてしまいました。
そこから、常に解約されるリスク向き合っており、「今、目の前のお客様の会社から、ourlyと自分がいなくなったら、どんな負が発生するのか、それは代替されるか」を思考しています。
手段は何でも良いと思っていて、プロダクトの成功だけでなく、
- 顧客同士を繋げて、有益な情報をシェアする機会を作る
- 仕事のつながりを超えてプライベートでお付き合いする
- 役に立つと思った情報は何でもシェアする
といったことにチャレンジしています。
結局CSも営業。CSに異動して受注率が上がった。
CSに異動してからも、月1~5件ほど新規営業をしています。私も想定していなかったですが、新規営業のみの頃と比較すると成約率が2倍以上になっています。(もちろんリードの質が良かったことも要因ですが)
下記を伝えられるようになったことが成功要因だと考えています。
- 自社製品を使って顧客成功に導く解像度が大幅に上がっていること
- 成功談や失敗談を含めて、リアリティを持ったエピソードを伝えられること
特に後者のインパクトが大きいと考えており、CSに異動してから、新規商談で「施策追加提案」だけでなく、「施策の反対提案」をするようになりました。
例えば下記のようなスクリプトです。
「支援先のA社様の事例でして、xxの課題解決のために、ourlyをyyのように使ってみたところ、zzが要因でまったく成果が出ませんでした。なので私は貴社にご提案しません。」
以上です。
結局、CSは営業と本質は変わらず、対象は「お客様」であるがゆえに、関係構築をミスしないこと、顧客インパクトを常に意識することが大事だと日々痛感してます。
CSという領域において、お悩みの方も多いと思いますので、(私もその1人です)是非携わっている方がいればお話しさせてください。