FoundingBaseでは半期に一度全社で合宿を行っており、「高めあい、分かちあう場」として半期・通期の表彰式を行っております。
※上半期合宿はコロナの関係もあり、オンラインとオフラインを融合させた形で実施しました。
2021年上期のベストプロジェクト賞を獲得した、福島県国見町で取り組んでいる「放課後塾ハル」。リーダー以外全員未経験の塾立ち上げ。そしてFoundingBaseでは初めての「中学部・小学部」立ち上げという、誰も経験したことのない壁を切り拓いたプロジェクト。
今では100名以上の生徒が通い、「地域が好きな人を育む」というMISSIONを実現するための重要な拠点になっています。
どうやって立ち上げたのか、どんな苦難があったのか、その秘密に迫ります。
■ BEST Project賞 受賞者
インタビュアー:Manager 大脇
■ 放課後塾ハルの始まり
大脇:
今日はよろしくお願いします。こうして一緒に仕事をするのは初だよね?笑
今日は色々と聞いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
三好・佐藤:
よろしくお願いします!
大脇:
早速質問なんですが、なぜ福島県国見町で「教育」の事業が始まったのかを聞いても良いかな。
佐藤:
最初は僕が国見町にジョインしたんですけど、国見ホイスコーレという事業をやっていました。あと小学生向けの授業サポートをしていたんですけど。社会人の参加者が多くて。あと観光的な側面も強かったこともありホイスコーレではなく、子どもたちを対象にした教育向けのコンテンツをやろうっていう話になって、そこから話が進んでいきましたね。
大脇:
そうなんだ。最初は観光的な側面や社会人が多くなっていたことから、変更していこうって流れになったんだね。でもそこからどうやって加速していったの?
佐藤:
実は三好さんの採用も非常に大きかったんですよね。三好さんが経験者として入ってくれることもあり、前向きにコトが進んでいきましたね。
■ 再び国見へ。 塾長 三好の決意。
大脇:すごい経緯だね!三好さんはなぜFoundingBaseに入ろうと思ったの?
三好:
実は私、学生時代にFoundingBaseのプログラムで塾の運営に携わっていたことがあって。大学を休学して、岡山県で活動をしていました。非常に大変だったんですけど、そこで地域で教育をやることの面白さを感じていました。そこから一度、別の会社を見てみたいということで、大手の教育塾に入ったんです。
大脇:
1回大手の塾に入ったんだ!すごくやりがいがありそうだと思ったんだけど、なぜまた転職に踏み切ったの?
三好:
やっぱり岡山県での経験が非常に大きいですね。大手で働いている時もやりがいはあったんですけど、この子達がどうなっていくんだろう?って思った時に、未来に繋がっていない感じがあったんですよね。岡山の時は公営塾にきてくれた子達が、まちのために何かしたい!って思ってくれて、そこから巣立っていく姿をみていたので。対比して改めて、私がやりたいことの輪郭が見えてきたんですよね。だからFoundingBaseに戻ろうって決めたんです。
大脇:でもいきなり国見町にいくなんて不安じゃなかったの?
三好:
実は国見でホイスコーレをやった時の最初の参加者だったんです。なので、国見町にいくって決まった時は、すごく嬉しかったですね。すごく良い町だと思って「挑戦したい!」って思いましたね。
■ 積み上げていく信頼と失敗からの学び
大脇:そこからどんどん急展開になっていくんですね!
佐藤:
三好さんが着任したのが12月ごろで、そこからどんどん進んでいきました。
三好:
どんどん進んで行っていたのですが、特に気をつけていたのは、関係者とのコミュニケーションですね。
大脇:
塾の立ち上げって聞くと、教材やプログラム考えたり集客方法を考えたりするのかなと思ったんですか、なぜ関係者とのコミュニケーションに注力したんですか?
三好:
そこはやはり、岡山県での経験がすごく大きいですね。役場も初めて公営塾を立ち上げるので、不安がいっぱいだと思ったんです。そんな不安を一緒に解消するためには、私たちも一緒にコミュニケーションをたくさん取りながら、進めていきたいと思っていたんです。あと新型コロナウイルスの影響もあって、飲み会に行ったり直接的なコミュニケーションが減るとよくないなと思っていました。
大脇:
コミュニケーションの頻度にこだわることで、行政の人や学校の先生などと一緒に進めるようなスタンスをとったんだね。あとは気をつけていたこととか、こだわりとかあったのかな?
佐藤:
事前準備はすごく一生懸命やっていました。開塾する前に事前に「生徒向けの体験会」があるんですけど、すごくこだわってやっていましたね。本当にわずか15分の会なんですけど、生徒にどう座ってもらうのか、どうプレゼンするのか、来る生徒の普段の様子を学校の先生に教えてもらって、伝える言葉や内容を調整していましたね。何度も何度も練習してフィードバックをもらって、というのを繰り返していました。
大脇:
小さなことだけど、コツコツ積み上げていったんだ。結果はどうだったの?
