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私がドクターヘリを降りて、メドレーに入った7つの理由

初めまして、株式会社メドレーの沖山と申します

私はメドレーに入るまで、救急医として医療の現場で働いていました。
都内の病院で救命救急医療に関わったり、石垣島・波照間島といった沖縄県の離島でドクターヘリに乗ったりしていたのですが、いまの医療を維持しつつ更に良くしていきたいという想いから2015年にメドレーに入社しました。

今回で4回目となる「メドレーに入社した7つの理由」シリーズでは、私がなぜ病院を離れることにしたのか、そして、その先がなぜメドレーだったのかといったところを書かせていただきたいと思います。

1. 医療は、より患者を向いたものであるべきと思った

「お医者さんがパソコンの方ばかり向いていて、目を見て話してくれなかった」 、「難しい専門用語が多くて、話があまり理解できなかった」

このような声は、残念ながらしばしば耳にするものです。 たとえ正しい検査や治療が提供されていたとしても、患者が納得できないまま帰っていくという姿は、今でも医療の現場に存在しています。 医師が病気を治そうと努力することは当然ですが、それだけでなく、患者さんが自分が受けている医療について理解できていること、納得できていることも大切です。

医療は長い歴史の中で進歩してきていますし、以前には治せなかった病気も一部は治るようになってきました。 医療の一側面としてこれは画期的なことだと思うのですが、身体を治すだけでなく不安を取り除く、心が安らぐというのも、医療のもつ力の一つです

現代の医療では、身体や病気に対する取り組みは日々進歩しているものの、患者の納得感が追いついていないような印象をもっていました。 周りを見渡すと検査や治療をさらに改善しようと努力している医師は大勢いたので、自分はそれとは違う方向から医療を変えていきたいと感じました。 それが、「医療に納得感をもたらす」というゴールが自分の中で定まった瞬間でした。

2. 周りの医師もまた悩んでいた

医療の進歩するスピードは早く、医学部の6年間でカバーされるカリキュラムの量は、20年前の数倍に増えたと言われています。 大学を卒業してからも毎日勉強は続きますし、研修医の間や、診療科によってはその後も、仕事から解放される日は年に数日間しかない(土日祝日も自分が担当の患者さんが入院していますので毎日出勤します)ような日々が続きます。

そんな中で高い志をもって頑張っている医師を大勢見てきましたが、彼らが口にするのが、「忙しいと自分が患者を『こなしている』ように感じてしまうことがある」ということでした。 そんな自分でありたくないという気持ちを誰もがもちながらも、限られた時間、日々勉強し続けなければならないプレッシャー、そして時には自身の未熟さから、「もっと心に余裕をもって診療をしたい」と言う医師を多く見てきました。

医療にはまだまだ効率化できる余地が残っていますし、それは、患者のためでも医師のためでもあるのだと感じました。

3. 病院の中から医療を変えるのは難しい

「医療はこのままでは崩壊する」と、医師はみなそう言います。 増え続ける医療費や医師不足、患者のニーズの変化など、課題は山積みです。 しかし、病院の中にいるだけでは医療の全体像は見えて来ず、中からでは医療は変えられないと感じました。

医療はサービス業としての側面ももつと同時に、国のインフラでもあります。 お金を払えばどんな治療でも選んで受けられるわけではありませんし、一方で、お金がなくても国が定めた治療は受けられるのが医療です。

このような医療が変わるには、国側からと患者側から、両方のアプローチが必要です。 医師の数は日本中で30万人に過ぎませんが、患者になり得るのは日本の人口、1億3000万人全員です。 その患者の多くはスマートフォンを持っているのですから、ウェブを適切に活用することで必要な情報を届けることが可能です。

「医療に納得感をもたらす」という私の抱いていたゴールですが、納得感は治療の内容だけでなく、むしろ適切な情報や、医療の提供のされ方によってもたらされるものです。 その観点から、IT × 医療で、民間から世の中を少しでも動かしたい、というのが病院を辞める直前の私の心のなかでした。

4. メドレーの “志” に共感した

メドレーは、代表の豊田と元々知り合いだったところから、声をかけてもらいました。 その時はまだオンライン病気事典MEDLEYが立ち上がる前だったのですが、すでにビジョンが明確だったのが印象に残っています。

正しく、
分かりやすく、
更新性があって、
網羅されている形で、医療情報をまとめる

というコンセプトは多くの人が共感できる内容だと感じました。かつそれを、一部の医師が頑張って書いて終わり、というのではなく、日本中の医師が日々更新し続けるシステムを作るという手法も理にかなったものでした。

