エクサウィザーズのDevelopment Operations (DevOps)とインフラを支えるパトリックさんと齊藤さんにお越しいただいています。本日はよろしくお願いします。 齊藤:よろしくおねがいします。
パトリック:キューティー・オラジデ・パトリックです。よろしくお願いいたします!
齊藤 匡人
慶應義塾大学政策・メディア研究科修了。ユビキタスネットワークブラウザの開発で、未踏スーパークリエイターに認定される。在学中に、産総研にて二要素認証と暗号鍵交換を行う LR-AKE プロトコルを研究開発し、BURSEC 株式会社を共同創業。LR-AKE ソフトウェア・SDK・製品組込の開発全般、製品導入、セキュリティコンサルタント、CISO 業務に従事し他のち、2018 年、エクサウィザーズに入社。
Patrick O.S. Kuti
イギリスのキングストン大学を卒業し、システムエンジニアリング、Webシステムを開発し、インフラセキュリティー、DevOpsの領域でエンジニアリングを行う。日本で働くという夢を叶えるため、2017年に来日し、Global Head of Development Operationsとしてマネジメントを行う。その後、2018年エクサウィザーズに入社。趣味は写真と読書、新たなことを学ぶこと。
えっと、いろいろツッコミどころはあるのですが、どこからいきましょうか。てか、齊藤さん、今日はなんだか主張の強い服ですね。 齊藤:これ、パトリックに裏切られたんですよ(笑)
どういうことですか?? パトリック:昨日、せっかくインタビューを受けて写真を撮るなら 2人でピンクで合わせよう! って齊藤さんを誘ったんです。だけど今朝いざピンクを着てみたら、なんかホストみたいになったので結局やめたんですけど、朝会ったら齊藤さんがすごいショッキングピンクだったんです(笑)
齊藤:しれっと言ってますけど、まさかこんなキレイにハシゴ外されるとは思いませんでしたよ!
二人ともめちゃくちゃ仲いいですね!パトリックさんが入社一週間とは思えません。 齊藤:席が隣同士なので、いろんなことを話してます。
パトリック:DevOpsを立ち上げるリーダーとして入社し様々なエンジニアと関わることになるので、齊藤さんにいろいろな人を紹介してもらいながら挨拶まわりをして、頑張って社内の人の顔と名前を覚えているところです。
それにしてもパトリックさん、日本語上手すぎません? パトリック:まだまだ日本語でわっと話されると聞き取れないことはありますよ。でも「ちょっとすみません、今のところがわからなくて…」というと、みんな丁寧に教えてくれるので困ることはあまりないですね。
齊藤:その「すみません」の言い方も完全に日本人っぽいですけどね(笑)
前世は日本人?日本との運命の出会い ツッコミどころが多すぎて、どこから聞けばいいのか悩むのですが、まずパトリックさんがなぜ日本に来たのかお聞きしてもいいですか? パトリック: 小さいころから日本になぜか強く惹かれていたんです。 世界地図を広げてみたとき、一番東にあるこの国にいきたい!!と思いました。
不思議な興味の持ち方ですね。。。 パトリック:はい、当時この地図上の国が日本だとは知らなかったのに、何故か強く惹かれたんです。それから大きくなっても、やっぱり日本にいきたいという想いは募るばかりで。親からも「なんでこんな遠いところにわざわざ!」と言われて、喧嘩したことが何度もありました。周囲の反対やお金、言語など様々な問題で日本に行くことはそれからしばらくは叶わず…。でも、イギリスで就職する時も、日本に行きたいから行かせてほしいという話は会社側にずっとしていました。
齊藤:もしかして前世日本人なんじゃない?
パトリック:そうなんですかね??でも確かに、昔から日本語を聞くとすごく癒されましたね。リラクゼーション効果みたいな。
なんだか「パトリック来日物語」で映画一本撮れそうな気がしてきました。 パトリック:日本にいきたいと会社に交渉を続けるも、なかなか受け入れてもらえませんでした。一年程交渉を続け、もう 日本に行かせてくれないなら会社をやめる! と言ったんです。そうしたら急いで対応してくれて、とうとう日本へ行けることになりました。千葉に2週間のホームステイ!それが2、3年前くらいのことでした。
実際来日したときはどんな気持ちだったんですか? もう、本当にすごく感動しました!空港に着いた時から涙が止まらなくって。 「ついにきましたー!!!」 という感じで。
齊藤:ハロージャパンみたいなね
空港にいて隣でパトリックさんが号泣してたら何事かと思いますよね(笑) パトリック:ホームステイ先の家族に会った時も涙が止まらなくて、もうずっとこんな感じで泣いていました。
こんな感じ
パトリック:日本での生活は本当に刺激的で、楽しくて、ここが本当の自分の居場所だと思いました。 もうここで生きてここで死にます! というくらい。帰国してからは日本のアニメやドラマを見て日本語の勉強をしながら、親にも交渉をして。そして、半年くらい経った頃、そこまで言うなら気を付けていってきなさい、と親に認めてもらうことができました。その瞬間国を飛び出して、日本で仕事をすることになりました。ちょうど一年程前の話です。
めっちゃドラマチックですね!そんな想いで1年間日本に住んでみてどうでしたか? パトリック:後悔は全くないです。この1年自分に向き合って、自分のことを深く理解できたなと思います。もちろん日本のいいところも悪いところもありますけど、すごく楽しんでいます。
齊藤:日本の悪いところは”職質”?
