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【社内研修レポート】SENゼミナール Vol.1 ~ロジカルシンキング~

こんにちは!人事部のSSです。
今回は、2025年度からスタートした社内研修「SENゼミナール」第一弾、ロジカルシンキング講座の様子をレポートします!

講師を担当された営業マネージャーのK.Yさんにもインタビューを実施しましたので、研修設計のプロセスに注目です!

▼SENゼミナールとは?

SENゼミナールは「社員が講師、社員が受講生」というスタイルで行う社内研修プログラムです。
立候補制で集まった講師メンバーが、ゼミの目的設計から講義の構成までゼロから考え、つくり上げています。

講師陣には、事業部長や営業マネージャー、プロダクトマネージャーなど、多様な職種のメンバーが集結。それぞれの知見を持ち寄りながら、実践的な学びを設計しています。

「教える」ことで学びを深める。社員による社員のための研修制度『SENゼミナール』開講! | 千株式会社
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▼記念すべき第1回のテーマは「ロジカルシンキング」

ビジネスにおいて共通言語となる「ロジカルシンキング」。
本講座では、その基本的な考え方やフレームワークを、事前課題とグループワークを通じて実践的に学びました。

▽課題図書

『グロービスMBA集中講義 [実況]ロジカルシンキング教室』
※福利厚生「学び3000」(書籍購入補助制度)を利用し、全員が購入・読了。

▼ゼミのGOAL

SENゼミナールでは、「知る → わかる → できる」のステップを重視。

単に知識を得るだけでなく、それを実務に活かせる状態にまで高めることを目指しています。
「知ったつもり」で終わらせない。アウトプットまで繋げることで、“自分の知識”として定着させる。これがゼミのゴールです。

▼今回の課題:日常の課題を、ロジカルに解決せよ!

今回の事前課題はこちら!

【課題】

Aさんは毎日の夕食準備に時間がかかりすぎており、他の家事や仕事に支障が出ています。
どのように時間を短縮できるかをロジカルシンキングで考えてください。

条件:

  • 冷蔵庫にある食材で自分で調理(家事代行NG)
  • 家族4人分を毎日用意
  • 調理に平均1時間以上かかるが、忙しい日は30分以内に終えたい
  • 新しい調理器具の導入は不可
  • 野菜多め&インスタント禁止

フレームワークの活用ルール:

  • MECEやロジックツリー、ピラミッドストラクチャーなどを最低1つ使用
  • 結論⇔根拠⇔ファクトを意識してまとめる
  • グループワークでプレゼンを行う

▽講師K.Yさんコメント(課題設計について)

職種や年齢に関係なくフラットに考えられるテーマにしたかったんです。
ロジカルシンキングって「課題を発見する力」じゃなくて、「ツールとして活用する力」が問われるものだと思っています。今回はまず、楽しみながらツールを使うことに重きを置いて設計しました。
前提条件をどの粒度にするかは、講師メンバーと何度も話し合いました。多すぎると答えが誘導されてしまうし、少なすぎると回答がバラバラになってしまう。入門編として、ちょうど良い設計を目指しました。

▼受講生の課題提出:講師陣の学びも深まるフィードバックの時間

受講生が提出した課題に対して、講師陣が事前フィードバックを実施。
ピラミッドストラクチャーやロジックツリーの理解度、思考の癖を確認し、改善点をコメントします。

▽講師K.Yさんコメント(フィードバック設計について)

今回、私は初めてのゼミ講師だったので、どう受講生と関係を築くかをすごく考えました。
だからこそ、全員に個別フィードバックしようと決めて、GoodとGrowthに分けてコメントをしました。受講生30名分の課題を見ていくと、「陥りやすいパターン」が見えてくるんです。ピラミッドストラクチャーとロジックツリーを混同していたり、根拠と事実が逆転していたり。
それを明確に指摘していく中で、自分自身の理解もどんどん深まりました。まさに“講師が一番学べる”という実感でしたね。

▼ゼミ当日:白熱するグループワーク

ゼミ当日は、受講生たちが3〜4名のグループに分かれ、課題解決に挑みました。
各チームがフレームワークを活用しながら、最適な時短方法をロジカルに導き出していきます。

▽講師K.Yさんコメント(ゼミ当日を振り返って)

