CXプラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドでは、KARTEを導入しているクライアント(KARTE Friends:以下、Friends)と向き合う役割を「カスタマーサクセス」とし、役割を拡張しながら活動してきました。
カスタマーサクセスの立ち上げ時期にジョインし、Friendsと向き合ってきた2人に、日々の仕事内容や挑戦していること、プレイドのカスタマーサクセスの魅力を話してもらいました。
プレイドのカスタマーサクセスチームの考え方は下記からご覧いただけます。
https://www.wantedly.com/companies/plaid/post_articles/343335
荒生 風花
新卒で転職マッチングプラットフォーム事業を運営するベンチャー企業に入社。カスタマーサクセスからマーケティング(広告運用やコンテンツ制作)まで幅広い業務を経験。プレイドでは、EC・アパレル業界を始め、業種・業界・規模を問わず、様々なクライアントのカスタマーサクセスを担当。クライアントの顧客体験向上に従事している。
庄司 雄大
新卒で株式会社コロプラに入社。VR関連子会社に出向しVR映像/システム受託事業立ち上げに従事。新規営業からプロジェクト進行までクライアント業務全般を担当。中国系ハードメーカーとのアライアンス、VR動画プラットフォームのマーケティングチーム立ち上げを経験し、2019年10月よりプレイドに参画。カスタマーサクセスとしてアパレル業界を中心に様々な企業の事業成長を支援。KARTE Datahubの事業推進オーナーも担う。
エンドユーザーのことを考え、誠実にビジネスをする
──担当している業務について教えてください。
荒生:KARTE導入初期のFriendsのオンボーディングから活用支援、Friendsの事業戦略に対して顧客体験(CX)の価値の浸透を目的とした中長期的な提案、β機能の検証や新プロダクトや機能の事例化など、多岐に渡ります。業界は定めず、業種業態・Webやアプリなどの線引もなく、担当しています。
庄司:自分もほとんど同じで、異なる点を挙げると、私は途中からアパレル業界に特化していったことと、KARTE Datahub(※)の事業推進も担うようになったこと。アパレル業界に関しては、アパレル特有の課題や連携先等を模索しながら価値提供する動きもしています。KARTE Datahubの可能性に惹かれ、新しい価値を見つけるためにFriendsと一緒に良い意味で実験するような動きもしていますね。
※ KARTEが蓄積するデータと外部のデータを加工統合し、活用するためのプロダクト
荒生:私もカスタマーサクセスのコア業務以外だと、そのような業務を通じて得られるFriendsのニーズを抽象化しながら、ブランディングの文脈でKARTEの未来の価値を探索する動きもしています。また、人事に近い仕事も担当していて、インターン生のメンターや新卒向けのインターンシッププログラムの設計なども行っています。私たち2人のように、入社してから自分の興味関心などに従って、様々なチームの動きに関わっているメンバーが多くいますね。
Customer Experience Designer 庄司 雄大
──業務をする上で日常的に大切にしていることを教えていただけますか?
荒生:エンドユーザーの顧客体験の向上と、Friendsの事業成長、その両方を同時に叶えることが私たちのミッションだと考えています。そのために、エンドユーザーがあっと驚く「先進的な顧客体験」だけではなく、サービスを利用する上での「さりげない心遣い・当たり前品質の向上を支える顧客体験」の提供なども視野に入れ、また提供した体験に対するリアクションを資産として収集しています。どの業務に関しても、お客様がその時点で抱えている課題やその先の在りたい姿、その先にいる「エンドユーザーにはどんな体験が必要か?」を考えてFriendsと向き合っています。
庄司:FriendsにKARTEを提供するだけでなく、Friendsからいただいた意見を開発やセールスなどのメンバーに共有する、事例を生み出し新規契約につなげる、そのようなサイクルを回すことも大事な仕事のひとつですね。
──2人はこれまでもカスタマーサクセスの仕事を?
