前回に続き、『キャリア(キャリアコンサル)について』をテーマに話していきます。
さっそく「実際にキャリコンってどんなことするの?」ってことで、
キャリアコンサルの考え方(理論)の触りを少しだけ紹介します。
実は私がキャリアコンサルティング理論について学んでいたときに、
当時カドベヤが採用選考や社員面談で取り入れていることとシンクロすることがちょいちょいあり、 面白いなぁと思っていたんです。その一例を少しだけ…。
■スーパー「ライフ・キャリア・レインボー」とカドベヤ「レインボー面談」
例えば、職業指導の発展に大きな影響を与えた、アメリカの教育学者のドナルド・E・スーパーの、”ライフ・キャリア・レインボー”という概念。
ライフ・キャリア・レインボー/ドナルド・E・スーパー
※引用:文部科学省「社会的・職業的自立、学校から社会・職業への円滑な移行に共通して必要な能力等について」
これは「人生における役割は、さまざまな”場面”、家庭や学校、職場や地域社会などで演じられるものである」としています。各ライフステージでの役割を可視化することで、自分の現在の状況、過去と未来のライフイベント、理想の生活バランスなどを把握できるというわけです。
で、カドベヤで当時やっていた「レインボー面談」というのがあります。
※レインボー面談サンプル/橋本作成
目的は違いますが、名前や形、考え方が似てるなぁと。
カドベヤのレインボー面談では、自分のやりたいこと・成し遂げたい目標を時系列に内から外に向かってレインボー(虹)のように描いていく目標管理のための取り組みです。
仕事だけではなく、プライベートやライフプラン等いろいろな場面を想像して、短期・中期・長期的にどうなっていきたいかを書き込み、それを第三者にも見てもらったり、定期的に自分の立ち位置を見直しながら、意欲的に目標に向かって取り組んでいくものでした。
■サビカス「キャリアストーリー」とカドベヤ「クロニクル面談」
他にも、私の大好きな、キャリアの理論家・サビカスの”キャリアストーリー”という概念があります。
キャリアストーリー/マーク・L・サビカス
不確実な社会では、スキルや能力を開発することも重要ですが、”自分という感覚”を持ち続けることが、より重要になってきます。自分の人生を自らデザインし、一見バラバラに見える仕事経験を、統一あるストーリーに組み立てていくことが現代人の課題で、それを支援するのがキャリアカウンセラーの役割だとサビカスのキャリア構成理論は考えています。(日本マンパワー・キャリコン講座のテキストより抜粋)
カドベヤの「クロニクル面談」も、同じ考えで、カドベヤ独自に作成した年表(※)に、 面談者のキャリアを重ね合わせて、その人の独自のキーワード・つながり・ストーリーを一緒に見つけていき、最終的にキャッチフレーズをつけてみる、というものです。
※Web制作会社なので、インターネット・デザイン史・社会背景等で構成してます!
カドベヤ・クロニクル面談資料
実際に、クロニクル面談を受けた人からは、
「これまで流されるように生きてきたと思っていたが、自分が選んできたキャリアの理由・背景にあらためて気づけて嬉しかった」という感想もありました。
私自身も「TVの中継現場のフロアDir⇒映像制作の進行Dirー⇒人材エージェント」というキャリアを歩んできて、新卒当時の目標だった「その道を究める」というところから外れてしまったな~、となんとなく感じてましたが、クロニクル面談で上司の長津さんから、
「”様々な人と出会い、セッションのように場をつくるしごと”をしてきたんだね」
と言われて、すべてがつながり、ハッとしたのを覚えています。
その後も、悩むことがあるとこの言葉を思い出しています…(笑)。
図らずも、カドベヤエージェントでも、キャリアコンサルの考え方を実践していたんだなぁと、嬉しくなりました。
キャリコン窓口では丁寧にお話を聞いていきますが、↑のような取り組みもキャリアを考えるうえで大切なものだと思っています。
■気づきの積み重ねが成長に
私としては、キャリアコンサルを通して、少しでも自分に対する”気づき”を皆さんに経験してもらいたいと思ってます。
そして、カドベヤのビジョンでもある‘’たのしくたのしくたのしい‘’を実現してもらいたいな、と。
その手助けができたら、最高の喜びです。
そもそも、キャリアコンサルタントという資格は、まだ歴史が浅く、
これから認知を広げ、自分たちのしごとを作り出していくという段階です。
もちろん私も勉強を続け、試行錯誤を繰り返しながら、コツコツとキャリアコンサルティングを実践していきたいなと思っています。
もし興味があれば、社内外問わずみなさんと気軽にお話しできる機会が作れると嬉しいです!