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今回は弊社の特許取得済みのクラウドサービス、Web接客ツール「sinclo(シンクロ)」の開発秘話について、事業部長を兼務している代表松本にアイデアが生まれたきっかけから開発・販売に至るまでの想いを聞いてみました。まだ市場が確立していないWeb接客ツール(チャットツール)にチャレンジした理由とは。。
開発のきっかけ
「もっとサイトからの問合せが増えたらいいのに」
この誰もが抱える課題は、当社も例外なく当てはまっていました。
自社開発のコールセンター製品の集客活動は、ウェブマーケティングによるインバウンド営業のみ。
システム会社ということもあり、営業部隊を増強しテレアポなどのアプトバウンド営業による開拓は性に合いません。ウェブ広告やSEO対策に費用を投下していたわけですが、ふと、非常に勿体ないことをしているのでは無いかと感じました。
と言うのも、サイトを実店舗に例えたら、集客のために広告を出すというプロセスは一緒ですが、
実店舗の場合は、集客効果により実際にお店にお客様が来たら、販売員は、
「いらっしゃいませ。何かお探しものがあれば仰ってくださいね。」接客するのに対し、ウェブサイトの場合はせっかく来客(サイト訪問)してもらっても、企業側からなにもアクションが出来ず、問い合わせが来るのをただ黙って待つだけ。
せっかく高いお金を払って広告を出し、その効果で集客できても、自社サイトに訪れたお客様に対して、こちらからなにもアクションを起こせないのは勿体ない。
そして、何より、何か困っている、課題を抱えている潜在的なお客様を目の前に完全に無視している企業姿勢に気づき、とてつもなく失礼なことをしている!と思ったのです。
そして、調査開始!
様々なチャットツールを検討。
この課題には、サイト訪問者のコンバージョンを向上させるためのチャットツールが最適だと考え、
様々なシステムを調べました。
海外製のチャットツールや、国産でも何社か既にチャットツールもいくつかあり、実際に自社で試しに使ってみたり、既に使っている知り合いの会社の状況を聴いたり、そして、チャットが導入されているサイトを手当たり次第に見て回りました。
そこでわかったことは、
■海外製の管理画面は、日本人の思考性と違うので慣れが必要
■どれも、機能としては大差がない
■機能があり過ぎても使いこなせないと問合せフォームがポップアップするだけと変わらない
ということです。
更に、チャットからコンバージョンを獲得できたとしても、その後のフローは、電話をする、訪問のアポイントを取る、という旧態依然とした流れになります。チャットを介して、サイト訪問者から反応を得たとしても、
「担当者が席を外しているため、後ほどご連絡します」と表示されるサイトが大半を占めていました。
これでは、前述した様に、問合せフォームと役割が変わりません。
チャットツールにチャレンジする不安
チャットツール導入に際しどうやって使いこなすか不安。。。
私が、いちユーザー候補して望んでいたことは、
「チャットの運用の仕方を教えてほしかった」
「チャットで反応のあった見込客へシームレスに一次対応したかった」
ということです。
チャットの運用の仕方とは、具体的に、チャットボット(自動返信応対)の設定の仕方です。
チャットシステム開発会社は、設置用のタグは供給してくれますが、実際の自動返信応対のフローを一緒に考えてくれる会社はありませんでした。確かに、このサポートはシステム開発の範疇を超えるものかもしれませんが、私含め、チャット導入を検討している会社の多くは、
チャットシステムに、どの様な機能があるのか?
よりも、自分達でちゃんと使いこなせるだろうか?
という不安が大きいです。
もし、チャット導入に際し、どうやったらコンバージョンが高まるかを一緒になって考え、サポートしてくれる会社があればどれだけ心強いだろうかと思いました。
二つ目は、チャットで反応のあった見込客へシームレスに対応したいと思っても、電話から訪問という従来の営業フローであれば、どれだけチャット導入でコンバージョンが増えても、いや、逆に増えれば増えるだけ営業部隊の工数が増え、CPA(顧客獲得コスト)が増えると感じました。
かと言って、訪問商談を電話商談に置き換えることは、厳しい。
弊社は設立以来約10年に渡り、コールセンターをはじめ、企業向けに電話やCTIを提供する事業を行っておりますが、電話という声だけのコミュニケーションだけでは効率性に欠け伝えたいことが伝え切れない、という課題をずっと感じておりました。
電話は便利ですが声だけのコミュニケーションでは、対面でのコミュニケーションにやはり質では勝てない、という常識をなんとか覆せないかと考えました。ただ、もし、この壁を乗り越えることができるなら、チャットツールの可能性を一気に拡大できると確信しました。
開発する決意。そして特許を取得。
自分達が欲しかった最高のチャットツールが無いなら、創ろう!
