マネーフォワード、クラウドサービスの導入を支援する株式会社ワクフリをグループ会社化
福岡を起点に、全国の中小企業のクラウド普及率向上を目指す株式会社マネーフォワード(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO: 辻庸介、以下「当社」)は、株式会社ワクフリ(本社:福岡県福岡市、代表取締役:髙...
https://corp.moneyforward.com/news/release/corp/20180824-mf-press/
語り手
髙島 卓也
株式会社ワクフリ 代表取締役
長崎県波佐見町出身。九州の大手税理士法人や事業再生コンサル企業を経て2014年に独立。中小企業の業務効率化や創業におけるITツール活用支援に特化し、経営のアドバイスを行う。また、全国の商工会議所や自治体とも連携、中小企業へのクラウドサービス普及に努める。2017年12月に株式会社ワクフリを設立。
柏木 彩 (広報)
こんにちは。マネーフォワード広報柏木です。
本日マネーフォワードは、株式会社ワクフリのグループジョインについて発表しました。今日は新たにグループに加わってくれることになったワクフリの髙島さんに、マネーフォワードとの出会いから今後やってみたいことまで、色々とお伺いしたいと思います。
柏木:髙島さんこんにちは。今日はよろしくお願いします。
髙島:はい、よろしくお願いします。
柏木:まずは、簡単に自己紹介をお願いできますか?
髙島:福岡でワクフリという会社を経営している髙島です。クラウドを活用して、中小企業のバックオフィス業務効率化の支援を行っています。
柏木:髙島さんとマネーフォワードは、もうかれこれ4年位のお付き合いになりますね。
髙島:そうですね。僕が初めてお会いしたのは、冨山さんです。4年位前に会計事務所の知り合いが紹介してくれて。冨山さんは今はMF KESSAIの社長ですが、当時は全国を飛び回って営業していましたね。
柏木:懐かしいですね。彼はほとんど会社にいませんでしたね。「どこにいるの?」と聞くと四国だったり九州だったり…。そういえば、私も当時は営業で大阪支店の立ち上げをやっていました。
髙島:そういえば柏木さん、大阪支店長でしたね!
柏木:はい、一人支店長でした(笑)。当時はマネーフォワードもクラウド会計も全然知られていなくて…。「クラウドなんて怖い」とか「機能が足りてないから使えない」とか、毎日のように言われてましたね。
髙島:僕もその頃、会計事務所にいたのでよく分かります。そもそも会計業界って変化を好む人が少ない業界なんです。
柏木:そうですね。会計ソフトのデモをお見せすると「すごい!」って言って下さるんですけど、そこから「導入しよう!」となるまではかなり時間がかかるケースが多かったです。でも、髙島さんってかなり早いタイミングで使い始めて下さいましたね。もともとクラウドについて詳しかったんですか?
髙島:いや、全然詳しくなかったんですけど、会計事務所で事業再生を担当していたことがあって。その時にバックオフィス業務の改善をお手伝いする機会が増えて、少しずつ知識をつけていきました。
柏木:なるほど。マネーフォワードに興味を持って下さったきっかけは何だったんですか?
髙島:クラウドサービスって作り手に会えることって少ないじゃないですか。それなのに辻さんや冨山さんが福岡まで来てくれて、サービスの説明をしてくれるんです。フットワークの軽さと想いの強さに感動して、すごく好きになったんです。
柏木:うれしいですね。それ以来、髙島さんってマネーフォワードの人でしたっけ?と思うくらい、一緒に仕事をしてきましたね。
髙島:そうですね。突然「明日、登壇してください。」って冨山さんに言われたこともありました(笑)。
柏木:それは、失礼すぎますね…。
髙島:柏木さんに依頼されて、福岡の記者クラブに行ったこともありましたよ(笑)。
柏木:ああ、そうでしたね…。本当にすみません…(笑)。
髙島:いえいえ、純粋に皆さんとお仕事するのはすごく楽しかったし、刺激になったんです。一緒に挑戦したいと思える存在でした。
柏木:ありがとうございます。そういえば、社内の全社総会に登壇してくださったこともありましたね。
髙島:はい、マネーフォワードの皆さんと、3次会のカラオケまでご一緒しました(笑)。同年代の方が多くてかなり盛り上がりましたね。
柏木:髙島さんの現在の事業について、もう少し詳しく教えていただけますか?
