ZIZAI代表の塚本大地さん、COO渡辺稜太さんのビジネスの勝算
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https://keyplayers.jp/archives/5765/
dotDは(ほぼ)自己資本のみで経営する、創業4年のスタートアップです。
『事業創造ファーム』を標榜し、自社事業と大企業との共創事業の両輪で、世の中に価値ある新規事業をたくさん生み出していきたいと思っています。
僕はそんな会社でCSO(Chief Strategy Officer)として、全社の戦略策定や組織・人事の仕組みづくりをやっています。
元々新規事業領域を得意とする戦略コンサルタントだったので、経営や新規事業開発に関する知識はそこそこありますし、日常的にスタートアップ界隈の情報収集もしています。これまではそれらの知識・経験をベースにCSO業務をやっていたのですが、最近はどうしてもそれらの知見ではうまく答えを出せない問題があるなぁと感じることが増えてきました。
色々考えた末に思い至ったのは、外部(主にVC)から資金調達するスタートアップを対象に構築された理論を、自己資本で経営するdotDが鵜呑みにしちゃダメなんじゃない?ということです(自己資本経営以外にも色々ユニークなところがある会社なのですが)。
そこでdotDへの示唆を求めて、自己資本経営で『事業創造ファーム』っぽいことをやっている先輩企業が、どのような変遷を辿って今に至ったかを調べてみました。
調べてみてわかったのですが、自己資本経営企業はとても面白い経営をしている一方で、外部から資金調達をする同規模のスタートアップに比べて情報が限定的です(面白い=少なくとも今回の調査対象はdotDには非常に示唆深かった)。恐らく、資金調達をしない分、対外的なブランディングの必要性が薄く露出が少ないのだと思います。あるいは資金調達という分かりやすいシグナルがないので、メディアが食いつかないのかもしれません。
そこで、この記事では僕が個人的に調査した内容をみなさんにシェアしたいと思います。
今回は5つの企業について調査してみました。
それぞれ平均所要時間1~2時間程度のクイックな調査結果で、情報の羅列・サマリーに留まります。調査対象に興味をもった方はソースにあたってもらえると、より一層面白く感じてもらえると思います(実際僕個人は、有名成功企業の分析記事やインタビューよりもよっぽど興奮しました)。厳密な意味で自己資本経営でない企業も含まれます。
では、どうぞ👇
2015年設立。創業期にエンジェルからの貸付を早々に溶かしてしまった後、自分達が勝てるパチンコメディアに狙いを定めて泥臭く事業を立ち上げ、最初の成功を手にします。
そこで得た資金を投資してライブストーリミング系の新規事業IRIAMを2018年に立ち上げ、2021年にDeNAに120億円で売却。2022年3月には祖業のパチンコメディアをDMMアミューズメント事業に譲渡(金額非公表)するなど、ダイナミックな経営をされています。
株式会社ZIZAI
【事業概要】
・パチンコメディア
・映像制作、動画配信支援
【沿革】
・2015年9月設立
・2022年3月DMMアミューズメント事業にパチンコメディア事業を譲渡(金額非公開)
・映像制作、動画配信支援事業を株式会社MEDIXとして存続
株式会社IRIAM
【事業概要】
・キャラライブアプリ/ライブストリーミング
【沿革】
・2018年10月に株式会社ZIZAI内で事業開始
・2020年5月にZIZAI子会社として、株式会社IRIAMを設立
・2021年7月にDeNAに売却(120億円)
👇の創業者インタビュー、めちゃくちゃワイルドで面白いので必見です。
👇にインタビュー記事の中から特に面白いと思った創業期のストーリーをサマっておきます。
ジョブカンの開発・運営企業(https://www.donuts.ne.jp/#front-services)。
創業初期に受託開発で得た資金で立ち上げたジョブカン。リリース当初は全く売れなかったそうですが、その後アルバイトを中心に低コスト(初期開発費500万円)で開発したゲームが当たり(売上累計100億円)、そこで得たキャッシュやノウハウを広告宣伝に投資することでジョブカンを成長させたそうです。
その後は事業を多角化し、今のユニークな姿に至ります。
事業概要や沿革は以下のリンク先によくまとまっています。ZIZAIに負けず劣らずとてもユニークで面白いです👇
大雑把な沿革だけサマリーして掲載しておきます👇
売上高の推移と沿革を照らし合わせてみると味わい深い
フードデリバリーの一角であるmenu株式会社や「ドラゴンエッグ」などを展開するゲーム開発会社等を傘下に持つ持株会社です(https://reazon.jp/)。
創業メンバーの土地勘のある広告領域で最初の事業を立ち上げ、ゲームのヒットを経て、現在はそれらで獲得した資金をmenuやSNSの事業立ち上げに投資しているようです。
意識的に露出を抑えているようで、今回の調査対象の中でもとりわけ情報量が少ないですが、以下のインタビュー記事からある程度の沿革や雰囲気を感じ取ることができます👇
上記の記事や関係者の話を総合するに、概ね以下のような変遷を辿っているように思われます👇
北欧、暮らしの道具店(https://hokuohkurashi.com/)の運営企業です。
上記3社とは違って単一事業でスケールし、2022年8月に上場も果たした企業ですが、その成長過程は参考になります。
Newspicksの特集をご覧になった方は多いかもしれませんね。面白いので、未読の方はぜひ👇
ESシェアを中心とした就活支援の企業です(https://unistyleinc.com/)。
同僚から教えてもらうまで僕も知らなかったのですが、創業者の樋口幸太郎さんはその後シリアルアントレプレナーとして活動されているようで、そうした点でも面白い会社でした。
なお、その後の創業者樋口さんの動きはこんな感じのようです👇
一部想像や私見も含みますし、僕/dotDのフィルターをだいぶ通しちゃってますが、概ねの共通項として以下のようなことが言えそうです。
雑文で恐縮だったのですが、少しでも参考になっていれば幸いです。
ここまで他社の話ばかりしてきましたが、dotDも(ほぼ)自己資本経営で新規事業をたくさん作ろうと頑張っています。今回の調査対象のどことも違うユニークな会社なので、もし興味を持っていただけた方は一度お話ししましょう!