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マネーフォワードのCulture Heroにインタビューしてみた #5
こんにちは。マネーフォワードのデザイン戦略室でデザイナーインターンをしている加藤です。
マネーフォワードでは、会社が追い求め続ける社会的使命と、それを達成するために目指すべき未来、そしてマネーフォワードが社会に約束する行動指針が「Mission / Vision / Value」として定めています。また、同時にマネーフォワードの社員が大事にする文化を「Culture」として、Teamwork/Speed/Pride/Respect/Funの5つに定めています。
このCultureを日頃から他社員の模範になるレベルで体現し ている社員は、半期に1回、「Culture Hero」として表彰されます(全社員の中からTeamwork/Speed/Pride/Respect/Funの項目で、1人ずつが選出)。
本記事は、マネーフォワードでインターンをしている私が、そんなCulture Heroにインタビューし、仕事での姿勢やルーツを探り、マネーフォワードで働く人の魅力を伝えよう!という趣旨で企画しました。今回は、「Pride」のCulture Heroに選出されたMFクラウド給与のプロダクトオーナーの増山さんにインタビューです。
「Pride」の定義
絶えず成長し、最高の結果を出すために、プロとして高い意識をもってやり抜こう。
語り手
増山 大輔(MFクラウド給与 プロダクトオーナー/マーケティング部):大学在学中より、不動産系WEB制作ベンチャーにてインターン(その後入社)。不動産会社向けASPや社内ツールの開発、既存システムのリプレイスなどフロント・バックエンド、インフラ全般を担当。2014年5月にマネーフォワード入社。Railsエンジニアとして「MFクラウドシリーズ」のWebアプリケーション開発を担当し、2016年12月から「MFクラウド給与」のプロダクトオーナーに着任。
インタビュアー
加藤 怜(インターン/デザイン戦略室):インタビュー・編集担当
その他
服部 穂住(部長/人事部):撮影・校正担当
バックナンバー
「Teamwork」: マネーフォワードのCulture Heroにインタビューしてみた #1
「Speed」: マネーフォワードのCulture Heroにインタビューしてみた #2
「Respect」: マネーフォワードのCulture Heroにインタビューしてみた #3
「Fun」: マネーフォワードのCulture Heroにインタビューしてみた #4
これまでのキャリアと社内でのお仕事について
加藤:今回は「Pride」のCulture Heroとして増山さんへのインタビューです。どうぞよろしくお願いします。
増山:よろしくお願いします。
加藤:まずは、ご経歴とマネーフォワードでのお仕事について教えてください。
増山:最初は、大学在学中に不動産系ウェブ制作ベンチャーで、プロダクトをテストするためのテスターとしてアルバイトを始めました。
テスターは、Excelに書いてあるテスト項目を満たしているかをチェックしてバグを見つけるのですが、徐々にバグを直接直したいと思うようになって、コードを触らせてもらうようになりました。それが、エンジニアとしてのキャリアのスタートです。
加藤:マネーフォワードにはどのような経緯で入社されたのでしょうか?
増山:前職で4年程働いた頃に世の中でRailsが注目されており、Railsで仕事がしたいと思ったのがきっかけでした。
前職ではRailsを使用しておらず、PHPという言語を使用して開発していたので、それを少しずつRubyにリプレイスしていましたが、もっとRailsを使ってプロダクトを作りたいという気持ちが強くなり、転職を決意しました。
その後、元々ユーザとして興味を持っていたマネーフォワードに話を聞きに行ったことがきっかけで入社しました。
加藤:マネーフォワードではどんなことをやられているのでしょうか?
増山:入社当初は、MFクラウド会計のエンジニアを担当していましたが、半年程たった頃にMFクラウド給与の立ち上げに関わりました。
現在は、MFクラウド給与のプロダクトオーナーとして、メンバーのマネジメントや仕事の優先度決め、チームの方向性の検討など、エンジニアとは異なる領域の仕事もやっています。
Culture Hero「Pride」の受賞について
加藤:では、Cultuer Hero受賞について質問をさせてください。今回、「Pride」を受賞されましたが、ご自身のどんな行動やマインドが受賞に繋がったとお考えですか?
増山:チームメンバーのモチベーション管理やチームの方向性を考えること、他の部署とのコミュニケーションを増やすための取り組みが評価されたと考えています。
加藤:具体的にはどのような取り組みをされていたのでしょうか?
増山:例えば、全社向けの朝会で月に一度私が話す機会がありますが、限られた発表時間の中で私がやるべきことは、チームの会社への貢献を全社員に示すことだと考えています。
ですので、ここでは細かい機能や数値のことではなく、メンバーのモチベートに繋がるように「MFクラウド給与は右肩上がりで好調なので、会社の成長に貢献しています」と言うように、チームの成果が会社に貢献していると発信しています。
加藤:チームのモチベートについて、他に取り組んでいることはありますか?
