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新卒から即戦力に! 新卒エンジニア研修の様子をご紹介

4月入社の新卒エンジニアが6月より各所属部署での業務を開始して早5か月がたちました。少し間があいてしまいましたが、今回は、今年の新卒入社エンジニア(以下、新卒エンジニア)が受講した一連の研修内容をご紹介します。

新卒研修の枠組み

Jストリームの新卒入社社員は、まず入社後2か月間で人事部による新卒全社研修を受講します。自社開発を担当するプラットフォーム本部の新卒社員は、さらに本配属後の最初の1週間で新卒エンジニア技術研修を受けました。全体像は、図1の通りです。

最初の2か月間で行われる新卒全社研修では、人事部と各本部の若手先輩が中心となり、企画・運営・講師を担いました。全社研修では、全社視点で組織や自社の動きを理解することに主眼が置かれています。この期間は、ビジネスマナーや各種社内手続きの他、全部門の業務理解として営業研修やWeb・映像制作研修、技術研修も行われます。技術研修の内容としては、インターネットやライブ配信、ストリーミング、動画プレイヤー等の基礎知識が扱われました。

上記研修内容に加えて、各本部で3か月ごとに実施している「キックオフミーティング」にも参加し、本部の直近における詳細な活動進捗や戦略共有について理解を深めました。

6月1日からは、いよいよ本配属となりました。今年、プラットフォーム本部に配属となった7名の新卒エンジニアは、さらに1週間の新卒エンジニア向けの技術研修を受講しました。ここでの研修内容は、日々の業務に即した、より実務ベースなものになります。

新卒エンジニア技術研修のテーマ一覧

本配属後の新卒エンジニア技術研修の一覧は図2の通りとなります。

研修テーマは、インフラ、開発基礎、ミドルウェア、ログ、動画/ライブ、、、等々が並びます。動画配信では、分散設計やネットワーク技術、サーバやストレージ技術、WebやDB開発、アプリケーション開発、統計や機械学習を用いた膨大なログ解析など多くの技術領域を扱うため、幅広い業務知識が必要になります。

、、、と書いていますが、実はプラットフォーム本部全体での新卒エンジニア技術研修を行うのは、今年が初の取組みでした。これまでは、各新卒エンジニアの配属先となる部課単位で専門に特化した新卒技術研修を行っていました。しかし、せっかく多様な専門性が集うエンジニア組織ならば、各自の専門以外の知識についても理解できた方がよいですよね。幅広い技術知識を身に着けることで、横のつながりもできやすい、コミュニケーションロスも減らせるなどのメリットもあります。

※オリエンテーションでの内容紹介は別の機会とし、本記事では割愛します。

研修テーマは、本部全体へ意見を募り決めました。日々の業務やコミュニケーション視点で、先輩社員たちの「研修で学んでいてほしかった」「知っていてくれていたおかげで仕事がはかどった」や、若手社員たちの「もっと教えてほしかった」「知っていると業務に活かせる」といった、現場の声を集めてプログラムへと落とし込みました。

新卒エンジニア技術研修のお役立ち度はいかに?

ここからは、受講した新卒エンジニアの日報兼アンケート内容をもとに、エンジニア技術研修のお役立ち度を考察したいと思います。

【良かった点】 1.実務の大枠を短期間でつかんでもらうことができた

例えば、受講後のアンケートでは、こんな感想が寄せられました。

・ロードバランスなど新人研修で学んでいたことをより詳しく、深く知ることができたので良い学びとなった

・自身インフラ部配属ということもあり、かなり実務に近い内容で学ぶことができ非常にありがたかった。 インフラ周りは学生時代に学んでいたので復習のような部分もあったが、RAIDやメモリ、電源の冗長化などはあまり知識がない部分だったので勉強になった(以上、インフラ関連講義に関する感想より)

また、開発関連講義に関しては以下のような感想も。

・学生時代はあまり開発プロセスというものを意識していなかったため、スクラムという考え方が印象的でした

・アジャイル開発やスクラムなどについては聞いたことがある程度で、ちゃんと勉強したいと思っていたため、すごくよかった。復習が必要だが頻繁に活用したい

また、業務で使用しているツールや管理画面などに触れる研修も多かったため、下記のような声も寄せられました。

・自社の管理、運用、サービス提供としての検証や導入判断などを知ることができた

2.幅広いIT技術に触れてもらうことができた

先述の通り、動画配信では動画技術領域の他にも多くの技術が使われるため、社内には多様な専門性を持つエンジニアが所属しています。となると、懸念されるのは「他部署の専門領域はよくわからない」という状況です。他の専門領域についても、幅広く知識を身に着けてもらうことで、日々のコミュニケーションがより円滑に進むのではないかと思います。

