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五島リトリート ray サービスチーフ 片野朝美が語る「人とホテルの繋がり」

好奇心、冒険心、挑戦心。そんな言葉無くしては語れない、多くの経験や人としての魅力をも兼ね備えた片野朝美さん。長崎県の五島列島にある「五島リトリート ray by 温故知新」への入社経緯、そして現在サービスチーフという立場を努める中で感じる、ホテルの魅力とその背景について、お話を伺いました。

選択と決断の先に見えたもの

専門学校を卒業後、温故知新に入社をして今年で4年目を迎えますが、実は同世代の新卒の方と同じタイミングでの入社でした。というのも、元々理系が自分の得意分野でもあったので、工業大学の工学部に通っていたんです。

とはいえ1年目を終える頃、自分の中で「このままでいいのか……」という思いが募り始め、確かに“得意”を活かせる環境ではあったものの、それが“やりたいこと”とはまた違うと感じながら、そうは言っても「やりたいことってなんだろう?」と、模索をし続けていました。

そんな中で、両親の後押しもあり1年間の休学を選択、黙々と課題ばかりをこなす日常から離れ、思い切ってフィリピンのセブ島へ英語留学に行くことを決めたんです。今思えばその決断の軸となっていたのは、昔から変わらず「人と話すことが好き」という部分だったと思います。

留学期間の中で明確になった“やりたいこと”

5ヶ月弱という時間の中で本当に多くの海外の方々と交流を重ね、もちろん日本が大好きだという方と接することもありましたし、「これから日本に来る海外の方たちを喜ばせたい!」という強い思いが芽生えたんです。それがホテルに携わることを考え始めた、最初のきっかけでした。

ただ、留学先の学校や寮は制限も多く、セブ島ではすぐにアルバイトなどをする事も難しかったため、実際にホテル業務に踏み出したのは帰国後のこと。半年ほどフリーターとして、日本のホテルで働き始めました。

そんなあらゆる選択と決断を経て、自分が本当にやりたいと思えることを見つけることが出来たからこそ、休学取得をしていた1年を区切りに更に大きな選択と決断へ踏み出し、大学から専門学校へ行くことにしたんです。そこから2年間ホテル学科を専攻し、その後、温故知新への入社に至ります。

温故知新との出会い

ホテル業界に進むと決めた後にコロナ禍に突入したため、そもそも採用自体が少ない時期でした。その中で選択の基準にしていたのは“マルチタスクかどうか”という部分だったこともあり、スタートラインに立つための選択肢もまた自分の中ではある程度絞られていたんです。人と話すことが好きという気持ち、そして自分のやりたいことを実現するにあたっても、とにかく1人のお客様に対してチェックインからチェックアウトまで全て自分が関わりたい!という気持ちが強かったんですよね。

もちろん、マルチタスクという形を取り入れているホテルは今でこそ増えてきていますが、当時はまだそこまで多くはなく。私がインターンで行かせていただいたホテルもマルチタスクの形態ではあったものの、温故知新への入社の決定打となったのは、他でも無くその「希少価値」という部分です。

温故知新のフィロソフィーでもある"その土地の魅力を発見するショーケース”であることが伝わるような、1つ1つのホテルのこだわりや異なる独自のコンセプト、まさに「他には無い特別感」に強く惹かれましたし、決め手にもなりました。

「人」の大切さを感じる、五島での1日

現在私がこの五島リトリートで行っているのは、6,7時頃から始業し、朝食、チェックアウト、リザベーション、そしてチェックインの業務を行ってから退勤をする、早番という働き方です。入社直後の研修では1年3ヶ月程、以前温故知新が運営を行っていた「箱根リトリート」で過ごしましたが、今とは逆のチェックインからディナーまでを対応する遅番を行っていたので、当初、朝番は自らの希望ではなかったものの……(笑)

日々多くの時間をこの場で過ごす中で、何よりも人と、そしてチームワークが大切であることを強く感じました。

というのも、当時の箱根などもう少し規模の大きいホテルとは違い、五島は少数精鋭、限られた人数で業務を行っているため、時には決められた部署の仕事だけをこなしていては、全体が回らないこともあります。とはいえ、そんな中でももちろん“お客様第一”なので、訪れるゲストの方を万全の状態で迎えることが出来るよう、部署同士の垣根も超え、必要な時には全員が仕事を手伝いながら支え合っているんです。

だからこそ、一緒に働く者同士のチームワークというのは必要不可欠ですし、そのチームワークを築くための土台となるのも「人」なので、やっぱり私にとって働くうえでは最も大切なものだと感じています。

ライター所感

“他人は自分を映す鏡”とも言われるように、自分の振る舞いや何か一つの言葉、行動が、周りの人に与える影響というのは決して小さくは無い。逆に言えば、誰かの行動や言葉の中にもまた、自分にとってプラスとなるヒントが常に隠れているものだ。それは、ホテルと人との間でも言えるのではないだろうか。

温故知新のホテル全てに共通して言えるのは、他に類例のない個性を持って運営を行っているということ。そしてそれは「こうでなければならない」のではなく、「こうありたい」「こうしていきたい」という“想い”や“意志”を大切にするものだ。だからこそ、ここで働く方のさまざまな経緯や経験もまた存分に生かされ、さらにそれがホテルにも反映されているように思う。

次回後編のストーリーでは、そんな「人とホテル」の繋がりの中でも、五島リトリートならではの在り方に焦点を当てて、より深くお伝えしていきます。

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