増山:私が意識したものではありませんが、チームで毎日一緒にランチをしていますし、席が横に並んでいるので、作業中にいつでもコミュニケーションが取れる状況になっています。あとは、メンバーが質問しやすいように私自身はイヤホンをしないことを意識しています。
加藤:お話を伺うと、チームとして良くまとまってるんだなと感じます。
増山:メンバーの協力があってのことですね。ありがたいことに、私が動き出す前に率先して資料や社内用のドキュメント作りに協力してくれるメンバーがいて、私がプロダクトオーナーの仕事に集中できる環境なるので、みんなには感謝しかないです。
服部:プロダクトオーナーを引き受けてから軌道にのるまでがとても早いように感じましたが、何か心がけていたことはあったのでしょうか?
増山:一番大事にしていたのは、自分の考えをチームに伝えることです。そうでないとチームが迷ってしまいますし、考えを伝えないことには議論のベースがないですよね。ですので、少し強引だと思ってもそれはを伝えるように意識していました。
服部:なぜそのように意識できたのでしょうか?
増山:経営者である父親のアドバイスの影響です。実は、一度プロダクトオーナーについて父親に相談したことがあるんです。その時に、「リーダーの役割で大事なのは組織の目的を明確にすること」とアドバイスされたことで、チームの目的だけでなく、リーダー自身の考えを伝えていく姿勢が大事だと思いました。
服部:そういったことは、頭では理解しても行動に移すのが難しいと思います。増山さんはなぜ行動に移せたんしょうか?
増山:プロダクトオーナーになる前から、自分の考えは言語化しようと意識していたので、行動に移しやすかったのだと思います。
あとは、自分自身の成功よりもプロダクトの成功が大事だと考えていたこともあって結果が早かったのかもしれません。
一歩引いた距離でチームの成功と会社の成功について考える
重要だと感じる点
・チームの成果が会社の成長に貢献していることを話したり、ランチなどで積極的にコミュニケーションを取ったりすることで、メンバーをモチベートしていること
・お父様のアドバイスから、リーダー自身の考えをメンバーに伝えることでチームの方向性をまとめていること
仕事の姿勢とルーツについて
加藤:普段のお仕事の中で心がけているのはどんなことでしょうか?
増山:チームの目標が達成するためには、必要ならば自分はどんな役割でも受け入れようと心がけています。自分の職種に良い意味でこだわりを持たず、立場や役割を区切らないようにしています。他には、気になることはきちんと伝えて、曖昧な状況にしないことを大事にしています。
加藤:なぜ、そう考えるようになったのでしょうか?
増山:もともと目の前の課題を早く解決したい性格で、それが故に失敗も経験しましたが、いかに同じ轍を踏まないようにするかが大事ということに気がつきました。そのためにも、自分が引っかかる部分を曖昧にしないよう心がけています。
前職では、純粋にリリースフローが失敗の原因という場合もあったので、その経験から、そこに気づいたら改善し、失敗する人を減らしたいと考えるようになりました。
加藤:具体的にはどのようなことをされたのでしょうか?
増山:ソースコードのバージョン管理をしたり、FTPを使ったリリースの工程を全て自動化したり、効率よくコードを書くために本やブログを読んで、それを自社で使えるように啓発活動をしていました。
加藤:本やブログの知見と比較しながら改善していくことは、いつ頃からやり始めたのでしょう?
増山:大学を卒業する時に自分の将来のエンジニア像について考えたことがあるのですが、その時すでに自分を何かと比較するということはしていました。
就職してからも、自社と周りの会社を比較するために勉強会に行ったり、世の中の知見にアンテナを張ったりして、自分がこれからどうしたいのかを考えるようにしていたんです。
前職で「何でうまくいかないんだろう」というフラストレーションを感じた際には、世の中の良い事例と比較して、ギャップを少しでも埋めようとしていました。
しかし、それが故に反省もあります。前職でメンバーに自分と同じレベルで結果を求め、アンテナを張るというスタンスを押し付けてしまったことです。働き方や仕事に対する考え方はメンバーごとで全然違うと思いますし、それを尊重できなかった点を反省しています。
本質的に重要なのは、チームで目標を達成して会社として成長することなので、決まった役割や考えに固執しないというスタンスも大切にするべきです。
本来の役割だけでなく、同じ失敗を繰り返さない仕組み作りを大事にして、チームとして目標を達成する考え
重要だと感じる点
・失敗した時に、世の中の事例や知見と比較して、ギャップを埋めるだけでなく、同じ失敗をする人が出ないような仕組みづくりを大事にしていること
・前職での反省から、決まった役割や考えに固執せず、チームとして目標を達成することで会社の成長に繋げるという考えに至ったこと
「Pride」というCultureについての考え
加藤:では、ずばりお聞きします。マネーフォワードのCulture「Pride」についてどのような考えをお持ちでしょうか?
