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次の5年のスタンダードをつくっていきたいLITALICOジュニアのマネージャーが考える「障害のない社会」への道

市川 照剛(いちかわ・てるたけ)
LITALICOジュニア関東第3グループ マネージャー、教室開設・運営サポートGマネージャー。2015年新卒としてLITALICOに入社。新規開設に伴う出店戦略・集客・広報を手掛けつつ、全国100教室のオペレーションの改善やフォローアップを担当。

「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、お子さま一人ひとりに合わせた支援を提供する教室(児童発達支援や放課後等デイサービスなど)を運営しているLITALICOジュニアでは、現在一緒にお子さまの支援と向き合う23新卒の仲間を募集しています。

今回はLITALICOジュニアで活躍する社員のキャリアを紹介します。

LITALICOジュニアは現在、首都圏・関西圏を中心に全国130以上の児童発達支援・放課後等デイの事業所を運営しながら、保育園や小学校、児童養護施設などへの訪問支援にも取り組みを広げています。そんなLITALICOジュニアでは、多様なバックグラウンドを持った人材が活躍しています。今回紹介するのは、関東第3グループと教室開設・運営サポートグループのマネージャーを兼務する市川照剛です。

LITALICOジュニアに出会って、はじめて仕事が楽しいと思った

2015年の新卒入社。学生時代からLITALICOジュニアでインターン生として働き、現在は関東第3グループと教室開設・運営サポートグループを兼務するマネージャーとして、事業部を支える存在となっている。そんな誰よりもビジョンに向かって真っすぐに突き進む市川だが、学生時代に就職活動をしていた時は、働くことに対してあまりポジティブなイメ―ジを持っていなかったという。

「働くことにそんなにわくわくしてなかったんですよ。大学に入って、まわりが就職活動をする頃になると自分もやらなきゃと思って動いていました。当時は、商社を中心に見ていたのですが、それも特に深い理由はなくて、なんとなくかっこいいと思ったから(笑)」

明確な軸が定まらないまま就職活動は進み、企業から内定を得ることはできた。「このまま普通に就職するのか」そう思っていた矢先、思いがけず転機が訪れる。語学の単位を落としてしまい大学の留年が決まってしまったのだ。授業はほとんど取り終えていたので、時間はたくさんあった。せっかくなので社会に出てからも役に立つ経験ができそうな職場で働いてみようと考えた市川は、偶然Leafジュニア(LITALICOジュニア)のアルバイト募集を求人を見つけた。

「それまで、特別支援教育を深く学んだ経験などはなかったのですが、『障害のない社会をつくる』というビジョンと若くて勢いのある会社雰囲気に魅力を感じました。また、弟に重度の障害があるので、昔からよく家にボランティアの学生さんが来て弟のめんどうを見てくれていたんですよ。だから、これも何かの縁かなと感じて、働いてみたいと思いました」

アルバイトながら週5日のフルコミットという社員顔負けの活躍をしていた市川は、そのままLITALICOの面接を受けて、社員として入社することになった。入社の決め手はなんだったのだろうか。

「この会社で働きたいと思った理由はいろいろあるのですが、まわりにいた先生たちがすごく輝いて見えたんです。自分とほとんど年齢の変わらない若い先生たちが、日々情熱をかけて仕事に打ち込んでいる姿がすごくまぶしくて、それまでは働くのはお金を稼ぐための手段で、仕事に対して面白いと感じたことはなかったんですけど、LITALICOで働き始めてから、仕事に夢中になって没頭している自分がいることに気がついたんです」

また市川には、アルバイトとして働いていた際に、忘れられない経験があるという。

「自分の得意をまわりの先生が教えてくれた経験が大きかったです。まだ、新人で何をしたらいいか分からないという状態の時に『お子さまと同じ目線で関わるのが上手いね』と自分のありかたを褒めてくれて、それが、今でも心に残っています。はじめて、仕事が楽しいと思えるようになったきっかけでした」

一緒に働く人が自分らしく前を向けている瞬間をみれるのが一番嬉しい

社員として入社した後の市川は、教室長、アシスタントマネージャー、マネージャーとほぼ当時の最年少の早さでステップアップをして活躍を続けてきた。一見、順風満帆なキャリアだが、本人は、いたって冷静に「日々、失敗と学びの連続ですよ」語る。

「大きな挫折を経験したこともあります。一番大変だったのは、LITALICOジュニアの関西エリアの教室の立ち上げで教室長をしていた時かもしれません。2拠点目の教室長をしていた時に、はじめはスタッフの人たちを上手く巻き込めないことがありました。それまでは、自分の言葉でビジョンを語ればみんながついてきてくれるという感覚があったのですが、それが全然通用しないんです。その時は何を発信しても伝わらないと途方に暮れていたのですが、後から振り返ると、そもそも自分が相手に対して聞く耳を持っていなかったんだと思いました。ちゃんと相手がどんな価値観に基づいて今の物事を見ているのか、どういう様に感じているのか。それを踏まえた上で、自分はどう考えて意思決定をするのかを考えるべきでした。当時は、相手と向き合うのが怖くて、表面的な話をしてしまっていたんだと思います」

