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開発組織の現在とこれから〜エンジニア組織の崩壊を経て重要視していること

弊社は日本・アジア・欧米に7つの拠点を持つ、マーケティングDX支援企業です。2022年7月から新たなミッション「世界中の人と企業の創造がめぐる社会へ」を掲げ、自社で開発・提供するSaaSやデジタル人材の活用などを通じて、企業のマーケティングDXをサポートしています。

今回は、VPoPの石川にアライドアーキテクツの組織構成、開発体制、文化や制度について詳しくインタビューしました。是非最後までご覧ください。


Profile

石川 裕弥 Yuya Ishikawa

アライドアーキテクツ株式会社 VPoP

SIerでプログラマー、複数のプロジェクトマネージャーを経験した後、2013年にアライドアーキテクツ社へ入社。プロダクトマネージャーとして数々のプロダクトの立ち上げから運用に携わる。ビジネス部門の戦略遂行や営業組織のマネジメントを事業開発部門の部長として経験し、現在は「ビジネス的な思考でプロダクトを成長させる」という強みを活かして、代表プロダクト『Letro』の開発責任者を兼務しながら、VPoPとしてプロダクト全体の責務を担っている。



ーまずは簡単に自己紹介をお願いいたします。

はじめまして!プロダクトカンパニーでVPoPをしている石川です。「VPoP」は「Vice President of Product」の略で「プロダクトに関する総合的な意思決定をする役割」を担っています。また、CVR最適化プラットフォーム「Letro」と動画制作サービス「LetroStudio」の2つのプロダクトのプロジェクトマネージャとしても従事しています。

ー入社理由を教えてください。

私は新卒から約5年、SIer系企業に在籍していました。ただ、発注主が望むシステムを開発していく受託開発の仕組みが自分のやりたいことに合っていないと感じ、転職活動を開始しました。発注主の望むシステムを開発していくのではなく、「ワクワクするか」「自分がイケてると思えるかどうか」など、自分自身の考え方や思いを重視して、それを開発するプロダクトに反映できるような会社を探していた中で出会ったのが「アライドアーキテクツ」です。

ーアライドアーキテクツの第一印象を教えてください。

当時の「アライドアーキテクツ」は、SNSマーケティングをビジネスの軸としてFacebookアプリやTwitterアプリを開発、提供していました。前職では、比較的堅い業務のシステムの開発をしていたので、SNSマーケティングという最先端の分野で事業を展開しているアライドアーキテクツはキラキラしていてかっこいいなと思いました。調べれば調べるほどワクワクしてきたので、当時担当いただいていたエージェントさんに「この会社の求人はありますか!紹介してください!」と逆にアプローチしました(笑)



ーアライドアーキテクツに魅力を感じた点を教えてください。

「ミッション」「人」です。今年の7月に「ミッション」は更新しましたが、以前は「世界中の人と企業をつなぐ」を掲げ、様々なサービスを展開していました。僕が入社した当時はSNSの黎明期にあり、このパラダイムシフトのど真ん中で、世の中の仕組みや従来の生活を変えるチャレンジができるのはシンプルに面白そうだと感じました。また、面接官の方々とお話をしていてベンチャーマインドを強く感じ、会社のカルチャーにも魅力を感じました。「自分たちが作ったプロダクト、サービスで世の中を良くしていきたい」と熱量高く語っていたのが印象的ですね。

ーアライドアーキテクツの開発体制や組織構成を教えてください。

様々な変遷を経て「プロダクトを中心とした事業部制」を導入しています。プロダクトを販売する「営業」、導入後に顧客の伴走をする「カスタマーサクセス」、プロダクトの認知獲得やプロモーションを行う「マーケター」、そして開発を行う「エンジニア」が同じ部署に配置されます。このエンジニアとビジネスメンバーが事業の同じゴールを目指す組織体制があることで、業種をまたいで共通認識やチームワークが生まれ、一体感をもってプロダクト作りができる状態になっています。


組織のセクショナリズムの発生によって生じた”エンジニア組織の崩壊”


ー様々な変遷を経たというお話がございましたが、具体的にどのようなことがあったのでしょうか?

私が入社した当時はエンジニアと営業とで組織を分けていました。当時急成長していたFacebookアプリの「monipla for facebook」というプロダクトが好調だった時はそれで良かったのですが、プロダクトの成長にかげりが見えた時に問題が起こりました。具体的には、売上にフォーカスする「営業」と、売上にこだわらずにプロダクトの総合的な成長を目指す「エンジニア」に意識の隔たりがあったため、同じゴールを目指すような動きが出来ずにセクショナリズムが発生してしまいました。

組織の「セクショナリズム」が進んだことで会社全体の雰囲気が悪くなり、その結果エンジニアが大量に退職してしまう「エンジニア組織の崩壊」に至りました。

ーそんな過去があったのですね。「エンジニア組織の崩壊」について詳しく教えてください。

「monipla for facebook」の成長によってアライドアーキテクツが上場し、これから更にビジネスを拡大していくぞ、というタイミングで「それまでのビジネスが存続できなくなるレベルのFacebookの規約変更」が発生しました。プロダクトのピボットを余儀なくされ、会社の売上の中心は自社プロダクトにこだわらない総合的なソリューションビジネスに変わっていきました。

