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【イチ押し!のヒト#08】安全だけど刺激のある、学びの場づくりの仕掛け人

今回はClient Success Department (CSD)で、コーディネーターであると同時に、参加者の安全を担ってもいるSafety Controllerの”Yasu”です。

前回の”Yuki”と同じく、入社20年目のベテランのYasu。インパクトの研修を語るうえで欠かせないプロジェクト(チームで取り組む課題解決アクティビティ)、そしてプロジェクトをやるうえで欠かすことのできない安全の確保について話を聞きました。

――インパクトで20年目とのこと、Yasuをインパクトにつなぎとめてきたのは何なのでしょう?

仕事と人、2つの側面があります。

仕事については、まぁ色々やる機会がたくさんあったことかなぁと。研修コーディネーターというと、中にはプロジェクトの設営・運営・片づけぐらいと想像する人もいるみたいですが、20年を振り返ってみるとそれだけで済んだことなんてないです。笑 ある時は、インパクトグローバルの案件で、海外のファシリテーターと一緒にプログラム内容を考えたりしたこともありました。別な時には、200~300名の大規模プログラムの全体進行管理をやったこともありました。インパクト社員の教育をやったこともありましたし、マネジメントに挑戦する機会もありました。多彩な仕事に関わることができ、そのすべての経験が貴重なものだったと感じています。それは今も続いていて。楽しくて気づいたら20年たってました。

人については、社内と社外の話に分かれます。

社内については、これまた色々な人と関われたことが挙げられます。インパクトジャパンだけで見ても、おもしろい人たちが集まっているのですが、インパクトグローバルも含めるとさらにおもしろいんですよ。グローバルからスタッフがやってきて一緒に仕事をすることもあれば、時折海外に行って一緒に働くこともあったりして。私自身、人が好きというのもあるのでしょうけれど、楽しいですね。

社外については、研修参加者のみなさんですね。プロジェクト(※)にのめり込んで、大の大人が本気になって喜んだり悔しがったり涙を流したりして、最後には「この場にいれてよかった」と言って帰っていく。そのめくるめく表情を見るのがとても好きです。また、何年、十数年も経ってから運よくお会いしたりすると、研修のことを事細かに覚えてくださっていたりして、そこでもまたお礼を言われたりすることもあります。やっててよかったなぁとしみじみ思いますよね。

※プロジェクト:チームで取り組む課題解決アクティビティ。45分程度のものから日をまたぐような長さのものまで大小100種類ほどある。様々な仕事上のメタファーが込められており、プロジェクトを通して頭だけではなく体も使い、リーダーシップを発揮したり組織としての最適な動きを模索したりする。下の写真のような屋外でのプロジェクトもあれば、室内でのプロジェクトも、オンライン上でのプロジェクトなどもある。


――やっぱりプロジェクトは切っても切り離せないですよね。前回Yukiにも聞いたのですが、もしも研修を知識やスキルの伝達の場だととらえたならば、プロジェクトベースドラーニングって非効率でさえありますよね?それでもプロジェクトをやる意義を、どんなところに感じているのですか?

確かに、プロジェクトをやるためにはわざわざ郊外に行かなければなりませんし、ひとつひとつ設定・運営・片づけなければならないです。会議室と講師さえいれば何とかなる座学から見れば非効率ともいえるのかもしれません。

ですが、質問を受けて、そもそも非効率ではないと考えていることに気づきました。笑

研修中の様子、研修後のコメントを20年見てきて自信を持って言えます。学びを単なる伝達と考えてしまえば、一方通行で手渡すように情報を与えることは確かにできる。けれど、本来学びは深くなければ、根付かなければ意味をなさない。十数年も経ってなお鮮明に覚えているような、同じ深さのレベルでの学びを座学は提供できるのか?そう問い返したいですね。

伝達という表面的な効率だけで言えば、それこそコロナで一気に定着したeラーニングやオンライン研修があるわけです。しかし、コロナと社会の関わりが変わりつつある今、今一度プロジェクトを取り入れた研修を実施してくださっていることを考えても、同じ結論に至りますね。プロジェクトベースドラーニングは決して非効率ではない


――そうしたプロジェクトや研修現場の場づくりをするのがコーディネーターなわけですが、どんなこだわりを持って仕事に臨んでいるんですか?