マネジメントをする立場になってはじめて経験した大きな挫折。しかし市川は、それまでの自分のスタンスを振り返り、試行錯誤をしながら、スタッフと粘り強く向き合うことを続けた。教室内の溝は徐々に埋まって、最終的にはまとまることができたという。この経験は、市川にとって、自分が仕事をする上で大切にしたいことに気づくきっかけにもなった。

「意見を言ってくれた人たち、ひとりひとりと向き合うことで、少しづつ信頼関係を築き直していきました。当時、その人たちにどこまでベストな環境を提供することができたかは分かりませんが、それぞれがちょっとずつその人らしく前を向いていく姿やチームが変わっていく様子を見ることができた時は嬉しかったです。その瞬間があるから頑張れると思いました。私は、一緒に働く仲間が、自分自身がどう生きたいのか、何ができるのか、それをこの場でどう活かしていくのかということを自分自身で決められる環境をつくっていきたいと考えています。スタッフのみんながそれぞれのちがいを活かして、夢中になって挑戦することを全力でサポートする。それが、自分が働く上での軸になっていると思いました」

次の5年のスタンダードをつくっていきたい

現在、市川は、関東第3グループと運営・開設グループを管轄するマネージャーとして、エリア内の各教室の運営方針の策定や、よりよい支援を届けていくための環境づくりなどに取り組んでいる。学生時代からLITALICOジュニアの成長と社会の変化を見続けてきた市川は、今後の展望をどのように考えているのだろうか。

「私たちが運営している児童発達支援や放課後等デイの教室は、公費の事業になるので、国や地方自治体の動向を踏まえて展開をしていく必要があります。ここ数年では、業界全体で放課後等放課後等デイの新規の出店が難しい状況になっているのですが、児童発達支援を卒業した後も継続して支援を続けていくことができるように、保育所等訪問支援などの新しい支援のかたちにも取り組んでいます。また、全国にはまだまだサービスを届けられていないエリアがあります。その地域にLITALICOがあることで、地域の社会資源に繋げていく役割を担うこともできると思うので、全国への展開を進めて、『LITALICOジュニアに行けば安心』と思ってもらえるような地域に根ざした教室の運営を続けていけたらと考えています。

また、支援の質に関して、エビデンスに基づいた支援の実現は業界の全体の大きな課題だと思います。今、LITALICOの教室では、支援の効果を可視化するシステムを開発して、試験的に運用しているのですが、そういった取り組みを通して、業界全体のスタンダードを底上げしていけたらと考えています」

市川がLITALICOジュニアで働き始めた当時は、LITALICOジュニア同様にお子さまひとりひとりに合わせた個別型の療育のサービスを提供する事業所はほとんどなかったが、今では、独自の個別型の療育を展開している事業所が全国にある。変化していく社会の環境と人々が抱える課題に対して、常に挑戦し続けることが、業界のリーディングカンパニーとしての役割なのではないかと市川は考える。

「私たちは、次の5年のスタンダードをつくっていかないといけないと思っています。これまでは教室に通所いただいたお子さま、親御さまに個別最適な支援を提供することを中心に取り組んできました。これからはそれに加えて、現在取り組みをはじめているペアレントトレーニングや保育所等訪問支援事業など、お子さまが教室で学んだスキルを、家庭や幼稚園や小学校など、日常の生活場面で発揮することができるようにサポートしていくことにも注力していきたいと考えています。5年後には、そうした家庭や学校、地域を巻き込んだ支援が当たり前という世界になっているといいですね。そのために、やらなければならないこと、やりたいことがまだまだたくさんあります(笑)」

最後に、市川に応募を検討している人へのメッセージを聞いてみた。

「自分なりの理想がある人と一緒に働けたら嬉しいなと思っています。何か理想があると、必ず現実とのギャップが生まれるじゃないですか。その状態ってすごく苦しいと思うんですけど、そこから試行錯誤して理想に向かってのぼっていくという時に、そのプロセスを一緒に楽しめる仲間がいるとお互い心強いですよね。うちの会社は『障害のない社会をつくる』という大きなビジョンを掲げているので、常にギャップはあり続けるんですけど、そのギャップと向き合いながら挑戦する過程を楽しめる人にはぴったりの環境ではないかと思います」

※本インタビューは2021年12月に実施したもので、当時の役職を記載しております。

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