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アフリカ向けプロダクト開発の面白いところ

SENRIでは新興国向けの営業支援SaaSを開発しています。営業スタッフがSENRIのモバイルアプリを使って訪問レポートや受注内容を記録すると、営業マネージャーはWeb上でレポートや受注内容の確認ができます。

2022年現在ケニア・ナイジェリアなどのアフリカ8か国とインドネシアでサービスを展開していますが、ローカリゼーションはしていません。顧客ごとにメインで利用する機能は異なりますが、ほぼ全ての機能をどの国でも使うことができます。

組織としてはアフリカ4か国とインドネシアに営業メンバーがいて、日本に開発メンバーがいます。日本のサービスを海外展開する、海外のサービスを日本で展開するのと違い、アフリカを中心とした新興国向けのサービスを日本で開発している会社は珍しいかと思います。

そこで今回はPdMからみて、アフリカ向けにプロダクト開発をする面白さについてご紹介したいと思います。

1. 多様なユースケースと顧客理解

ケニアの首都ナイロビで大型店舗を訪問して一度に大量受注をする営業と、ウガンダの市場や商店をまわり特定商品を売る営業だと、営業スタイルも必要な情報も違います。また、農村部をまわる営業は数日間インターネットにアクセスできないこともあります。
アフリカといえど国や地域によって経済状況や商売の仕方、インターネットなどのインフラ状況も異なります。
どんな営業方法や環境でも営業スタッフにとって使いやすいアプリUIであるか?どこまでオフラインで機能を提供すべきか?など、仕様検討時には様々なユースケースを考慮します。
つい、日本の小売店舗での営業を思い浮かべて考えてしまうのですが、よく聞いてみると全く異なる状況や背景だったり、自分の常識では考えられない行動をユーザーがしていることが多々あります。自分とは異なる環境で異なる常識をもつユーザーを正しく理解し、課題を解く方法を考えることは、とても難しく、そしてとても面白いです。


ショッピングモール in Nairobi, Kenya


個人商店 in Nairobi, Kenya


2. 不正利用

SENRIでは営業スタッフの不正防止のため、きちんと顧客の元に行くように顧客住所から200m以内でしかレポート作成や受注ができない制限やGPSで位置情報を追跡するなど様々な機能が存在します。それでも営業スタッフはあの手この手で訪問したことにしたりGPSの居場所を誤魔化してサボったりします(笑)。
顧客住所を自宅住所にして自宅にいながら顧客に訪問したことにする(テクニカルな空アポ)、携帯端末の時間を変更して未来のレポートを作る、偽のGPS情報を使うなどなど、、みんなよく考えるなぁと感心する一方、不正ができるような環境だと真面目にやっても無駄だと思うのかもしれないとも思います。
SENRIでは、簡単に不正ができないようにして、営業スタッフの魔が差すことがないようにするとともに、きちんと業務すれば評価される仕組みや環境を提供できるソフトウェアを作っていきたいです。











営業スタッフの個人レポートで、携帯のGPS状態を可視化。赤はGPS情報が取得できない状態、日付横アイコンは偽の位置情報を利用したことを示す。位置情報をごまかそうとしているのがわかる。


営業スタッフが1時間ごとに何件の顧客を訪問しているかを可視化。1時間毎の件数が多い場合は、一箇所で偽の訪問を作っている可能性あり。


3. 各国のSENRI営業事情

SENRIでは四半期ごとに何を開発するかは、現場からのフィードバックをもとに各国の営業メンバーと議論して決めるのですが(詳細はこちら)、主にケニア、ナイジェリアでの営業状況によって開発の優先順位が変わります。この機能があれば大口顧客と契約締結できる、この機能の改善をしないと解約の可能性があるなどの話を聞きながら、リソースを鑑みていつまでにどこまで開発できるか、毎回頭を悩ませています。
国によって主要顧客の業界が違い、求める機能が異なるために全ての要望を満たすことは難しく、優先度の低い機能は営業担当に顧客と代替案やタイムラインを交渉してもらうことで無理な開発スケジュールを組むことがないようにしています。


4. 時差

些細なことではありますが、時差があることによって意外に開発に集中できるなーと思います。
ケニアとは6時間、ナイジェリアとは8時間の時差があるので、毎日夕方くらいまでは余裕を持って開発やリリースをすることができます。不具合や急ぎの問い合わせが夜中にあると辛いですが、「明日のお昼までに対応するね」で合意が取れれば、「明日のお昼」は日本時間の19時だったりするので、ガッツリ時間を取りながら対応できます笑。


ということで日本でアフリカ向けにプロダクト開発をする面白さについてご紹介させていただきました。

現在エンジニアを絶賛募集中です!アフリカ向けのプロダクト開発という希少かつ変わった経験ができる数少ない環境だと思いますので、少しでも興味を持っていただけたらお気軽にお声がけください!

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