増山:「絶えず成長して結果を出す」などは、まさにその通りだと思います。もう一つは、マネーフォワードという会社の規模が急速に大きくなっているので、組織的な課題やメンバーのモチベーションなど、色んなところに課題が散らばっていると感じています。
しかし、その課題を解決すればさらにレベルアップできるという感覚があるので、ゲームのように課題解決とレベルアップのサイクルを楽しみながら最高の結果が出せればいいと思っています。課題が散らばっていることは、逆に捉えれば自分の成長のチャンスだと考えています。
加藤:組織的な課題とは具体的にどのようなことでしょうか?
増山:エンジニア観点の課題だと、過去のシステムを新しいメンバーに任せる際に十分な引き継ぎができていない場合があったり、知見があまりない状態でシステムを作り始めたためベースに課題があったりします。
他には、急速に大きくなった分、自分たちの仕事が会社のミッションにどう紐付いているかを伝えるリーダー層が少なかったので、自分の仕事と将来のビジョンがうまく繋がらず、モチベーションが上がらないメンバーが出てくるという課題もありました。
加藤:そのような課題に対してはどのように向き合っているのでしょうか?
増山:まだまだこれからですが、会社のミッションに対して私たちのチームがどのように貢献するかを明確にし、そこから逆算してメンバーの仕事が紐付いていることを伝えています。
加藤:それはどんな方法で伝えているのでしょうか?
増山:基本的には1on1で伝えますが、ランチをしている時にHR領域のネット記事を見ながら、「どうやったらうちの仕組みがより良くなると思う?」「この取り組みはうちの会社ではしなくていいんじゃないか?」などと、ディスカッションを通じて自身でも考えてもらえるよう意識しています。
メンバーの仕事に対する考え方はそれぞれ違うので、それをマージするのも腕の見せ所だと思いますし、最終的にはチームとしてのアウトプットを最大化出来るように考えています。
加藤:では、「Pride」をさらに体現するためにどうすれば良いとお考えでしょうか?
増山:まずは、成功事例を作ることが大事だと思います。例えば、チームで一緒にランチをするというのは小さな取り組みですが、周りのチームでも最近増え始めたと感じていて、私たちが発信源になって良い影響を与えられているのかなと思っています。
他にも、チームの運営で、プロダクトオーナーの考えは伝えるようにして、参考となる成功事例を作って、最高の結果を出せるチームが増えていけばいいなと思います。そのために、まずは私たちのチームが実績を出して、成功事例となれたらと考えています。
服部:成功事例を作って発信していくことは、以前からやられていることなのでしょうか?
増山:知見の言語化やチームを作り変えるだけでなく、例えばそれによって得られたコードの成果など目に見える実績があった方が、周りのチームにも良い影響が与えられると考えていました。
服部:目に見えるものを共有することが大事なのでしょうか?
増山:そうですね。先駆けとして「私たちはこうやってみた」という筋を作って比較してもらうことも大事だと思うので、そこは意識しています。
服部:次のチームの成長のイメージとして考えていることはどんなことでしょうか?
増山:チームのメンバーが仕事を待つ状態を作らないようにしたいんです。チームのメンバー全員がより一層自発的に動ける状態を作りたいと思っています。具体的には、常にやるべきことが明確になっており、リーダーである私に確認をしないと進まないような状態を限りなくゼロにして行きたいと思います
会社の成長を見据えたチームやメンバーのマネージメント
重要だと感じる点
・組織的な課題をポジティブに捉え、メンバーの仕事と会社のミッションの紐付けを担うことで、チームのアウトプットの最大化を考えていること
・自分たちのチームが成功事例となることで、それが周りのチームに波及して全社での成長を目指していること
さいごに
加藤:では、最後の質問です。インターン生に向けて、仕事で成長に繋がる考えを教えてください。
増山:とにかく遠慮しないことです。自分の尺度で物事を考えず、わからないことは伝えてほしいですね。1人で解決できることは限られていますし、良い意味でメンバーを利用すると良いと思います。
自分がやりたいことを伝えると、周囲がそれを理解して仕事のアサインをしたりアドバイスをくれたりするので仕事がしやすくなりますし、成長の機会にもなります。質問した時には「その質問の意図は何?」のようなやり取りがあると、自分の質問の意図を伝える勉強にもなるので、是非参考にしてほしいです。
仕事のモチベーションが無くなる要因の一つとして、自分が会社に貢献しているか実感できないということがあるので、そうならないためにも、自分の考えを明確にして、発信した方が良いと思います!
加藤:自分のやりたいことを明確にしながら会社と共に成長できるように頑張りたいと思います!本日はありがとうございました!