医療の知識は日々書き換わるものなので、2-3年前の情報がもはや通用しないということがざらにあります。 インターネット上にある医学知識の半分は医療者ではない人が書いていて、(悪気はないながらも)必ずしも正しいものではありません。 また、残りの半分も日付が書かれていなかったり、最新情報ではなかったりします。 信頼できる情報源になるには、専門職が書くことと更新性の担保が不可欠です。

そして、メドレーがその先に見据えているものは、「納得できる医療を実現させる」という、正に私が目指していたところと一致するものでした。

ここまでの話を聞いて、メドレーは自分の人生で避けて通れない存在なのかもしれないと意識し始めました。

当初は自身で起業しようと、ビジネススクールやいくつかの勉強会を回っていた時期でした。 自分で事業をおこしても、ビジョンが重なっている以上、メドレーの存在を無視することはできません。 私の中で、「メドレーに入るか自分でやるか」という分岐点が明確に浮かび上がってくるようになりました。

5. メドレーの “人” に刺激された

そんなメドレーには当時からすでに魅力的な人が大勢いて、みなが切磋琢磨している環境でした。

東大医学部→米国医師→マッキンゼー→メドレー という異色の経歴をもつ代表の豊田に対して、「自分の方が上だ」と心のなかでは(?) 思っている個性的なメンバーが何人もいて、それでいながら互いを認め合い、チームとしてまとまっているという不思議な集団でした。

自分の力を振り絞っても通用するかしないか、という職場だからこそやりがいがありますし、また、結果的に大きなことができるはずと感じました。

アフリカのことわざで、「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければみんなで進め」というものがあります。 自分で事業を立ち上げても、これほどのメンバーは、人生をたとえ2周しても集められないと感じました。 この点が最後の決め手となって、私はメドレーへの入社を決めました

そんな仲間は入社後も増え続ける一方で、今でも他社と比べたときに見えてくるメドレーの一番の強みは、“人” なのだろうと感じています

6. メドレーの “事業” に納得した

メドレーには、会社の屋台骨を支えるジョブメドレーというサービスがあります。 ジョブメドレーは医療介護領域の就職・転職支援サイトで、サービス開始から急成長を続け、勢いそのままに業界最大手を争うところまで来ています

病気事典MEDLEY(メドレー)は短期的にお金につながるサービスではありませんが、それ故に過去に誰も成功できなかった領域でもあります。 ジョブメドレーが医療を提供する側(病院や医療者)に価値をもたらしつつ、医療を受けとる側(患者)に大きく広がるMEDLEY事業にも投資するというメドレーの姿勢は、とても納得できるものでした。

志だけをもって走り出しながらも、事業が自走できるだけの収益化までたどり着かない医療系スタートアップは多くありますし、逆にお金儲けだけを追い求めて共感が得られない企業もあります。 メドレーに関しては、そこの不安が一切なかったというのは大きな安心材料でした。

7. メドレーの “加速度” に夢を感じた

私が初めてメドレーのオフィスを訪れた2015年2月には、小さなオフィスに20-30人でこじんまりとやっている規模の会社でした。

しかし、この1年半で人数は100人まで増えて、オフィスも移転→拡張工事と2回変わっています。 特に直近1-2か月の勢いは著しく、月例の新入社員紹介が10人を越えるようになったのも嬉しい変化です。 成長のペースはますます加速するばかりで、それが事業の成果にも表れてきています。


メドレーと私

そんな職場で、私自身はいま「医師たちがつくるオンライン病気事典MEDLEY」を担当しています。 最近では、医師に質問されているのと同じように症状から病気を検索できる症状チェッカーをリリース、アップデートしたり、また新たなプロダクトの開発に着手したりしているところです。

医師が社内に7人いて、エンジニアと隣同士で仕事をしているという会社は、日本中でメドレーくらいなのではと思います(フルタイムの医師が複数人いる会社自体が、そもそも製薬企業などいくつかしかありません)。 医療 × IT を掲げるのは簡単ですが、医療者とエンジニアが互いを認め合って、対等な立場でディスカッションできるというのはメドレーの大きな大きな強みだと感じています。

医療者の方は、ぜひ一度オフィスに遊びにいらしてメドレーのエンジニアとも話していただければ面白さが伝わるのではないかと思いますし、 エンジニアの方は逆にメドレーの医療者からもお話させてもらえれば、会社の雰囲気が多少なりともお伝えできるのではないかと思います。


「医療系スタートアップも、どこか一つ見てみるか。」

そう思った、あなた。

メドレーはいつでも扉をひらいてお待ちしています!!


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◆過去のメドレー社員の記事
第1回:ぼくがクックパッドを辞めてメドレーに入った7つの理由
第2回:現役ダーツプロの僕がメドレーに入社した7つの理由
第3回:デザイナーの僕がメドレーに入った7つの理由

※記事一覧はこちらから

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