髙島:はい。独立して約4年間、一貫して企業のバックオフィス業務改善をサポートしています。バックオフィスって後回しにされがちですけど、そこを変えるだけで改善できることって意外と多いんです。でも、みんなどうしたらいいか分からないし、そもそも知らない。
柏木:ふむふむ。
髙島:特に地方では人手不足が深刻化しています。社員が増えないのに「新しいチャレンジをしたい」、「売上を伸ばしたい」となると、一人ひとりが長時間働かないと回らなくなってしまう。でも、実はバックオフィス業務を効率化するだけで時間もお金も捻出できて、売上を上げることだってできるんです。そういう仕組み作りを、クラウドという武器を使って構築しています。
(クラウドサービス導入の様子)
柏木:なるほど。今までたくさんの企業を支援して来られたと思いますが、どういった事例があるんですか?
髙島:以前メディアでも取り上げていただいたのですが、福岡のキムチ屋さんの事例は分かりやすいと思います。
柏木:OKK FOODSさんですね。
髙島:そうです。従業員が9人の会社でオーナーが営業もバックオフィス業務も担当されていました。タブレット型のレジやクラウド会計を導入した結果、オーナーが営業に使える時間が増えて売上が2倍になったんです。睡眠時間も3時間増えましたね(笑)。
(引用:会計を変えて売上2倍に!従業員9人のキムチ店が変貌した理由)
柏木:素晴らしい改善ですね。
髙島:さらに、クラウド会計でリアルタイムに財務状況が分かるようになって、銀行からの借入もしやすくなりました。ソフトを使って財務をきちんと管理していることが評価されたんです。
柏木:なるほど。借入は何に使われたんですか?
髙島:このキムチ屋さんは焼肉屋さんも経営しているんですが、新たに店舗をオープンしたんです。そのための借入でした。
柏木:こういう事例を見ていると、クラウド活用ってバックオフィス業務効率化にとどまらないですね。本当に経営を前に進めているというか、大げさですけど人の人生を変えてしまう位威力があるなぁと思います。
髙島:そうなんです。だから面白いんです。経営がうまくいくと人間関係までよくなったりするんです。
柏木:深いですね…。
髙島:事業承継がうまくいった事例もあります。
柏木:事業承継、地方では特に深刻な問題だと聞きます。
髙島:そうですね。太宰府で47年間続いているお土産屋さんがあって。
柏木:47年!老舗ですね。
髙島:そうなんです。そこがちょうど事業承継のタイミングで、二代目の社長が製造の技術を受け継ぎ、専務が経営を任されています。
柏木:なるほど。でも、事業承継とクラウドってどんな風に結びつくんですか?
髙島:まず、受け継ぐものと変えるものを決めるところからスタートされました。受け継ぐものは「理念」や「味」。そして昔から続く「つながり」です。これまで大切にしてきた伝統の部分は守る。一方で、変えていきたいのは「従業員満足度」や「業務フロー」。家族経営でずっとやってきたので、人事評価の制度がこれまでなかったんですよ。そこをしっかりと確立して、将来的には人を育てられるような組織にしたいと。さらに、Amazonや楽天などWEBを活用したビジネスも数年前からスタートしているんですが、会計業務がアナログだったりしてバックオフィス業務がちぐはぐな部分が散見されていたんですが、二代目に代わるタイミングで業務フローを整えられました。
柏木:なるほど。
髙島:まずはスマレジとMFクラウド会計を導入したんですが、これまで感覚で行われてきた経営状況がデータで可視化されたことでかなり経営が変わりました。曜日ごとや時間ごとの売上が見えるようになったことで、マーケティングの施策をやりやすくなったんです。「この時間にいっぱい売れているでしょう。だからこうした方がいい。」という風に。
柏木:データは感覚よりも真実ですもんね。
髙島:そうなんです。感覚を次の代に引き継ぐのはなかなか難しい。だからこそ、データを活用することが今後もっともっと大事になってくると思います。
柏木:すごくいいお話ですね。
柏木:これまでたくさんの企業を支援されてきたと思いますが、積極的に自治体とも連携されていますよね。
髙島:はい、商工会議所や北九州市などと一緒にクラウドを広める活動をしてきました。
柏木:具体的にはどんなことをされているんですか?
