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「プリンセスになりたかった」いつか誰かが自分のやりたいことや幸せな未来を連れてきてくれると思っていた彼女が、自らの意志で歩みはじめた転機。

石水 未奈(Ishimizu Mina)/Contents Director/富良野team
1998年5月生まれ。埼玉県寄居町出身。獨協大学に進学し、経営学や国際金融論を学ぶ。在学中に中国への国費留学を志すも、コロナ禍の影響でやむをえず断念。大きな挫折を経験する。この経験を機に登山に熱中し、登山をする中で知った地方の現状から、地方創生に興味を持ち始める。2022年5月にFoundingBaseにジョイン。北海道富良野市でシティプロモーションを担当し、ラジオ制作や情報発信を行っている。

プリンセスになりたかった

特段何の苦労もせずにやりたいことが出来た小学生、中学生、高校生時代。
私はどこか他力本願で「いつか誰かが私の才能を見つけてくれるだろう」「いつか誰かが引き上げてくれるだろう」という思いが、心の奥底にありました。自分から行動しようとはせず、王子様を待っていたのです。

幼少期からプリンセスに憧れていました。
ヒラヒラのスカートを毎日履いたり、ピンク色の服じゃないと着なかったり、祖母に魔女役をお願いし白雪姫ごっこをしていたことを覚えています。

思えばいつも、友達と遊ぶ時も誘われるのを待っていたり、何か言いたいことがあるのに声をかけられるのを待っていたりしました。

大学受験の際も「自分のやりたいことはそのうち見つかる、いつかひとりでに歩いてきてくれる」と待っているだけで、自分の気持ちと真正面から向き合うことをしませんでした。
その結果当たり前ですが、入りたい大学もわからず、学びたい学問もわからない。自分の気持ちはどんどん見えなくなっていきました。

王子様を待つことはやめて、未来への道は自分で切り開く

大学時代も、自分が本当にやりたいことは何なのか、将来どうやって生計を立てていきたいのか、どこに住むのか、自分の思いが何一つわからず、ここでも王子様(やりたいことが見つかる)を待っていました。

しかし、大学で出会った人たちが自ら能動的に行動し、やりたいことに突き進んでいる姿を目の当たりにし、このまま待っているだけでは自分のやりたいこと、本当の気持ちは見つからないんだと気づきました。
そこから待ちの姿勢をやめて、少しでもやってみたいと思ったこと(サークル、部活、海外旅行、ボランティア、地元の地域おこしの手伝い等)はとりあえずやってみることにし、能動的に行動するようになりました。

一番大きかった出来事は中国留学を自分で決め、道を切り開いたことです。「这个蟹粉小笼包没有蟹粉的味道。」
一緒に上海旅行をしていた中国人の友人がレストランで店員に発した一言で、なにを言ったのか気になり、友人に聞くと「この蟹小籠包、蟹の風味がないから、お店の人にそれを伝えたんだよ。」と答えてくれました。
注文した蟹小籠包は確かに蟹の風味がありませんでしたが、私はその場で伝えるほどのことではないなと思ったので、すぐ店員に意見を伝えている友人に衝撃を受けたことを覚えています。

気の強さを感じる中国人ですが、仲の良い友達のことを全力で手助けしたり、お店での接客含めいろいろなことが適当で雑だったりするんです。
そんな気の強さとゆるさを持ち合わせた中国人の国民性にとても興味を持ちました。

旅行をして数ヶ月後、お金がなくても留学できる中国政府奨学金という学費、寮費が免除、生活費が月4万円ほど支給される奨学金の存在を知りました。2週間程度で留学の決意を固め、留学に向けて約1年半奔走しました。

独学での中国語勉強、日中友好協会での活動、中国版YouTubeでの動画投稿など、中国と関われることを思いつく限りやってみました。
その結果、無事奨学生として内定をいただくことが出来ました。
奨学金の選考では、友達、高校時代の恩師やその時お世話になっていた方など、色んな人に助けていただき、応援をしていただいたことが励みになりました。
自ら楽しみながら色んな方向に行動したことで見えている世界が広がり、中国留学に限らず数々のチャンスをが舞い込んできました。この時に経験したことが、今の私の土台になっていると感じています。

心からやりたいと思っていることを決断するスピードは早く、悩むよりも先に行動し、何より楽しいんだということを学び、待っているだけでは何も変わらないけど、行動したらチャンスをつかむことが出来るんだということを肌で実感しました。

留学中止の絶望から這い上がれた、登山という存在

そんな、人生を変える覚悟を持って挑んでいた中国留学ですが、コロナで渡航が延期になり、大学卒業後は就職しないでアルバイトで過ごしていました。2021年の春ごろは延期したところで本当に渡航できるのか、渡航できなかった時に既卒で就職して上手くいくのか、などとてつもない絶望感に苛まれました。
結局、何年かは渡航出来なさそうだったので留学は断念しました。
この頃は軽く鬱状態になり、生きること以外は何も手につかない状態でした。

そんな時に登山を始め、徐々に鬱々とした状態を抜け出すことができました。登っている最中は「山を登ることに全集中出来る」ので、他のことを考えないで済むんです。
最初は留学のことを忘れて別のことに集中できることに魅力を感じていましたが、徐々に登山の本当の魅力に引き込まれていきました。

登山で気づいた、地方の魅力と現実

なんとも心惹かれる絶景、人気のない雪山のキーンと張り詰めた空気感、山と山をつなぐ稜線の美しさ、真夜中の森の静けさ、思い出すだけで涙が出そうになるくらいに素敵で魅力的な、心が痺れる日本の存在を登山を通して知ることが出来ました。

登山で地方に行く中で、山麓地域の魅力にも気づいていきました。
同時に魅力があるのに訪れる人が少ない地域があることなどを知り、段々と地方活性化に興味が沸きました。
その地域に足を止める人がいない現実をどうにかできないのかな、という問いが生まれました。

そんな時にFoundingBaseとの出会いがありました。

話を聞いていく中で会社のMISSIONである「自由をupdateする」や事業内容などを知っていき、直感で自分に合うと思いましたし、メンバーそれぞれが地域に入り込み、本気でコトを作り進めて、全力で仕事を愉しむ様子を知り「FoundingBaseで働きたい!」と強く感じました。
また登山をする中で気づいた、魅力があるのに訪れる人が少ない場所に多くの人が訪れるようなコンテンツを作る仕事がしてみたいという思いと合致し、入社することになりました。

現在は、北海道富良野市でシティプロモーションを担当しています。コミュニティーラジオの番組制作や情報発信を行っており、新しいことに挑戦する毎日にとてもワクワクしています。
最近開設した富良野市公式Instagramでは、富良野の自然を中心に投稿しています。富良野の自然の在り方は、本州とは全然違うなと感じているので、その違いや特有の魅力などを伝えていきたいと思います。
今感じている気持ちを忘れずに、これからも仲間や地域の方々と共に一歩ずつ歩んでいきます!


富良野市(北海道)|株式会社FoundingBase
▶ 社員 代表取締役CCO 林 賢司 Contents Director 磯尾 悠真 Contents Director 和田 史香 Contents Director 石水 未奈 ...
https://foundingbase.jp/n/n4bb8b8a88931
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