はじめまして、株式会社メドレーの佐脇詩織と申します。
突然ですが、皆様は
「宝塚」「ヅカ」「タカラジェンヌ」という言葉。
どこかで一度は耳にしたことがありますでしょうか?
女性だけで構成され100年以上の歴史を持つ宝塚歌劇団は、唯一無二の存在として年間公演数は1300回、観客動員数250万人を誇っています。
この鋭い目つきをしている男は…?
そうです、これが私。
宝塚時代、雪組の男役「瀬南海はや(せなみはや)」として5年間舞台に立っていた時の姿です。(※宝塚には花組、月組、雪組、星組、宙組があります)
昨年末の12月25日(クリスマス)に宝塚歌劇団を卒業、今はメドレーでスマホ等を使ってビデオチャットで診察をし薬を処方できるオンライン診療アプリ「CLINICS」を全国の医療機関に広める仕事をしております。
では、なぜ私が宝塚に入ろうと思ったのか、そして卒業後になぜ全く環境の違う医療系ITベンチャー「メドレー」を選んだのか、この機会にご紹介したいと思います。
体に衝撃が走った「宝塚」との出会い
私は幼い頃より母や祖母に連れられ、劇団四季等のミュージカルを観に行っていました。その当時は「舞台は観るものであって、自分とはかけ離れた世界」と思い込んでおり、将来の夢は?と聞かれるといつも決まって「キャビンアテンダント!」と答えるような子供でした。(単純に、制服があるお仕事に憧れていたようです。)
中学3年の夏休み前、期末テストが終わり家で暇つぶしができるモノを探していた時に、ふと目に入った一本のビデオ。
「宝塚 ベルサイユのばら2001」
(宝塚の代表作であり、豪華絢爛な世界が広がる作品です。)
「なんだっけこれ? 宝塚…?暇だし見てみようかな。」
そんな軽い気持ちで見始めました。
ビビビビ…!!!
見た瞬間、体に強烈な衝撃が走りました。(よく漫画やアニメ、ドラマなどで表現されている、あれです。)
「ここに入りたい!タカラジェンヌになりたい!やらなければ絶対に後悔する!」
こうして私は、自分の直感を信じ宝塚への第一歩を踏み出すことになったのです。
ゼロからのスタート、そして宝塚音楽学校に合格
とは言え…決意はしたものの、私は今までバレーはしていましたがバレエを習ったことは一度もなく、体はめちゃめちゃ固く(開脚は90度が限界、前屈しても床に手がつかない)、声楽も一切習ったことがありませんでした。
全てにおいてゼロからのスタートです。
その一方で、受験のライバルたちは3歳からバレエを習っていたり、コンクールに出ていたり…圧倒的に劣っている自分に引け目を感じることが多く、初心者のレッスンに必死についていく日々。
ここで「ダメかもしれない」と思うのが一般的な考え方かと思いますが、こんな状況が逆に私のヤル気や闘争心に火をつけたのです。諦めず続けられたのは「宝塚が大好き」という、単純ですが強い思いでした。
勉強とレッスンの両立が最低条件だったため高校には学業特待生で入学、授業料免除で浮いたお金をレッスン費に回し2年間ハードな日々を過ごしました。今思えば、高校生らしい遊びは全くしていなかったように思います。
その努力が報われ、二度目の受験、高校2年終了時に宝塚音楽学校98期生として合格することが出来ました。(この年の倍率は25.7倍。40人の定員に全国から1028人が受験。)
(男役志望でしたが、髪の毛は長いまま受験しました。ちょっとした乙女心…)
想像を遥かに越えた世界
「宝塚」
厳しい世界とは聞いていたものの、私の想像を遥かに越えた世界が待っていました。
まず宝塚に入って2年間は宝塚音楽学校で授業を受けます。1年目の予科生は毎朝1時間半の掃除。服装は地味なもの「白黒紺茶グレー」(※これは合言葉みたいなものです)
私語、身振り手振り、笑顔厳禁。上級生への挨拶は絶対。
当時、タカラジェンヌのような金髪で短髪の人には挨拶をしていたため、本当の男性にもボリュームを考えず大声で挨拶をし、恥ずかしい思いをしたこともしばしば…
精神力、忍耐力、絶対的な上下関係、礼儀作法、一般教養…
どうしてここまで規制があるの?と思ったこともありましたが、今振り返ってみると厳しかったことは一切無駄ではなく、ここで学んだことは今現在私の中で大きな自信に繋がっています。
その後、同期40人一人も欠けること無く、私たちは2012年に宝塚大劇場で初舞台を踏ませて頂きました。
憧れ続けていた夢が叶った瞬間…この時のために全てを懸けてきたのだと思うと、今までの辛かったことや悔しかったことは一気に吹っ飛び、心から幸せな気持ちに満ち溢れました。
その後私は雪組に配属され、男役として舞台に立つ日々が始まったのです。
宝塚に入るきっかけとなったベルサイユのばらにも出演させて頂き、Shall we dance?やルパン三世、るろうに剣心、ローマの休日など有名な作品に携わることができました。
いつも温かく応援して下さるファンの方々に支えて頂き、充実した男役人生を歩んでいました。
