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第二新卒として企業の求人に応募を検討している人にとって気になるのが、転職活動を成功させるためのポイントでしょう。第二新卒ということは一度目の就活で選んだ企業では長く働けていないということなので、「次こそは安定して働き続けられる勤め先に採用されたい」と考えている人は多いはず。そこで今回は、第二新卒の転職活動において押さえておきたいポイントを解説していきます。
第二新卒とは?
第二新卒とは、「新卒で入社したものの3年未満で離職して休職中の求職者」を意味することが多いものの、はっきりとした定義はありません。また、第二新卒で求人を出している企業によっても解釈が異なりますが、基本的には「学校卒業から3年以内の求職者」との認識で問題ないでしょう。
ただし、「新卒」とは区別されているため、「短期間であっても社会人として働いた経験がある」ことは多くの人の間で共通の認識とされています。
第二新卒の割合はどのくらい?
厚生労働省が公表している「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」によると、平成30年における3年目までの離職率は、中卒=55.0%、高卒=36.9%、短大等卒=41.4%、大卒=31.2%と学歴に関わらず高め。中卒にいたっては、半数以上が結果的に第二新卒になっているということになります。
新卒と第二新卒との就活の違いは?
第二新卒の就活は、新卒時の就活と勝手が違います。どういった違いがあるかというと、まず、新卒の募集のように大規模な企業説明会が開催されることがありません。新卒であれば、みんなが大体同じ時期に就活を始めるため、企業側もそれに合わせて情報を提供してくれますが、第二新卒の求人は、基本的には自分で探す必要があります。また、募集の時期が企業によって異なるため、仕事を探しているタイミングで気になる求人に出逢えるとも限りません。
企業が第二新卒を欲しがる理由は?
就活の違いを見る限り、企業は新卒のほうを積極的に求めているように思えるかもしれませんが、実際のところ、第二新卒を欲しがる企業は多いです。理由としては以下の3点が挙げられます。
教育コストが少なくて済む
一度社会に出ている第二新卒は、最低限のビジネスマナーに関しては前の職場で学んでいるため、一からマナーを教える必要がありません。そのため、教育にかけるコストが少なくて済むといえます。
中途と比べて柔軟性がある
ひとつの会社に3年以上務めた後、中途採用を狙っている人材と比較して、前の職場のやりかたが染みついていないぶん、新しい仕事のやりかたやルールを吸収しやすいといえます。
新卒採用が激化している
少子高齢化によって若い働き手が減っていることもあり、企業側にとっては、優秀な新卒を確保しにくい時代です。そのため、「必ずしも新卒にこだわる必要はない」と考える企業が増えてきています。
第二新卒の就活におすすめのタイミングは?
前述の通り、第二新卒の求人が出る時期は企業によって異なります。ただし、”求人が多い時期”はあります。具体的には以下の2つの時期です。
1月~3月
年度の切り替わりのタイミングで、早期に離職した新卒者の補充がおこなわれることは多いです。なぜかというと、4月から働いてもらうことにすれば、新卒者と一緒に社員研修を受けてもらえうことができるから。企業側としてもメリットが大きいのです。
7月~9月
企業における下半期の始まりは10月であるため、7月~9月に募集をかけて10月から働いてもらうことにすれば、4月入社の場合と同様、新卒者と一緒に社員研修を受けてもらえると考える企業は多く存在します。また、6月にボーナスを受け取ってから退職する新卒者が多いことも、この時期に募集が多い理由です。
第二新卒として就活するメリットは?
続いては、第二新卒として就活するメリットをみていきましょう。
前職での実績や経験をアピールできる
前職での実績などを数値や言葉で示すせことができるのは大きなメリット。「実際にこれだけの結果を出すことができる人材である」ということが伝わりやすいでしょう。また、最低限のビジネスマナーが身についているため育成しやすいことも、新卒と比べて有利です。
自分に向いている仕事、やりたい仕事が明確になっている場合が多い
前職での自身の経験はもちろん、一緒に働いている同僚やクライアントなど、さまざまな人を見てきた経験からも、自分に向いている仕事、やりたい仕事が見えてきている場合が多いでしょう。そのため、新卒時と比べてミスマッチ率が低くなっていることが考えられます。
第二新卒として就活するデメリットは?
