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この記事は2024年11月29日にnoteに掲載した内容を転載しております。
大手飲食チェーンなどのコンサルティングを手がけるエンタープライズコンサルティング部。部長の横川さんは、大手印刷会社での16年にわたる法人営業やEC事業会社での経験を経て、新たな挑戦のフィールドとして出前館を選択しました。
データを駆使して加盟店のエンゲージメント向上を目指す同部署の取り組みと、組織と個人の成長を見据える横川さんの想いに迫りました。
横川 祐輔
加盟店コンサルティング本部 エンタープライズコンサルティング部 部長 新卒で大手印刷会社に入社し、16年間にわたり法人営業に従事。その後、EC事業会社でビジネス全般に携わったのちに、2024年6月に出前館に入社。現在は大手飲食チェーンや宅配チェーン数十社を担当するエンタープライズコンサルティング部を牽引。
目次
- 大手とベンチャーで培った経験を出前館で活かす理由
- エンゲージメントの向上を目指して、データに基づいた改善提案を強化
- 発展途上の市場だからこそ、一人ひとりの提案が力を発揮する
- 既存のカルチャーを守りつつ、次なる成長への1歩を
大手とベンチャーで培った経験を出前館で活かす理由
── 出前館に入社する以前のキャリアについて教えてください。
これまで2社経験していて、新卒で入社した大手印刷会社では約16年間法人営業を担当しました。紙媒体からデジタルへと業界が変化する中で、イベントやキャンペーン企画、デジタルマーケティング、さらにはメタバース店舗の業務構築など幅広い分野に携わらせていただきました。提案から予算管理、進行管理といったプロジェクト全体のコントロールが主な業務でしたが、次第に「もっとお客さまと直接向き合い、手触り感のある仕事がしたい」と強く感じるようになりました。
そうした思いから、前職のEC事業会社への転職を決意。EC事業会社では、顧客対応やメルマガ企画、商品ページ制作、広告運用など、さまざまな挑戦の機会に恵まれました。
── 挑戦できる環境だったとのことですが、何がきっかけで再度転職を考えるようになったのでしょうか?
EC事業会社が別の会社へ事業譲渡されることになったことがきっかけです。譲渡後も、PMI(事業統合)の一環として、業務の設計や移行を担当していましたが、次第に私の役割が薄れていくのを感じるようになりました。
そのまま譲渡先でリーダーとして残る選択肢もありましたが、それでは1社目の大手印刷会社に所属していた時と似た立場に戻るような感覚があったんです。そこで、新たな環境で自身の可能性を試したいと思い、転職活動を始めることにしました。
── 転職先として出前館を選んだ理由を教えてください。
デジタルマーケティングの経験をさらに深めながら、成長の可能性を秘めた市場で新たな挑戦をしたいと思い、出前館への入社を決めました。これまで、数万人規模の大企業と10名ほどのベンチャーを経験してきましたが、出前館はその中間の規模で、自分にとって新たなチャレンジができそうなフィールドだと感じました。また、これまで培った知識やスキルを活かして貢献できると期待できたことも決め手の1つです。
しかし、何よりも心を動かされたのは、会社の雰囲気と社員の皆さんの温かさでした。見学の際に感じた「ここで働きたい」という気持ちが、最終的な決断の後押しになりましたね。
── 人と社内の雰囲気が決定打だったのですね。
はい。出前館の皆さんは、すごく真面目で素直で謙虚。そして、責任感もある。この会社を良くしようと純粋に思っている人たちが多いところに心惹かれました。入社後も、この印象は全く変わっていません。
エンゲージメントの向上を目指して、データに基づいた改善提案を強化
── 入社後、横川さんはエンタープライズセールスを牽引するポジションを務められていますが、エンタープライズコンサルティング部の方針について教えてください。
まず、加盟店コンサルティング本部全体の方針として掲げているのは「コンサルテーションを通じた加盟店における出前館契約価値の向上」です。我々エンタープライズコンサルティング部もこの目標を実現するために、加盟店とのエンゲージメント強化を図り、加盟店のビジネス成長にしっかりと貢献していきたいと考えています。これまで不足していたデータの活用やオペレーションの改善提案をさらに強化し、加盟店が抱える課題に深く向き合っていく考えです。
── データの活用やオペレーション改善提案とは、具体的にどんなことでしょうか?
まず、デリバリーならではの強みを活かし、リアル店舗では把握が難しいデータを提供していきます。例えば、「どのメニューと一緒にどの商品がよく購入されているのか」や「購入しているお客さまの性別や年齢層」といった顧客行動データは、デリバリーだからこそ正確に把握できるもの。これらを分析することでターゲット層に合わせたメニュー構成の提案が可能となり、出前館の中だけでなく、リアル店舗でも役立てていただけます。
他にも、データを活用することでさまざまなオペレーション上の課題を可視化することができます。それらの改善提案を軸に、加盟店に喜んでいただけるコンサルティングを提供し、長期的なパートナーシップを築いていきたいと考えています。
── エンゲージメント向上を達成するために、今後取り組みたいことを教えてください。
加盟店が抱える課題を可視化し、チーム全体で共有する仕組みを整えることです。これまでの営業のメインミッションは新しい加盟店を獲得することでしたが、現在の方針は、既に契約している加盟店の課題解決へとシフトしています。そのため、まずは加盟店の具体的な課題をわかりやすく可視化することが重要だと考えています。
課題を可視化するためには、加盟店との商談で浮かび上がるお悩みや課題をすべて共有し、チーム全体で解決策を考えることが欠かせません。以前は、担当者がその場で解決できる部分だけに留まってしまい、全社的な情報共有が不足していました。これからは、課題を全て集約し、みんなで知恵を出し合って解決策を模索する体制を整えていきたいです。
── 担当者のみならず、チーム全体で解決策を考えていくんですね。
はい。そのために、報告や共有の方法を基本から見直し、チーム全体が一丸となって協力し合える体制を整えている最中です。
発展途上の市場だからこそ、一人ひとりの提案が力を発揮する
── 出前館が展開するビジネスについて、横川さんはどのような面白さがあると感じられていますか?