(公演の度に手書きで出すお礼状。ここに自分のサインも入れます。)
では、なぜ大好きな宝塚を卒業したのか
芸の道には、終わりがありません。どこまでも続いているからこそ美しいもの…
私は自分自身に目標(夢)を持ち、それが叶ったら卒業しようと決めていました。その目標というのが、
「舞台上でピンスポットを浴びて、ソロを歌いたい」
有難いことに、この夢が2作品連続で叶い、私も次のステップに進みたいと考えるようになりました。自分の可能性を信じて色々なことに挑戦したい!と好奇心旺盛な私は、5年間の宝塚人生に終止符を打ち、卒業を決意しました。
(宝塚大劇場の千秋楽。宝塚の正装である緑の紋付袴を着て、退団ブーケを持って一枚。)
メドレーとの出会い
代表の瀧口とは、共通の知り合いがいたことから宝塚時代(3年ほど前)に一度だけ会ったことがありました。その時は
「私とは違った、ものすごいオーラに満ち溢れている人だな。」
と感じたことを、今でもよく覚えています。
その後ご無沙汰していましたが、私の宝塚卒業を聞きつけた瀧口から「一度会社に遊びに来ない?」という誘いを受けました。ちょうど転職活動をしていたので、視野を広げるために行ってみよう、という初めは軽い気持ちでメドレーの面接に行くことにしました。
当日、まだ現役中の男役バリバリスーツ姿で面接に行った私を、メドレーの方々はとても優しく迎えてくれました。
この入社理由ブログには目を通していたため、面接官として同席していた田中や吉田を見て「あのマッチョの人だ!あ、お笑い芸人出身の人だ!」と心の中では少しワクワク、楽しんでいる自分がいたように思います。
▼CLINICS事業部 マーケティンググループ マネージャー 田中
面接というよりも雑談を交えながらざっくばらんに色々質問を受ける中で、私の独特な履歴書と職務経歴書を見た瀧口や田中、吉田から「ぜひ一緒に働きたい。こんな経歴の人、なかなかいないよ!」と言っていただきました。
こんなにラフな面接は初めてだったため、「この会社、なんだか面白そうだな」と直感で感じ、宝塚に入ろう!と決めた時と同じような衝撃が、私の体の中に走ったのです。
その後、瀧口に会社全体を案内してもらい、益々会社の魅力に惹かれていきました。
私は、転職先を決める理由の中にいくつか条件がありました。
・前キャリアが全く違う自分を、求めてくれる会社であるか
・優秀で魅力的な人がたくさんいるか
・自分自身が成長できる会社であるか
この会社は、それがまさに全て当てはまっていました。
面接の帰り際に私は迷うこと無く、代表の瀧口に「ぜひ私もメドレーで一緒に働かせて下さい!」と伝えていました。
メドレーへ入社、またゼロからのスタート
気合いだけは十分でしたが、宝塚時代は全くパソコンを使わない生活を送っていた私。
macに触れたこともなく、もちろんブラインドタッチもできず、メールをパソコンで送ったこともなければ、電話で営業をしたこともありませんでした。
また、ゼロからのスタートです。
こんな私が医療系ITベンチャーに入ったのは、間違いだったのでは…
そもそも医療知識ゼロの私が…
CLINICSには研修期間というものはなく、自分から積極的に聞いていくというスタイル。
まずはパソコンの使い方から。ビジネス用語(ネット用語)を一つずつググりながら教えて頂き、はじめて名刺交換を練習。空いた時間には医療知識を頭に叩き込み、営業としてのノウハウを…
新しく覚えることが多く、ダメージを受け悔しい思いをすることもしばしば。
入社したての頃、院長先生とお話をする時に私の知識不足が原因で、オンライン診療の良さをきちんとお伝えできなかったことがありました。「ここはどうなっているの?ここは?」と、次々に受ける質問に対して「宿題として持ち帰るので、後でお返事をさせていただきます。」と答えることに不甲斐なさをとても感じました。
そんな中でも私が諦めずにやり続けることが出来たのは、周りに圧倒的に優秀で人として魅力的な方が溢れており、私にとっての「師匠・仲間」が沢山いたからです。
先ほどご紹介した田中、セールスマネージャーの藤田には、持ち帰った「宿題」に一つ一つ丁寧に分かりやすくアドバイスをもらい、落ちこんだ時には先輩の吉田、同僚の前川をはじめとしたメンバーたちに励ましてもらい…とても個性的で、ラフで、明るく楽しい職場、的確なアドバイスをくれる環境。
▼CLINICS事業部 セールスグループ マネージャー 藤田
「会社の人たちに会いたいから、早く明日にならないかな。」
こう思える職場に出会えたことは本当に幸せなことであり、私の直感は正しかったんだな、と日々感じております。
今私はメドレーで何をしているのか
私は今CLINICS事業部で「オンライン診療(遠隔診療)」という分野に取り組んでいます。一緒に働いている頼もしくて優秀なインターンをまとめつつ、自分自身も営業として直接医療機関へ伺うこともあります。