佐藤:すごく好評で、皆さんからめちゃめちゃ評価していただけましたね。
三好:
事前準備という部分では、プレゼンの場で誰がどうリアクションをするのかを全て想像して、プレゼン練習をしていましたね。あの生徒からはどんな発言があるのかな?とか。事前にイメージした上で、スクリプトを覚えるだけではなく、場面を想像してやっていました。だからこそ自信をもって前に出ることができるようになっていきましたね。あと、毎回何かトラブルや困りごとが発生した場合は、毎回事実→解釈→次の打ち手を共有するようにしていました。生徒の具体的な様子や彼らの様子を想像できるような状態まで精度をあげていく。これも一回でできるわけではないので、チーム全体で意識しながらやっていきました。
大脇:
すごく地味で大変なことだけど、チームでやってきたのがすごくわかりました。でもなんでそういったチームを目指していったのかな?
三好:
これも過去の経験に基づくんですが、頑張れば頑張るほど、チームが苦しくなっていく経験をしたことがあって。やっぱり頑張っているのに報われないって辛いじゃないですか。だからそんな経験をさせたくないと思って、チームで目指すべきところを決めて、一つずつやり切って、着実に歩んでいくやり方を、たくさんの人に教わりながら実践していきましたね。
佐藤:
少しずつですが、チームも変わっていきました。全部仕組みにしよう。期日を切って共有しましょう、何かあったら報告しましょう。基本的なことがメンバー全体にちょっとずつ浸透していきましたね。特に7月・8月ぐらいから浸透していきました。全員立ち上げ未経験での取り組みでしたが、乗り越えられたのは、この地道さだったかなと思います。
■ 放課後塾ハルを運営する上で2人が信じたこと
大脇:
地道に頑張るのって大変じゃないですか。何を大事にして、何を信じて取り組みをしていたんですか?
佐藤:僕は新免さん(教育Mgr)のみている世界をみてみたいって思っていました。新免さんの期待に答えていたい、とか。超しんどそうな三好さんも助けたいと思っていました。身近な人のために頑張れましたね。いろんな人のために、と考えると分散するけど、新免さんや三好さんのためにと絞って決めてやる。事業をしていると迷いそうになる自分を引き戻してくれたのは2人のおかげです。
三好:FoundingBaseに感謝していて、放課後塾ハルの立ち上げを任せてもらって、感謝しかないです。FoundingBaseのMISSIONって表現としては変わっているけど、伝えたいことは昔から変わっていない。自分のことは自分で決める、という部分。岡山の時から会社の方向性に対して自分自身の向き合い方は変わっていないですね。苦しかったけど、逃げたいと思ったことは一度もないです。任せてくれている会社のことを信じて、走ってきた感じです。
※受賞後の2人。これまでの立ち上げの苦労なども含めて感無量の様子。
■ これからの放課後塾ハル
大脇:では最後に、今後の放課後塾ハルの展望や感想をお願いします!
佐藤:
これまでの僕は、すごく努力をしなくてもそれなりにこなせてしまう自分がいました。本当のほんとうにできなくて悔しいということや、譲れないなっていう気持ちにこれまでなったことがなかった。本当にだめだなと思っていたんですが、FBやまちのひとから塾やってもいいよって言われた時に、やるしかないという環境があって。そこになんとか食らいつこうという自分がいたんですよね。これまでは軽くやめていたなってというところ。やめてたまるかという自分の熱い部分が見えてきた部分があった。それが得られたものがたくさんあったのが国見でした。本当に貴重な経験と、素敵な賞をいただけて嬉しいです!
三好:
放課後塾ハルというところでいうと、塾の運営も安定してきていると感じていますし、少しずつですが役場や保護者から信頼を得ている実感はあります。ただ来年度以降、国見町にとって放課後塾ハルはどうあるべきか、という大きな問いがあるので、そこの部分について自分なり答えを出していきたいなと思っています。拠点リーダーとして、次のマネジャーを見据えて活動をしています。そこにいくためには戦略を描き、戦術を実行していかないといけない。FoundingBaseという会社を通して、放課後塾ハルを通じて、成長していきたいと思います。
■ まとめ
福島県国見町で始まった、放課後塾ハル。この「国見町」は「国を見晴(みは)るかす」という言葉が語源になっているそうです。「ハル」という名前は、この「見晴るかす」という言葉の中の「晴る(はる)」という言葉から名付けたそうです。初めての試みを、挑戦の機会として捉え、一つずつ着実に、乗り越えてきた放課後塾ハル。最初は小さな取り組みから、今は国見町の教育を支える拠点となりつつあります。小さな積み重ねの先に、晴れやかな未来が広がっていると実感しました!
改めてベストプロジェクト賞、おめでとうございます!