「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、IT×ものづくりを通じてその子らしい世界を拡げるLITALICOワンダー( https://wonder.litalico.jp/ )。関東圏内に17店舗の教室を展開しており、2021年には、世界中どこからでも参加できるオンラインサービスも開始しました。生徒数はのべ4,000名に達します。
今回は、そんなLITALICOワンダーで働くひとりのスタッフをご紹介します。
元木一喜(もとき・かずよし)
北海道情報大学大学院卒。情報系の専門学校教師を務めたのち、2016年にLITALICOワンダーへジョイン。秋葉原教室の立ち上げに参画後、新規出店である吉祥寺教室の教室長に就任。現在は新規事業であるLITALICOワンダーオンライン所属。
「障害は、人ではなく社会の側にある」
転職を決められたのは、LITALICOの考え方に共感できたから。
教室に訪れると、ひときわ大きな笑い声、明るい声が聞こえてくる。その声の持ち主は、今回インタビューした元木。
「いつだって笑顔でいて、良い雰囲気を作っていたい」と話す元木ですが、そもそもLITALICOワンダーに転職した経緯は、どのようなものだったのでしょうか。
「幼少期の話になるのですが、まずはなぜ僕が情報や教育に興味を持ったのか。僕が中学生の頃、ちょうど学校でPCが導入され始めました。習い事といえばスポーツとか音楽とか色々あると思うんですが、僕の習い事は、当時では珍しいパソコン教室。学校の授業中、クラスメイトがPCをうまく画面に写せない時には『LANケーブル繋がってないんじゃない?』とか声をかけていたので、いつからか『パソコンに詳しい眼鏡の子』という存在になりました(笑)。」
「そんな幼少期を過ごした僕が教育に関心を持ったのは、高校生の頃に情報の授業が必修化されたことが大きいです。『僕のこの能力、先生になったら活かせるんじゃない?』って思ったんですよね。そんな背景から、ファーストキャリアに情報系の専門学校の教員を選びました。」
「大学院生のころは、聞こえづらさがある生徒の授業の情報保障をしたり。教員をしていたころは、プログラミング技術は高いが、コミュニケーションにおいて苦手や困難さがある子など、さまざまな生徒がいる30~40人のクラス担任を担ったりもしていました。当時から『どんな特性があったとしてもモチベーション高く学べる教育環境を実現したい』と思っていたので、転職活動をする中でLITALICOのビジョンや考え方を聞いた時にはびっくりしました。LITALICOの考え方である、『障害は人ではなく社会の側にある』。自閉傾向があることや耳が聞こえないということは障害ではなくて、その特性に合った環境がないことが障害だと思っていたので、LITALICOの考え方に共感して転職を決意しました。」
「綺麗なちょうちょを追いかけていたら、いつの間にか頂上まできていた」という世界観をつくりたくて。
どのような想いでLITALICOワンダーに通う生徒と関わっているのでしょうか。
「LITALICOワンダーでは、IT×ものづくりを通じてその子らしい世界を拡げられるよう、アプローチしていきます。そのため、『子どもの頃からプログラミングを学んでおけば、将来お金が稼げますよ』といった売り文句でその子に通ってもらうのではなく、その子自身の好奇心を大切にするようにしています。仮にその子の中に高い理想があったとした時に『それは無理だね』と決めつけるのではなく、わくわくする気持ちを大事にしながら一緒に伴走していきます。『綺麗なちょうちょを追いかけてたら、いつの間にか頂上まできていた』という世界観を目指したい。好奇心を大切にしていたらいつの間にか学べていて、他の山に登れば頂上から見える景色も違ってまた新しい好奇心が高まってくる。そんなことを伝えながらお子さまに関わっていきたいな、と思って仕事をしています。」
元木の教育観はどのように培われたのかも聞いてみました。
「小学生の頃って、おもしろい人や運動できる人・勉強できる人って、クラスのなかで人気があるんですよね。僕はそれらのどの分野でも1位になることはできなかったのですが、早くから習い事をしていたことから、PCの分野では1位になれたんです。学校の中では一見使わない、活用しない知識やスキルだったとしても、活躍できる分野を見つけられました。その強みを活かそうとした時、応援してくれる大人や憧れる大人に出会えたというのが大きいと思います。『こんなところが素敵だね』とか『元木くんみたいな先生がいたら、日本の教育はもっとおもしろくなりそうだね』とか、色んな言葉で励ましてくれて。その人たちが前向きな声かけをしてくれたように、自分もお子さまやスタッフの可能性を信じられる大人になりたいなと思って、今の教育観が育まれたと思います。」
一緒に働くスタッフにも「どうやったらできるかな?」という可能性を信じていたい。
働くスタッフ約400名のうち、社員は2割・学生アルバイトは8割という、学生アルバイトの採用・育成が事業の要を握るLITALICOワンダー。
社員である元木は、学生アルバイトの採用はもちろん、数多くの人の育成にも携わってきました。
「元木さんには絶対的な安心感がある」と学生アルバイトから支持される元木ですが、どのような意識でスタッフの育成に携わっているのでしょうか。
「LITALICOワンダーの業務は、お子さまへの指導・保護者さまの対応に加え、授業をお休みされる際の振替案内やお子さま同士のトラブル解消などのイレギュラー対応なども数多く存在します。こういった業務には良い意味でマニュアルがなく、目の前のお子さまや保護者さまの様子を見て、臨機応変にスタッフが対応を変えていく必要があるんですね。そのため、チーム作りという観点で強いこだわりを持っています。」
「例えば、スタッフのひとりが一定のスキルで指導をするのが難しい時。『できてないな』と捉えるのではなく、『まだ、できていないな(=前向きに考えることができる)』と解釈しています。常に、『このスタッフにこれができるのかな?』という不安ではなく『どうやったらできるかな?』と考えるようにしているんですね。仮にそのスタッフにとって苦手でできないことがあったとしても、他の人の力を借りたり、資源を活用したり、他の方法を活用してできるようになることだってある。自分が周囲の人にそうやって接してきてもらった原体験がある分、周りのスタッフにもそのように関わることを大切にしています。」
「その子に合った学びの場を届けたい」
教育者としての想いを形にできる場所のひとつが、LITALICOワンダーだと思うから。
幼少期の経験から教育者になることを志し、LITALICOの考え方に共感して転職を決意した元木。
LITALICOワンダーへのエントリーを検討されている方に向けて、メッセージをいただきました。
「LITALICOワンダーでは、子どもが主役。その子に合った学びを届けています。『そのひとりに合った教育』に関心のある方にとっては、きっとLITALICOワンダーが掲げる想いにもわくわくしていただけるのではないかなと思います。業務の中には、教材開発をすることもあれば集団指導をすることもあります。ただプログラミングの知識伝達をするのではなく、ものづくりを通じて課題を見つけ、それを解決する力を養っていく。お子さまの自由な発想を導くのが、LITALICOワンダーで働くスタッフの役割です。お子さまや保護者さまが目の前で未知の世界にわくわくしている瞬間、そこに携わっている自分も本当に楽しい気持ちになるんです。ぜひ、少しでも興味を持ってくださった方は、気軽に説明会やミートアップイベントにご参加ください。」
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