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デザインマネージャーの取り組みと挑戦

Photo by Corinne Kutz on Unsplash

この記事は、Wantedly Advent Calendar 2023 13日目の記事です。

Wantedlyのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiita
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ウォンテッドリーでデザインマネージャーをしている新免です。
今年の8月にジョインし、早4ヶ月。デザインマネージャーとして、取り組んできたこと、今後のチャレンジをまとめたいと思います。

最初に取り組んだこと

デザインマネージャーの主な役割は、チームとその成果を最大化することです。これを実現するために、最初に行ったのは1on1でのヒアリングです。

チームの課題が明確になっていないと、どこから何に手を付けて行けばよいのかわからず、動くことができません。そのため、デザインチームのメンバーだけでなく、他のマネージャーやリーダーの方たちにも時間をいただき、事業や各チームの業務内容について、デザイン組織と仕事をする中で感じている課題やニーズについてヒアリングをしました。その後、ヒアリングした内容を整理することによって、自分が何から取り組んでいくべきか明確にすることができました。

見つかった課題やニーズ

ヒアリングから、いくつかの主要な課題が明らかになりました。組織的な課題としては、デザイナーの人員不足と組織強化の必要性がありました。「Wantedly Visit」や「Engagament Suite」をはじめ複数のプロダクトがありますが、それぞれのプロダクトに対し専任のデザイナーをアサインすることができていない状態なので、プロダクトデザイナーの採用が急務だということがわかりました。

またその他に、現在運用されているデザインシステムに対し課題感はあるが、そこに取り組むことができていませんでした。それらの課題やニーズに対し、それぞれアプローチしていくことにしました。

課題に対するアプローチ

採用に関しては下記のような活動を行っています。

採用ターゲットの明確化

まずは効果的な採用活動のために、求めるプロダクトデザイナーの資質や必要なスキル感を明確にしました。また、採用候補者探しの際もすり合わせを行い、採用ターゲットの解像度を上げながら採用活動を行うようにしています。

採用関連資料のアップデート

採用活動をスムーズにおこなうために、会社説明資料やデザイナーの説明資料を見直し、カジュアル面談後に採用候補者の方にお渡しし、検討できるようにアップデートを行いました。

オンボーディングの整備

実際に採用が決まっても、オンボーディングが無いとデザイナーが組織に定着することが難しい場合もあります。新しいチームメンバーが増えた際も迅速に慣れ親しむことができるように、採用活動と並行しオンボーディングプロセスを整備しています。

デザイン広報

インハウスのデザイン組織は、外から見ると何をやっているのか伝わりづらい部分でもあります。そのため、ウォンテッドリーのデザイン組織が何をやっているのかを伝えるために、ストーリー(Wantedly design)やSNS(X / Instagram)、デザイナーイベントへの協賛や登壇などを通じ広報活動を行っています。これまでも発信はしていましたが、イベント開催時のリアルタイムな情報発信などもおこない、より積極的に行いタッチポイントを増やすよう努めています。

プロダクトデザイナーは待っているだけで応募が来るわけではありません。当たり前のことかもしれませんが、しっかりと地道に活動していくことが実際の採用につながると考えています。

また、デザインシステムに対する課題に対しては下記のことを行っています。

Design System Guildの立ち上げ

デザインシステムを維持し、今後もアップデートし続けるために、専門のチームを結成しました。週次のミーティングを行いながら、仕様面で言語化できていない部分や、ルールが曖昧な部分を明確にし、デザイナーとエンジニアで共通認識が持てるドキュメントを順次アップデートしているところです。

Design System Guild を立ち上げました | Wantedly, Inc.
こんにちは。ウォンテッドリーで Frontend Chapter Leader をしている原(@chloe463)です。9月に Design System Guild という組織を立ち上げたので...
https://www.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/547117

またその他に、定例ミーティングの見直しなどオペレーションの改善や、四半期ごとのデザインプロジェクト管理なども行いながら、チームとしての能力を最大限発揮できるように継続的に改善を続けています。

これからのチャレンジ

今後は、組織力のさらなる強化にも注力していきたいと考えています。
ウォンテッドリーのデザイン組織は「Communication Design Team」と「Product Design Team」が一緒の組織に属しています。

それぞれの担当領域は違いますが、お互いの専門領域を活かしながら、それぞれのチームがコラボレーションをすることで、チームとしての成果を最大化できるのでは無いかと考えています。

そのためには、デザイン組織が目指す理想の姿(ビジョン)が必要だと感じています。自分たちのデザイン組織が目指したい、理想の姿をメンバーと一緒に明文化し、組織のアップデートを行えればと思っています。

まとめ

まだまだ目に見えた大きな成果を上げられたわけではありませんが、採用のオペレーションが整ったり、プロダクトデザイナーの受け入れ体制が整備できたりと、少しずつではありますが組織の改善が進んでいるかと思います。

VPoEの要さんが以前の記事の中で「EMが陥りやすいこと」として下記のように書かれています。

EMが成果を急ぎすぎることは、チームの長期的な目標と持続可能性を見失う原因となることがあります。これは特に、EMの役割が不確実性が高く、成果が現れるまでのリードタイムが長い場合に顕著です。新しいEMはしばしば「短期間で目に見える成果を出さないといけない!」と思い込み自分自身へのプレッシャーを作ってしまいますが、成果が現れるまでの時間を理解し、忍耐強く待つことが重要です。焦りは非効率な意思決定やチームの士気低下に繋がる可能性があるため、バランスの取れたアプローチが必要です。
EMに挑戦する前に、知っておくべき役割の本質 | Wantedly Engineer Blog
このストーリーは、Engineering Manager Advent Calendar 2023 の8日目の記事です。私は執行役員VPoEとして、Engineering Manager(以下、...
https://sg.wantedly.com/companies/wantedly/post_articles/875245

これはデザインマネージャーも同じことが言えると思います。

デザインマネージャーとして成果を急ぐのではなく、行動を積み重ね信頼を築き、ウォンテッドリーのデザイン組織を前進させるために、忍耐強く組織強化に取り組んでいきたいと思います。

引き続き、私たちデザイン組織の成長を見守っていただければ幸いです。

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