①最高のサポート体制を構築
機能先行ではなく、(機能が充実しているのは当たり前)その機能を、お客様と一緒にどうやったら最大限発揮できるか共に考えるパートナー。
②単なるチャットツールを超えたウェブ接客ツール
チャットツールで単にコンバージョン(問合せ数)を向上させるのではなく、問合せから商談化までシームレスに行える新しいコンセプトのチャットツール。
サポート体制については、今までのシステム開発において、弊社が一番の強みとしている部分です。
クライアント企業と伴走し、最高のシステムを構築する、この基本姿勢は誰にも負けない自信があります。
チャットツールから得たコンバージョンに対して、下記のようなことが簡単にできたら、
理想のチャットツールが開発できると思いました。
◆サイト訪問者に対する接客(いらっしゃいませ、と話しかけを自動応答化)
◆ウェブサイトを遠隔操作(画面共有・同期)
◆サイト訪問者に資料を見せて説明(資料共有・同期)
上記のような機能を有するサービス・ソリューションがあれば直ぐに導入したかったですが、調べてもありませんでした。
CTIをはじめ、コンタクトセンターのシステム基盤を支えてきた、ビジネスコミュニケーションに特化したシステム開発会社の使命とプライドに懸けて自社独自開発の決意をしました。
結果として、自分達が欲しいチャットツールを開発したところ、今までに無いコンセプトと技術の融合が業界初として、特許取得に至りました。
新しいサービスの開発には苦労も。諦めなかった理由とは。
何度も諦めかけたsinclo(シンクロ)の開発。
開発まで順風満帆だったわけではありません。
これまでも自己資本にこだわって経営してきたため、今回のsinclo開発に関しても資金調達は一切せず、他事業で得られた利益の数パーセントという低予算で新規事業を立ち上げました。
開発体制は私を含め2名更にやりたいことを実現するには最先端のテクノロジーを用いざるを得ず、
はじめて扱う技術だらけだったため、何度も技術の壁に直面し、正直何度も諦めかけました。
それでも開発に成功したのは根底に、人と企業をつなぐコミュニケーションをもっと便利に、もっと豊かにしたいという想いがあったからです。
ほとんど家にも帰らず夜通し開発を続けました。
もう1名は女性だったのですが、彼女もほとんど家に帰らずに開発に臨んでくれて、始発で着替えとシャワーを浴びに帰る、そんな生活が続きました。
構想からベータ版リリースまで6ヶ月、苦労を重ねて開発してきたこともあり、sincloが初めて動いた時は、本当に感動しました!
販売を開始。
sincloが広がることで、「ありがとう」が増える
sincloを導入した企業様には、その先のお客様から今まで以上に「ありがとう」と言ってもらえるようになってほしいです。
お客様にとって、今までは、問合せまでの心理的ハードルが高く、そして、問合せたら売込まれる!という恐怖感さえ感じることもあったでしょう。
それが、sincloの導入によって、
自宅やオフィスに居ながら、より簡単にスムーズに、
かつ、よりスピーディに
相談に乗ってもらえる
アドバイスをもらえる
サポートを受けられる
様々なシーンで「ありがとう」の声が増え、生涯顧客となるようなファンが増えることを期待しています。
sinclo(シンクロ)への想い。
sincloによって、時間と場所を超えるコミュニケーションを実現したい
どこにいてもインターネットにつながる端末さえあれば、リアルタイムで接客や悩み相談、サポートが受けられることが当たり前の世の中にしていきたいです。
いつでも、どこでも、気軽に、簡単に人と企業(学校や病院などその他団体含め)がつながり合えるようにすることで、場所や時間に制約されず、より豊かな暮らしができる世の中を目指しています。
その社会を実現するために、CTIを中心としたビジネスコミュニケーションを加速させるシステム開発をしてきましたが、このsincloの開発成功によって、ビジョン実現に、また一歩近づけたと信じています。
最後に、sinclo(シンクロ)に込めた想いですが、「一致する」、「同期する」といった意味で用いられる「シンクロ」(シンクロナイズの略)がサービス名の由来です。
ただ、スペルは、synchroではなく、sincloという造語にしました。
これは、Site Navigation Cloud(サイト・ナビゲーション・クラウド)の略です。
サイト訪問者と企業担当者がお互い離れていても、お互いの“伝えたいこと”をリアルタイムにシンクロさせることでコミュニケーションを豊かにしたい。この想いで「シンクロ」と名付けました。
最後まで読んで頂きありがとうございます!
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