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“何者”になるために真正面からもがく

※このストーリーは、noteで発信した記事を転載しています。

"何者"になるために真正面からもがく|高橋 新平
(ourly社内報で社内展開した記事をnoteに転載しています。) 先日、採用関連でお食事した方とふとキャリアの話になった際にこんな話になりました。 「大手からスタートアップに転職して病んでしまった。そのまま会社がクローズしてリストラされたとき、結局のところ"何者"にもなれていない自分をすごく感じた。」 僕も似たような想いが20代のころはあったなと。 ...
https://note.com/fcshimpeit0820/n/n9db12be062e4

(ourly社内報で社内展開した記事をnoteに転載しています。)
先日、採用関連でお食事した方とふとキャリアの話になった際にこんな話になりました。

「大手からスタートアップに転職して病んでしまった。そのまま会社がクローズしてリストラされたとき、結局のところ“何者”にもなれていない自分をすごく感じた。」

僕も似たような想いが20代のころはあったなと。
そしてourlyは20代のメンバーが多いこともあり、僕なりに考えたことを書くことにしました。


20代は“何者”かになろうともがく

学生生活までは何となく横並びだった、周囲と同じが是とされていたところから20代になると急に競争社会、資本市場の荒波にもまれることになります。

当然、今まで学生をしてた人が世の中や誰かや何かに貢献できるわけもなく、自分は何者なのか?何者かになれるのか?ということにもがき苦しみ、葛藤する期間が20代にはあると僕は思っています。

僕自身も全くその通りでした。
何者かになれた感覚が得られたのはやっと30歳になったころでしょうか。

世間的にはわりかし有名な私立大学の大学院を出て、グローバルでシェアNo.1であり、時価総額ランキングでは50位以内に入っている大手メーカーに新卒で入社。

「でも、俺って何ができるんだっけ?」
「俺を名指しで買ってくれる人はいるのか?」
「この大きな会社の傘に守られているだけで、本当は何もできない」

そんな自分が嫌で、何者かになりたくて大手を飛び出してENERGIZE(ベンチャーコンサルティング会社)に入りました。


何者かになるためには、信じ切るしかない

ENERGIZEはコーチング、コンサルティングをBtoBで提供している会社で、企業に提供する単価はおよそ月50~100万円が相場となっています。

直面するのは、自分の時間を50万円、100万円で販売することの難しさ。

当然ですが、普通の大企業サラリーマンをやっていた僕にスキルも実績も全くありません、でもそんな何もない、何者でもない自分自身の時間を50万円、100万円で売らないといけません。

ちょっと悪く考えたら“自分が提供するサービスにそんな価値はない”って結論は容易に出せます。

しかし、実績ができてから、価値提供できるようになってからでは、一生売上つくることも実績もつくることなんてできない。

だからこそ、

「絶対に、どんな手を使ってでもいただく金額以上の価値を提供する!」

と決めきって、それを信じ切る必要があります。そうしないとキャリアのキャズム(谷)をジャンプして超えることはできないというのが僕の考えです。
売れるコーチと売れないコーチの圧倒的な差はここにあります。


良い会社に入っても何者かになることはできない

僕が大好きな小説家の朝井リョウさんの「何者」に下記のような一節があります。

自分は自分にしかなれない。痛くてもカッコ悪い今の自分を、理想の自分に近づけることしかできない。みんなそれをわかってるから、痛くてカッコ悪くたってがんばるんだよ。カッコ悪い姿のままあがくんだよ。(中略)
私に残された道なんてないからだよ。ダサくてもカッコ悪い自分を理想の自分に近づけるようとすることしか、もう私にできることはないんだよ。ダサくてカッコ悪い今の自分の姿で、これでもかってくらいに悪あがきするしかないんだよ、もう自分は自分にしかなれないんだよ。(中略)
カッコ悪い姿のまま、がむしゃらにあがく。その方法から逃げてしまったらもう、他に選択肢なんてないんだから

朝井リョウ「何者」より

僕は何者になれた感覚になるまで、戦略コンサルや総合商社にいる人が羨ましくてしょうがなかった。あそこにいる人達はなぜか、何者になれているんじゃないかって幻想をいだいていたんですよね。

自分は有名でもなんでもない、誰も知らないようなベンチャーコンサル会社にいる。
友達に言っても、合コンで会社名を言っても知っている人なんか誰もいない。

しかしながら、先日の超大手企業の方がourlyの採用を受けられていた葛藤ってまさにこれだと思います。
世の中からすると羨ましがられるような、給与、ネームバリューの超大手企業。でもその中で何者になれていない自分自身を自分が一番自覚していて、自分がダサいことを一番自分が感じている。
(ここまで思っていないかもしれませんが…)


最後は自分が自分をどう定義できるか

つらつらとまとまりのないことを書いてきましたが、結局ぼくが何者かになれた感覚を持てるようになったのは下記の条件を達成したときかもしれません。

  • コーチ、コンサルタントとして目標とする個人売上を達成した
  • 既存顧客のリピート率、リピート額率が組織内で最も高かった
  • クライアントから指名で案件獲得、リピートいただけるようになった

僕は自分のキャリアがそれまで恥ずかしいというか、後ろめたい気持ちがどこかに小さな棘のようにひっかかっていたような気がします。

しかし、上記を達成したときに、

「僕はコーチ、コンサルタントとして成果をクライアントに届けられる。」
「僕と仕事を喜んで一緒にしてくれる方、喜んでお金を支払ってくださる方が複数いる。」
「自分の力で仕事をいただくことができる。」

という自分を定義することができました。
この定義は誰も与えてくれないし、どの環境も与えてくれない。
自分自身で目の前の仕事にがむしゃらに取り組んで、自分の取り組みを信じ切って自ら勝ち取るしかない。

そういうもんだと思っています。

20代は何者かになるためにもがくための期間だと思っています。
でも真正面からもがかなかった人は30代で更に厳しい状況に追い込まれます。
20代のもがいている時期に、いいアドバイスをくれる人やいい視座を与えてくれる人や仲間はとっても大事です。
僕はourlyはみんなが仕事を通じて何かしらのスキルや実績、評判を身につけてくれるそんな環境にしたいと思っています。

ourlyみんなが自分を定義して、自分に自信をもって、何者であるかを自己定義できる。
そんな組織にしたいなと。

今日もみんなで目の前の仕事に楽しく、がむしゃらに取り組んでいきましょう!

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