出前館が提供するデリバリーサービス自体が非常にユニークだと感じます。食は私たちの生活に欠かせないものですが、これまでの外食産業は、直感や経験、習慣に基づいた施策が多い業界でした。出前館はそこにデータとテクノロジーを融合し、新しい体験価値を生み出しています。
また、出前館が提供するサービスは、オンラインとオフラインがクイックかつシームレスに連携しています。季節のトレンド、ユーザーのニーズ、その日の天候にも左右されながら、社員一人ひとりが考え、実行する判断や提案が、市場全体に大きく影響を与えることもあるビジネスです。そういったダイナミズムを感じられる環境というのが、非常に面白いと感じています。
── 出前館のエンタープライズセールスならではの特徴についてはいかがでしょうか?
まだ発展途中の市場に加盟店と共に挑戦していけることが、出前館のエンタープライズセールスの特徴です。他の業界と同様、人材不足の影響もあり、エンタープライズの加盟店でもデリバリーを推進する独立した部門を持たないケースがほとんどです。また、その中でデリバリー事業を担当されている皆さまは、試行錯誤しながら成功体験を積み重ねようとしています。そのため、我々が改善提案を行うと加盟店から感謝の言葉をいただいたり、売り上げが伸びた際には喜びの声を共有いただいたりします。
発展途上の市場だからこそ、一人ひとりの提案やサポートによって、加盟店とともに成長を実感することができるんです。これこそが、出前館のエンタープライズセールスの最大の魅力だと感じています。
── どのような方に向いているポジションでしょうか?
「数字やデータを活用し、改善策を見つけていくことにワクワクする方」にフィットすると思います。エンタープライズセールスは、オンラインで得られるさまざまなデータをもとに、オンライン・オフライン双方の導線設計から実際のクリエイティブまでコンサルティングしていく仕事です。数字やデータに触れながら改善に挑むことに喜びを感じられる方は、きっとエンタープライズセールスでも力を発揮できると思います。
さらに、お客さまと同じ目標に向かい、課題を解決して成果を一緒に分かち合う。そんな瞬間が好きな方には、やりがいを存分に感じてもらえるはずです。
そのため、豊富な経験がなくても、データ分析に興味があり、誰かの役に立つことにやりがいを感じられる方なら、成長のチャンスがたくさんあります。そんな意欲を持つ方を、心から歓迎します。
── キャリアにおいては、どのような経験が積めますか?
エンタープライズセールスでは、リアル店舗では捉えきれない細かなデータを使い、精度の高い提案を行っていきます。データ活用や運用改善の経験は非常に貴重な財産ですし、今後のキャリアにも役立つ重要なスキルになると考えます。
既存のカルチャーを守りつつ、次なる成長への1歩を
── 横川さんはこれから、どんなカルチャーを形作っていきたいですか?
前提として、今ある出前館のカルチャーを大事にしていきたいと思っています。現在のチームには素直で謙虚なメンバーが多く、ユーザーや加盟店のために助け合いながら、一丸となって課題に取り組む風土が根付いています。この協力的で温かなカルチャーは、これからも大切に守っていきたいと考えています。
そのうえで、新しく取り入れたいカルチャーとして「成長にこだわる」姿勢を重視していきたいです。私たちの業界のみならず、世の中全体が急速に変化している時代なので、求められるスキルや知識も日々進化しています。成長に向けてお互いに刺激し合い、努力を惜しまないチームを作っていきたいですね。
── 最後に、横川さんの今後の目標を教えてください。
加盟店のエンゲージメント強化に向けて、さまざまなチャレンジをしていきたいと思っています。さらに、多様な能力や個性が集まり、各メンバーが存分に力を発揮できる体制にすることで、将来的には新しいビジネスをプロデュースできるようなチームを目指していきたいです。これが、組織における私の大きな目標です。
個人的な目標としては、バイクの免許を取得して、副業制度を利用しながら出前館のドライバーとして配達を体験したいと考えています。ドライバー体験を通じて何か気づきや改善ポイントを見つけたいと思っているのですが、今からバイク免許を取るという話に、社内でも少し驚かれています(笑)。また、少し落ち着いたら大学院に進学し、組織マネジメントや経営の視点を深めたいです。
── 「成長」というキーワードがありましたが、部長として横川さん自身も体現していこうと考えられているのですね。
そうですね。私自身が成長しなければ、メンバーにとって良い環境を提供することは難しいと感じています。自身のゼネラリストとしてのスキルをさらに高めながら、その学びを営業活動に還元していきたいです。