グループワークはかなり盛り上がってましたね。
特に印象的だったのは、「議論が発散して結論に辿り着かない」場面が多かったこと。これって、クリティカルシンキングがないとロジカルシンキングもうまくいかないという証明でもありました。
多くの人が、いきなり「HOW(どうやって)」から入るんですよね。
「自分は○○で時短してる」とか、「この道具使えばいいよ」みたいな。
でも、本来は「WHAT(何を解決すべきか)」「WHY(なぜそれが課題なのか)」を押さえないと、議論がブレていく。実務でもありがちですよね。改めて気づかされました。

▼受講生の声

ゼミ終了後にはアンケートを実施。受講生からは、こんな声が寄せられました。

「他の人のアウトプットと比較して、自分の詰めの甘さに気づけた。すごく学びになった」(新卒1年目・営業)
「事前課題は簡単だと思ったけど、実際に講義を受けると深さが違った。定期的に振り返る時間が欲しい」(新卒1年目・営業)
「チームでの課題整理や優先順位づけに使えそう。書籍のフレームワークを日々の業務に落とし込んでみたい」(中途4年目・CSマネージャー)
「PLの説明でも“ファクト→根拠→結論”の順で伝えるよう意識しようと思った」(新卒5年目・経営企画)


▼講師K.Yさんコメント(講師としての学びと成長)

講師をやってみて、一番強く感じたのは「講師が一番成長できる」ということでした。
受講生として学ぶのと、講師として教えるのとでは、得られる視点も、考える深さもまったく違うんです。

受講生と講師の違いは、大きく2点あると思っています。

1. 講座をゼロから設計する経験

講師は、ただ詳しい人というわけではありません。
何をどう伝えるか、ゼミ全体の設計そのものを担います。

課題図書を読むことから始まり、そこからさらに一歩踏み込んで、

  • この本のどの内容を特に理解してほしいか
  • どうすれば実務に活きる学びになるか
  • 限られた時間の中で、どう構成すれば理解が深まるか

といった観点で、講座全体を組み立てていきました。

例えば、今回は“講義+グループワーク+プレゼン”という構成にしましたが、これも「受講者に“できる”状態まで持っていくにはどうすればいいか」という議論の中で導き出した形でした。
特に初回ということもあり、「受講者がイメージしやすいテーマにする」ことを重視。講師陣で5〜6案を出し合い、実際に自分たちで解いてみたうえで、最も“日常に近く、取り組みやすい”と判断した課題に決めました。

この設計プロセスそのものが、ロジカルシンキングの連続でした。
正解がない中で、条件や制約をもとにベストな選択肢を絞り込んでいく。
受講者に届けるコンテンツをつくる立場だからこそ、「伝わる形」や「実践に活かせる形」にまで落とし込む必要があり、そのプロセスで自分自身の理解も格段に深まりました。

2. 受講者の課題に目を通し、フィードバックを返す経験

もうひとつ大きかったのは、事前課題に対してフィードバックを返すプロセスです。
私の担当クラスでは14名の受講があり、DAY1・DAY2で提出された課題は30件近く。
すべてに目を通し、「Good」と「Growth(改善点)」に分けてフィードバックを返しました。

最初は正直、かなり大変でした。でも、やればやるほど「共通のつまずき」が見えてきたんです。

  • ピラミッドストラクチャーとロジックツリーが混ざってしまっている
  • ファクトと根拠が逆転している
  • 結論が曖昧で説得力に欠ける

こういった傾向をつかんだうえで、「じゃあ講義の中ではどこを重点的に説明するか」を逆算して調整できました。これは受講生のアウトプットがあるからこそできたことです。

また、普段あまり接点のない他部署のメンバーの考え方や視点に触れられたのも、個人的には大きな収穫でした。


実務にどう活かすかが、本当の意味での「学び」

今でも、会議で提案を通したり、チームに説明したりするときには、「ファクト→根拠→結論」の順で話すよう意識しています。特に複雑なプロジェクトや、意思決定が求められる場面では、ロジカルシンキングのフレームワークがあると、伝え方も説得力も全然違います。

正直言うと、講師として得た一番の学びは、「人ってやらないと忘れる」ってことかもしれません(笑)。

あれだけ詰め込んで、考えて、伝えても、実務で使わなければどんどん薄れていく。
だからこそ、日常的に使い続けること、そして継続的に振り返ることが大切だと改めて思いました。

今回のゼミをきっかけに、社内に「ロジカルに考える文化」が少しでも根づいていくと嬉しいです。
自分自身も「講師だったからこそ、ちゃんと実務で使ってるよ」と言えるように、これからも意識していきたいと思います。



次回はクリティカルシンキングのレポートをします!お楽しみに!

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