患者様にとっては大変便利で有難いシステムではありますが、新しい分野でありまだまだ認知度としては低いのが事実です。
オンライン診療においての私の夢、希望は、タカラジェンヌのような、「どうしても忙しく日中病院へ行けずに我慢している人を、一人でも減らしたい」ということです。
実際に私が宝塚にいた頃、体調が悪かったり怪我をしたりした時にレッスンやお稽古の時間の関係上、病院へ行けず悩んだことが何度もありました。私と同じような経験をしている人は少なくないはずです。
そんな方々に対して、このオンライン診療を使って治療できるのが「当たり前」な世の中になってほしいのです。
最近では「オンライン診療を知っている、興味がある」というお声を頂くことが私が入社した頃(2月)よりも多くなり、この分野が日々拡大していることを肌で実感しています。
ベンチャー企業ならではのスピード感で、道なき道を突き進んでいる感覚…
周りの環境が目まぐるしく過ぎていく中で、私は今も「先生・師匠」から沢山学び成長させていただいており、刺激的な毎日を過ごしています。
そんな私はこんな人と働きたい
ゼロからのスタートで不安に思っていた私でも、ここの会社では何かしら役に立てることがありました。今までのキャリアとは全く違うようで、実は自分では気付かないところが繋がっていたりします。
自分の中に眠っている「可能性」を広げることのできるチャンスが、メドレーには沢山あります。道なき道を突き進んでいく感覚…このチームで、あなたも一緒に味わってみませんか?
オンライン診療は一筋縄ではいかない新しい分野。だからこそ多種多様な経験を持ち、やる気とガッツのある方、チャレンジ精神旺盛な方と私は一緒に働いてみたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このブログで、少しでもメドレーに興味を持っていただいた方、もしくは、「周りには公表していないけど実は宝塚が好き」「元タカラジェンヌの裏話を少し聞きたい」「男役っぽいポーズで写真が撮りたい(私が直接伝授いたします)」
そんな方もぜひオフィスへ遊びにいらして下さい!
もしもお時間合う方がいらっしゃれば、ランチの機会も設けました。ぜひご応募ください。
過去のメドレー社員の記事
第1回:ぼくがクックパッドを辞めてメドレーに入った7つの理由
第2回:現役ダーツプロの僕がメドレーに入社した7つの理由
第3回:デザイナーの僕がメドレーに入った7つの理由
第4回:私がドクターヘリを降りて、メドレーに入った7つの理由
第5回:ライフセーバーの私がメドレーで働く理由
第6回:私がヤフーを辞めてメドレーに入社した2つの理由
第7回:外資系投資銀行出身の私がメドレーに入った理由
第8回:Googleのエバンジェリストをやめてメドレーに入社した僕が6つに割れたバキバキの腹筋を手に入れるまでに実行した7つのステップ
第9回:今年不惑を迎えたエンジニアがメドレーを選んだ理由
第10回:年収36,000円のお笑い芸人が、メドレーに入社するまでの7つのステップ
第11回:医者にならずに7年過ごした僕がMEDLEYニュースを書く7つの理由
第12回:何がしたいのかわからなかった私がメドレーの仕事にやりがいを感じる7つの理由
第13回:厚生労働省の医系技官だった私がメドレーに入社した3つの理由
第14回:7年いたリブセンスをやめ、マエダがメドレーでデザインしたいこと
第15回:IPOを経験した私が、次のステージにメドレーを選んだ理由
第16回:アイスランドで生きる理由を考えて瞑想していた私がメドレーに入社した3つの理由
第17回:整体師を11年やっていた私が、34歳でメドレーに転職して「介護のほんね」に取り組む理由
第18回:マザーハウスでバッグを販売していた私が、メドレーで見つけたひとつの目標
第19回:SIerとWEB業界を経験したエンジニアがメドレーに入社した理由
第20回:青春を捧げたチアリーダーを引退した私がメドレーという舞台でクリニックを応援することに決めた理由
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第22回:なんでもできるようになりたかったエンジニアがメドレーへ入社した理由
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第24回:結婚2年目で転職を考えた私が、メドレーに入社した理由
第25回:「命に関わる仕事がしたかった」私が、MRを経てオンライン診療の未来に賭ける理由
第26回:「何でも屋」街道をワイルドスピードしている私が、「介護のほんね」と共にメドレーに入社した理由
メドレーが提供しているサービス
・医師たちがつくるオンライン医療事典「MEDLEY」
・オンライン診療アプリ「CLINICS」
・医療介護業界の求人サイト「ジョブメドレー」
・介護施設を選ぶための口コミサイト「介護のほんね」