参加者がより心地よく、よりワクワクし、より集中できる、そんな空間を常に演出することですね。それは小さいところで言えば研修資材やイスの並べ方ひとつとってもそうです。大きなところで言えば、天候との勝負だったりします。天気予報が外れて雲行きが怪しくなってきたり、予想よりも暑くなって熱中症のリスクが高まったりなんてことはザラにあります。参加者の学び、ひいては安全に大きく影響するわけですが、当の参加者からすれば知ったことではないんですね。そこのところを、先読みし、柔軟に対応することで、さも何事もなかったかのように振る舞い、場を成立させます。そうして、参加者の学びを途切れさせることなく提供するんです。

そうした活動が研修現場の裏にはあったりするので、表面上ファシリテーター(※)が前面に出て目立つところはあるかもしれませんが、その場を作っているのは自分たちコーディネーターだという自負があります。

※ファシリテーター:研修現場の子細な流れをデザインしたり、プロジェクトに基づいたレビューを行ったり、対話セッションを取り仕切ったりし、参加者の学びを促進する役割


――安全の話が出てきましたが、YasuはSafety Controllerでもありますよね。それこそ安全性って、よくある普通の研修では気にすることもないようなことだと思うのですが、安全性と参加者の学びはどのような関係にあるのでしょうか?

どうしてもプロジェクトが目を引くので、コーディネーターが提供しているのは楽しさかのように思われているかもしれませんが、実はそれは全体のごく一部なんですね。インパクトジャパンでは、参加者に人生最高の体験を提供するための優先順位を定めています(下図)。そして、最も優先されるべき、すべての根底にあるものとして安全性があるのです。

このように、安全性がないとそもそも体験にも学びにもつながりません。なので、参加者の安全が保たれるための仕組みや関わりはとにかく徹底します。ここからが難しいのですが、だからと言って安全性を全面に打ちだしすぎると、例えば丸太の持ち方を限定して指導するとかになってくると、それはそれで参加者を縮こまらせてしまったり、弛緩させてしまって学びの質が下がる。安全だけど刺激のあるような、参加者が緊張しながらも「大丈夫、やってみよう」と思えるラインの見極めと、それをさらっと提供することが重要なのです。


――コーディネーターという仕事の奥深さを垣間見た気がします。そんなコーディネーターをやることで得られる成長とはどんなものなのでしょうか?

色々なスキルが得られると思います。例えば、多種多様な研修資材を通じたモノの管理ですとか、参加者の前に立つことによるプレゼンテーション力、アソシエイト(業務委託しているコーディネーターなど)との関わりを通じたマネジメント力などですね。中でも役に立つのではないかと思われるのは、プロジェクトマネジメント力です。この場合のプロジェクトはひと塊の仕事という意味です。コーディネーターの仕事の大半は研修案件ごとに明確な区切りがつく仕事です。物事を計画して準備し、運営して振り返るというひと塊の仕事を数多く、同時に回すことになります。なので、マルチタスクの中でのマネジメント力が身につくと思います。

あと、しいて付け加えるならば、自分の経験からも状況対応力です。先ほども天候との戦いなどお話ししましたが、何が起こるかわからないLIVE感たっぷりなのがインパクトの研修現場です。そこの中で何とかゴールにたどり着くことを心掛けて仕事をしていたら、いつの間にかちょっとやそっとのことでは動じなくなったように思います。


――最後に、Yasuの視点からは、どんな人がコーディネーターに向いていると言えそうでしょうか?

コーディネーター、特にチーフとして現場を取り仕切る人については、3つほどあります。

まず人当たりの良さですね。研修前から人事などと関係性のあるクライアントパートナー(※)と違い、コーディネーターは研修現場において短時間で人事や参加者、ファシリテーターなどのステークホルダーと関係性を構築しなければなりません。その場で信用してもらえないと研修現場が回らないので、大切だと考えています。

※クライアントパートナー:顧客のヒアリングを行い、課題形成し、研修全体の流れ描き(メタデザイン)、レポーティングする役割

次にマルチタスクを処理できることです。研修現場においては、安全管理、ルール管理、参加者観察、次の展開の予測と脳内シミュレーションなど同時にこなさないとなりません。日常においては、次々来る研修に向けての同時並行での準備と、それ以外の求められる役割、例えばマニュアル整備やアソシエイトマネジメントなどを行わなければなりません。

そして、何事も吸収しようとする人でしょうか。自分の成長に貪欲な人とも言えるかもしれません。これは何もコーディネーターとしての成長だけではなく、広くビジネスパーソンとしての成長も含めてです。例えば研修現場は、参加者の言動ひとつとっても学びの素材はごろごろ転がっています。せっかくこうした機会があるのですから、教わって学ぶというスタンスではなくて、自分から学べることが大事だと思います。そして、それを楽しめるか。人材開発・組織開発の会社ですからね。

面談や面接の場で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

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