続いてはデメリットです。
求人先から「すぐ辞めるタイプでは?」と思われる場合が多い
志望動機などをきちんと練っていかなければ、「どうせまたすぐ辞めるのでは?」と思われることが多いでしょう。そうした事態を避けるためにも、しっかり準備して就活に挑むことが大切です。
基本的なビジネスマナーや基礎的なスキルは身についていると思われる
ビジネスマナーや最低限のスキルが身についている前提で採用されることが多いため、前職時代に十分な基礎知識を養えていない場合、転職後に苦労することがあるかもしれません。周囲から呆れられることのないよう、ビジネスマナーなどを学び直しておくことをおすすめします。
第二新卒の就活を成功させるために押さえておくべきポイントは?
続いては、第二新卒の就活を成功させるためのポイントをみていきましょう。
求人先のことをしっかり研究する
第二新卒の応募者は前の職場を3年以内に辞めているため、求人先は少なからず、「採用してもどうせまたすぐ辞めるのでは?」と思っているはず。「次は長く働きたいと思っている」という気持ちをアピールする必要があります。とはいえ、単に「長く働きたい」と伝えるだけでは先方に信用してもらえなくて当然。新卒時の就活で企業研究が足らなかった反省を活かし、今回は、自分の知識やスキルを活かせる企業を選んでいるのだということを伝えることが望ましいです。
自分自身のこともしっかり分析する
就職活動においては、求人先のことはもちろん、自分自身のこともしっかり分析することが大切です。現時点での自分の知識やスキルはもちろん、それらをどう活かして、将来はどんな仕事を手掛けていきたいのか、そのためには今どんなことをしておくべきなのかを分析しておけば、採用面接でも志の高さを評価してもらいやすいでしょう。
他の応募者との差別化を考える
多くの第二新卒者は新卒時の就職活動も経験していることから、「履歴書や面接でアピールすべきポイント」はほぼ全員考えています。そのため、他の応募者との差別化を図ろうと思ったらそれなりの工夫が必要です。「前職での知識やスキルをどんなふうに活かせると考えているか」のほか、「前の職場でどんな業績を出したか」などをしっかり伝えることで、自分の強みを知ってもらいましょう。
前職の退職理由をポジティブな言葉で伝える
新卒が3年以内に離職する理由としては、人間関係や職場環境の悪さ、給与水準の低さ、残業や休日出勤の多さなどが挙げられるでしょう。なかには、「ここにいたら成長できないと感じた」などもあるかもしれません。しかしいずれの場合も、退職理由を聞かれたときに思ったままの言葉で伝えることは好ましくありません。たとえば、「給与アップだけが目的なのか」「残業をお願いしても断られそうだな」などと思われる可能性があるためです。
では、退職理由を尋ねられたときにはどのように回答すればいいかというと、「ポジティブな表現」を意識することが大事です。たとえば、「前の職場では業績に貢献しても給与には反映されませんでしたが、努力を評価されるとより成長できると感じ、御社で自分の力を試したいと考えました」など、求人先に熱意をしっかり伝えると高評価につながりやすいでしょう。
「譲れない条件」「譲れる条件」を決めておく
第二新卒者のなかには、フリーターであることに焦りを感じて、「就職さえできればどこでもいい」と思っている人もいるかもしれません。しかし、条件ゼロで働き先を選ぶと、また3年以内に辞めたくなる可能性が高いでしょう。「そしたらまた転職活動するからそれでいい」という考えもあるかもしれませんが、何度も転職を繰り返していると採用されにくくなります。また、転職してばかりで仕事が安定しないと結婚や出産・子育ても計画的に進めていくことが難しくなる場合があります。
そうした事態を防ぐためにも、ある程度「譲れない条件」を決めておくことは大切。たとえば、「給料は最低これくらいほしい」などでもOK!ただし、「譲れない条件」が多すぎるとそれはそれで選択肢が狭まるので、「譲れる条件」を決めるか、もしくは「譲れない条件」に優先順位をつけるかにするといいでしょう。
第二新卒の就活に行き詰まったら専門家に相談がおすすめ
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