髙島:クラウド活用のハードルっていくつかあるんですけど、「クラウド自体を知らない」「知っていてもどんなサービスがいいのか分からない」「導入できるスキルがない」などが最初の大きなハードルになります。そのハードルを自治体や商工会議所などと協力してなくしたいんです。
柏木:「知らない」「分からない」。だから進みにくいというのは、何となく想像がつきます。
髙島:そうなんです。だから、マネーフォワードや僕の活動だけじゃなくて、地域をあげてクラウド化を推進していくことがとても大切だと思っています。
(2016年6月 長崎県松浦商工会議所にて)
髙島:通販って今当たり前のように使われているじゃないですか。出始めた時は「怖い」とか「わからない」とか色々あったと思うんですけど、一度使い始めるともうやめられない。クラウドも同じだと思うんです。もっともっと導入のハードルを下げて、早くクラウドが当たり前の世の中になってほしいです。
柏木:そうですね。私たちも本当に同じ想いです。
柏木:髙島さんに知り合った頃、たぶん4年位前なんですけど、「もう親戚みたいなもんだし、うちに入社すればいいじゃないですか。」ってよく言ってたのを覚えています。
髙島:そういえばそんなこと言ってましたね。
柏木:本当に同じグループになるとは思ってもみませんでした(笑)。
髙島:そうですね。今までマネーフォワードの色んな方と密にお仕事してきましたが、こういう選択肢があることすら思いつきませんでした。
柏木:先月グループジョインしたナレッジラボの皆さんとも仲良しですよね。
髙島:はい。去年初めてお会いしたんですがすっかり意気投合して。経営陣の年齢も近いんです。実現したいことも同じですし、クラウドを活用して企業をサポートしている所も同じで、しょっちゅう情報交換していますよ。
柏木:そうなんですね!
(2016年11月 ナレッジラボの経営陣と)
髙島:だから、先月のニュースはびっくりしましたが嬉しかったですね。友達カップルが結婚したような感じで(笑)。
柏木:結婚…。そういえば、当社に初めてグループジョインしたクラビスの代表菅藤さんが「M&Aは結婚なんだ」と力説していましたね…(笑)。
髙島:僕もそう思います。相性も価値観もとても大事。だから、同じ志を持つマネーフォワードやナレッジラボと一緒になることは、僕にとってすごく嬉しいことなんです。
柏木:私も嬉しいです。髙島さんが社内にいても何の違和感もないですし…。
髙島:いやー。こんなきれいなオフィス、緊張しちゃいますよ(笑)。でも、皆さんと一緒にお仕事できるのが本当に楽しみです。
柏木:今回のグループジョインで、どんなことを期待していますか?
髙島:事業を拡大していきたいです。僕一人でやっていてもノウハウが属人的になってしまうし、支援できる会社の数も限界があるので。仲間を少しずつ増やして、ノウハウをきちんと継承できるような体制をまずは作りたいですね。
柏木:全国に髙島さんのような人が必要ですね。
髙島:僕もまだまだ知識が足りていないと感じています。もっともっと勉強して、新しい事を学んでいきたいです。
柏木:髙島さんは会計だけじゃなくて、チャットとかレジとか、あらゆるクラウドサービスに詳しいから、私達もたくさん学べるんじゃないかと期待しています。
髙島:がんばります。あと、マネーフォワードってみなさんイキイキと仕事をされていて、魅力的な人ばかりじゃないですか。僕もそういう会社を作りたいし、そういう会社を世の中に増やしたいんです。ワクフリっていう名前も「Work Free(自由に働く)」とか「ワクワク働く」からつけているんです。もっと楽しく働ける人を増やしたいと思っています。
柏木:全国にそういう会社を一緒に増やしていきたいですね。改めて、これから同じグループとしてよろしくお願いします。
髙島:こちらこそ、皆様よろしくお願いします!