※このストーリーは、noteで発信した記事を転載しています。
こんにちはourly株式会社の髙橋新平です。
ourlyは組織の生産性向上や社員のエンゲージメント向上を目的とした社内広報支援ツールとコンサルティングを提供している会社です。
この記事は、ourlyバトンリレー2023 で書いてます
前回はCEOの坂本が「ourlyの事業アイデアが生まれた原体験と、そこで得た学び」を書いてくれました。
次回はourlyのバックオフィスを支える小川庸子さんが書いてくれます!
この度、Great Place To Work®(以下、GPTW)「働きがいのある会社」調査の認定制度にて働きがいのある会社として認定をいただいたので結果をもとに現在の自組織と経営を振り返ってみたいと思います。
「働きがい認定企業」のourlyをチェック!Great Place To Work®は、世界約100ヶ国で従業員意識調査を行い、調査結果をもとに「働きがいのある会社」hatarakigai.info
GPTWの調査結果による表彰は「認定」と「ランキング(ベスト100)」の二段階があり、ランキングは25名以上の25名以上の直接雇用の従業員がいないとエントリーできないのですが、10名以上から認定だけはいただけて、簡易サーベイの結果をいただくことができます。
(今回はGPTWさまの許可もいただき出せる範囲で結果を出しています。)
働きがいのある会社の評価指標について
働きがいのある会社かどうかは社員のアンケート結果をもとに定量的に判断がされるようです。
大項目は5つあり下記のようになっています。
(GPTWさんに確認しました。)
- 信用:従業員がマネジメントをどれだけ信用しているかの指標。マネジメントのコミュニケーション、習慣、能力、インテグリティ(誠実さ)に対する従業員の認識を評価。
- 尊重:従業員がマネジメントからどのくらい尊重されていると感じているかの指標。マネジメントが従業員に対して行ったサポート、協力、配慮のレベルを評価。
- 公正:従業員がマネジメントに公正に扱われていると感じているか否かを測る指標。従業員が職場で感じている公平、中立、正義に関して評価。
- 誇り:従業員の仕事に対するプライドを測る指標。自分自身の仕事や会社、組織に対して感じている誇りを評価。
- 連帯感:従業員が職場で感じている連帯感を測る指標。職場内での親密さ、ホスピタリティ、コミュニティの質を評価。
この5つの更に細かい項目ごとに
- 働きがい認定企業の平均スコアとスコア差
- 働きがい認定上位ベスト100企業の平均スコアとスコア差
をもとに、自組織の“強み”と”成長の機会”を判別してくれます。
(個人的には「成長の機会」という言葉が本当に素敵だなと)
ourlyの結果は
詳細は出せないのですが、おおまかなourlyの傾向としては下記のようになりました。
改善するべきは、スコア上げる意図がありながら上がっていない領域
サーベイなどの結果を受けてなんでもかんでも上げていこうとするのは悪手であり、自社の組織の意図している方向性に対して、どこを上げるのか?どこにフォーカスするのか?ということを見極めることが重要だと思っています。
サーベイを入れている会社によくありがちなのが、”下がっているところを手当たり次第に取り組む”というアクションだったりします。これは悪手になりやすい。
サーベイ結果の見極め方は下記の表に集約されると思っています。
サーベイスコアの見方
チェックするべきは上げようとしている領域が上がっていれば、施策が意図通り効果が出ていることになるので施策を継続していく、強化していくという動きになります。
一方で一番受け止め取り組みを変えるべきは
[スコアを上げる意図がある]×[低いスコアが出ている]
領域だと思っていますので、その観点で自社の成長の機会を下記に書いていきたいと思います。
高い連帯感を醸成するための環境整備と自身のふるまい
◎(より伸ばしていこう!)
連帯感の領域は7つの項目があるのですが、全てのスコアで働きがい認定企業のスコアを上回ることができました!
