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ネクストビートのテックリードの川井さんに、2023年4月に制定されたTech Vision「全員CTO」について、インタビューを実施しました。
「全員CTO」の詳細に関してはこちらをご覧ください。
川井 淳矢
2018年9月入社。大学院で教育工学を研究(防災教育アプリを開発し、小学生に防災教育の授業を実施)。卒業後、研究室のパートナー企業で1年半、システムエンジニアとして受託開発を経験。ビジョンに共感でき、スキルアップできる会社で働きたいと思い、ネクストビートに入社。現在はベビーシッターマッチングアプリ「KIDSNAシッター」のリニューアルや、新規事業の開発を担当。
「全員CTO」というTech Visionについてどう感じた?
ネクストビートのエンジニア組織は自律型組織を目指しています。
なぜなら、アジャイルなプロダクト開発するためには、メンバー1人1人が考えて行動する必要があり、今後組織がスケールしていくなかで、管理者に依存した体制では限界があるからです。
その考えに「全員CTO」はフィットしてるだけでなく、領域にこだわらず、様々な領域にチャレンジしていきたいという私のキャリアの考え方にもマッチしています。
CTOになるためには技術力だけでなく、チームを牽引していくリーダーシップ、組織づくりや経営まで幅広い範囲を見ていく必要があります。
全員CTOを意識して取り組む中では、プロダクト開発やビジネスとのコミュニケーションで根本的な課題がなにかを深く考えるようになりました。プロダクトが前に進まないときに何が課題でどのように解決していけばよいか考えて行動し、技術的な解決方法を提示するだけでなくビジネス的な課題解決にも取り組んでいます。
例えば、新規事業のプロダクト開発を進める上で、プロダクトの構想が明確になっていないことがありました。
その際は、根本的な原因として、コアバリューが明確ではないことだと考え、まずはその明確化を優先的に進めるように提案しました。結果、スムーズな開発に繋がったと思います。
また、プロダクト作りにおいては、エンジニアが一番関われる領域を広げられる職種だと思っています。
他の職種の人に開発をやってもらうことは難しいですが、我々はビジネス側に入り込んでいけます。「全員CTO」には、”エンジニアは技術を追求するだけでなく、ビジネスコミットすることが当たり前だ”というメッセージが込められていると思いますね。
「全員CTO」を目指す組織って、どんな環境?
少人数開発 × 異なるビジネスモデル、ドメイン、技術を扱う環境
ネクストビートの開発組織の特徴として、エンジニア約50名に対してプロダクトが10以上あり、プロダクト数が多いという特徴があります。
ビジネスモデルや業界も異なるため、プロダクト毎に異なるドメイン知識が求められるだけでなく、そのプロダクトに適した技術も異なります。
その中で、テックリードは各プロダクトの「技術責任者」として位置づけられているため、技術戦略・技術選定が権限委譲されています。ネクストビートのテックリードになれば、CTOに近い経験を積める環境だと思っています。
プロダクトの独自性が生み出すシナジー
各プロダクトの開発内容や施策が異なるので、エンジニア組織内で知見の共有を行うと勉強になることが多いです。同じビジネスモデルのプロダクトもあるので、その場合は、成果が出た施策を横展開したりもします。知見共有の場は週次のLT会、勉強会、直接コミュニケーションを取るなどが多いですね。
ネクストビートでは、積極性があり、責任感が強く、コミュニケーションや役割の範囲の壁を作らない人が活躍します。
私は第2新卒で入社してから1年半後にテックリードになりました。
テックリードになりたてのときはCTOに助けられながらやっていましたが、少しずつ権限を移譲してもらいました。今では技術選定からやっています。いきなり権限委譲されるのではなく、自分のスキルに合ったレベルでサポートをもらいながらチャレンジできたのが良かったです。
組織を拡大する中では、権限委譲を加速させることが大切だと思っています。誰もやったことがないことにチャレンジをして、周りを巻き込み権限移譲していくことで、組織としても自律型組織に繋がっていくと思います。
「全員CTO」を目指す上でのプロダクトや組織の課題とは?
プロダクト毎の技術最適化を加速させる必要があると思っています。創業初期は、Scalaの自社フレームワークとAngularを全てのプロダクトで採用し、共通化することによりスピード感をもって新規プロダクトの立ち上げができました。
プロダクトの立ち上げはスピード感を持ってできましたが、事業拡大のフェーズになると技術スタックの重さが足かせとなり、一部のプロダクトだと開発スピードがでないという課題が発生しています。
そのため、ここ数年はプロダクト毎に最適な技術選定をして再構築をしています。技術最適化のためにはドメイン知識を理解した上でプロダクトの特性にあった技術選定をしなければなりません。そうした技術選定ができるCTO人材に全員でなっていくことが今後必要だと思います。