荒生:私は前職で沖縄県のITベンチャーでカスタマーサクセスとして顧客のサポート、マーケターとして自社メディアの運用・執筆、広告運用、ブランディングなど幅広く担当していました。カスタマーサクセスだけを担当していたわけではないですが、近しいことに携わっていました。
庄司:前職ではVR映像のシステム受託事業立ち上げに関わり、新規営業からプロジェクト進行までクライアント業務全般を担当していたので、カスタマーサクセスを経験するのはプレイドが初めてですね。
──KARTEのカスタマーサクセスとして働いてきて、どうですか?
庄司:これはKARTEに限ったことではありませんが、SaaSは嘘がない誠実なビジネスモデルだと思います。プロダクトの価値がなければ契約は終了しますし、価値を感じてもらえたら継続していただけます。
以前から自分が価値があると信じられるものを提供したい、生活者の日常を少しずつ良くしたいと考えていました。KARTEのカスタマーサクセスでは、BtoBtoCの視点を持ってエンドユーザーの体験を良くするためにFriendsの事業成長にコミットできているのはやりがいがありますね。
荒生:事業で実現したいビジョンと、日々追いかけているKPIを完全に一致させることは簡単ではないと思っています。ですが、プレイドはメンバー全員がKARTEの価値を信じているし、BtoBtoCの観点を持ってエンドユーザーの体験を良くするというWillを持って働いています。日々の仕事に向き合うことが、ビジョンの実現に向かっていると感じながら仕事ができるとこんなに日々の仕事が楽しいのか!と思う日々です。
事業成長と顧客体験が両立することを伝え続ける
──カスタマーサクセスとして仕事をしていてやりがいを感じたのはどんなときですか?
荒生:プレイドで開催しているFriendsに感謝を伝えるイベントで、自分が担当しているFriendsの方と一緒に登壇する機会がありました。その際「荒生さんは自社の社員以上に、僕たちのお客様について考えてくれている」というお言葉をいただきました。カスタマーサクセスは、すぐに成果が出るような仕事ではありません。ですが、真摯に向き合い続けることでFriendsに伝わることがあるのだと感じられた瞬間で、とてもうれしかったです。
このFriendsと行ったアクションは決して大きくはないのですが、「お客様のために」を考えて、「スピーディーにチャットを導入しよう」など、小さな成功体験を積み重ねていきました。こうした成功体験の蓄積から、「KARTEの他の機能もあったほうがいいですね」という話になっていくんです。押し売りではなく、Friendsのエンドユーザーの体験を良くすることをコミュニケーションしている中で、自然とアップセルやクロスセルにつながったときもとてもうれしいですね。
Customer Experience Designer 荒生 風花
庄司:私がカスタマーサクセスとして仕事をし始めた頃、かなり前からKARTEをつかっているアパレル企業の担当になったのですが、私が引き継いだタイミングで解約のお話になりました。「もうちょっとやってみましょう」とお伝えして3ヶ月ほどが経過し、成果が出てきて継続していただけることになりました。
その際の成果について事例(※)として紹介させていただきたいと思い、改めてお話を伺ったことがあります。その時に聞いた話がとても印象に残っています。
──それはどんなお話だったんでしょうか?
庄司:「売上が上がった」といった話が出るかと思っていましたが、「仕事が楽しくなった」という話になったんです。担当者は、元々は店頭での接客に面白さを感じていた方でした。Webの担当に異動してからは、お客様を人として見るのではなく、数字を見る感じになった、と。
「KARTEを活用できるようになったら、Webでもお客様のことを想像しながらアクションできるようになって、また、アパレルの仕事が楽しくなりました」と言ってもらえたんです。エンドユーザーの体験を良くするためにしていたことが、Friendsの社内の方の仕事を楽しくできているんだと感じました。
※参考:いつでもどこでもお客様一人ひとりに向き合うために。ライトオンがKARTEで積み重ねる改善とは
──それは嬉しいお声ですね。
庄司:こうした担当の方の変化を感じられるのもカスタマーサクセスとしてのやりがいですね。どのFriendsも、初期はエンドユーザーの体験と事業としての売上のどちらを重視するのかなど悩まれる場面があります。
私たちは「顧客体験と売上は両立します。むしろ、売上のためにも顧客体験が大事なんです」と顧客体験と売上の関係が伝わるようにコミュニケーションします。すると、最初はピンと来ていなかった方も、時間の経過とともに自然と「人」ファーストで話すようになっていくんです。
「どんなお客様がいるんだろう」「そのお客様にどんな体験ができるといいんだろう」と、話の軸が数字から人に移っていくタイミングがあります。会議での話の軸が人になっていくと、役割や職種の共通言語になって、連携しやすくなっていく。その変化を感じられるのは面白く、またやりがいでもありますね。
ビジョンに共感し、自ら課題を発見・動けることが大切
──これまでカスタマーサクセスとして活動してきて大変だったエピソードはありますか?