3.難易度の高いテーマについても理解を深めてもらうことができた

各テーマに関して、新卒エンジニアが感じた研修難易度と理解度は下記の通りでした(図3)。各自の専門により難易度の感じ方はそれぞれあると思います。先輩エンジニアが日々の業務で実際に行っていること、内容を扱いましたので、その点では「難しい」と思う分野もあったようです。

ただ、「難しい」と感じた講義に対しても、理解を深めてもらえた、もしくはそのきっかけにはなったようで、その点では本部全体での研修を実施してよかったなと思いました。

難易度と理解度に関する受講後アンケートでは、こんな感想が寄せられました。

・Dockerに関してはかなり苦手意識を持っていたが、実際に触ってみるみると意外とできるなと感じたとともに楽しさも感じられた。この発見は個人的にはかなり大きかった

・コンテナに関するハンズオンが難しかったです!!!!!しかし、Confluenceで資料を残してもらっていたり、今後自分で触っていけるレベルまでは持っていってもらえたので練習します

・Kubernetesを初めて触りましたが、先輩たちが各サイトをまとめて講義資料にしてくれていたのがとても分かりやすかった。ハンズオンでより知識が吸収できた

4.本部の先輩と交流を深められた

研修終了後、新卒エンジニア技術研修を企画・運営したチーム内では、今回総じて高い理解度が得られた要因について話しました。ちょっと手前みそかもしませんが、いろいろな意見が出る中で最大の要因は、「講師と受講者それぞれの熱量の高さじゃないか」ということで落ち着きました。

若手を中心とした講師は、数年前の新卒入社の頃に悩んだことを思い返しながら、「こうすればわかりやすいかも」と内容検討を進めました。研修では、デモや参考文献の紹介なども適宜ありました。講師と受講者、受講者同士が、会話や質疑応答をし、助けあいながら和気あいあいと進み、知識習得だけでなく交流も深まりました。

ところで、デモといえば、『障害対策』の研修では、「LANケーブルを切るとどうなるか」について、実験機でのデモがあり驚きに包まれる一幕も(下記キャプチャ)。「こんなことは仕事では絶対にできないけど、やっちゃダメってことはやってみたいし知りたいよね。本番環境に影響のない実験機で見てみましょう」と言う、先輩である講師の言葉に、受講者のみんなはニヤニヤ(笑)。

また、新卒エンジニア技術研修全体について、受講した新卒エンジニアの皆さんの、来年度新人へのおすすめ度ですが、これは「4.6/5点満点中」でした。

以下は、「未来の後輩へおすすめする際に、その理由を説明するとしたら一言何と言いますか?」に対するコメントです。

・より具体的な仕事のイメージができる

・座学と実践を幅広く学べるいい機会

・同じ本部がどういった仕事をしているのか知ることができるいい機会となった

・業務の難しさを知ることができる

・大変かもしれないが実務に役立ちそう

・実習は内容を理解するのに適している

・エンジニアとしての必要最低限の知識を広く学ぶことができた。 また、全体研修から配属に向けて気持ちを切り替える期間にもなったので、その面でもすごく良かった

とはいえ、次回以降に向けた課題も多くあると感じています。

【今後の課題】

オンラインに適したペース配分や、より深く実習内容を理解するためのかみ砕き方への要望、時間が足りないといったコメントが寄せられました。「どんなことができるかは理解できたが、ハンズオンでは真似するだけで精一杯だった」という感想もありました。研修は、受講者と講師のすごい集中力で進みましたが、たしかに1週間での研修は相当ハードだったと思います。

本配属後は、一人一人にメンターエンターが付き、1ON1なども定期的に行われますので、OJTを通して、より業務への解像度が上がっていくことを期待しています。

Jストリームでは、専門スキル、ビジネススキル、社内コミュニケーションの3つの側面から、学びの場創りを強化しています(6月には、下記のような関連リリースも出しました!)。各本部では、専門スキルに沿った形でのスキルアップ支援、ビジネススキル向上なども継続的に実施していますので、新たな仲間に加わった新卒エンジニアの皆さんもぜひ使い倒していただきたいなと思います。

Jストリーム、テレワーク時代の新たな社内交流の場となる研修制度を開始~対話中心の学びを通じて、より強い組織を作るための「研修型交流」プログラム~

エンジニアのスキルアップに関する情報は、またご紹介したいと思います。

以上、2022年の新卒エンジニア研修の振返りでした。

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