職質??どういうことですか?? パトリック:必ず週に2,3回職務質問されるんです。自転車に乗っていると、「ストップ、ストップ!Do you understand Japanese?!」「あっはい、大丈夫です」というやりとりを毎回します(笑)あまりに毎回聞かれるので、警察の方を覚えてしまいました。
品川の警察官さん、そろそろパトリックさんのこと覚えてください
それにしても、どうやって日本語を覚えたんですか? 齊藤:ダイレクトに言うと?
パトリック:ダイレクトに言うと…スナック(笑)
パトリック:でも、真面目なことを言うと、スナックはいろんなバックグラウンドをもつ人が集まってるんです!全国各地から、男性も女性も、年代も職業も何もかもが様々で。そういった人たちの話を聞くのは刺激的だしとってもおもしろい。日本語の勉強にもなりましたしね。
齊藤:日本人はシャイな人が多いから、お酒が入ってないとなかなかパトリックに自分から話しかけにいけないんじゃないかな。そう思うとすごくいいところに行った気もしますね。キューティーハニーもそこで知ったんだよね?
キューティーハニー?? パトリック:スナックで「キューティー・パトリックです」と自己紹介すると、「キューティーハニー!」って言われて。最初はどういう意味か全然分からなかったんですけど、教えてもらって、なるほどと(笑)
スナックではどんな感じ?という無茶ぶりに付き合ってくれるパトリックさん 日本での就職と転職 えっと、すいません、そろそろエクサウィザーズの話を聞きましょう(笑)念願の日本で働くことになり、どんなことをされていたんですか? 日本に来たばかりのころは、 ヨーロッパ、アフリカ、インドを担当するGlobal DevOpsチームのSenior DevOps Engineerとして働いていました。 そのあとグローバルのヘッドになり、エンジニアとして働きながら、45人のチームをマネジメントすることになりました。それはとてもチャレンジングで楽しい経験でしたね。マネージャーとしても、エンジニアとしても、同時にプロフェッショナルであることを求められるので、やらなければいけないことは本当にたくさんありました。とても遣り甲斐のある仕事でしたね。
キャラクターの面白さに隠れてましたけど、45人のチームをグローバルでリードしていたすごい人だということがだんだんわかってきました。そんなパトリックさんがなぜ、転職を考えたんですか? パトリック:理由はいくつかあって、一つはインドへの出張を言い渡されたこと。自分は日本で働きたくて日本に来ていたので、それは違うなと。また、ワークライフバランスという面でも前職はかなりの激務で、朝来て翌日帰宅するなんて日も珍しくありませんでした。せっかく憧れの日本に来たのに、日本を満喫したり友達を作る暇もなかったので、このまま働き続けるのは厳しいと感じて転職を考えました。
ちなみに、エクサに入る前の印象はどんなものだったんですか? パトリック:最初は「ExaWizards」という名前を聞いて、「魔法使い?」と思いました(笑)
あれ?ちょっとディスってます? パトリック:いい意味ですよ!技術がすごすぎて魔法使いみたいになってるってこと?なんだかおもしろそうな会社だなと。エクサを知っていく中で、 AIを始めとする技術を使い社会課題を解決するという大きなビジョンに惹かれ 、話を聞きに行きました。
もともとAIを専門にしていたわけではなかったんですよね?何が入社の決め手となったんですか? パトリック:はい、AIに関しては特別知識があったわけではなかったのですが、面談の過程で、CTOの坂根さんと話す中、 自分の信念と会社の信念が合致している と感じたことです。
信念、とはまた気になる言葉が出てきましたね。 もっとじっくり聞いていきたい所ですが、一旦今回はここまでということで、パトリックさんの信念や今後の話については後半編でお聞きすることにしましょう。お二人とも、ありがとうございました。次回も宜しくお願いします! ▼後編はこちらから
過去の社員インタビュー記事一覧 第一回: 東工大発AIベンチャーからエクサウィザーズに入社を決めた理由
第二回: 外資系の戦略コンサルティングファームからエクサウィザーズに入社を決めた理由
第三回: 国際情報科学オリンピックメダリストが外資系戦略コンサルティングファームを経て、エクサウィザーズに入社を決めた理由
第四回: “そうだ、京都のエクサに行こう” 東大→海外大で博士号を取得した桐谷さんが、AIエンジニアとしてスタートアップに就職した理由
第五回: スタートアップで子育てと仕事は両立できるのか?京都オフィスのパパ社員たちに聞いてみた
第六回: AIスタートアップで働く面白さについて、外資系戦略コンサルからエクサウィザーズに入社した2人に聞いてみた
第七回: 独学で人工知能を学んだ浅谷さんが、NVIDIAのCEOに"Perfect Robot"と褒められるAIを作るまで
第八回: Youは何しに日本へ?Facebook本社からやってきたエンジニアJoshuaに聞いてみた!
第九回: "知財×AI"未知の領域でのビジネスに挑む面白さとは
第十回: AIを使って自社プロダクト開発をしてるソフトウェアエンジニアに面白さを聞いてみた
第十一回: Global Head of DevOpsとしてチームを率いていたパトリックが、エクサウィザーズに入社した理由を聞いた(前編/後編)