荒生:私の場合、IT企業で働いていたもののそこまでITに詳しくはなかったですし、KARTEの機能は幅広いため、インプットするのに苦労しました。知識がなくても使えるプロダクトではありますが、詳しい知識を持っていた方が、Friendsの業務を理解したうえで幅広くサポートできます。
また、私たちが入社した1年半前はカスタマーサクセスの組織自体が立ち上がり始めたタイミングでした。まずは、「Friendsのみなさんがなにを求めてKARTEを使ってくださっているのか」をヒアリングするところから始めたんですが、当時Friendsは合計で500社ほどいらっしゃいました。その数のFriendsの対応を私たちが入社する前は5人で担当していました。チーム自体が立ち上がっていく、組織の変化の渦中にいるときは大変でしたね。
庄司:ですが、この1年半で少しずつ人数が増え、今では全部で40名ほどの規模になっており、オンボーディングや一部の業務(※)は仕組みにするような動きもあります。
※ 参考:人が介在する価値を信じて、余白ある仕組みの設計に挑戦する―――カスタマーサクセスインタビューvol.1
──カスタマーサクセスのチーム自体が立ち上がるタイミングで、そのような苦労もあったんですね。
荒生:当時は、プロダクトを活用してもらえるようにサポートをするような動きがメインでしたが、今では、Friendsのサービスやエンドユーザーに向き合い、事業に伴走しています。また、アップセルやKARTE DatahubやKARTE Live(※)などの追加機能を提案するクロスセルの役割を担うようにもなりました。
※ KARTE Live:顧客のサイト上の行動を動画で見ることができるプロダクト(HPはこちら)
庄司:KARTEに限らずSaaSのプロダクトは、受注がゴールではなく、その後の顧客の成功なくして事業の成長はありません。導入後、Friendsに価値を実感いただいてこそ、アップセルやクロスセルにつながっていくので、カスタマーサクセスこそ事業の売上に責任を持つ必要がある。この1年半でそのような認識が社内に浸透していきました。
──まさに、ここからが面白いタイミングかと思いますが、プレイドのカスタマーサクセスにはどんな人がフィットすると思いますか?
庄司:自らイシューを立てる人だと思います。また、他のメンバーを見ていても、キャリアとしての共通項は少ない一方で、ビジョンへの共感や顧客志向は共通しているので、その点がある方はフィットすると思います。
荒生:事業会社でマーケターをしていたメンバーもいれば、広告代理店出身のメンバーもいて、バックボーンは様々なメンバーが集まっています。フィットするかどうかに経験等はあまり関係ないかと思うのですが、強いて挙げるのであれば、いろんな変化に対して「おもしろい!」と思えることでしょうか。
いずれにせよ、プレイドのカスタマーサクセスはこれからがさらに面白くなっていくタイミングです。挑戦していきたい方とぜひ一緒に働きたいですね。
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プレイドのカスタマーサクセス全体についてはこちらから
クライアントと共にエンドユーザーの体験を変えていく。目的のために柔軟に変化するプレイドの「カスタマーサクセス」チームの考え方
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上記記事内で紹介している取り組みに関わるメンバーのインタビュー記事を公開していきます。ぜひ合わせてご覧ください。
1. 仕組み化やテックサポートの基盤づくり
人が介在する価値を信じて、余白ある仕組みの設計に挑戦する―――カスタマーサクセスインタビューvol.1
2. カスタマーサクセスのコア業務(今回)
3. KARTEを通じた事業開発
4. 事業規模の大きなクライアントに伴走するエンタープライズ
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