連帯感をつくることについては僕自身すごくこだわりがあり、「部活感」「文化祭感」という言葉をよく使うのですが、とにかく会社の中に熱狂を作り出すことを常に意図しています。
色々な取り組みがある中でも
商談(案件)獲得数をカウントするためにスコアボードを導入したり
高橋が勝手に買って導入したスコアボード
誰かが受注したら全体メッセージで役員が率先して盛り上げる
受注報告時のslack
ほんの一部ですが、組織内に熱狂を作り出すことを常に心がけて自分の発言や振る舞いもコントロールしています。
信用と公正
報酬の満足感の醸成とボードメンバーの経営能力
△(改善の余地あり)
公正の項目もほぼ全てにおいて働きがい認定企業の平均スコア、ベスト100の平均スコアを上回っているのですが、給与についてはかなりのギャップがありました。
もちろんスタートアップであることや親会社の資本を投下してもらいながら経営している側面はありながらも、「働きに見合った給与が支給されていない」という社員からのフィードバックは重く受け止める必要があると思っています。
2022年の日経新聞の記事ではスタートアップの方が上場企業よりも給与水準が高くなっているという報道もあり、
「スタートアップだから機会報酬が多く、報酬は低い」
というロジックは通用しなくなっています。
日経新聞:スタートアップ年収、上場企業を7%上回る
ourlyでも能力が高い社員や成果を出している社員、そしてマネジメントに果敢にチャレンジする社員に対しては報酬水準を上げていく必要を感じています。
またメンバーのベース年収についても組織の生産性を高める取り組みを実施することによって、メンバーの報酬も上場企業平均より上げていけるような組織にしていきたいと思っています。
信用スコアのところで、(私にとっては)目立って低いスコアがあり、このことは経営する身として真摯に受け止めなければならないと強く感じました。
低かったスコアは下記の2項目です。
- 経営・管理者層の事業運営能力が高い
- 経営・管理者層の示すビジョンが明確
上記のスコアが低いことはスタートアップにおいては致命的ではないかとさえ思っています。
経営者は常に経営のボトルネックになり得ますし、
経営者の器以上に会社は大きくならないとはよく言われているので、この領域のフィードバックは真摯に受け止めたいと思います。
ですからこの結果を受けて自分自身がより経営能力を上げていけるよう情報収集を常に続けること、人や文献から学び、実践することが必要です。
尊重と誇り
スコア、自社の存在意義と競争優位
✕(社として強く改善していきたい!)
この領域は上げる意図の無い項目が低く出ている部分はそこまで気にする必要はないと思っているので、高める意図がありながら低くスコアが出ているところを抽出して改善策を打っていくことになります。
高める意図がありながら、スコアが低く出ていた領域は下記となりました。
- 会社の事業を誇りに思う
- 商品・サービスは顧客から評価されている
ourlyの仕事を誇りに思うという部分のスコアについてはもっと上げていくために、自社がいかにクライアントに喜ばれているか、自社のサービスが広がっていくことが世の中にどのように役立つか?ということは経営陣がもっと語りかけていかないといけないと思います。
当社はWEB社内報のツールも提供している会社ですから、月1回は自社サービスを広げていくことの意味や意義も発信していきたいと思います。
また、2つ目の”顧客から評価されている”のスコアが低く出ている点についても、自社の競争優位性のPR、マーケティングを通じて競合優位性を構築し続けること。それはプロダクト開発においても同様ですね。
またSaaSのサポートにおいてどんなクライアントにもインパクトを提供できるようなプロセスの構築が急務と思っています。
経営者としてGPTWのサーベイを受けてみて
私自身GPTW「働きがいのある会社」ランキングは大学生のころから知っていて、その認定を自身が経営する会社がいただけたことはとても嬉しく思います。
また、サーベイを活用して自社の状況や客観的な事実が分かるので、そういう意味でも経営状態を可視化するために定期的に受けることはとても有意義だと思いました。
今後もより卓越した組織を目指して頑張っていきます!
最後までご覧いただきありがとうございました。ourlyは積極採用中です!
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