エンジニアは基本的に自社プロダクト開発をしていましたから、エンジニアの売上貢献が減り、なんとなく申し訳なく肩身が狭い、というような気持ちが常に心の中のどこかにありました。

そんな状態がしばらく続いた結果、全体的な雰囲気も悪くなっていき、当時40名強いたエンジニアが8名まで減ってしまいました。



ー大変ですね。そこからどのように立て直したのでしょうか。

VPoPの私と、CTOである岩間、そこにベトナムにある開発子会社のAllied Tech Base(ATB)とAllied Tech Camp(ATC)のトップを務めている松本、岩本の4名のエンジニアと現在のプロダクトカンパニー長である村岡が中心となって、心機一転して新しい組織体制を構築をしていきました。「どうしたらエンジニアとビジネスが協力しあう状態が作れるか?」や「エンジニアにとって働きやすい文化や制度はなにか?」などを日々集まって話し合い、組織運営に反映していきました。先ほどお話した開発体制や組織体制は、この組織崩壊から学んだ教訓を活かした結果でもあります。

ー実際に実施された制度はどのようなものがありますでしょうか?

例えば、エンジニアの働きやすさや生産性を重視してコロナ禍を迎える前からリモートワークを導入したり、エンジニアの報酬金額の見直しを行いました。また、エンジニアのカルチャー作りに注力するためにクレドやバリューを改めて策定し、採用活動でもそこへの共感を求める形に変更しました。クレドとして策定した「One Team, One Goal」もビジネスとエンジニアが同じゴールを目指していくことを意識した決意の表れであり、現在の事業部制をワークさせるための重要な要素のひとつだと思っています。働き方や報酬の見直しなど、目に見える制度変更に加えて、こうしたカルチャーなどの組織のコアとなる心理的な部分を地道につくりあげていくことにとにかく注力しました。


アライドアーキテクツ株式会社 エンジニア採用
アライドアーキテクツ株式会社のエンジニア採用サイトです。ビジョン、ミッションに共感していただけるエンジニアを募集しています。
https://www.aainc.co.jp/recruit/engineer/


ビジネスサイドとの距離、技術的負債の返済

ーアライドアーキテクツの開発組織の魅力を改めて教えてください。

「ビジネスサイドとの距離が近い」点と「エンジニアがオーナーシップを持ってあらゆる開発の舵を取ることができる」点です。「プロダクトをつくるビジネスパーソン」というエンジニアのバリューがある通り、エンジニアがビジネスサイドと同じ視点を持って業務に取り組むことを意識しています。

弊社ではエンジニアとビジネスサイドが同じコミュニケーションツールを利用して日頃コミュニケーションや情報共有をしており、共同のミーティングも活発に行っています。営業が我々の開発したプロダクトをどのように顧客に提案しているのかだったり、プロダクトを使った顧客がどこに満足しているか、逆に何を課題と感じているかなど、市況や顧客の声がリアルタイムに共有される環境を用意しています。

作って終わりではなく、フィードバックを直接受けながら常に改善を繰り返すことはプロダクトが成長していく上でも、エンジニアがモチベーションを高く保つためにも大事なことです。また、こうした環境に身を置くことでエンジニア自身がビジネス視点を持って開発ができるようになります。

会社でシステム開発をする場合はビジネスは切っても切り離せません。エンジニアがビジネス視点を持つことは結果的に売上への転換がスピーディになることに繋がりますので、エンジニアとしての市場価値も高くなります。

また、アライドアーキテクツにはこうした環境や意識があることで生まれているメリットがあります。それは「技術的負債の返却」などの「最終的には技術者にしか理解の難しいトピック」を開発者の意思でバランスを取りながら行っていくことができる、ということです。プロダクトコードのリファクタリングや、古くなったライブラリのアップデートなどは、そのビジネス価値を数値化するのが非常に難解で、非エンジニアに説明することが困難です。

このように、エンジニア自身がオーナーシップを持ってあらゆる開発の舵を取ることができる点も、アライドアーキテクツの魅力ではないかと思います。


ーエンジニア組織づくりにおいて重視していることを教えてください。

チームが大切にしている価値観や考え方に共感できていることを重視しています。人数が増えることで組織の人材が多様化していくのは良いことですし、意識的にすすめていますが、その中でも大事にするべき価値観は共通であるべきだと考えています。そのためにクレドやバリューで価値観を定め、またプロダクトごとにもミッションやビジョンを定義しています。

一人ではできないような成果をあげることが組織の強さだと思いますので、組織の結束力を高めて一丸となってどんどん新しいことにチャレンジしていけるような状態を作ることに日々取り組んでいます。


インタビューのご対応、ありがとうございました!






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